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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』487号
2015年 2月 23日
『声と眼』
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2015年度予算、公共事業中心に大幅増

 2015年度の一般会計予算は約566億円で、震災復興事業、公共施設の耐震化工事、道路新設などの土木費などで、前年比100億円(21%)もの大幅な増額となりました。
最大の事業は南栗橋地区の大震災による液状化被害の復興事業で、地方交付税復興特別交付金約11億円と国庫補助金約32億円の計43億円をいったん復興交付金基金に積み立てた上で、全額を取り崩して歳入にいれ、工事費に充てるという会計処理をしています。
(このため、43億円は歳入・歳出にそれぞれ二重に計上されています)。

 防災対策事業では、本庁舎耐震工事費5億円、鷲宮東コミセン耐震化工事1億6000万、小中学校耐震化工事費約5億円が計上されました。
また老朽化した中央保育園改修工事に2億6000万円、栗橋小学校や栗橋西小学校の学童保育施設建設費約1億円、さらに道路新設整備では、久喜駅東口大通りの延伸、菖蒲地区〜久喜北中曽根、栗橋〜東鷲宮〜久喜地区東地区などの工事や・土地購入費など5億円も予定されています。
特別会計で下水道管敷設事業約5億円、水道浄水場施設更新や老朽管敷設替え工事などで14億円も計画されています。

 菖蒲地区への本多静六記念市民の森・緑の公園整備費(土地購入)として基金積立金5億円(2014年度の積み立てと合わせて11億円)、ごみ処理施設整備基金積立金5000万円(合計1億円)、他に、マイナンバー制度の導入経費2億、住民票のコンビニ交付、市税のクレジット収納などのシステム導入経費1億円なども計上されています。

 景気対策を名目に財政支出大盤振る舞いのアベノミクス効果で、市の財政も公共事業を中心に大幅に膨張しました。
その結果、一般会計予算の普通建設事業費は前年度の約30億円から85億円に2.8倍にもなっています。
その財源は、歳入で国庫補助金が前年の70億円から100億円へ43%も増えましたが、一方で市債も前年の41億円から53億円に約30%もの増となっています。
市の借金である市債は、一般会計・特別会計の残高合計が2015年度末で782億円(市民1人あたり約50万円)となる見込みです。

★復興交付金は、歳入の地方交付税と国庫補助金で一般会計に→歳出の諸支出金で基金に積み立て→全額を取り崩して繰入金に入れ→歳出の土木費で工事に支出する流れになっている。★
歳 入          (単位:円)
2015年度 構成比% 2014年度 構成比% 前年比増減 増減率%
1 市税 211億0643万 37.3 21億04605万 45.2 6038万 0.3
2 地方譲与税 4億1000万 0.7 3億9300万 0.8 1700万 4.3
3 利子割交付金 3600万 0.1 3800万 0.1 ▲ 200万 ▲ 5.3
4 配当割交付金 1億3600万 0.2 4400万 0.1 9200万 209.1
5 株式等譲渡所得割交付金 1億3800万 0.2 1100万 0.0 1億2700万 1154.5
6 地方消費税交付金 18億0000万 3.2 15億4000万 3.3 2億6000万 16.9
7 自動車取得税交付金 8200万 0.1 1億2400万 0.3 ▲ 4200万 ▲ 33.9
8 地方特例交付金 9100万 0.2 9600万 0.2 ▲ 500万 ▲ 5.2
9 地方交付税 52億9638万 9.4 49億9831万 10.7 2億9807万 6.0
10 交通安全対策特別交付金 2577万 0.0 2440万 0.1 137万 5.6
11 分担金及び負担金 4億1948万 0.7 4億1848万 0.9 99万 0.2
12 使用料及び手数料 3億0922万 0.5 2億9350万 0.6 1573万 5.4
13 国庫支出金 99億1729万 17.5 69億1417万 14.9 30億0312万 43.4
14 県支出金 30億4121万 5.4 27億8961万 6.0 2億5161万 9.0
15 財産収入 1311万 0.0 950万 0.0 360万 37.9
16 寄附金 1210万 0.0 240万 0.0 970万 403.7
17 繰入金 68億9031万 12.2 21億6151万 4.6 47億2880万 218.8
18 繰越金 4億0000万 0.7 4億0000万 0.9 0万 0.0
19 諸収入 11億7770万 2.1 11億1476万 2.4 6294万 5.6
20 市債 52億9200万 9.4 41億0830万 8.8 11億8370万 28.8
合  計 565億9400万 100.0 465億2700万 100.0 100億6700万 21.6
歳 出                
1 議会費 3億78600万 0.7 3億7922万 0.8 ▲ 630万 ▲ 0.2
2 総務費 62億3445万 11.0 53億2077万 11.4 9億13684万 17.2
3 民生費 183億5958万 32.4 182億4709万 39.2 1億12489万 0.6
4 衛生費 36億6519万 6.5 37億4871万 8.1 ▲ 8352万 ▲ 2.2
5 労働費 2533万 0.0 1642万 0.0 8908万 54.3
6 農林水産業費 7億5599万 1.3 7億8416万 1.7 ▲ 2817万 ▲ 3.6
7 商工費 4億3101万 0.8 3億0497万 0.7 1億2604万 41.3
8 土木費 97億3024万 17.2 53億3234万 11.5 43億9790万 82.5
9 消防費 23億2291万 4.1 23億4813万 5.0 ▲ 2522万 ▲ 1.1
10 教育費 44億3705万 7.8 44億6452万 9.6 ▲ 2746万 ▲ 0.6
11 災害復旧費 0万 0.0 0万 0.0 0万 0.0
12 公債費 54億2899万 9.6 52億9546万 11.4 1億3352万 2.5
13 諸支出金 47億2467万 8.3 1億8521万 0.4 45億3946万 2451.0
14 予備費 1億0000万 0.2 1億0000万 0.2 0万 0.0
合 計 565億94000万 100.0 465億2700万 100.0 100億6700万 21.6

「ヘイトスピーチ」対策の意見書を提出

 2月9日、定例市議会の開会日に、「ヘイトスピーチ」対策に係る法整備を求める意見書案」を提出しました。
市民の政治を進める会/猪股、公明党/岡崎、共産党/杉野、無会派/田中の4議員による共同提案です。
新政久喜にも呼びかけていますが、まだ態度が未定とのことです。
3月16日の最終日に質疑・討論・採決が行われます。

介護保険料がだんだん重くなる

 高齢化の進行で介護保険給付費が増え続けているため、第1号被保険者(65歳以上)の介護保険料は3年ごとに引き上げられています。
4月からの久喜市の介護保険料改定案が市議会に提案されました。
基準月額は現行の4396円から4673円へ6.3%の値上げです。
低所得者の負担割合は基準額の0.45に抑制して、高所得者は国の標準(1.7倍)よりも高く、最高1.85倍としています。
しかしこのまま保険料の値上げが続いていけば、ますます中低所得者の生活を圧迫していきます。
過重な保険料負担を軽減するために、もっと負担区分を細分化してきめ細かく対応するべきではないでしょうか。

段階 人数 割合 年額保険料 現行 増減
5928人 0.45 2万5200円 2万6300円 ▲1100円
1594人 0.65 3万6400円 3万4200円 +2200円
1612人 0.7 3万9200円 3万6900円 +2300円
9194人 0.83 4万6500円 4万3700円 +2800円
4306人 5万6000円 5万2700円 +3300円
5665人 1.1 6万1600円 5万8000円 +3600円
5769人 1.25 7万0000円 6万5900円 +4100円
4518人 1.5 8万4100円 7万9100円 +5000円
763人 1.78 9万9800円 9万3800円 +6000円
10 721人 1.85 10万3700円 9万7500円 +6200円
【段階区分】
1.生活保護受給者と世帯全員が住民税非課税で年金収入と所得80万円以下
2.世帯全員が住民税非課税で年金と所得合計120万円以下
3.同、120万円超
4.世帯だれかが住民税課税で本人は非課税、同、80万円以下
5.同、80万円超
6.本人住民税課税、所得125万円未満
7.同、200万円未満
8.同、400万円未満
9.同、600万円未満
10.同、600万円以上 (区分の記載は簡略化しています。詳しくは介護福祉課へ)。

※第5段階が基準で、「割合」は基準額に対する軽減または増額の負担割合です。
※保険料徴収は年6期に分けて基本的に年金から天引きされます。

久喜児童クラブの委託料返還で“和解”

 26日の市議会全員協議会で、久喜児童クラブの委託料返還問題について、裁判所からの調停勧告にもとづいて、市と相手側とで“和解”によって解決する方針が明らかにされました。

 2008年まで久喜小と江面1小の学童保育事業を久喜児童クラブ(代表/当時の春洋会理事長・大熊氏)に委託して行われていましたが、県の監査で「会計処理が不透明」と指摘され、久喜市が国と県からの補助金1531万円を返還させられました。
市ではこの返還金は大熊氏が負担するよう交渉を続けてきましたが、合意に至りませんでした。
市の損害を市民の税金で負担して放置しておくことは許されませんから、市議会でも早期に解決するよう何度も取り上げてきました。
(猪股の一般質問/2009年11月など)

 市では昨年6月になってようやく、裁判所への民事調停の申し立てを行いましたが、1月に裁判所から、『大熊氏から久喜市に対して解決金として500万円を支払う。
市はその余の請求を放棄する』という「調停委員会の調停案の勧告」が出されました。
裁判所では、大熊氏側に不透明な経理処理という責任はあるが、学童保育事業そのものは適正に行われていた、一方で久喜市が委託先に対する日常的な管理監督が不十分だったことも問題の背景にあった(市にも責任があった)と判断したようです。

 市では裁判所の調停勧告を受け入れることとし、2月市議会に和解の議案が提案されました。

子どもが病気の時にも保育をします

 働きながら子育てしている保護者を支援するために、久喜市では保育園の整備と待機児童の解消を進めてきました。
保育園に通っている子どもが病気になったら基本的には家庭で看病しますが、回復期に入っているけれどもまだ集団保育が困難という子どもは、ひまわり保育園で“病後児保育”も行っています。(保護者の仕事や病気などでどうしても看られない事情がある場合)。
 新年度はさらに“病児保育”も開始することになっています。
昨年から実施する医療機関を公募していましたが、土屋小児科病院に委託することが決定しました。
半年分の予算を取っていて、秋ごろから実施する予定です。

 ★2月9日の本会議終了後に、議会運営委員会で『理科大移転問題に対する議会の対応』について1回目の協議を行った。
次回は2月日に行う予定。★

久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』486号
2015年 2月 2日
『声と眼』
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2015年 2月
9:00 議会運営委員会 傍聴できます
9:00 【本会議】 開会、市長の施政方針演説、議案の上程、提案理由の説明 傍聴できます
22 9:00 【本会議】 各会派の代表質問  1年に1度の「休日議会」!!
(1)新政/鈴木 (2)公明党/戸ヶ崎 (3)共産党/石田 (4)市民の政治を進める会/川辺
傍聴できます
23 9:00 【本会議】 一般質問(1日目)
(1)平澤 (2)石田 (3)平間 (4)斉藤 (5)梅田 (6)富沢 (7)石川
傍聴できます
24 9:00 【本会議】 一般質問(2日目)
(8)岸 (9)渡辺 (10)丹野 (11)杉野 (12)田中 (13)岡崎 (14)矢崎
傍聴できます
26 9:00 【本会議】 一般質問(3日目)
(15)貴志 (16)成田 (17)春山 (18)川辺 (19)宮崎
傍聴できます
27 9:00 【本会議】 一般質問(4日目)
(20)新井 (21)猪股 (22)園部 (23)大谷
傍聴できます
2015年 3月
9:00 久喜宮代衛生組合議会 議会運営委員会 傍聴できます
9:00 【本会議】 議案に対する質疑 傍聴できます
9:00  委員会  総務財政市民常任委員会 傍聴できます
9:00 委員会 福祉健康常任委員会 傍聴できます
9:00 委員会 建設上下水道常任委員会 傍聴できます
9:00 委員会 教育環境常任委員会 傍聴できます
10 9:00 久喜宮代衛生組合 定例議会(1日目) 傍聴できます
16 9:00 【本会議】 委員会の審査報告、討論、採決 傍聴できます
24 9:00 久喜宮代衛生組合 定例議会(2日目) 傍聴できます

衛生組合臨時議会が開かれました

 1月16日に久喜宮代衛生組合臨時議会が開かれ、2議案がいずれも全員賛成で可決されました。
(1)職員給与条例の改正で、人事院勧告に準じた給与引き上げ、期末勤勉手当も市の職員と同様に、年間4.1か月分となります。
(2)一般会計補正予算は、給与改定分460万円、機構改革に伴う事務室改修やコンピュータシステム改修費127万円、東電の電気料金引き上げで光熱水費負担が1730万円の増額。一方で清掃事業費が契約差金などで4487万円の減額となったため、差し引き1623万円の減額で、予算総額は39億1420万円となりました。

 私は補正予算審議で、環境に配慮したLED照明への更新や機構改革の推進など6項目の質疑を行いました。
(他に質疑を行ったのは久喜の園部、杉野、貴志、宮代の山下、小河原議員の6名)。

久喜市・宮代町の負担割合基準を変更

 議会終了後に、市長から衛生組合の経費負担基準の変更について説明がありました。

 衛生組合は1961年の組合発足当時の人口比率に基づいて、全経費の負担割合を久喜市3分の2、宮代町3分の1と決め、その後、人口比率は変化してきましたが、負担割合は《2:1》に据え置いてきました。
5年前の久喜市の合併以後は、久喜市と宮代町のごみ・し尿を処理している久喜宮代清掃センターの経費について《2:1》を基本としていますが、共通経費の算定が複雑になっていて、2014年度当初予算では、久喜宮代清掃センター分の経費の内、久喜市が10億2028万円、宮代町が4億9890万円となっています。
(久喜市はこの他に菖蒲と八甫センターの経費全額12億6998万円を支出しています)。

 今後も人口比率が変わることが予想されます。そこで新年度から、人口比率の変化を反映したより明確な負担算定基準に変更することになりました。
新しい負担基準では、基本的に久喜宮代センターの経費について、《人口割90%、均等割10%》とすることになりました。新基準で算定すると、宮代町負担金が約200万円の減額となる見通しです。

資源(紙・布)の収集回数を統一へ

 現在は、燃やせるごみの収集が週2回、資源プラスチック類が週1回、燃やせないごみは月1回で全地区で同じですが、その他の「資源」は久喜・宮代地区は週1回、菖蒲・八甫地区は月2回です。
ごみ減量等審議会で検討してきましたが、昨年、資源物を「月2回」に統一する方向が示されました。

 この答申を受けて、「資源(紙・布類)」を月2回とし、久喜・宮代地区の収集回数を減らすことになりました。実施時期は1年間の周知期間をおいて来年4月からです。ビン・カン・ペットボトルの回数統一は当面は見送られることになりました。

★ごみ処理行政は9年後に久喜市単独に移行します。
新年度に、市の「ごみ処理基本計画」策定へ向けて審議会を設置、市民委員の公募も行われる予定です。★

久喜市の農政についての調査・提言
『声と眼』486号 2015/1/26


 1月19日に市議会教育環境委員会で、久喜市の農政の現状について所管事務調査を来ないました。
久喜市では昨年「農業基本条例」を制定し、『農業を本市の基幹産業として育む』としています。
しかし実態はそれとはほど遠く、農家戸数、農業就業者数、経営耕地面積はいずれも大きく減少を続けています。
下表は10年間の推移と増減です。

  2000年 2005年 2010年 10年間の増減 
農家戸数(戸)   3532 3319 3048 ▲13.3% 
販売農家(戸) 3821 2394 2020 ▲47.1%
自給的農家(戸) 711 925 1028 +44.5%
就業者数(人) 4725 4092 3049 ▲35.5%
男(人) 1931 1807 1426 ▲26.1%
女(人) 2794 2285 1623 ▲42.0%
15〜64歳(人) 2060 1550 1010 ▲51.0%
65歳以上(人) 2665 2542 2039 ▲33.5%
経営面積(ha) 3053 2513 2349 ▲23.1%
田(ha) 2315 1983 1828 ▲21.0%
畑(ha) 581 415 431 ▲25.8%
樹園地(ha) 158 115 90 ▲43.0%

 10年間の増減では、農家戸数は13%減にとどまっているものの、経営体としての販売農家は半分近くまで減り、ほとんどが自給的農業になっています。
男女、年齢層を問わず就業者数は急減し、同時に高齢化も進んでいて、このままではじり貧です。
特に梨の栽培面積の減少は著しいものがあります。
 農産物別では、今のところ梨、いちごの栽培面積は県内上位にありますが、先行きは不透明です。

  梨  イチゴ  水稲 
 1位 久喜 105ha  吉見 17.0ha  加須 5020ha 
 2位 白岡  76ha 久喜  11.0ha 熊谷  2450ha
 3位 蓮田  63ha 加須  8.0ha 行田  2140ha
 4位 神川  56ha 本庄  7.8ha 久喜  2090ha
 5位 加須  47ha 川島  7.8ha 鴻巣  1960ha

久喜市の農業政策に何を求めるか

 久喜市内の農業活性化のためくには、農地の集約化、農業経営の大規模化、若い農業経営者や企業・法人の参入による農業経営の多様化が不可欠です。
一方で、市内では米や野菜の環境保全・資源循環型農業に多くの農業者が取り組んでいます。
私は、久喜市独自の認証制度やブランド化、市民への情報発信やふるさと納税制度と結びつけて全国への積極的な発信の取り組み、さらに各地域の遊休農地を市民貸し農園にして農業生産を広げていく、そのために地権者への助成制度の創設などを提案しました。

私たちは政務活動費を何に使ったか
〜市民の政治を進める会の使途報告〜

 久喜市議会では会派ごとに1人1か月3万円の政務活動費が交付されます。
会派は4半期ごとに使途報告書の提出と、すべての領収書や視察報告などの添付が義務づけられています。

 私たちの会派・市民の政治を進める会(猪股・川辺)1〜3期分の集計、3期分の使途明細を報告します。


★理科大の撤退期限まで1年余。市は理科大の用途変更の申し出は拒否したものの、見通しは不透明。市議会でも対応を協議するよう提案していたが、ようやく協議スタートが決まった。★ 


久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』485号
2015年 1月13日
『声と眼』
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議員と市長の期末手当引き上げに反対

 市長や議員などの期末手当を0.15か月分増額して年間4.1か月分とする条例改正が可決されました。私は12月22日の本会議で反対討論を行いました。

 期末手当引き上げは「一般職職員の手当額との均衡を考慮し」と説明されています。
しかし本来、職員給与と、市長・議員の期末手当支給月数の均衡をはかるなどという決まりはどこにもありません。
それなのに職員に合わせて、市長と議員の期末手当を増やしてしまうのは、相乗り・便乗です。
また、市長や議会が勝手に報酬額を引き上げられないように、支給額の変更は報酬審議会に諮問しなければならないことになっているのですが、それもしていませんから「お手盛り」増額と言わざるを得ません。

 久喜の議員報酬は県内で低い(月額36万円/40市中28位)のは確かですが、報酬引き上げは市民の理解が大前提です。
月額は変えないものの、市長の提案と議会の議決だけで年額支給額を増額するのでは、市民の信頼は得られません。
−ちなみに市長の給与は県内でも高い方(月額91万円/14位)ですから、なおさら増額の大義名分が立ちません。

 それでも、新政17名、公明5名、共産4名はみんな「原案賛成」でした。市民感覚を持った議員がもう少しはいると思ったのですが、「反対」は市民の政治の猪股・川辺、無会派の田中の3人だけでした。

学童保育条例の修正案は否決

 学童保育条例の改正で、対象児童がこれまでの「小学校低学年」から「全学年」に拡大されます。昨年、児童福祉法が改正されたことに伴うものです。

 児童福祉法では他に、保育所入所対象が「保育に欠けるもの」から「保育を必要とするもの」に実質拡大され、市の保育所条例も「保育を必要とするもの」に改正されました。
ところが学童保育条例では「保育に欠けるもの」の規定が変更されずに、古い条文がそのまま残ることになってしまいました。

 私は議案質疑で、学童保育条例も「保育を必要とするもの」に変更するべきではないかと指摘したのですが、当局は「変更する必要はない」という答弁でした。
そこで最終日の本会議に、法改正の趣旨を活かすために「保育を必要とするもの」に改正する修正案を提出しました。
修正案に対する質疑では石川議員が当局を代弁する主張を行い、採決で修正案は新政と公明党の反対で否決されました。
条文のつじつまが合わなくても、当局が言うことに従うというのでは、議会のチェック機能は果たせません。

11月議会の全議案と各会派の賛否 

 ★議案の修正案の提案には3名以上の発議者が必要です。
学童保育条例の修正案は、市民の政治を進める会の猪股・川辺、共産党の杉野、無会派の田中の4名共同で出しました。★

猪股市議の一般質問 2
12月8日の本会議で、6項目の一般質問を行いました。


障害者を市の臨時職員に雇用し、一般就労へつなげる取り組みを

 千葉県内の各市(チャレンジドオフィス)、埼玉県庁(チームぴかぴか)、さいたま市(ステップアップオフィス)など、障害者を臨時職員として雇用して一般就労につなげる取り組みが広がっています。
久喜市でも知的障害者や精神障害者を市の臨時職員に雇用して、市の各課の業務に従事させながら仕事のスキルを上げ、一般就労につなげる仕組みを作るように提案しました。

 9月議会に引き続いて質問しましたが、10月には障害福祉課で千葉県内の事業を現地視察し、また庁内各課に、障害者に行ってもらう業務がどれくらいあるかを照会して15課から32業務の回答があったとのことです。
障害者の採用や支援体制、継続的な業務の確保などの検討すべき課題があるので、障害者や特別支援学校の関係者の意向を確認し、関係機関と連携を図って検討していきたいと答弁しました。

 今後、障害者の就労を積極的に推進する立場に立って、前向きに検討を進めるように求めました。


殺虫剤をできるだけ使わない樹木管理

 久喜市では環境基本計画などで、人体や環境・生態系への影響を少なくするために、公園や街路樹などの農薬の使用を削減するとしています。
病害虫被害は剪定等により除去し、殺虫剤はできるだけ使用しない、やむを得ず殺虫剤散布を行う場合も必要最小限にとどめるなどの基本が定められています(農水省や埼玉県でも同様の基準があります)。

 当局の説明によると、今年度の街路樹等への農薬散布回数は、街路樹では、久喜地区は13路線で散布(6路線は2回)、栗橋は2路線(1路線は2回)、鷲宮は1路線で1回散布しています。
公園では、久喜で3か所、菖蒲1か所、栗橋5か所で2回、鷲宮7か所(2か所は2回)、河川敷では、久喜地区で1か所(一部は2回)で殺虫剤を散布しました。

 また害虫のオスを誘引して繁殖を抑制する“フェロモントラップ”も活用しています。
久喜地区で18路線158個、菖蒲5路線31個、栗橋3路線70個、鷲宮5路線157個を設置しました。
当局は害虫が発生した場合でも、委託業者の判断だけで殺虫剤を散布するのではなく、市に報告し、職員が現地を確認した上で薬剤散布を指示していると説明しています。

 しかし現実には、初期の害虫の発生を見逃して虫が広がってしまい、安易に殺虫剤に頼っているのではないかと思われるケースも見られます。
今後、害虫の発生状況や殺虫剤以外に対処の方法がないことの確認を徹底するように求めました。

 『広報くき』の横書き化推進を提唱

 『久喜市議会だより』は予算や日付などの数字の読みやすさを考慮して横書き・左開きにしています。
『広報くき』はいまだに縦書き・右開きが中心ですが、実際には予算や事業の説明などで、横書き表記もかなり増えてきています。
しかし横書き見開きなのに右ページから読ませるようになっていたりして、読みにくいこともあります。今は公文書や市の計画書などは横書きが常識です。
『広報くき』も横書き・左開きに変更するよう提案しました。

 総務部長が「新聞や週刊誌、県内市町村の広報も縦書きが多い。『広報くき』も当面は縦書き・右開きを基本としていくが、読みやすさなどについての市民の意向把握に努めていく」と答弁しました。

 進んで改善しようとしないで、従来の形式を踏襲していればいいというのは行政の体質かもしれません。
私は、読みやすさを考慮して、さらに横書きの表記を増やしていくように求めました。
−たとえば『広報くき』のお知らせページは日付や時刻など数字が多いのに縦書きですが、『彩の国だより』ではお知らせページは横書きで読みやすくなっています。


★『久喜市議会だより』は最近では広報委員会主体に作っている。
記事の見出し、議案の賛否一覧表、一般質問の報告(質問した議員が書くのが原則)、委員会報告などずいぶんわかりやすくなった。★

★【放射能から子どもたちを守る会・久喜】

【勉強会】 “内部被ばく”どうすれば防げる?
【情報交換】 久喜市の放射能対策はどうなってる? 給食は? プールは?

−ご自由にご参加ください。

1月29日(水)10:00〜11:30
ふれあいセンター久喜2階/ボランティア室
問い合わせ 090-3547-1240(猪股)




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