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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』563号
2018年 12月 17日
『声と眼』
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【11月市議会】 市長と議員の期末手当を引き上げ

  市職員給与を、国の人事院勧告に準じて改定する条例改正が提案されました。
職員給与を平均0.22%引き上げ、さらに夏・冬の期末勤勉手当を合計0.05か月分引き上げて年間4.45か月分とする改定です。

 これと同時に、市長給与や議員報酬条例の改定も提案されました。
職員の勤勉手当を市長や議員の期末手当に準用し、年間0.05か月分引き上げて4.45か月分とする改定です。
市長や議員の期末手当は2014年以降の毎年改定していて、5年間で合計0.5か月分(約20万円)が引き上げられてきています。

 しかし、
(1)市職員の給与改定は人事院勧告に準じたものですが、これを市長や議員の期末手当に適用する法的根拠はありません。
(2)職員の勤勉手当は勤務評価に基づいて支給されますが、市長や議員には勤勉手当の制度はなく、期末手当は全員が一律の支給です。
(3)本来、市長給与や議員報酬の額の引き上げは、条例で、特別職報酬審議会に諮問してその意見を聞かなければならないことになっています。
期末手当の支給月数の引き上げで年間総支給額の引き上げとなるのですから、当然、報酬審議会の意見を聞くべきです。
市長と議会がお手盛りで支給月数を引き上げるのは認められません。

 本会議で市長が、『来年度には審議会を開いて、市長給与等の額について意見を聞きたい』と答弁しました。
さらに期末手当を引き上げる時には審議会の意見を聞くように求めたのに対し、「今後、引き上げの事案が発生した際には、真摯に検討していく」と述べました。

「合併10周年記念花火大会」って?

 一般会計補正予算で、合併10周年記念事業として、「2市1町祝賀花火大会」を開催するための予算が計上されました。
議員の誰もが、『エッ!? なんで2市1町なの?』と寝耳に水の話です。

 当局の説明によると、久喜市の10周年、幸手市の幸手駅橋上化完成・さくらサミット開催記念、五霞町130年記念の合同祝賀の花火大会を4月3日に開くというのです。
会場は久喜市栗橋・幸手市・五霞町に接している行幸(みゆき)湖(こ)(権現堂公園の北側)だそうです。
隣接市町のお互いに関連のない祝賀行事を、共同で実施することに何の意味があるのでしょうか。

 市長は花火大会をスタートイベントとして、合併記念事業を1年間に渡って続けるというのですが、具体的な中身はまったく明らかになっていません。

 こんな思いつきの花火大会に税金をいくら使うつもりでしょう。


10周年記念「プレミアム付き商品券」?

 11月議会一般質問で、某議員が『合併10周年記念プレミアム付き商品券を発売すべきだ』と要求し、梅田市長がすぐさま、『市民すべてが対象となるプレミアム付き商品券の発行は有効である』と答弁して、大いに乗り気の姿勢を示しました。
 これまでにもたびたび“景気対策”の名目でプレミアム付き商品券が発行されてきましたが、はたしてどれほどの効果があったでしょうか。2015年には1万円で1万3000円の買い物ができる「とくとく商品券」を久喜で5億円分発売しました。数千人が行列を作ったもののほんの一部の人しか買うことができず、結局、並んだ内の2500人くらいが、限度額いっぱいの20万円分を買ってプレミアム分の6万円を儲けただけで終わってしまいました。
 来年には政府が消費税増税の痛みを和らげる名目で、所得制限を設けたプレミアム付き商品券を計画していますが、税金のバラマキに他なりません。国に便乗して、久喜でプレミアム付き商品券を売り出しても、目的も効果も不明な税金の浪費です。ましてや、所得制限も付けずに市民すべてが対象というのでは、運良く買えた一部の人だけに恩恵を与える結果に終わるでしょう。市長は市民の税金を使って、本気でそんなことをやるつもりでしょうか。


★あおばっこクラブ学童保育は、青葉小学校校舎内への移転計画がやっと本決まりになった。
今年度に校舎改修の予定だったが、1年ずれ込んで来年4月に着工し、11月に移転する予定。★


猪股市議の一般質問 1
12月14日の本会議で、5項目の一般質問を行いました。


【一般質問】 県内初の夜間中学校に連携と支援を

 不登校の子どものためのフリースクールや夜間中学校を規定した「義務教育の機会確保法」が2016年に成立しました。
これに基づいて、来年4月から県内初の公立夜間中学校「川口市立芝(しば)西(にし)中学校陽(よう)春(しゆん)分校」が開校し、県内から生徒を受け入れます。

 夜間中学校は、小学校や中学校に就学できなかった人や未修了者、不登校のままで卒業はしたけれどもう一度学び直したい人、外国籍の人などが対象です。
昨年から県内各地で入学説明会も開かれています。他市ではホームページや広報に掲載したり、教育委員会の職員を説明会に参加させたりしています。

 残念ながら久喜市の教育委員会はこれまでまったく無関心で、説明会にも参加せず、ホームページなどでの紹介もしない、福祉行政との連携や情報の共有もしてきませんでした。
説明会には久喜市民で参加した人もいましたから、他にも潜在的な入学希望者がいると思われます。
今後、福祉部門と協力・連携して、市民で夜間中学校に通いたい人の調査を行っていくべきです。
対象者や希望者を把握するとともに、積極的に市民にお知らせしていくように求めました。

 夜間中学校に通う場合には、教材費は無料ですが、交通費などの経済的負担もあります。
入学希望者からの相談に応じて、どのような支援を行っていけるかを検討するべきです。
【参考⇒Blog ポスターとリーフレットへのリンク】

【一般質問】 学校給食の食器、強化磁器に転換すべき

 梅田市長は『巨大学校給食センター建設計画の見直し』を公約していましたが、結局は前市長の計画を丸ごと復活させただけに終わりました。
私はせめて食器については、前市長が決めたプラスチック(PEN樹脂)食器でなく、強化磁器食器に変更するよう提案してきました。
今回の一般質問で市長の決断を求めましたが、既定方針通りにプラスチック食器にする計画を踏襲する考えが示されました。

 最初、教育委員会は『PEN樹脂は20年間の経費2億6000万円に対し、強化磁器食器は4億5000万円で高い』と説明されてきました。
しかし本当は、PEN樹脂の耐用年数は8年ですが、強化磁器は耐用年数を考慮する必要がないので、破損分を買い換えても20年間で2億2000万円で、むしろ経費は低いことが明らかになっています。
すでに新学校給食センターに設置する食器洗浄機や保管庫などの選定も終わっていますが、今からでも強化磁器への変更を決断すれば一部の設計変更は可能です。
人間の食事で最もおいしく食べられるのは陶磁器食器です。
しかも久喜地区の小中学校で現在使用している強化磁器食器を廃棄してまで、PEN樹脂にするのは理解できません。

 梅田市長は『新給食センターに早急に着工したいので、これまでの設計通りに進めたい』と言っています。
しかしこの間の『見直し』で、今年度に着工の予定だったのを1年遅らせているのですから、今から一部の設計変更もできるはずです。

★結局、巨大学校給食センターは前市長の計画通り。
食器も計画通り。
すべて前市長の計画を丸ごと踏襲しただけでは、梅田市長の『見直し』はムダな時間と費用の浪費だったのか。★

【一般質問】 アレルギー対応給食の推進を求める

 新学校給食センターで“アレルギーを持つ子どもへの対応を充実させる”ことが最大の目玉の一つでした。
現在はアレルギーを持つ子どもに対しては、弁当持参などで対応しています。
新センターにはアレルギー対応の専用調理室を設置して、最初はアレルギー食材の除去食、2年目からはアレルギーの代替食を提供すると説明されてきました。

 一般質問で、アレルギー対応給食をどのように調理・提供していくのか、計画を明らかにするよう求めました。
教育部長の答弁によると、『アレルギー物質を含む食材の内、当面は卵と乳の2品目に対応して除去食を提供する。
それ以外のアレルギー物質についてはノウハウを増やしてから対応していく』として、見通しも将来の目標も示されませんでした。

 昨年度、久喜市の小中学校全体では237名がアレルギーを持っていて、その内の116人が弁当持参または献立によって一部弁当持参で対応しています。
卵のアレルギーを持つ子は114人、乳は63人ですから、それだけでも除去食が提供できるのは大きな前進ですが、その他のアレルギーを持つ子どもたちはいつまで弁当持参を続けなければならないのでしょうか。
早期にアレルギー対応の給食を拡大し、さらに除去食から代替食への切り替えの計画を示すべきです。






久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』562号
2018年 12月 3日
『声と眼』
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理科大跡地の活用計画を全面的見直し

 理科大跡地には今年4月に教育委員会事務局が入り、今後、生涯学習センター・子育て支援センターとして活用する計画で、校舎改修を進めてきました。
これに対し、梅田新市長は『多額の費用がかかる』との理由から全面的な見直しを打ち出しました。

 11月に発表された新たな活用計画では、
◆まず来年4月から教育委員会を鷲宮総合支所に再度移転させる
◆設計と改修の後に、市内4地区の保健センターを統合して移転、検診棟を新設
◆ファミリーサポートセンター、学童保育運営協議会、シルバー人材センターも移転する
◆旧大学図書館を、子ども図書室を併設した子ども広場とする
◆校舎棟1階に、子育て世代包括支援センターを設置し、休日夜間急患診療所を移転、小児休日夜間急患診療所を新設する
◆2階を生涯学習センターとして、高齢者大学・市民大学の研修室や大講義室、ダンススタジオ、音楽スタジオを配置
◆3階の各部屋は民間の貸しオフィス
◆旧学生食堂やロビーを、市民レストラン、市民ラウンジとして活用する
◆生涯学習センターを予定していた旧特別教室棟は専門学校などに貸し出すとしています。
見直しに伴い、今年度一般会計予算に計上していた理科大校舎改修費4億円のほぼ全額を削除する補正予算案が、11月定例市議会に提出されました。

 来年度に設計を発注して、建物の改修には2021年度くらいから着工し、保健センターなど新たな施設の供用開始は2023年4月になる見通しです。
一部の施設を民間企業に貸し出すといっても、はたして需要があるのかは不明です。
市の費用負担の圧縮をはかると言っていますが、新たな活用計画の実現にどれくらいの費用がかかるのか、今のところは詳細はいっさい示されていません。


市の機構改革、部署の分散配置が進む
『声と眼』562号 2018/11/30

 来年4月からの市行政の機構改革が発表されました。
(1)いちばん大きな変更は、「健康・こども未来部」の新設です。
これまでの健康増進部に属していた健康医療課と保健センター、福祉部だった保育課と子育て支援課(子ども未来課に名称変更)を健康・こども未来部に移行します。
(2)国民健康保険課はこれまでは健康増進部でしたが、市民部に移行します。
また市民部に、循環バスやデマンド交通など交通政策全般を管轄する交通企画課を新設します。
(3)各総合支所では従来、道路や環境などの身近な相談ができないという不満が出ていましたが、住民生活全般を担当する地域振興係を新設します。

 機構改革と同時に、新しい健康・子ども未来部は鷲宮支所に移転し、本庁舎から児童福祉行政の担当課がなくなります。
久喜市ではこれまでも各部を分散配置してきて、環境経済部が菖蒲支所、建設部が北青柳の第2庁舎、上下水道部は鷲宮支所、教育委員会は理科大跡地(4月から鷲宮支所)に置かれています。
来年度から本庁舎に残るのは総務部門(総務・財政・市民部)と福祉部だけになります。
現在でも庁議(部長級以上)や行政の横断的な会議の時には、担当者が書類を抱えて本庁舎まで集まってきますが、スタッフ全員を引き連れてくるわけにもいきません。
その結果、部を超えた情報共有や政策連携、行政の一体性に弊害が出ているのではないでしょうか。
議会で、担当者が来ていないとか、書類を持ってきてないので答弁できないというケースもありました。

 生活に身近な課が本庁と支所に分かれている結果、手続きや申請書類の提出、受け付けだけなら各支所でもできますが、相談や政策判断が必要な場合には1か所で用事が済まないこともあります。

 久喜市と同時期に合併した加須市はすぐに新庁舎を建設し、春日部市も本庁舎の建設計画が進んでいます。
人口15万の久喜市で各部署をばらばらに分散したままでいいのかどうか、利便性や効率の観点からも検討の時期に来ているのではないでしょうか。


 ごみ処理施設広域化で、市の財政試算

 久喜市は、久喜宮代衛生組合の老朽焼却炉を廃止して、2023年に新ごみ処理施設の稼働をめざしています。
そこに幸手と杉戸から両市町の燃やせるごみもいっしょに処理して欲しいという申し入れがあり、現在、広域化を進めるかどうかの検討に入っています。
これまで計画していた久喜・宮代の2市町での処理と、幸手・杉戸を加えた4市町の処理で、施設規模や財政負担がどう変わるかの試算結果が公表されました。
市議会および11月に開かれた市民説明会に配布され、『広報くき』12月号にも掲載されています。

  2市町
久喜・宮代
4市町
2市町+幸手・杉戸  
 人口  18万 466人 27万5792人 
 年間可燃ごみ総量 3万5507t  5万3883t 
 施設規模(1日処理可能量) 143t  213t  
施設建設費  142.4億円  180.8億円  
  建設単価(tあたり) 9959万円  8488万円  
維持管理費(20年間)  107.3億円 131.1億円 
  管理費単価(tあたり)   7503万円   6155万円  
合計   249.7億円 311.9億円  

 4市町でごみを共同で処理する場合、2市町だけに比べて人口規模が 1.5倍になるので、ごみ処理施設の規模(1日あたり処理能力)も 1.49倍になります。
市ではごみ処理施設の規模が大きくなればスケールメリットが働くので、建設費は 1.27倍、維持管理費は 1.22倍ですむとしています。
2市町の施設規模 143t炉の場合は建設費 142.4億円(tあたり単価 9959万円)に対し、4市町の 213t炉では建設費180.8億円(単価 8488万円)だから割安になるという試算です。
結論は、4市町のごみを大規模な施設で処理した方が財政効率がいいと言いたいようです。

市の試算は変動要因が多すぎる

 しかし最近はオリンピック工事の影響で公共事業費が急騰し、ごみ処理施設の建設単価の平均はtあたり1億円に近づいています。
全国のごみ処理施設建設費用の比較では、市の試算とは逆に、処理能力が 300tの炉で建設単価 8800万円の炉もある一方で、処理能力 110tの比較的小さな焼却炉でtあたり 7600万円ですんでいるケースもあります。
施設(炉)の形式や、久喜で検討しているバイオガス化施設を併設した場合などの処理方式の違い、委託方式によっても建設費用は大きく変わってきます。
しかも市が試算に用いた施設規模は、全量を焼却する場合の数字ですが、バイオガス化を併用する場合には前提となる処理量の数字が変わってきます。
また2市町の場合の処理能力 143tというのも、通常のごみ処理量 132tに余裕を持たせて設定した数字ですから、維持管理費の費用も試算とは違ってきます。

 新ごみ処理施設では発生する熱で発電を行う予定です。
市は20年間の売電収入を2市町では15億円、4市町では25億円と試算していますが、全国のケースでは運転管理を委託する民間事業者の収入になって、その場合は市の収入としては見込めません。

ごみ処理は「自区内処理」が原則ですが

 本来、一般廃棄物は「自区内処理の原則」で各自治体が処理責任を負わなければなりません。
今回のごみ処理広域化の検討は、幸手や杉戸のごみを久喜の処理施設でいっしょに処理してほしいという依頼が発端です。市長は「広域化ありき」で、現実とは異なる乱暴な試算で、市民や議会を強引に誘導しようとしているのではないでしょうか。
市は現実に即した正確な情報を提供するべきです。

 県学校給食コンクールで栗橋小が1位

 7月に埼玉県学校給食調理コンクールが行われ、栗橋小学校の献立が「埼玉県教育委員会教育長賞(1位)」を受賞しました。
11月にさいたま市で開かれた彩の国学校給食大会で表彰状とトロフィーが授与されました。
受賞献立は《こどもパン 牛乳 くりくりコロッケ 県産野菜のしゃきしゃきサラダ 野菜たっぷりきのこスープ久喜の梨》で、10月23日の給食に提供されました。

 市内では栗橋小と栗橋西小だけが自校調理方式で、学校の栄養士が献立を考え、校内の調理場で作っています。
3年後に単一の巨大学校給食センターが建設されると、自校調理給食は廃止される予定です。

★学校給食コンクールで栗橋小が1位!
 吉川、春日部、宮代などは受賞してすぐにホームページに掲載したのに、久喜はまったく出ない。
市長や教育長に話して、月日にやっと市のホームページに記事が載った。★
【参照⇒Blogへのリンク】







久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』561号
2018年 11月 19日
『声と眼』
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11月定例市議会の日程
11月27日 9:00 【本会議】  開会、議案の上程、提案理由の説明 傍聴できます
12月3日 9:00 【本会議】  一般質問(1日目)
(1)井上 (2)春山 (3)田村 (4)平間 (5)斉藤 (6)鈴木
傍聴できます
4日 9:00 【本会議】  一般質問(2日目)
(7)園部 (8)大橋 (9)石田 (10)並木 (11)長谷川 (12)田中
傍聴できます
6日 9:00 【本会議】  一般質問(3日目)
(13)盛永 (14)貴志 (15)丹野 (16)渡辺 (17)川内 (18)宮ア (19)岡崎
傍聴できます
7日 9:00 【本会議】  一般質問(4日目)
(20)平沢 (21)杉野 (22)川辺 (23)成田 (24)新井 (25)猪股
傍聴できます
11日 9:00 【本会議】  議案質疑 傍聴できます
12日 9:00 委員会 総務財政市民常任委員会 傍聴できます
13日 9:00 委員会 福祉健康常任委員会 傍聴できます
14日 9:00 委員会 建設上下水道常任委員会 傍聴できます
17日 9:00 委員会 教育環境常任委員会 傍聴できます
21日 9:00 【本会議】  委員会の審査報告、討論、採決 傍聴できます

マイナンバーカード発行、市民の13%

 マイナンバーカードは2016年からスタートしましたが、現在の全国の交付率は11.5%ときわめて低調です。
久喜市でも昨年の申請件数は前年より少ない3156件で、3月までの累積発行件数は2万769件(市民の13%)にとどまっています。
受け取りに行かないで市で保管しているカードが3400枚もあります。
身分証明書替わりといっても、番号漏洩の危険もあるので持ち歩かない方がいい、ほとんど必要もないカードです。

 マイナンバー制度は将来的には税金や社会保障、預貯金口座など国民の個人情報管理をめざして、これまでに国から全国の自治体に対する補助金だけで1000億円が投入されてきました。
久喜市では、制度が開始された2014年以降にシステム改修や運営経費にかかった経費は2億4700万円にのぼっています。
本来は全額を国で負担すべきなのに、市の財政から1億3450万円が持ち出しになっています。

 市では2年前からマイナンバーカードを持っている人だけを対象に、戸籍や住民票、印鑑登録等の諸証明がコンビニで取得できる新サービスを開始しました。
カードを普及させたい国の誘導策に従ったものですが、昨年度のコンビニ交付件数はわずか2070件で、市役所窓口等での交付件数17万6069件の1.1%にすぎませんでした。
にもかかわらずコンビニ交付のシステム構築には初年度で約5000万円、毎年900万円以上の経費がかかっています。
市民からいただける手数料は住民票1通300円に対して経費は1000円以上で、使えば使うほど赤字が増える事業です。

 また、確定申告などで番号の記載が求められますが、本人が書かなくても税務署で職権で記入しますから、番号を控えておく必要もありません。
市民にとっては番号の届け出や記載を求められたりする煩わしさが増えただけでメリットのないマイナンバー制度に、これ以上、市民の税金を使うべきではありません。


 私たちは政務活動費を何に使ったか

久喜市議会では会派ごとに1人1か月3万円の政務活動費が交付され、4半期ごとの報告が義務付けられています。
 市民の政治を進める会(猪股・川辺・田中)の第2期分の使途を報告します。

 2期(7〜9月分使途報告書へのリンク

★久喜市議会のホームページで、各会派の政務活動費の使途報告書と領収書等の写しを公開しています。
市民の皆さんの目でチェックし、ご意見や感想をお寄せください。★


江面、菖蒲地区で学校統廃合方針固まる

 11月8日に小中学校学区等審議会が開かれ、今後の小中学校の統廃合の方向性が確認されました。

 江面第2小学校は児童数が減り続け、今年は1年生5人、2年生が4人になりました。
一昨年から保護者や地元と話し合いを重ねてきましたが、ようやく2021年から江面1小と統合して新校を開校する方向が固まりました。
それまでは市費で教員を確保して学年ごとのクラス編成を維持し、複式学級を回避する方針です。

 菖蒲南中学校も数年後には全学年が1学級になると見込まれています。
そこで2021年に菖蒲中と統合して新たな中学校を開設する方針が提起され、学区審議会での検討が進められています。

 この他にも児童数の減少が進んでいる小(お)林(ばやし)小と栢間小の統合、鷲宮地区の上(うえ)内(うち)小の統廃合も検討対象に上がっていましたが、保護者らの理解が得られないため、当分は現状のままとなりそうです。

学校校舎の雨漏りがこんなにひどい!?

 10月25日、市議会教育環境委員会で、校舎の老朽化による雨漏りの実態やトイレの洋式化改修が遅れている三箇小学校と太東中学校を現地調査しました。

 久喜市内の小中学校の校舎や体育館等の耐震改修はすでに完了していて、現在は体育館の照明設備やバスケットゴールなどの「非構造部材」の改修工事を進めています。
しかし多くの小中学校で耐震工事の対象にならなかった建物の老朽化で多くの雨漏りが発生しています。 

教育委員会による雨漏りの実態調査

 太田小の北校舎屋上から雨漏り、江面1小の特別校舎屋上防水シートが破損、江面2小の体育館では雨漏り6か所、清久小の3階給食配膳室の外壁からの雨漏り、本町小の校舎で天窓シーリングや壁などの複数箇所で雨漏り、久喜東小の体育館、久喜北小では校舎各所、小林小も校舎各所で雨漏り、三箇小の管理棟1階、栢間小の体育館で雨漏り2か所、栗橋西小校舎の階段踊り場や体育館の窓から雨漏り、桜田小の第1校舎3階音楽室や給食配膳室、上内小の第1校舎3階で雨漏り、砂原小の校舎や職員玄関、久喜南中の南校舎2階調理室や多目的室前廊下、太東中の校舎1・2号棟間の通路や理科室・各階廊下・階段・体育館でも雨漏り、菖蒲南中の校舎、栗橋西中の特別教室棟3階(図書室)天井や4階(音楽室)・体育館でも雨漏り、鷲宮中学校の第2校舎1階調理室や3階男子トイレ・第3校舎3階と2階の廊下でも雨漏り、鷲宮東中学校の校舎3階と4階の階段踊り場・体育館でも雨漏りが出ています。

−雨漏りの報告がなかった学校は、久喜小、青葉小、青毛小、菖蒲小、菖蒲東小、栗橋南小、栗橋小、鷲宮小、東鷲宮小、久喜中、久喜東中、菖蒲中、菖蒲東中、鷲宮西中でした。

 教育環境委員会の現地視察で、太東中学校の体育館の天井や2階の渡り廊下で雨漏り跡を確認しました。
また渡り廊下の屋上の排水溝が完全に詰まっていて、雨水があふれて校舎内へ流れ込んでいるのだろうと推測されました。
三箇小学校でも1階廊下の端の方で雨漏りしている状態を確認し、これらの雨漏りの早急な改修を求めました。

 トイレの洋式化や抜本改修も緊急課題

 久喜市では市内の小中学校のトイレの洋式化を進めています。
小学校23校では全体の便器数1206台の内、588台(49%)を洋式化しており、中学校11校では便器数1900台の内、782台(41%)が洋式になっています。
小学校で洋式化改修が進んでいるのは、青毛小(98%)、清久小(88%)、砂原小(83%)、久喜小(80%)などです。
遅れているのは久喜北小(20%)、菖蒲小(21%)、栢間小(23%)、鷲宮小(24%)、栗橋小(25%)などです。
中学校で洋式化が比較的進んでいるのは、鷲宮中(70%)、久喜南中(47%)、菖蒲中(38%)などです。
洋式化率が最も低いのは鷲宮東中で89台の便器の内のわずか4台(4%)、太東中では59台の内のわずか5台(8%)しか洋式トイレがありません。

 私たちが現地視察した太東中の3階トイレは和式の上に、尿石のきつい臭いと水の腐敗臭が漂い、清掃の排水も流れにくい状態でした。
1階から3階までのトイレ排水管が詰まっているようで、全体の抜本改修が必要です。
また、三箇小学校のトイレは、もともと男女共用だったのを、後からしきり壁を設置して分けた構造になっていました。
中の音はお互いに丸聞こえで、子どもでなくても使うのを躊躇するようなトイレでした。
ここは改修ではなくて、まったく新しく男女別のトイレを作るべきです。

★トイレは人間の生理の最も基本の一つです。
子どもたちが気持ちよくトイレに行けるために、これらの小中学校のトイレの改修または新設、洋式化は緊急の課題です。★