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久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』569号 2019年 4月 15日 |
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久喜市の待機児童が大幅増 136名 今年度の久喜市の保育園、認定こども園などの保育施設の定員は昨年よりも166人増えて2637人になりました。しかし新規の申し込み児童数889人の内、入所できたのは661名で、入所保留者(待機児童)は136名と昨年の1.5倍にまで増えてしまいました。 しかもいったん申請しながらあきらめて取り下げた人も92人にのぼっていて、これを合わせると228名もの子どもたちが希望しても入所できなかったことになります。 厚労省の基準による待機児童数は22名となっています。 子どもが預けられないので仕事が決められないでいる人は『求職活動をしていない』とみなされたり、保育園の決定通知が来ても職場と反対方向で通えないなどの理由で辞退した人などは集計から除外されます。 これは待機児童の実態を小さく見せかけるものです。
久喜市ではこれまで『2019年度に待機児童ゼロ』をめざすとしていました。 そのために私立保育所の整備や小規模保育開設に対する補助も行ってきましたが、保育ニーズの増に追いついていません。10月から「保育の無償化」がスタートすることになっていますが、それよりも待機児童をなくすことが先決ではないでしょうか。 このままでは、預けたいのに“待機”とされてしまった子ども、認可施設に入れなくて無認可に預けざるを得ない子どもとの格差が拡がるばかりです。 |
議員の仕事の第一は、政策や市政の課題を議会で発言することです。 (1)一般質問は各々の問題意識で質問や要求、政策提言を行います。 (2)議案質疑は予算や条例案に対して問題点を指摘したり改善を求めて、行政の見解をただします。 (3)討論は、議案に対する評価や賛成・反対の理由を述べて自身の態度を表明します。 一般質問は何を質問しても良いので活発ですが、議案質疑や討論が少ないのが久喜市議会の弱点です。 ★久喜市議会では議案質疑をほとんど行わない議員も多い。 議会は行政に対するチェック機関なのだから、もっと議案を勉強して議案審議と政策の議論に力を入れるべきではないか。★ |
市長が「ごみ処理広域化」を断念 梅田市長は昨年7月に幸手市・杉戸町からの要請を受けて『ごみ処理広域化の検討』を打ち出しましたが、3月になって『断念』を表明し、中断していたごみ処理施設整備事業を再開することになりました。現在は衛生組合の3焼却炉でごみ処理を行っていますが、施設の更新が急務です。 そこで2017年に「ごみ処理施設整備基本構想」を策定し、 (1)久喜市が3施設を統合して、菖蒲地区に新炉を建設し、宮代町のごみも委託処理する、 (2)分別を徹底して1日処理量140t程度のできるだけ小規模な炉にし、発電施設と余熱利用施設を併設、 (3)生ごみのバイオガス化によるエネルギーの活用も検討、 (4)粗大ごみ、資源ごみの分別・リサイクル施設を併設、等の基本方針を確定しました。 2018年度には施設整備の基本計画の策定、生活環境アセスメントに着手する予定でした。 市長は最初は昨年中に『広域化』の結論を出すとしていましたが、12月末には『地元の理解が得られないので3月までの期限延長』を表明しました。 しかし実際には地元地権者らへの説明会は2月までに2回開いただけで、市民の理解を得る取り組みはまったくできませんでした。 また施設建設費や維持管理費の分担方法について、幸手市や杉戸町との話し合いも進んでいませんでした。 一方、議会では昨年、『地元住民へのていねいな説明を求める』付帯決議、1月には教育環境委員会で『速やかに結論を出すよう求める』要望書を提出し、市長に広域化断念を迫りました。 私は2月議会で『これ以上の引き延ばしはやめて、直ちに広域化を断念し、施設整備事業を再開するべきだ』と主張しました。 これらの議会からの要求を受けて、やっと『広域化の断念』が決まりました。 今後、「ごみ処理施設整備基本計画」の策定と環境アセスメントに着手することになります。 施設の着工は2022年度、完成・供用開始は24年度になる見込みで、当初の計画より1年以上の遅れになることは否めません。 問題は、梅田市長はごみ処理施設整備事業の予算を新年度一般会計当初予算に計上しなかったため、あらためて補正予算を組まなければなりません。 早期に臨時議会の開催や予算を専決処分して先行して進めることも検討すべきです。 現在の焼却炉の老朽化が進み、いつ故障するかわからない不安を抱えているにもかかわらず、まるまる1年間を空費してしまった梅田市長の責任は免れません。 |
3 【一般質問】 自転車が車道を安全に走れるために 2017年に自転車活用推進法が制定され、県内各市でも自転車活用計画や自転車ネットワーク計画の策定に取り組んでいます。 【一般質問】 外国籍の子どもの就学実態調査を 外国人労働者の増加に伴って、各地で小中学校に通っていない外国籍の子どもたちが増えていると言われています。所在不明や虐待、就労の機会も得られないで新たな貧困も生み出しています。 市教育部では、就学年齢の外国籍の子どもに就学案内を送付していますが、入学手続きをしなかったり、その後に転入してきた子どもは把握できていません。 外国籍の子どもが不就学のまま放置されることのないように、久喜市に住民登録がある外国籍の子どもの就学実態を調査するよう求めました。 |
久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』568号 2019年 3月 25日 |
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新年度一般会計予算に反対しました 3月18日に定例市議会が閉会し、市長が提案した全議案が可決されました。私は2019年度一般会計予算に反対しました。 以下は私の反対討論の概要です。 (1)梅田市長は大規模学校給食センターの建設計画の見直しを公約していました。 しかし前市長の計画を復活させただけで、今年度に1年遅れで着工することになったのは容認できません。 アレルギー対応は乳と卵だけで、あまりにも消極的です。 食器もプラスチックへの転換をやめて、強化磁器食器を採用するべきです。 さいたま市や蓮田市などの県内の優れた自校調理方式の給食を研究し、再度、学校給食のあり方を根本から見直すよう求めます。 (2)市長はごみ処理の広域化を打ち出して、結局は元の計画に戻ったものの、着工は大幅に遅れてしまいました。 昨年中に着手する予定だったごみ処理施設整備基本計画の策定や環境アセスメントも、新年度予算に計上できませんでした。 ある意味で、市民生活の最も基本的なインフラであるごみ処理行政に取り返しのつかない危機をもたらしかねません。 市長のこれまでの説明からは、危機意識が感じられません。 (3)東京理科大跡地活用計画の見直しを打ち出しましたが、これまでの市民参加を踏まえた計画を超えるものはできていません。 活用計画が遅れれば、理科大跡地校舎の老朽化がどんどん進んでいきます。 小手先の見直しでなく、たとえば跡地校舎を全部取り壊して、市役所新庁舎を建設するなど、計画を一から作り直すことも検討してはいかがでしょうか。 |
2月定例市議会の全議案と各会派の賛否 |
2 同性カップルのパートナーシップ制度 これまでの議会で、LGBTなど性的マイノリティの人々の人権を守るために、同性カップルのパートナーシップ制度の実現を提言してきました。昨年、市長が『この制度の導入が性的マイノリティーの方々が自分らしく生きられる社会の実現につながり、人々の意識を変えるきっかけになる』、『十分に吟味して判断していく』などと答弁していました。 全国ではすでに、渋谷区や世田谷区から始まって、札幌、大阪、千葉市など11市区町(人口では約1000万人)で、同性カップルも婚姻に準じるパートナーとして登録する制度が実現しています。 今年も豊島区や横須賀、名古屋、さいたま市などで制度化される見込みです。久喜でももう結論を出す時期に来ています。 私は、『制度を導入する方針を決定し、いつまでに導入するかの目標を明確にして、制度内容の検討を進めるよう』に求めました。 市は『市民への啓発を進めていく。来年度に制度設計を行い、翌年に市民意識調査、2021年に制度導入の方針を決定していきたい』と答弁しました。 やっと制度化の見通しが示されたのは一歩前進ですが、2年後というのは問題の先送りではないでしょうか。 今後、具体的な制度の内容と、市民への意識啓発を積極的に進め、導入時期を早めるように求めていきます。 【一般質問】 太陽光発電システム設置促進を 市では21の公共施設の屋根などに太陽光発電システムを設置しています。しかしほとんどが自家消費中心で、余った電力を売電もしないで捨てている施設もあります。 結果的に設置費用をまかなうことはできずに“赤字”状態になっています。 市の環境基本計画では2022年までに30か所の公共施設に太陽光発電システムを設置することになっています。 発電した電気はできるだけ売電し、民間の発電事業者に屋根貸しするなどで、再生可能エネルギーの拡大を積極的に進めるべきです。 |
【2月市議会】 市の損害賠償事件 早々に幕引き 鷲宮地区の旧農業センター跡地を民間開発業者に売却した後で、地中から産業廃棄物が見つかって損害賠償を求められました。2月市議会に、市が処理費用7320万円を支払って「和解」する議案が提出され、特別委員会で審査した結果、新政と公明党などの賛成多数で可決されてしまいました。 昨年2月議会では最初、旧農業センターの建物を市が解体して跡地を公売すると説明していました。 その後、建物付きで売却することに方針転換されましたが、議会にはまったく説明せず、特定の開発業者からの求めに応じて、入札もしないで随意契約で売却されました。 市は周辺と一体的に開発するために随意契約にしたと言っていますが、一体的開発は行政指導でも可能です。 特定業者に売却を決めたことは、きわめて不透明、不公平なやり方です。 また当初の方針通りに市で建物の解体をしていれば、その過程で地下埋設物も発見できた可能性が高かったはずです。 土地の状況調査さえしないで売却してしまったのは、市の怠慢と言わざるを得ません。 今回の「和解」は、アスベスト建材を含む産業廃棄物の処分費用を損害賠償として支払うと説明されています。 しかし市は、県東部環境センターに地中のアスベスト建材の写真を見てもらっただけで、市が直接にはアスベストであると確認してもいません。 アスベスト処分はまだ終わっていないのに 現在、現地にはアスベストを含む土砂がフレコンバッグに詰めて積まれています。それらの処分は4月以降になる見込みで、市は土砂の量も処分費用さえも把握できていません。 本来なら処分がすべて完了した後で賠償額が決まるはずですが、業者の要求に応じる形で、処分費用も確定していないのに2月議会に議案を出したのは理解できません。 「和解」が遅れると賠償が膨らむ(?)という話もあったそうですが、むしろ公平な第三者機関である裁判による公正な審査で、賠償金額を確定させるべきではなかったでしょうか。 旧農業センター跡地の売却、地中埋設物の確認、アスベストの処理などに対する、市の一連の対応はあまりにもズサンで無責任です。行政の透明性、公平性、公正性に大きな疑義があります。 ★私は特別委員会で、建物付き売却に方針転換した経過の解明と、損害賠償は廃棄物処分の完了後にすべきだと主張し、継続審査の動議を出した。 新政と公明党が反対したが、なぜ決着を急ぐのか。★ |
久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』567号 2019年 3月 11日 |
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【2月市議会】 市職員が収賄容疑で逮捕 不祥事続く 市の上下水道部で、資材廃棄処分業務の委託先の選定にからんで、2月25日に市上下水道部課長補佐と市内の廃棄物処理を請け負う業者が贈収賄容疑で逮捕されました。直接の逮捕容疑は2016年のものですが、その他にも癒着や不正がなかったのか、警察の捜査が続いているとみられます。 市でも調査を進めており、市議会でも事実関係の究明と市の組織的な責任の所在を追及するとともに、再発防止策の確立について審議していかなければなりません。 昨年から、市の職員が盗撮やわいせつ物陳列で逮捕されるなど、不祥事が続いています。 規範意識の欠如、無気力や無関心が蔓延しているようです。 長期政権のよどみが一気に噴き出しているのではないでしょうか。 公共用地などで 埋設廃棄物が次々に 昨年、鷲宮の旧農業センター跡地が民間開発事業者に売却された後で産業廃棄物が見つかり、7320万円もの損害賠償が請求されました。それとは別に、上清久の養護老人ホーム偕楽荘の排水管修繕工事現場、さらに栗橋地区の区画整理地内でも管理地内に産業廃棄物が埋まっていたことがわかりました。 かつての高度経済成長期に、公共事業や開発などで発生した廃棄物を、あちこちの田畑や遊休地に廃棄してそのまま埋設されてきたことがわかっています。 そうした土地を市や町が公共用地として買収してしまったようで、そんな疑いのある場所は他にもあると話す人もいます。 市有地の処分に際しては、土地の経緯や埋設物をしっかり調査しないと、かえって市に損害をもたらすことになりかねません。 久喜総合運動公園の南側の小高い山は、30年以上前に農地を不法に埋め立ててできた産業廃棄物の山で、何が埋まっているかわかりません。昨年、市農業委員会が所有者に「原状回復命令」を出しましたが、逆に同命令の取り消し訴訟が起こされ、裁判になっています。 これまでフタをされて隠されていた問題が、市長の交代を機にぞろぞろ表に出てきているようです。 |
私たちは政務活動費を何に使ったか 【⇒支出報告書へのリンク】 |
★政務活動費のすべての支出は、領収書や視察報告等の証拠書類の添付が義務付けられています。市民の政治を進める会の添付書類等は猪股のホームページから見ることができます。★ |
【2月市議会】 道路の破損を見つけたら スマホで通報 市民が道路や防犯灯、カーブミラーなどの破損を見つけた場合に、スマホやインターネットで市に直接通報するシステムがスタートします。3月11日から試験運用開始になりました。 これまで市議会で何人もの議員が何度も提案してきましたが、ようやく実現しました。 市民が、破損や危険箇所などの写真を撮ったらそのまますぐに通報できて、市が各担当部署に振り分けます。 『広報くき』3月1日号(16ページ)と、市のホームページにもやり方が掲載されています。 |
1 【一般質問】 市立中学校の制服はスカートでもズボンでも自由に選択できる 私は昨年から、市議会一般質問で、市立中学校の制服を「選択制」にするよう提案してきました。たとえば性的マイノリティの人々で、女子生徒でどうしてもスカートをはきたくないという場合、かつては担任や校長先生に理由を話して“許可”をもらってズボンにしていたという生徒もいました。 しかし本来は、個人の好き嫌いや、寒さ対策、健康上の理由などで、スカートでもズボンでもどちらを着用してもいい、選択制にするべきです。 わざわざLGBTであることを告白しなくても、許可もいらないというのが理想です。 昨年6月議会で質問して、教育長が「希望する方は性別にかかわりなく、自由に選んで使えるようにすることについて、今後校長会等でお話をしていく」、9月議会で、「中学校の制服について、希望する方は性別に関係なく両方購入して自由に使えるようにすることについて説明し、各学校での検討を依頼した」と答弁していました。 その後の対応を質問したところ、今年2月1日に開かれた校長会で、市内の全部の中学校で、制服は男女ともスカートやズボンを、自由に選択して着用しても良いことを確認したと報告されました。 今後、生徒や保護者にも周知していくということです。 “届け出”や“許可”も必要なく、どちらを(あるいは両方を)購入して着用しても良いことになります。 【参照⇒制服自由選択制の広がりへのリンク】 【一般質問】 市長交際費の見直し・削減は進んだか 久喜市の市長交際費は、2017年度1年間の支出額が159万7600円で県内3位でした。ここ数年、県内の多くの市で支出基準を見直して削減してきましたが、久喜市では今年度も12月までで100万円を超え、公表していない川口市を除いて県内1位になっています。 私が9月議会の一般質問で交際費支出の見直しを求めた際には、総務部長が「可能な限り削減に努めていく」「市民感覚と乖離が生じないよう、適正な執行に心がけていく」と答弁していました。 しかしその後も目に見えた“削減”の効果は上がっていないため、2月議会で、具体的にどのように見直しをしてきたかをただしました。 答弁によると、「市長が市内のイベントなどに出席して、あいさつだけで退席するケースでは会費や慶祝費を支出しない」などの見直しを行い、昨年10月以降の4か月間の支出額は前年に比べてマイナス48.2%、約30万円を削減してきているそうです。 確かに直近の集計では、今年1月末までの支出額は115万350円で、昨年同時期の134万5900円と比較すると約15%減になりました。 今後は少しずつ下がっていくとみられるものの、それでも県内2〜3位に位置しています。 新年度当初予算にも市長交際費200万円が計上されていますが、大幅に削減すべきです。 |
緑の党 第8回総会 議長を務めました 2月9、10日に東京都内で、緑の党第8回定期総会が開かれ、私は総会の議長を務めました。(1)原発再稼働をやめさせ、脱原発を進める、 (2)4月統一地方選挙で緑の党の議員を増やそう、 (3)7月の参院選で野党共闘候補を支援し、安倍政治を終わらせようと決議しました。 【参照リンク⇒】 |
★東日本大震災から8年、現在の避難者は約5万2000人。 福島県では県内9322人、県外へ3万2631人、内3148人が埼玉へ避難している。 原発事故により双葉町、大熊町はほぼ全域が帰還困難区域のままだ。★ |