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久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』530号 2017年 4月 24日 |
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久喜市の保育園“待機児童”121名 今年、久喜市で新規に保育園の入園申し込みをした927名の児童の内、新規に入園できた児童数は762名で、「入所保留者」が121名にのぼったことが明らかになりました。これは“かくれ待機児童”と呼ばれていて、昨年の80名から大幅に増えています。 厚労省の基準では、子どもが預けられないので仕事が決められないでいる人は『求職活動をしていない』とみなされたり、保育園の決定通知が来ても遠くて通えないなどで辞退した人なども、待機児童の集計から除外されます。 これは待機児童の実態を小さく見せかけるものですが、この基準による集計でも、昨年の13名から40名へと3倍に増えています。 しかも昨年の待機児童は1歳児だけでしたが、今年は1歳児23名、2歳児15名、3歳児2人と各年齢層に拡大しました。
「入園保留者」にカウントされていませんが、入園できないことがわかって自分から申し込みを取り下げた人数も44名にのぼっています。 これを合わせると160名を超える子どもたちが保育園に入れなかったことになります。 こうした子どもたちが、現在どのような環境にいるのか、詳しい調査を求めます。 久喜市の公立保育園は6園(定員430名)、私立保育園は昨年より3園増の19園(1239名)、認定こども園は3園増の7園(588名)で、全体の定員は昨年より272名拡大して2257名となりました。 新たに東鷲宮駅前保育園の開設や、私立幼稚園が保育園と同様の機能を持つ「こども園」に移行するなどして、受け入れ枠は拡大しています。 しかしそれでも、働きたい保護者の、子どもを保育園に預けたいというニーズの急激な伸びにはまったく追いついていません。 また、地域や年齢によって全体で113名の空きがありますが、遠くて通えないなど、ニーズにうまくマッチングできていないという現実もあります。 久喜市は『子育てするなら久喜市で』を打ち出していますが、そのためには、こうした待機児童も“かくれ”待機児童もゼロにしていかなければなりません。 |
私たちは政務活動費を何に使ったか 久喜市議会では1人1か月3万円の政務活動費が交付され、4半期ごとの報告が義務付けられています。市民の政治を進める会(猪股・川辺・田中)の第4期(1〜3月)分の使途を報告します。市民の政治を進める会の明細書と領収書、添付書類はすべて猪股のホームページに掲載しています。 |
久喜市へのふるさと納税が激減 2016年度の久喜市へのふるさと納税の実績は、目標の1000万円にはほど遠い結果でした。1年間で287件(382万円)で、15年度が656件(670万円)だったのに比べて、件数で6割減、金額で4割減でした。 返礼品の希望では、米が97件、梨が36件で、前年度実績(米300件、梨80件)に比べて大幅減です。 久喜市の返礼品の目玉としたはずの米や梨が、寄付者にとっては魅力になっていないということになります。 寄付額382万円の内、返礼品やコンサルタントの手数料等の経費を除くと、市の収入は約130万円に過ぎません。 一方、久喜市民で他市にふるさと納税をしている人の住民税控除額は2015年度で1100万円に上っています。 これらを差し引きすると、久喜市のふるさと納税に関わる収支は「大幅赤字」です。
近隣自治体では加須市が1000万円超、幸手市3000万円、白岡市6000万円、宮代町は1億円を大きく超えて拡大を続けているのに比べて、久喜では寄付者の大幅な増加は見込めない状態です。 ふるさと納税の位置づけ見直しを 寄付者が激減している中で、それでも久喜市にふるさと納税をしてくれている人は、単に返礼品目当てではなく、「久喜を応援しよう」という気持ちを持ってくれている方たちが多いと思われます。これらの人々とのつながりを大事にしていくべきです。 一過性の寄付を増やすために、返礼品を豪華にして他市と競うのではなく、久喜市の応援者と継続的なつながりを作っていくことが、交流人口の増加など、長い目で見て久喜の活性化につながるのではないでしょうか。 多くの市ではふるさと納税に一度でも応募してくれた人に対して継続的に広報紙や観光案内を送ったり、寄付者に《特別住民票》を発行してつながりを強める取り組みをしている自治体もあります。 久喜市への寄付者にも《特別住民票》を発行して、提灯祭りや市民まつり、久喜マラソンの招待状を送るなんていうアイデアもあります。 ふるさと納税の基本的な位置づけの見直しが必要です。 |
市長は税金でロンドンへ行くつもり? 世界陸上ロンドン大会の男子マラソン(8月6日)に川内選手が代表として選出されました。まずは川内さんの健闘を期待したいと思います。一方、川内選手の壮行会で田中市長が『ロンドン現地に応援に行く』と表明しました。 秘書課長に確認したところ、日程を調整するよう指示を受けているそうです。 これまでにも田中市長は、川内選手が出場した韓国・大邱(テグ)やモスクワ大会でも現地応援に行きました。 モスクワ大会では秘書課長を随行させて、2人分の旅費を公費から支出しています。 航空運賃とモスクワ市内観光を含むツアー代金に田中市長分36万9420円、秘書課長分38万7920円、ホテル代がそれぞれ2泊分5万円、4日分の日当が市長2万1700円、秘書課長1万6200円、その他の諸費用を含めて2人で91万8340円を税金で負担させていたことになります。 今回、田中市長がロンドンの現地応援に“公務”として(つまり公費で)行くのかどうかはまだ明らかにされていません。 しかし、もし市民の税金を使って公務で行くのだとすれば、その政策目的を明確にするべきです。 市民の選手を応援するために、市長自身が現地へ行かなければならないのか、市民の代表として応援に行くのが、市長の“職務”として必要だということになるのでしょうか。 世界陸上に限らず、何かの世界大会やオリンピックに出場する選手の出身の地元市長たちが、公務で応援に駆けつけるというのはあまり聞いたことがありません。 これまでの世界大会には多くの市民が応援に現地入りしました。議員も数人行っていましたが、当然、皆さんは自費です。 今回も市民応援ツアーが計画されていますが、田中市長も強い思い入れがあって参加したいのなら、職務としてではなく、他の市民の応援者と同じに自費で行くべきではないでしょうか。 ★市長がロンドンに応援に行く費用を税金で出すなんて、川内選手のがんばりにも水を差すのではないか。 市長の旅費に出すのはやめて、市民ツアーの現地応援バスなどに補助金を出してはいかが?★ |
久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』529号 2017年 4月 3日 |
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学校給食は子ども主体に考えるべき 久喜市の給食のあり方を検討している学校給食審議会は、完全に当局のペースで進められています。1月の最初の審議会で「単一の大規模給食センター建設」に賛同し、2月には市内全校の給食食器をプラスチックで統一する(久喜地区で使っている強化磁器食器は廃止)ことを決定、3月の会議で、アレルギー対応としてはアレルギーの原因食材を取り除いた「除去食」だけとし、これまで栗橋の自校調理方式の小学校2校で出してきた「アレルギー代替食」を取りやめることも認めてしまいました。 これで子どものことを考えた給食と言えるでしょうか。 ★久喜市の学校給食、このまま財政効率優先の「安上がり給食」で突っ走っていいはずはありません。 市長は、子どもたちのための給食という原点に立って自校調理方式への転換を決断すべきです。★ |
議会での発言が議員の仕事ですが… (1)一般質問は市政の課題について自由に質問したり政策提言を行います。 (2)議案質疑は予算や条例案に対して疑問をただしたり、問題点を指摘して改善を求めます。 (3)「討論」は、議案に対する評価や賛成・反対の理由を述べてみずからの賛否の態度を表明します。 一般質問は何でも質問できるのでたいへん活発です。 一方で議案質疑や討論が少ないのが久喜市議会の弱点です。 1年間で134議案もあった市長提出議案に対して、10議員は年間1回以下しか質疑せず、討論が1回またはゼロだった議員は11名でした。 質疑・討論の欄の、[黒数字]は市長提出議案に対する質疑や討論、 [赤数字] は議員提出議案に対する発言です。 たとえば猪股は、2月議会で4議案の市長提出議案に対する質疑を行い、1件の議員提出議案に対する質疑を行いました。 11月議会で市長提出議案2議案に対して討論を行い、1件の議員提出議案に対して討論を行いました。 市長提出議案にはほとんど発言しないのに、他の会派が出した議員提出議案(意見書など)に対抗する質疑や討論になるとやたら熱心な議員もいます。 |
久喜市議会 各議員の発言回数等調査 2016年度 6・9・12・2月市議会本会議 |
議会での発言が議員の仕事ですが… 議員の最も重要な仕事は議会での発言です。(1)一般質問は市政の課題について自由に質問したり政策提言を行います。 (2)議案質疑は予算や条例案に対して疑問をただしたり、問題点を指摘して改善を求めます。 (3)「討論」は、議案に対する評価や賛成・反対の理由を述べてみずからの賛否の態度を表明します。 一般質問は何でも質問できるのでたいへん活発です。 一方で議案質疑や討論が少ないのが久喜市議会の弱点です。 1年間で134議案もあった市長提出議案に対して、10議員は年間1回以下しか質疑せず、討論が1回またはゼロだった議員は11名でした。 質疑・討論の欄の、[黒数字]は市長提出議案に対する質疑や討論、 [赤数字] は議員提出議案に対する発言です。 たとえば猪股は、2月議会で4議案の市長提出議案に対する質疑を行い、1件の議員提出議案に対する質疑を行いました。 11月議会で市長提出議案2議案に対して討論を行い、1件の議員提出議案に対して討論を行いました。 市長提出議案にはほとんど発言しないのに、他の会派が出した議員提出議案(意見書など)に対抗する質疑や討論になるとやたら熱心な議員もいます。 |
2 【一般質問】 福祉避難所への受け入れ、事前に調整を 大規模な災害発生持の避難場所として、学校や公共施設など121か所を指定避難所や一時避難所に指定しています。さらに障害者や高齢者など一般の避難所では安心して過ごせない方のために、その内の18か所を「福祉避難所」に指定しています。 避難者はまず一般の避難所に行ってから、その後に開設される福祉避難所に“振り分け”するシステムです。 しかし熊本地震などでは、身体の不自由な人がバリアフリーになっていない避難所に入るのをあきらめて自宅や車の中で過ごさざるをえませんでした。 平時から、一般の避難所には行けないことがわかっている人もいます。また福祉避難所のすぐそばにすんでいる障害者を、わざわざ遠くの一般避難所へ行かせるのも現実的ではありません。 あらかじめ本人や家族の状況を把握した上で、介護者や施設とも協議して、個別に福祉避難所への受け入れを前提とした避難計画を作っていくよう提案しました。 福祉部長は、『すべて一般の避難所に行ってから福祉避難所に振り分けるというのは現実的ではない。災害時要援護者台帳の整備を進め、個別の事情を考慮して福祉避難所との調整も図っていく』、また『福祉避難所として開設される前であっても、そこに避難してくる人も当然いるので、施設に対してそうした想定に基づいての訓練も呼びかけていきたい』と答弁しました。 【一般質問】 久喜市「イクボス宣言」を提言 さいたま市は昨年9月に、市長と幹部職員による「イクボス宣言」を実施しました。これは職場における働き方を見直し、“ワーク・ライフ・バランス”を進める運動で、全国の民間企業や都道府県・市町村官公庁などにも広がっています。 (1)育児や介護等の支援制度を理解し、制度を活用しようとする職員を応援する、 (2)管理職自身が仕事と私生活の調和を実現するという取り組みです。 久喜市も市長を先頭に全管理職で「イクボス宣言」を行い、単なるかけ声に終わらせないように、全管理職を対象とした研修を徹底して実践していくよう提言しました。 総務部長が、『育児休暇や介護休暇制度を充実させ、それらの制度を活用しやすい職場風土を作っていく必要がある。新年度に「イクボス宣言」の実施に向けた具体的な検討を行っていく』と答弁しました。 そのために管理職全員を対象とした研修会の実施を検討していくことも約束しました。 【一般質問】 男性職員の育児休暇取得促進を 久喜市では男性職員で育児休暇を取った人は2015年度に3人いたものの、16年度は「0人」でした。これは男女共同参画社会の推進をうたいながら、市の職員の中ですら“育児は女性の仕事”で、男性が育児休暇等を取りにくいことを示しています。 市の行動計画では19年度までの育児休暇取得率の目標を13%としているのですが、この目標数値自体が低すぎます。 先の「イクボス宣言」もふまえて、市の職場風土も職員の意識も、真に男女共同参画をみずから実践していくように変えていく必要があるのではないでしょうか。 |
★3月日の市議会最終日での椿事。 猪股が提案した「特別職報酬審議会の所管事項に期末手当も加える」条例改正案。 共産党も賛成者として署名していたのだが、本会議の採決で4人中3人が起立せず。 を間違えたらしい。★ |
久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』528号 2017年 3月20日 |
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【2月市議会】 ごみ減量計画の推進強化を求める 久喜市は2023年に菖蒲地区に新たなごみ処理施設を建設する計画で、現在の久喜宮代衛生組合を解散して久喜市単独のごみ処理行政に移行します。今後のごみ処理行政の基本方針となる「久喜市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」が、2月議会で可決されました。 基本方針に、ごみの減量化と資源化の推進、適正なごみ処理事業の推進、計画的な施設整備の推進を規定し、基本的には衛生組合の施策を継承します。 ごみ減量化目標は、 (1)1人1日あたりの家庭系ごみ排出量 2014年度/479g→32年度/415g[13%以上削減] (2)焼却処理量 1人1日あたり14年度/604g→32年度/542g[10%以上削減] (3)資源化目標 リサイクル率14年度/32.3%→32年度/34.6%[2.3%アップ]などを掲げました。 しかしこれらのごみ減量化の目標数値は、これまで衛生組合で取り組んできた減量目標に比べるときわめて控えめなものです。 2013年に衛生組合で策定したごみ処理基本計画では、 (1)1人1日あたりの家庭系ごみ排出量は27年度/300g[40%以上の削減] (2)焼却処理量は27年度/425g[30%以上の削減] (3)リサイクル率は27年度/50%以上をめざす、などとなっていました。 衛生組合の減量化の取り組みは着実に成果を上げてきましたが、新たな久喜市のごみ減量・資源化の目標数値はこれを後退させかねません。 今後、ごみ分別・資源化のいっそうの徹底や生ごみ資源化の推進などによって、基本計画の見直しを進め、減量目標の強化に取り組むよう求めました。 |
1 【一般質問】 学校給食は自校調理方式への方針転換を 現在、市内の学校給食は、栗橋地区の小学校が自校調理方式、菖蒲と鷲宮は市直営給食センター、久喜地区と栗橋の中学校は民間委託のセンターです。菖蒲センターはまだ建設後10年ですが、鷲宮と久喜のセンターは老朽化で早急な建て替えが課題です。 市長は理科大跡地に大規模給食センターを建設して、2020年に市内の全小中学校の給食1万2000食を1か所で調理する全面センター方式に移行する計画です。 センター建設の唯一最大のメリットとしてあげられているのは、大規模センターなら建設費40億、運営費年間4億円ですむという財政効率性です。 一方で、学校給食の理想型である自校調理方式についてはまったく検討すらしていなかったことがわかりました。 教育委員会はセンターにアレルギー対応の調理室を設置すると説明しています。 しかし“アレルギー代替食”の提供を予定しているわけではなくて、『今考えているのはアレルギー除去食です』という答弁でした。 除去食だったら自校方式のさいたま市でも実施していますから、これではセンターのメリットとは言えません。 センターに見学コースを設置して食育に活用するとも言うのですが、自校調理方式なら子どもたちの見える所で毎日調理しているのですから、食育にはその方がよっぽど効果的です。 文科省の衛生管理基準では調理後2時間以内の給食が基本とされています。 しかし現在の久喜の給食センターでさえ、各食材の調理は10時過ぎに終わっていて、12時半の給食までに2時間以上経っています。 市内1か所の新給食センターでは配送にもっと時間がかかることになります。 新センターで調理後2時間以内の給食が保障できるかについて、教育委員会の答弁は『2時間以内にできるよう努めていく。確約はできないが努力はしていく』でした。 さいたま市では15年間で80校の自校調理施設を建設しました。久喜市で当面必要な25校の調理施設を整備するのに5年間あれば実現は可能です。 効率性優先の大規模給食センターでなく、久喜市の子どもたちの教育環境整備を最優先して、財政はかかっても自校調理方式の学校給食を推進していくべきではないでしょうか。 市長は『自校調理方式には施設建設と運営費に多額の経費がかかる。 総合的に判断してセンター建設を進める』と答弁していますが、“安上がりな給食”という考え方を転換すべきです。 【一般質問】 高齢者の免許返納者に公共交通特典を 高齢ドライバーの事故の続発で危険性が指摘されています。しかし久喜市のような地域では病院や買い物にも車がないとたいへん不便で、高齢者が免許を返納したいと思っても躊躇せざるをえません。 そこで運転免許証の自主返納者に、市内循環バスやデマンドバスの無料または割引乗車券の発行、タクシー運賃割引、路線バスの運賃割引制度を作るよう提案しました。 また障害者に対して行っているタクシー券交付を免許返納者に拡大することも求めました。 市の答弁は『免許を持っていない人との公平性に問題がある。他市の例を調査研究していく』というものでした。 県内の各市町ではタクシー10%割引(さいたま市・行田市・杉戸町など14市町)、路線バスや循環バスの無料乗車券や割引券の交付(日高市・所沢市・熊谷市・深谷市)などの公共交通優遇策を実施しています。 今年から行田市では免許返納者に年間24枚のタクシー券を交付、鴻巣市は循環バスの無料券を発行します。久喜市は何もありません。 高齢者が安心して免許を返納できて、免許がなくても暮らしやすいまちづくりの施策が必要ではないでしょうか。 【一般質問】 介護保険料の所得段階区分の見直しを また、サービスの提供を受けた場合の自己負担は原則1割ですが、所得に応じて2割負担や今後は3割負担も導入されます。これまで久喜市が行っている負担軽減策の拡大を求めました。 |