ある場所でルチルの群晶を見つけました。発見者は同行していた友人のH様です。そのとき私は結晶のきれいな藍晶石やアクチノライトを探していましたが、遠くから呼ぶ声と手招きする姿を見てあわててそこまで行きました。指さす先には・・・絶句。何ということでしょう(って、○フォー○フターみたい。)。大きさ2~3cm程度のメタリックな赤紫色柱状結晶が、長さ約80cmの鉱脈に沿って並んでいます。表面は川流れのため擦れていましたが、この産地でここまで見事なのは見たことありません。・・・しかし、残念ながらこれは採集不可でした。母岩が硬くて大きすぎてハンマーがまったく通用しないからです。ドリルでもあれば多少どうにかなるかもしれませんが、上手に割るには少なくとも10ヶ所に孔を開ける必要があります。結局ハンマーの一撃も入れることなく、自然界の展示物としてここへ来たときに観賞することにしました。これが自然観察の本来のやり方なのでしょうね。 |
ルチルと白いのはアパタイト?
2015年秋、とうとう割られていた
ちょっと残念だけれど仕方ない |