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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』313号
2006年 5月22日
『声と眼』
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議会での発言が議員の仕事…

▼「一般質問」は議員個々人の意見や、市民の声を要求・主張して政策を実現させ、「議案に対する質疑」は市長から提案された議案を調査研究して問題点をただし、政策を変更させたり、課題を明らかにさせるもの。「討論」で議案に対する評価、賛否の理由を述べます。
▼久喜市議会では一般質問はワリと活発ですが、議案の質疑・討論をする議員が極端に少なく、委員会審議でも同様の傾向です。
▼議会は行政に対するチェック機関ですから、議案審議と討論は、一般質問と同等に、議員の最も大事な仕事の一つであるはずなのですが…。

2005年度久喜市議会、本会議における
全議員の発言回数等の調査


久喜市の審議会等の委員選任状況 (2006年5月)
女性委員の割合、公募、市民参加

★審議会の数が増えたので女性委員および公募委員の数も増えたが、女性委員の割合は33%で変わっていない。いまだに女性が30%に満たない審議会も多い。★


久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』312号
2006年 5月 8日
『声と眼』
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【久喜宮代衛生組合議会】
焼却炉の大規模改修方針を決定

 3月27日に開かれた久喜宮代衛生組合議会で、2006年度一般会計予算を可決。「焼却炉排ガス高度処理設備整備・2号炉他大規模改修及び運営事業」3億1556万円を決定しました。焼却炉大規模改修の工事費が2年間で18億5000万円、10年間の運転管理まで含めて総事業費31億円となります。
 現在は1号炉、2号炉とも25〜30年を経過し、毎年1億5000万〜2億円もの改修費を注ぎ込んできましたが、それでも1年か2年後には大規模改修を行わなければならない事態に追い込まれていました。

ーー当初の計画では、新設焼却炉が2007年度には完成の予定でしたが、地元住民との話し合いが膠着状態に陥っていて建設予定が大幅に遅れ、見通しがまったく立たない状態…。そのため当面大規模改修で焼却炉の延命を図ることにしたものです。
……新設炉建設の遅れ、地元住民との話し合いが進まない原因は、衛生組合管理者である田中久喜市長の消極的な姿勢に責任があり、住民からの批判も強まっています。

新設炉の建設を10年以上も先送り?

 今回、新設炉の建設を10年後と想定して、それまでの間、現在の焼却炉を使い続けるというのですが、当局は新設炉建設を先送りする理由として、「地元住民の同意を得ることがむずかしい。同意はムリだろうから、同意の必要ない方法を考えた」
と説明しています。これは住民への説明・同意を得る努力を放棄したに等しい言い方です。たとえ当面は大規模改修でしのいだとしても、いずれ数年以内には地元住民の同意を得て、遅くとも10年後には新設炉を建設しなければなりません。問題をただ先送りさせるだけではすみません。

ーー02年に定めた「ごみ処理基本計画」では、住民同意の下に03年に新設炉整備計画を策定し、07年には新設炉稼働の予定でした。今回の基本方針の変更によって、久喜・宮代地域のごみ処理行政の将来構想をなし崩しにしてしまうことになります。
 また、焼却炉の大規模改修を行う場合、国の補助金や地方債でまかなうのが普通ですが、衛生組合の当初予算では、いっさい地方債も補助金も使わないで、組合の単独事業で行う方針でした。

ーーPFI方式または事業委託で、必要な資金は全額民間資金を導入し、その後の運転管理と合わせて「委託」して、その総事業費31億円を、10年間の均等割で返す、そのために久喜市と宮代町で毎年3億1500万円を負担し続けるという財政計画です。ーしかし今回大規模改修しても、数年後からは、年間8000万円の補修費が必要になり、途中から新設炉の建設事業の負担も発生してくる可能性もあるなど、衛生組合に過大な財政負担をもたらすことになりかねません。

「起債活用の方が有利」…方針変更か

 衛生組合議会で予算を可決した後になって、大規模改修事業費の90%が地方債の対象となり、その50%は国からの交付税でまかなわれる制度があることが明らかになりました。そうなれば衛生組合の財政負担は数億円は低くすむことになるわけで、なぜその有利な方式を使わないのでしょうか。
 4月28日には衛生組合議会全員協議会で、既定方針通りPFI方式で改修するか、起債を活用して組合の財政負担を減らす方法に変更するか、検討過程の報告がありましたが、当局はいまだにPFI方式による民間資金の活用にこだわっているようです。(事実上、委託業者も決まっている?)ー私たちは当然、当局が方針を変更してくるものと考えていましたが、なぜ変更を決断しないのか、市民からも大きな疑問の声が出てきています

★4月初め、衛生組合当局は私に、「起債を使った方が数億円有利になる」ことを認めたが、全員協議会では「1億円だけ有利」と説明が二転三点。PFI方式にこだわる理由は?★


幸手市議会が“病院移転問題”の決議

 幸手総合病院の久喜市内への移転問題について、幸手市側の反発が強まっています。
 幸手市議会で3月17日に、『JA厚生連総合病院の存続移転問題に関する決議』が提出され可決し、市議会として幸手市長に対し、「厚生連との協議の継続、久喜市長に対する協議の申し入れ、幸手市民に対する説明責任を果たすこと」を求めています。
ーー幸手市民や市議会が、JA厚生連の久喜市移転の決定に納得せず、再検討を求めていく構えを示したものです。


久喜市議会有志が緊急要望書

 4月11日にはJA厚生連が、建設位置を久喜市上早見(久喜地区消防本部西側)に決定しました。ー建設場所を巡っては、幸手市民にも配慮する立場から、久喜駅東側の幸手市に近い場所にすべきという意見が出されていたのですが、結果的には正反対の場所になってしまいました。
 そうした中、市議会有志(会派・市民力21のメンバー)6名の連名で、『厚生連病院の誘致に関する緊急要望書』が市長に提出されました。

ーー「建設位置の決定に際し、久喜市は東側との声があるということを伝えたのみで、場所についての働きかけをしていない。それは40億円という大きな財政支援をする自治体として基本的な責任を果たしていない。近隣の自治体と対立や決裂の関係にすることは許されない。街の将来を誤る危険を高める。近隣自治体のリーダー的中心的役割を担っていきたいという市長の発言に逆行する」などとした上で、
「@建設場所について、久喜市の考え方と希望を厚生連に要請し、再検討を求めること、
A病院問題を幸手市とよく話し合い合意を形成して、共同して厚生連に働きかけをすること、
B市の公金を投入するのであるから、土地は市の財産として購入し貸与する、周辺整備を市の支援分で行う、広域医療化を鑑み、近隣市町を取り込み、医療体制の内容、財政面についても綿密に協議し合意形成を図るなど、具体的に財政支援の形が残るようにすること」を求めています。

 これまでの市当局の説明では、久喜市の40億円の財政負担は建物建設や医療機器購入費の一部に充てられ、土地購入や周辺整備は厚生連が行うとされています。

ーーなお、大地は今回の緊急要望書の署名には加わっていません。


★埼玉県合併推進協議会が3月に県内の合併構想を発表した。久喜は、蓮田、幸手、加須、羽生など5市9町の合併枠組と。3市6町だってまとまらないのに…。★


ヤスクニ探検 そのE
遊就館に東条英機命(とうじょうひできのみこと)を見つけた

 靖国神社に併設された遊就館に、『靖国の神 々』の部屋がある。靖国神社に合祀されて“神 となった人々”の写真が並んでいる。
 「護国の英霊」の数は、明治維新から太平洋 戦争までで246万人。その内213万人が太平洋戦 争の死者である。
基本的に戦闘で死んだ軍人・ 軍属であるが、それ以外に戦後に自決した軍人、 樺太の郵便局電話交換手たち、ひめゆり部隊な どの女子生徒、沖縄から疎開する輸送船の攻撃 で死んだ小学生たち、学徒勤労動員中に被災し た学生、空襲の消火活動にあたった民間人の一 部も祀っているという。
靖国神社のパンフレッ トには「女性の神さまや少年少女や生まれて間 もない子どもたちも神さまとして祀られています」と大きく書かれている。
ー靖国は戦災死 者のほとんど、たとえば東京大空襲やヒロシマ、 ナガサキの死者を祀ってはいない。にもかかわらず、一部の民間人や災死者だけを例外的に“英霊”とした理由は、今、私にはわからない。

 『靖国の神々』の部屋にはそれらの“神々” の内、約3000名の遺影が展示されている。
坂本龍馬命もある。
ーーそこには名前と死んだ場所、 死因も記されている。「戦死」「戦傷死」「戦病 死」などとある中にところどころに「法務死」 とある。
これは要するに、戦争犯罪人として刑 死した人々である。
問題になっているA級戦犯 ばかりでなく、中国大陸やアジア各地の法定で 裁かれ、残虐行為や国際法違反で現地で刑死し た、いわゆるB・C級戦犯も同様に“神々”と して祀られている。
たとえば「○○命陸軍中将 昭和22年 ラバウル 法務死」「○○命 陸軍大尉 昭和22年 中国広東省 法務死」などとある。

 そして中に、「陸軍大将 東条英機命 昭和23 年12月23日 東京都巣鴨拘置所にて法務死」とあ るのを見つけた。展示室18・靖国の神々3・パ ネル48、右から3列目上から8段目にその写真 はある。
ーー陸軍大将・陸軍大臣・内閣総理大 臣として戦争を指揮し、アジアの人々と多くの 日本人の生命を失わせた最高責任 者の一人である東条が、靖国では「命」(みこと)すなわち“神”である。



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