2025年08月のQ&A |
【Q】 |
2028年春施行予定のストレスチェックの全事業場義務化について教えてく |
ださい。 |
【A】 |
厚生労働省は、2024年10月、ストレスチェック制度を全事業場に義務付け |
る方針を固めました。 これにより、従業員50人以上の事業場にのみ義務 |
付けられていた制度が、50人未満の事業場にも拡大されることになります。 |
2028年春施行予定です。ストレスチェック制度は、2014年の労働安全衛生 |
改正により創設され、2015年12月から施行されている制度です。今後、小 |
規模企業を支援するため、地場産業保険センターの体制整備を図るとして |
います。 |
【用語説明】 |
事業場 |
同じ場所で相関連する組織的のもとに継続的な作業をする場所を言います |
。例えば、工場、事務所、店舗などが単位となります。同じ会社の運営で |
あっても、別の場所にあれば、別の事業場となるわけです |
地域産業保健センター |
労働者数50人未満の小規模事業場の事業者や小規模事業場で働く人を対象 |
として、労働安全衛生法で定められた保健指導などの産業保健サービスを |
無料で提供いたします。 |
(1)ストレスチェック制度 |
1年に1回 実施 |
2025年7月現在:50人以上の事業場で義務(50人未満の事業場、努力義務) |
〇検査結果は、検査を実施した医師、保健師などから直接本人に通知され、 |
本人の同意なく事業者に提供することを禁止 |
〇検査の結果、一定の要件に該当する労働者から申出があった場合、医師 |
による面接指導を実施することが事業者の義務となる。また、申出を理由 |
とする不利益な取扱いは禁止 |
〇面接指導の結果に基づき、医師の意見を聴き、必要に応じ就業上の措置 |
を講じることが事業者の義務 |
労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止しようとする国を挙げた取り組み |
(2)ストレスチェックと面接指導の実施に係る流れ |
(事業場50人以上)2025年7月現在 |
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【主な用語説明】 |
実施者 |
医師、保健師又は厚生労働大臣が定める研修を修了した看護師若しくは精 |
神保健福祉士であって、ストレスチェックを実施する者 |
実施事務従事者 |
実施者の他、実施者の指示により、ストレスチェックの実施の事務(個人調 |
査票のデータ入力、結果の出力又は結果の保存(事業者に指名された場合に |
限る)等を含む)に携わる者をいう。事業場の事務職員(人事権のなし等)も該 |
当する。 |
メンタル不調とは |
精神障害等一般的に病気とされる状態だけではなくストレス(反応)の強い状 |
態や悩み、不安等を抱えた状態で就労し続ける等、労働者の心身の健康や日 |
常生活にも影響を与える可能性のある問題を幅広く含む状態 |
メンタルヘルスに関連する疾患とは |
・精神疾患(躁鬱病、統合失調症、うつ病、心身症) |
・神経症・不安障害群(パニック障害、恐怖症、強迫性障害群) |
(3)実施方法 |
事業者は、常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期に、次に |
掲げる事項について検査を行わなければならない。 |
@職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目 |
A当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目 |
B職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目 |
「職業性ストレス簡易調査票」の項目 |
(3)高ストレス者の選定 |
次の@又はAのいずれかの要件を満たす者を高ストレス者として選定 |
@「心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目」の評価点数の合計が |
77点以上の者 |
A「心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目」の評価点数の合計が |
63点以上の者であって、かつ「職場における当該労働者の心理的な負担の原 |
因に関する項目」及び「職場における他の労働者による当該労働者への支援 |
に関する項目」の評価点数の合計が76点以上の者 |
(4)高ストレス者面接 |
面接指導の実施時期 |
申出後、概ね1ヶ月以内 |
面接指導の実施方法等 |
医師が、面接指導を行うに当たって、申出を行った労働者に対しての確認事 |
項 |
@職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目 |
A当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目 |
B職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目 |
@〜Bは当該労働者のストレスチェックを確認することで足りる。 |
C勤務の状況 |
D労働者の心理的負担 |
E当該労働者の心身の状況 |
※事業者は、適切な指導がおこなわれるよう、面接指導を実施する医師に対 |
して、当該労働者に関する、労働時間、労働密度、深夜業の回数及び時間数、 |
作業態様並び作業負荷の状況等の勤務の状況並びに職場環境等に関する情報 |
を提供すること。 |
※面接指導は、面接指導を受ける労働者の所属する事業場の状況を日ごろか |
ら把握している当該事業場の産業医その他労働者の健康管理等を行うのに必 |
要な知識を有する医師が行うことが望ましい。 |
【ストレスチェック実施プログラムを使用した場合、以下の機能がついてお |
り業務を簡素化できます。】 |
・PCの画面でストレスチェックを受ける機能 |
・労働者の受検情報を管理できる機能 |
・個人のストレスチェックの結果を出力する機能 |
・自動的に高ストレス者を判断する機能 |
・設定した集団ごとに結果を集計・分析する機能及びその集計・分析結果を |
出力する機能 |
・労働基準監督署へ結果を報告する情報を表示する機能 |
ストレスチェック実施プログラム(厚生労働省HP) |
【注意事項】 |
※50名以上の事業場対応のマニュアルです。(変更の可能性あり) |
不明な点がありましたら、各都道府県労働局ご確認ください。 |
お問い合わせ |
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〒790-0046 |
松山市余戸西3−12−25 |
友澤社会保険労務士事務所 |
(電話/FAX) |
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