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久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』578号 2019年 9月30日 |
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障害者施設《くりの木》の増築が決まる 市内には久喜地区に《いちょうの木》《けやきの木》、鷲宮地区に《あゆみの郷》《ゆう・あい》など5つの障害者生活介護・支援施設があります。栗橋地区で一つだけの《くりの木》には知的障害者ら20名が軽作業やデイケアに通っていますが、他の施設と比べて施設も狭く、作業室も一つしかないため、通所するメンバーがパニックを起こしても休める場所もない、もっとゆったり過ごせるスペースが欲しいという声が上がっていました。 保護者らは毎年、市長に施設の増築を求める要望書を提出してきましたが、市長からようやく『障害者施設くりの木の増築を進める』という回答がありました。 9月24日の保護者会に出席した障害者福祉課長らの説明によると、 (1)障害者施設に対するニーズの増加と将来的な定員増も視野に入れて、作業室を別棟で増築する、 (2)作業の一環として障害者の手でクッキーを作って販売していますが、これまで別棟だった菓子小屋を改築、施設内に移設する、 (3)障害者用トイレが1つしかなかったので増設する、などの方針が決まりました。 今後、年内には具体的な増築計画を作り、来年度に設計、2021年度に工事を行うことになります。 |
【9月市議会】 市職員の“働き方改革”はどうなっている 市の一般会計決算審査で、“働き方改革”に逆行するような市職員の時間外勤務が問題になりました。◆時間外勤務が最長の職員は年間702時間(月平均60時間)に達しています。 ◆月ごとの時間外勤務の最長は174時間で、月80時間を超えた職員がのべ15名もいました。 これは久喜市役所で“過労死ライン”にも達するような時間外勤務が行われていたことになります。 ◆職員間や部署間のアンバランスも大きく、ある課では所属職員の平均が年間230時間なのに、特定の職員が617時間も時間外勤務をしていました。 ◆全職員の年間時間外勤務は平均156時間でしたが、5つの課ではその2倍を超えていて、最長の課は平均405時間でした。 ◆時季的な落差も大きく、繁忙期には所属する職員の平均時間外勤務が月136時間にも達した課もありました。 臨時職員の配置や課を超えた応援態勢などの対応が必要ですが機能していません。 こうした時間外勤務の実態は、“働き方改革”が拡がっているのに、業務分担や人事管理に問題があると言わざるを得ません。 ややもすると職員個人の能力や適性の問題として片付ける傾向も見られますが、市全体でさらに改善を徹底していくべきです。 ★市職員の時間外勤務の最高である年間702時間、月174時間を、『民間に比べればいい方だ。公務員は甘えている』という見方もあるのは事実だ。 しかし日本社会全体の働き方が問われているのでは?★ |
【9月市議会】 育児への男女共同参画意識が低い? 市の男性職員の育児参加の意識転換もなかなか進んでいません。◇1時間単位で取得できる「男性育児参加休暇」は、配偶者が出産した男性職員16人の内、取得者は5人(31.3%)にとどまりました。 しかも取得日数は合計で19日間(125時間)で、1人平均4日間(25時間)、1日あたり約6.5時間に過ぎませんでした。 対象職員の3分の2にあたる11人は1日も(1時間も)取得していません。 久喜市の男性職員の多数は育児参加休暇を取得して育児に参加する意識が低いのか、それとも多忙でそんな休暇は取れないということでしょうか。 ◇子どもが3歳になるまで取得できる育児休業は、16人の内の7人(取得率43.8%)が取得したものの、平均取得日数は7日間で、最長で60日間、最短はわずか3日間でした。 半分を超える9人の職員は1日も育児休業を取りませんでした。 久喜市では市長を先頭に管理職職員が「イクボス宣言」に署名して、男性職員の育児参加を推進しています。 しかし現実には当事者の若い男性職員にとって、育児への男女共同参画意識の向上には結びついていないと言わざるを得ません。 育児休業の取得率が低い理由の1つに「業務上の理由」があげられていますが、今後、職場が忙しくて育休が取れないという状況はなくしていかなければなりません。 |
1 【一般質問】 久喜駅周辺の喫煙所の移動・改善を 久喜駅周辺は路上喫煙禁止区域に指定されていて、西口広場、東口広場に1か所ずつ喫煙所が設置されています。 【一般質問】 早期にアレルギー対応給食の拡大を 新学校給食センターは9月から着工して、2021年2学期から調理開始の予定です。新給食センターではアレルギー対応食の専用調理室を設置して、初年度には卵と乳の除去食を提供し、2年目以降から代替食の調理・提供を行う予定です。 これまでの久喜市の学校給食ではアレルギーを持つ児童生徒に、パンだけは卵や乳を使わないパンを提供しています。 しかしそれ以外は事前に原材料などの詳細献立を配布して、アレルギー食材が含まれている場合は食べないという対策しかありませんでした。 現在、卵・乳・小麦・甲殻類など約250人のアレルギーの児童生徒がいて、給食全部を食べられない子どもが5名、一部弁当持参が128名、他に牛乳だけ停止50名、その他にアレルギー食材を自分で除けて食べるなどで対応しています。 新給食センターで、卵と乳の除去食を提供することによって、実際に何人くらいの児童生徒が給食を食べられるようになるのか、見通しを明らかにするよう求めました。 教育委員会の調査によると、現在は食材に卵と乳が入っているおかずはまったく食べられない児童生徒が78人いますが、その内の29人が卵と乳を除去すれば食べられるようになると見込まれています。 残りの49人は他の食材のアレルギーも持っているので、卵と乳を除いただけでは給食を食べられるようにならないことがわかりました。 その他の小麦や大豆、甲殻類のアレルギーなどは、今のところ新給食センターでは除去食も代替食も調理・提供する予定はありませんから、みんなといっしょの給食を食べることができない状態は変わりません。 アレルギーを持っていても、できるだけいっしょの給食を食べられるようにしていかなければなりません。 そのためには卵と乳だけではなく、他のアレルギー食材にも対応を拡大していく必要があります。 アレルギー対応の拡大計画を早期に作るべきです。 【一般質問】 市立保育園の給食は除去食・代替食 現在、5つの市立保育園では、アレルギーを持つ児童1人1人に、アレルギー対応の給食を調理して保育士さんといっしょに食べています。5園全体では、卵アレルギー25人、乳6人、小麦2人です。アレルギー食材を除去したり、小麦アレルギーの子供には米粉パン、アレルゲン不使用のカレールウを使ったカレーなど、各保育園の調理室で除去食や代替食を手作りで調理して提供しています。 あおば保育園は施設の老朽化で、来年度に事業者を公募して民間に移行する計画ですが、児童は卒園までは市立のあおば保育園に引き続き通うことができることになっています。 しかしこれから入園を控えている保護者からは、民間保育園でも市立と同様にアレルギー除去食・代替食を提供してもらえるのか、心配の声が出ています。 市では、国の指針に基づいて『アレルギー対応給食が実施できるよう体制の整備を指導していく』『民間事業者の募集要項に、アレルギー対応給食を「実施すべき特別保育」として明記していく』と答弁しました。 |
★市役所など30か所の公共施設に61台の自動販売機。 ほとんどがペットボトルで、年間販売収益は2463万円にも。 海洋プラスチックが問題化している今、このままでいいとは思えない。★ |
久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』577号 2019年 9月 9日 |
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【9月市議会】 2018年度決算 市税収入などが増収 9月定例市議会は3日に開会され、昨年度の一般会計決算など42議案が提案されました。2018年度決算は歳入484億4530万円、歳出が469億919万円で、継続費などの繰り越し分を除く収支差し引き残額は13億7374万円にのぼりました。 昨年の当初予算編成時の説明では財源不足が生じるおそれがあるとして、財政調整基金から20億円の繰り入れを見込んでいました。 しかし実際には、市税や地方交付税交付金、地方消費税などが大幅な増収となり、一方で歳出は各項目とも当初予算額を大きく下回りました。 この結果、財政調整基金の取り崩しを大幅に減額して、18年度末の基金積立残額は50億2410万円になりました。 19年度末も50億円以上を維持する見通しです。
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【9月市議会】 学校給食センター建設を可決、着工へ 学校給食センター工事契約の議案は、早期に着工する必要があるという理由で、開会初日に質疑・討論・採決が行われました。市民の政治を進める会と共産が反対しましたが、新政と公明、無会派が賛成して可決されました。 センター化反対の立場から田中、石田、猪股が、賛成の立場から田村、岡崎、成田が質疑に立ち、川辺、石田が反対討論を行いました。 久喜市内の学校給食は、栗橋地区の小学校で自校調理方式、鷲宮と菖蒲で中小規模の直営給食センター、久喜地区で民間委託大規模センターの3方式で行われてきました。 一昨年に田中前市長が1万2000食の巨大学校給食センター建設を打ち出したのに対し、市民から大きな反対の声が上がり、自校調理方式の給食実現を求める請願署名も行われました。 市長選挙で梅田市長は『一度立ち止まって考える』と公約したのですが、結局は前市長のセンター計画をそっくりそのまま復活させました。 私たちはその後も、議会の一般質問や2月の予算審議などで自校調理方式への方針変更を求めてきましたが、財政効率優先のセンター建設をストップさせることはできませんでした。 今議会の議案質疑で、センターに設置する太陽光発電の規模拡大と、給食配送に電気自動車の採用を提案しました。 市は費用がかかるという財政効率を理由に拒否していますが、今後、検討すべきです。 ★市は、学校給食センターを2021年の2学期から稼働させる計画です。 一方で、オリンピックなどの公共事業の影響で、建築資機材の不足や工期の遅れが心配されています。★ |
久喜市の障害者雇用 欠格条項を撤廃 障害者雇用促進法で従業員45.5人以上の事業者の法定雇用率として、民間企業2.2%、国や自治体は2.5%が義務付けられています。久喜市では職員928人の内、障害者手帳を持っている職員は19人で、障害者雇用率は3.34%です。 (雇用率の算定では、短時間勤務者は0.5人、重度障害者は2人と換算されます。)
今年の久喜市の職員採用試験募集人数は一般職、技術職、保育士や栄養士等の専門職で40名で、この内の一般職の別枠で『障害者1名』を募集しました。 昨年まで久喜市では、対象を身体障害者に限定していて、募集要項には『身体障害者手帳の交付を受けている人』『自力により勤務ができ、かつ介護者なしで通常勤務が可能な人』と明記されていました。 しかしこれでは、仕事の上で何らかの配慮が必要な障害者は応募すらできませんでした。 私は昨年11月議会で、これらの欠格条項を撤廃して知的障害者や精神障害者の雇用を進めるように提案しました。 今年度の久喜市の募集要項では、対象を『障害者』とし、『障害者手帳の交付を受けている方』に拡げています。 また『自力により勤務ができ、かつ介護者なしで通常勤務が可能な人』という条件も撤廃されました。 これにより、障害者の応募者も増えましたが、実際に身体障害者、知的障害者、精神障害者も含めて、久喜市役所での障害者雇用が進むのか、職場での障害者に対する必要な配慮をどのように整備していくのか、さらに積極的な取り組みを進めていかなければなりません。 なお、障害者の募集条件では、いまだに『活字の試験に対応できる方』に限定する条項が残っています。 市は昨年の私の質問に、『点字受験も検討していく』と答弁していますから、今後も点字受験の実現を求めていきます。 |
久喜市のふるさと納税収支は“赤字” 久喜市のふるさと納税(寄付金)は、2015年度をピークに減ってきていましたが、18年度は前年度から倍増の619件、734万円になりました[A]。久喜のふるさと納税を扱うサイトを増やしてネット上の露出が増えたためと見られます。 ただ、寄付額の51.9%(371万円)は代行業者の手数料等に支払われていて、市の収入は353万円に過ぎませんでした。 一方で、市民が他市のふるさと納税に寄付して、久喜市の市民税を控除されている金額は1億2912万円(3150人)にものぼっています[B]。 久喜市はふるさと納税制度による収支で1億円以上も赤字を出している計算になります。
久喜市にふるさと納税をしてくれている人は、「久喜を応援しよう」という気持ちを持ってくれている人々だと考えられます。 だとすれば今後は、単に返礼品目当ての1回限りの寄付を増やすだけでなく、寄付してくれた人たちと継続的なつながりを作っていくべきです。 久喜市の人口が減っていく中で、全国の久喜市応援団を増やしていくことが地域の活性化に役立っていくのではないでしょうか。 多くの自治体でふるさと納税の寄付者に対して毎年広報紙や観光案内を送っています。 こうした取り組みに加えて、私は寄付をしてくれた方々に《特別住民票》を発行して、継続的なつながりを作って、提灯祭りや久喜マラソンの観覧券や招待券を送ることなどを提案しています。 |
宮代町でノラ猫対策の話を聞いてきた 5月に宮代町で、ノラ猫のいっせい不妊去勢手術の事業を行ったと聞いて、市民の方といっしょに宮代町役場を訪ねてお話を伺ってきました。これは、町が事前に捕獲器を貸し出し、住民が捕獲したノラ猫の不妊去勢手術をして、もとの地域にもどすという取り組みです。 当日は越谷の獣医さんが移動手術車を運行してきてくれて、22匹のノラ猫の手術を行いました。 手術代などの費用の一部は公益財団法人どうぶつ基金から“TNRチケット(ノラ猫の不妊去勢手術を無料で受けられる)”を交付してもらいました。 町の担当者は、地域住民有志と埼玉県動物愛護推進員、町行政の協力で実施することができたと言っていました。 久喜市内でも最近、地域でノラ猫が増えて困っているというお話も聞きます。 宮代のような取り組みができればいいと思いました。 【参照⇒宮代町のホームページ ノラ猫いっせい不妊手術の取り組みへのリンク】 |