泉谷しげる×サンボマスター Music Bar 音の系譜 第3夜
公開録画
2007年8月17日(金)19時よりWOWOWにて放送
<泉谷BAND>
<サンボマスター>
<泉谷BAND vs サンボマスター>
アンコール |
ライヴレポート
by へらへらさん
熱気に満ちてたライブ会場を出て、歩きながら「今日の泉谷、良かったね」なんて話しをトコチャさんとしてたら突然、優し〜〜〜く、さりげな〜〜〜く
「へらへらさん、ライブレポート書きませんか?」と言われました(゜o゜;;ギク
決して強制ではないと仰りましたが、、、ねぇ・・・ `s(・'・;) エートォ...
てな訳で私なりに感じた事を回想しながら書かせてもらう事になりました。
決して脅されて書いたとかそう言う事ではございません、、、くれぐれも。。。
コアな先輩方やファンの皆様にとっては、違うだろ〜 とか指摘が有るかも分かりませんがどうか勘弁してやってくださいね。
8月2日、午後6時にライブ会場であるお台場『ZEPP TOKYO』に到着。
6時15分が開場だというのに人気はパラパラ・・・ ちょっと拍子抜けでした。
ここで『伊豆の会』の面々と落ち合い、自由席なのでどの辺りに陣取るか各人に聞いてみると、この道の達人、エフ、アシュラ両氏は、真ん中辺りで見ると言う。
トコチャさんも今回は、前の方へは行かないらしい・・・ う〜ん・・・
タツさんは、聞くまでも無く出来る限り泉谷に近づくだろうなぁ〜w。
私はどうしようかと少し悩んだ結果、藤沼も見たいので右隅の前の方で見れたら良いなぁ〜と言う事に・・・
6時15分に開場となったが場内はガラガラ・・・
整理番号は700番台だったけど好きな所にいけた。
平日と言う事と7時開演なので出足が遅いのだろうと思ってたらその通りだった
開演直前には、ざっと見た所2000人近くはいるのでは? といった感じ。
キャパは、スタンディングで約3000なので、ギュウギュウって程でなく丁度いいの入り方かもしれない。ポイントも自分にとって最高の所をキープ出来たし先ずは、ヨシヨシっと♪
側には、中学校時代の後輩、トロねこさんと前へ行きそびれた?タツさん。
両手に華といった具合でライブを楽しむ事に、、、うひょひょw。
周りを見渡すと若い人ばっか・・・ 多分サンボマスターのファンなのだろう
泉谷ファンと思えるのは、我々三人だけ・・・ まぁ、いいっかぁ〜〜〜。
開演前に周りから聞えて来る話し声に耳を傾けると、「メインはサンボだよな!」とか「泉谷って唄えるんだ?」とか・・・
なんか悲しい〜〜〜 ┐('〜`;)┌ おまえら後でほえずらかくなよ!
7時いよいよ開演! 大方の予想(私たちIZ軍団だけか)では、サンボが出てくるだろうと思ってたらなんと大将がモーリスのトルネードを抱えて登場!
スタンディング席だった為、待ち時間でかなり疲れてたけどそんな事は一気にすっ飛んだ! 一瞬メインじゃないのか?と思いがよぎったがそんな事はもうどうでも良い、私の血は、体中を暴れまくった!
ブチかませ!!! 泉谷!!! サンボ軍団の度肝を抜いてやれ!!!!
ほんとそんな思いでした、、、何も勝負してる訳じゃないんですがねw。
オープニングは、予想通り『09』(ゼロナイン)。なんたって新曲だしねw。
生で聴くのは二回目だけど今日のは一味違う! まさしく絶好調!
声も出てる、、、ドライブ感もいつにも増してすばらし〜〜〜ぃ♪
今夜はドラムとベースのリズム隊を引き連れてるのでリズムもメチャ安定してる。
このベーシスト(人時)がメチャウマだしドラムも渋めでかなり エ〜〜〜感じ!
中西(Key)と藤沼(Gt)も今夜はさぞかしやり易いだろうな〜〜〜これで今夜のライブは、ノッていける、、、大いに期待出来るぜ!!!
大きいハコだから、音圧も高くて迫力満点、、、サイコ〜じゃ〜〜〜!
2曲目、3曲目はアルバム『家族』から野良犬→街角。
両曲とも中西のピアノが光る曲。
それに藤沼のアコギと泉谷の少しだけ繊細なボーカルの絡みがなんとも心地よい。
この辺りの曲は、今夜共演のサンボマスターの面々が生まれた頃の作品でしかも泉谷が27〜8才頃の曲。
サンボのメンバーが今30前くらい・・・ つまり泉谷がサンボの面々と同じような年齢の時に作って唄ってた作品です。
そんな事考えながら比較して聴いていたらお互いの生きざまが垣間見えて来てあ〜やっぱり随分時代が違うかもしれんと思えてきた・・・中西は、サウス(サウス・トゥ・サウス)デビューが75年。
『家族』が76年。このアルバムでは、すでに彼がピアノを弾いていた。
おそらくこのアルバムが出た頃、まだ10代だったかもね、中西。
泉谷がMCで中西の外観を凄い顔してるとか言ってたけど、その当時は、本当に
かわいい顔した生まれ育ちの良さそうなお坊ちゃんて雰囲気だったな〜。
泉谷はあまり変わってないけど中西はあの頃とは別人だな、確かにw。
4曲目、黒いカバン。
これは、いまさら何も語る事はありません。泉谷節炸裂でした。
この日は、いつにも増しての変拍子でした〜。絶好調の証ですな。
5曲目、褐色のセールスマン。
この曲、私はライブでは初めて聴きました。
アレンジが凄く良くてマジに鳥肌が立ちました、、、この場にいて良かった!
私の中では、この日の 『ベストテイク!!!』 でした。
演奏も唄も心地良くてちょっとラリッちゃいました〜♪
6曲目、眠れない夜。一部最後の曲。
やはり流石に見せ場を心得てるな〜 ダテに年を重ねてない、うんうん。
決める所をガツンとキメてくれました!!! 流石だぜ泉谷。
凄い良い流れで一部終了。
この後サンボマスターは、やりにくいだろうな〜〜〜 と、ちと可哀そうになりました。
二部のサンボのステージが始まると今度は周りの若い連中が大ハシャギ!
ヘッドバンギング(死語?)やポゴダンス(これも死語?)踊る者までいる。両方とも見るのは久しぶりだなぁ〜 懐かしい〜〜〜w
懐かしかったのでちょっと真似てみたらムチウチになりそうなので止めた(爆)
サンボを生で聞くのは初めてだったが私もちょっと興味はあった。
しかし始まって唖然・・・ うるせ〜〜〜〜〜〜!!!!!
ボーカルの声がキンキン言ってて何唄ってるんだか全然分からない・・・
オペレーターが悪いのかと思ったらそうではないらしい、あえてこういう設定でやってるらしいのだ・・・・ うぅ・・・ 何とかしてくれ〜
それでも始めの二曲は、何とか耐えたがこのままでは耳がヤバイと思いすぐに耳に紙くずを詰め込む・・・
だが時すでに遅し、私の耳は完全にやられてしまった。
もう3日も経つのに未だにキ〜〜ンと言っていて物を聞き取りづらい・・・
ひょっとしたら医者にかからんと駄目かもわからん・・・
恐るべしサンボマスター! 俺の聴力をかえせ〜〜〜!!!
それでもステージの方は、まあまあ楽しめましたよ、耳栓さえあればねw
演奏の方は、泉谷バンドと比較するにはあまりにも格の差があり過ぎるので書きませんが、ああいう音楽だと思って聴けばキャラも音楽的にも個性的だしオリジナリティもあるので好印象でしたね、私的には。
本人達は、ロックンロールだと言ってましたがあれは違うと思うな・・・
どちらかと言うとパンクな様な気がする。ピストルズやクラッシュの影響受けてそうだし、ベーシストにおいては破壊工作に出るし、極めつけはグルーピーはヘッドバンキングにポゴダンスだもんね、やっぱパンクだ〜w
まあそんな事はどうでも良いか・・・ちとサンボの話、引っ張りすぎました。
ごめんなさい(謝)。
さて、三部です。
これは泉谷軍団とサンボマスターのコラボレーションのステージでした。
どうなるのかと思いきや、かなり楽しめましたよ!
サウンド的には、泉谷バンドが引っ張ったのですが山口(サンボ)も出る所はちゃんと?前に出て来たし、泉谷と藤沼にイビられながらも楽しそうにセッションしてました。
あれだけキャラの強い山口も泉谷と藤沼に挟まれちゃ流石に少し怯えている風に見えたけどねw
一曲目、Dのロック。
今夜のアレンジは、なかなかエ〜感じ、うんうん♪
途中、泉谷もソロとったりしてパフォーマンスしてました。
冒頭の打ち合わせでは、山口に、俺が(泉谷)好きなだけソロ取ったあとお前が4小節だけやれなんて言ってたのに本番ではすっかりブッ飛んじゃって終った後、山口に俺の出番が無かったじゃないですか! と怒られてました〜。
でも実際に4小節だけアドリブふられたってやり様がないと思うけどね。
曲中では、違う所でソロらしきものを取ってたのでなんとかセッションぽくは聴こえたので結果オ〜ライって事でw。
まあ、どちらにしても聴き応えのあるDのロックでした!
もう一度聴いてみたいです♪
二曲目、春夏秋冬、。言わずと知れた名曲です。
聴き飽きた曲ですがライブで聴くとやはり一味違う。
今夜は、『セルフカバー』バージョンに近いアレンジでした。
やはりテレビ放映があるのだったら外せない曲なんでしょうね。
山口も途中でボーカルを取りましたが中々どうして良かったですよ!
サンボのステージでは何を唄ってるのか分からなかったけどちゃんと唄うと上手いんですね、ちょっとビックリでした。
三曲目、翼なき野郎ども。
実は、春夏秋冬が終わった時点で今日はもうおしまい? みたいな感じだった
ので、この曲のイントロが流れた時はマジにうれしか〜〜〜〜でした!
後で聞いたら皆もそう思ってたらしいw。
やはりこの曲が聴けないと泉谷フリークは、家には帰れません!
泉谷のギターで始まって藤沼のギターが絡んでくる所、、、私は、ここがタマらんのです! 藤沼の愛器シェクター(schecter)がマーシャルのアンプを通して吠えまくる! う〜〜〜ん、シビれるぅ〜〜〜♪
やはり藤沼には、シェクターとマーシャルがベストマッチや〜〜〜〜〜♪
この曲弾いてる時の藤沼は、本当にええ顔しとる! うんうん。
ここで一気にサンボファンのハートもつかんだ気がしたぞ〜〜〜!
4曲目、野性のバラッド。本日〆の曲です。
翼で客をノセておいて一度引っ込むかと思ったら自分でアンコールだとほざいて勝手に始めちゃいました、アンコールを。
しかも「アンコールしたことを後悔させてやる」だってw。
まあ色々と諸事情があったのだろうけどいかにも泉谷らしいMCで笑えました。
IZフリークにとっては、翼と来たら、やはり『野性のバラッド』でしめてくれないと消化不良を起こしちゃいますもんね。
例によって、いつも通りだけど客席側の強制参加が始まった。
途中、山口にジャンプ指導の矛先が向いたのだが、彼が上手く飛べない・・
何度かやってるうちにしびれを切らせた藤沼か泉谷だったか忘れたが
この野郎〜とか言って山口のスニーカーを取り上げて会場へ『ポイw』。そいつが私の隣に居たトロねこさんのところに飛んで来た
正確にはその隣の男性の所に飛んできたのだがそいつを二人で奪い合いw
結果は、トロねこさんの負けでした、残念(>_<)。
別に山口のスニーカーなんて欲しくないのだろうけど飛んでくると無意識に『あたしのよ〜〜〜!』と奪い取りに行く心理、わかるな〜 本能ですよね。
なんか『建前』を思い出しちゃいました。
まあ、その後すぐにスタッフが回収に来たのでその男性は、靴を返してたから取らなくて正解だったんですよ。
でも、あれがトロねこさんや私だったら素直に返さなかったかもね〜。その後、今度はお客にジャンプとリズムの強制指導w
初めての人や若いサンボファン達は、始めこそ、たじろいでいたが、周りにいるオッサンやお●さんが頑張ってるのを見て(かどうかは分からないが)ジャンプをし始めた♪ 最後には二階席にいる関係者も巻き込んで大騒ぎ!
泉谷自らも16ビートのリズムで縦ノリに挑戦したりして目を回したりしたw
♪ Oh なんてお前に つたえよう 騒ぎの好きな 俺について
Oh なんてお前に つたえよう 静かに 暮らす いらつきを 〜 ♪
まさに会場が老若男女、プレイヤーお客、関係なしに一つになって行くのを体で感じた瞬間でした!
演奏終了後、自らの手で弦を全部引きちぎり
「もう出来ねえからな〜 もう出来ねえからな〜〜〜〜・・・・」と連呼!
考えてみたら今夜の泉谷は、最後の曲が終るまで弦を一本も切ってない・・・
こんな事は、普段ではまずありえない。
おそらく今回は、リズム隊がいたのでギターをパーカス代りにしたり必要以上にギターをかき鳴らす事もしなくて済んだからだろうね。
いつもみたいにギターかき鳴らして弦きりまくる乱暴な泉谷もいいけれど他のプレーヤーにリズムを委ねて、唄に集中してシャウトする泉谷!
カッコ良かったぞ!、、、芝居もいいけどもっと唄ってくれ〜!!!!!
まあ、そんなこんな有りましてライブは、大盛り上がりで終了しました。
今夜は、普段ではまず見る事の無いサンボのステージを見る事が出来たし若者達には『アーチスト泉谷』を知って貰えただろうから良かったです。
初めて泉谷の唄やステージを見た人には、どう写った分かりませんがこれが 泉谷だ!!! と自身持って言えるステージだったと思います。
さて、ライブも終わり『アフタースキー』ならぬ『アフターライブ』です。
トコチャさんが核となりこのHPで知り合った各地から集まった仲間達と語る。。。私は、これが物凄く好きなんです。
もちろんライブが本命なのですが、本当は、これに参加したくてライブ会場に足を運んでるのかも知れません。
ビールを飲みながら同じ趣味を持った人達がそれぞれの観点から見て感じた事を語り合う、もう最高ですね! 酒が本当に旨いです。
こういう関係を作ってくれた泉谷とトコチャさんに 感謝、感謝です。
近頃の泉谷は、東京でしかライブをやらないのが少し残念です。
全国のファンの為に是非ともツアーに出て欲しいな〜・・・
泉谷仲間は、遠距離の方が多いのですが、みんな本当によく集まります。
こういう『コア』なファンのためにも『大将』頼んますぜ〜〜〜〜!
あっ、そうそう 一つ思い出したことが・・・・
冒頭のMCで泉谷が「てめ〜〜 WOWOW このやろ〜 がたがた言うとおめ〜なんかひっくり返して モンモン(MOMOM)にしちゃうぞ〜!」だってw。
本当に泉谷らしいね、、、この日一番印象に残ったMCでした。
♪でわでわ またライブでお会いしましょう
長文にて失礼しました ( ^_^)/~~~
※思い出しながら書きましたので違ってる箇所もあるかと思いますが
勘弁してやってくださいね m(_ _)m。
by yukiさん
【お台場の熱い夜】
NETサボってノーチェックだった私にtokochaさんから吉報!
8月2日お台場ステラタウン内【ZEPP TOKYO】でのwowow公開収録(MusicBar音の系譜)のお誘いを受けました♪17:00
《ゆりかもめ》で青海到着。夏休みのお台場、《ゆりかもめ》の車窓から見下ろすとフジテレビ前、冒険王開催あたりはスゴイ人出でにぎわっていました。
【ZEPP TOKYO】の場所をまずは確認。会場前はまだ人はまばらでした。
ライブに備えて、軽く腹ごしらえ、途中チケットを預かってくださっているへらへらに連絡。
準備万端(*^^)v18:00
会場前に戻ると、5月のライブ以来、懐かしい皆さんに再会(*^▽^)
間もなく泉谷さんの生演奏を聴けるんだという高揚した気分が盛り上がってゆきます。18:40頃
会場内へ・・・壁から天井黒一色に統一されたスタンディング形式の会場は泉谷さんに似合っているような気がしました。
私たちは、中央より少し左後方の少し高くなっている場所に陣取りました。19:00
ステージでは黒い泉谷Tシャツを着たスタッフがセッティング
「ワッ!泉谷さんが最初かな???」 期待どおり(*^▽^)v 泉谷さん登場09
泉谷さんの表情は、いつものライブのような厳しさとは少し違う穏やかな感じです。
最初の曲から会場を巻き込んで行く迫力を感じました。野良犬 圧倒されるほどのピタッと息の合った演奏!思わず「カッコイイ〜〜!!」と叫んでしまいました。
街角
ピアノが美しい〜!じっくりと聴かせていただきました黒いカバン
「俺の中ではミュージカルだ!」といいながら一気に歌い(語り?)きりました。褐色のセールスマン 眠れない夜
歓声と興奮のうちに泉谷さん退場 今回の泉谷さん、演奏もボーカルもとても楽しそう!
余裕のを感じさせる堂々のステージという印象でした。
アシュラさんが「今日のは永久保存版だね!」と・・・(*^▽^)vサンボマスターさんが数曲
まず、大音量に度肝を抜かれてしまいました。
体中が、ダイエットベルトで振動されているみたい(笑)
歌詞はほとんど聞き取れなかったですが、何かスピリッツのようなものを感じましたコラボレーション
Dのロック
「テメェ、オレよりうまく弾いたら演奏止めるからな」などと言いながら、セッションがとても嬉しそう♪春夏秋冬
山口隆さんが綺麗にハモッテいたのが印象的でした。翼なき野郎ども
イントロを聴いた瞬間、この曲を演奏してくださった事自体に感激!野性のバラッド
また体力使いそう。。。と思いながらもついつい楽しんでしまいます(#^▽^#)録音・セッションという事で、単独ライブとは、また違ったステージを楽しみました。
いろんな場面の泉谷さんの演奏を体感できた事に感謝の気持ちでいっぱいです。
by tokocha
毎度毎度 自分勝手な感想を書き綴っていて申し訳ないです。蛇足だなあと思いながらも 書いておくと後日思い出せるのであえてレポートとして残させて頂いております。<(_ _)>
その日、数時間遅ければ新幹線も止まった。台風をくぐり抜けるように私は東京へ向かった。
東京へ着けば午前中まで強い雨が降っていたというのだが太陽は じりじりアスファルトを照りつけ めちゃめちゃ暑い日だった。お台場でのライブもこれで3回目、いつもの大井町のホテルにチェックイン後 慣れた経路でりんかい線に乗り Zepp Tokyoへ向かう。東京テレポート駅に降りると なんとなくサンボマスター風の若者がちらほらいる。
あ、銀色の台紙のチケットを手にしている。やっぱりね・・・・ぇ。
そうだねえ。今日のライブはサンボマスターファンばかりがごっそり居るに違いない(笑)Zeep の場所は すぐわかったのだが 開場の30分前なのに いつものメンバーがいない。ま、この暑さ どう考えても外で待つ気にはならないわねえ。隣のトヨタの建物の中に入り 涼みながら いつものメンバーとの再会。どのあたりに陣をとるか早速 作戦会議。
1500名招待で何名くらい来るかな?チケットの整理番号は500番台。(譲ってくださった方、本当にありがとうございます。)
なんたってオールスタンディング。背の低い私は このてのライブはダメ。もみくちゃにされて人の背の影に隠れてしまうし、寄りかかるバーがなきゃ 最後の野性のバラッドまで腰が持たないぞー(^^ゞ
整理番号のおかげで早めに会場に入ることができた。会場内はスタンディング用のバーが前列から2メートルおき位に6〜7列くらいあったかな。
その前方あたりのバーを中心に すべて人が陣取っている。バーが要らなければ前列のブースでも場所は十分あったが、今日はあえて 後方の床が1段高くなったところに アシュラさんとエフさんで陣取る。そのバーの前を撮影の為のカメラが左右に移動するレールが引いてあるので 人の頭で見えないなんてな事は無い。右にもカメラがセッティングしてある。ちょっと遠いがステージ全体が見渡せる。私的には満足。
あとから会場入りしたあじのさんやyukiさんも わざわざそこへ来た。あじのさんに「1度イイ音で聴けるという後ろあたりで見たかったのよねえ。 だけどつい、チャンスがあると いつも血が騒いで1番前に行ってしまうから 今日は丁度良かった。」と言うとあじのさんも そうらしい。ここはいい位置だと二人で変に納得して満足。(笑)
ライブ開演までの時間は 泉谷仲間との再会を喜び ライブの予想を楽しみ、日常からかけ離れ乙女になる瞬間だ。私はライブグッズ、団扇を yukiさんは扇子を、あじのさんは白い泉谷Tシャツやタオルをバーにかけ ステージからでも目立つようにしている。乙女たち・・・準備万端。(笑)
その後 私とタツさんはIZ宛の手紙を持ち、ロビーあたりをうろうろ・・・しかし、今日は泉谷スタッフが見あたらない。ライブ後でもまた探すかあ・・・と一旦諦めるが、やっぱり血が騒ぐ。
立ち位置は確保済みだし、開演直前まで一人 ロビーをうろうろきょろきょろ・・・・見いつけた〜。WOWOWスタッフと打ち合わせするIZスタッフ見っけ。打ち合わせが終わるのを待ち
私は挨拶をしながら近づいた。そのスタッフは 私に気がつき WOWOWのスタッフに話をしている時と同じ営業の顔を見せ 「お世話になります。」と話に入った。
お手紙を渡し、本題に!!やっぱり聞きたいコトはこれ!! 35周年ライブのDVDの発売及び新曲の発売、秋にすると言ってたライブ。
スタッフ:
DVDは、秋に出ますよ!
レコーディングもそろそろ・・・・。(これからするのか 終わるのかちょっと意味不明)今年は これで皆さんに楽しんで頂いて、来年は勝負をかけますよ。
秋のライブはう・・・・ん。決まっていません。(言葉に詰まっていた。秋の感触はイマイチ薄そうだ)この程度の話だったが、来年に勝負をかける・・・・?ってことは、ライブたくさんあり? 「09」をひっさげツアーをお願いしたいところだ。これをみんなに告げると来年はIZも還暦だし 勝負の歳かも・・・・勝手に大喜び。さてさて、その実現なるか・・・・?期待したい!!
ライブ本番
定刻過ぎ WOWOWの番組らしく司会者が出てきて挨拶のあと ライブのオープニングのメロディ小象の行進が流れ始めた。会場から手拍子がおこる。えーーーーウソウソ?最初はサンボマスターでしょ!と思うが ほどなくしてIZが登場した。
泉谷バンドも登場。小象の行進のメロディが消えるやいなや、「09(ゼロナイン)」の力強いリズムがIZのギターで刻まれる。ここ、ここの変わり目が私好きなんだよね。(^^ゞ
やっぱ「09(ゼロナイン)」は、リキが入ってる。元気が出るね。この曲イイ!! 最後のYAYAYA YA!で IZファンなら こぶしがあがるところだが イマイチなし。うーやっぱIZファンは少ないのかなあ・・・・。前方の集団をよそに私の回りだけが妙に盛り上がってるよ。
多分 IZからは 後ろで奴らが騒いでると一目瞭然のはず。この位置正解ジャン。見てる見てるこっちを見てる。IZ応援グッズ 恐るべし。(^^ゞ
野良犬 街角を聴きながら 私はいつにもない感動を覚えた。それはピアノの音で気がついた。今まで感じたことのないイイ感じの音の余韻だ。
藤沼さんも良いじゃん。人時さんも良いじゃん。ドラムも良いじゃん。いつもより 音が凄くイイ。この私でも思った。この大きなライブハウスのせい?
あれえ〜音もそうだけど、バランスがまた良いじゃんって・・・・・・。左右のスピーカがバランスよく耳に届く。スゴクイイ。いつもこんな感じなの?びっくりした。たまには後ろで音を楽しむのもイイもんだあ。泉谷バンドの「褐色のセールスマン」も「眠れない夜」も新鮮。カッコヨク仕上がってる。IZもますます元気で調子がイイ。あっという間に6曲が終わった。
「09」でテンションあげ 「野良犬」で緊張感とテクニックを見せ 美しいメロディの「街角」を聴かせ、楽しいミュージカル?「黒いカバン」そのあとロック「褐色のセールスマン」「眠れない夜」に繋げる。
曲の構成ばっちり。IZの魅力を凝縮の究極6曲。 伝わったろうか・・・。インパクトにはなったに違いない。役者泉谷がミュージシャン泉谷として 認識されたに違いない。IZはエンターティナーだ。どんな客をも、どこの会場でも 感動させ引き込んでのせてしまうコトは明白だ。だが会場まで人を呼んで来るのがちょっと大変。そういう意味では今回のサンボマスターとの競演は有難い。
とにかく テーブルに乗せてしまえば 誰だって楽しませることは間違いないのだが、今回は出だしが遅いかも・・・まあ、サンボはまだ出でいないんだもん。当たり前かぁ。
私は会場内を後ろから眺めているだけなので若い人たちが実際はどんな風に楽しんでいるかわからないが・・・、
後ろから見ると数少ないが泉谷ファンが 妙にのっている。頭がぴょこぴょこその集団の中から上に飛び出す。 それに対して サンボファンは後ろから見ると イマイチのりきれないのか 身体がノリノリのIZファンとのギャップを感じる。とはいえ、MCにもちゃんと反応するし、それなりに若い人らしく単純に音を吸収し うまく音を楽しんでいるのではないか・・・と。
休憩
私はサンボマスターがどんな音楽を魅せてくれるのかわからないので このライブの成り行きにワクワクする。
3年前のIZとコザック前田とのコラボの時 バックを勤めたのと TVの電車男の「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」のエンディング曲で秋葉原の駅構内で演奏しているのとで2度見ただけだ。
サンボマスター登場。マイクがイマイチ割れて何を言っているのかわからないが・・・・「泉谷さんは無茶苦茶やるって言ってたので、僕らも無茶苦茶やるんですけど、ボクらはロックンロールしかできないので、ロックンロールをやります!」とい言って始まった。
どういうのこの音楽は・・・?と思っていると、すぐにベースのコが、滑ってずっこけた?何?腹立ててるじゃん。突然ベースを肩からはずし、床に打ち付けたかと思えば譜面台が投げられた。スタッフが大慌てで対処してる。ボーカルは何も無いように歌い続けてる。そりゃリキ入っていたと思うのに・・・テレビ的にベースなくなっちゃって大丈夫なの?と老婆心
ベースの若者のワケわかんない行動にあっけにとられ、それに動じず、がんがん歌っているこのボーカルにも唖然。ステージ左で起こっている光景を横目で見ながらも サンボファンはかなり盛り上がってきた。どうもファンは右前方部にごっそり集まっているらしい。なるほどボーカルは右で歌ってるからね。
そうこうしているうちにサンボのテンションはマスマスあがり 音が、振動が、身体を通り抜けていく。こんなん初めて・・・・内臓が揺れる。内臓脂肪が響音する。(笑)心臓は、ペースメーカーが入っているかのように ドラムと鼓動を一にさせられる。突発性難聴を何度も経験している私には耳が心配になる。耳を塞ぐしかない。周りを見れば同じように指やタオルで耳を塞いでいる。
会場はタテノリ状態。ピースをした手が振り上げられている。おーーーー若者のライブってこんななんだあぁ。(笑) その光景を見るのは興味津々。しかし声が割れて歌詞を聴くどころか その音を楽しむ余裕さえ私には出来なくなった。昔、IZのライブの後も軽い難聴を何度経験したことか・・・・・でもレベルが違う。ちょっとびっくり。
多分IZファンであろうと思われる年配の方の中には 会場から退場する人もいた。「日本語ロック」と言われてるわりには言葉が聞き取れないので、彼らのよさを 感じることが出来ず・・・ちょっと不満。まあ、彼らの音楽というのではなく 彼らの“音”を体感したというのが相応しい。6曲が長く感じた。やっと終わる。疲労気味(^^ゞ
泉谷×サンボマスターのセッションもこの音量だとどうしょーーーーと心配になる。
休憩。
サンボマスターが出てきた後 ボーカルの山口君の呼びかけで水のボトルを持ったIZが登場。山口君に水をかけボトルごと渡す。ちょっと躊躇する山口君、ギターを持っているのでちょっときついかも・・・(笑)
そういうIZはまだギターを渡されてない。水をかかるもかけるも自由だ。しかしスタッフが雑巾を持って出てきて拭いている。ちなみにIZと一緒に登場する藤沼さん。ちょっとこのごろ貫禄がついて登場する姿もカッコイイよね。年齢的に 精神的にも充実して1番ノリにノッテイル頃なのかもしれないと・・・・勝手に思う。こういうコトを思うのも後ろの席だからこそなのかな・・・・余裕ありすぎ?(笑)
サンボと泉谷バンド勢ぞろいだ。ドラムも二つ。きゃー、音はどうなるんだろうと心配になる。が、やはりそこは 調節してありほーッ。
サンボのリクエストで「Dのロック」。IZのボーカルで始まる。いつもとちっよと違うかな、カッコよくなってる。ウオームアップを終えたサンボファンは上気している感じ。山口君はIZに気を遣いながらも、自分のスタイルで歌っている。それが私から見れば 山口君もまたIZのファンで 彼がファンを代表して若いファン達を盛り上げてくれているようだ。
IZも彼らに気を遣いながら 余裕でサンボファンをぐいぐい引き込んでいるようだ。Dのロックのビートを身体に残したまま 春夏秋冬に変わった。ハートに染み入る様に歌う。ここだよ、ここ!!IZの余裕はここだよ。表現力というか深みというか・・・・。詩もしっかり味わえよーーーーと思う。
しかし早くも春夏秋冬だなんて これがエンディング?・・・・ショック。あまりに早すぎじゃん。って思ったいたら 翼なき野郎どもの最初の音が出た!思わす床を跳ねたよ。終わりじゃなかった。そしてやっぱりこの曲を聴かないとライブは終わらないでしょ。 サンボファンよ、よく聴けよ!”!!って感じ。後ろから見ていて手ごたえ良さそう・・・・。
無理な話だが・・・・♪あーーーーいらつ〜く〜ぜ〜♪ 若いんだからすぐさま反応して 拳をあげろよ・・・と思ったりする。数少ないIZファンはかなり乗っていて後ろから見ていて気持ちイイ。 私の周りもかなりのモン。私もこれで燃焼した。
さあ、恐怖のアンコール 野性のバラッドへ突入か。。。。 今日はタテノリなんてへっちゃらの若者相手だ。何度やらせても何度でもやってのけそうな若者だあ。かなりきついのは IZ自身かも・・・・。でもちゃんとみんなを残らずノセテくれるに違いない。
いつものIZと藤沼のペースで進んでいくが、山口君をしっかりステージ引き込むことで 若者をぐんぐん曲の中へ引き入れているように見える。
いよいよファイナルの強制感動だ。歌って 腕を振り上げジャンプして タテノリへと続いていくうちに 約1割のIZファンも、約9割のサンボファンも 2階の関係者も徐々にヒトツになった。後ろから見ていて前方部だけであったジャンプがタテノリが徐々に後方へと広がっていく。気持ちイイかも・・・泉谷しげるから出る不思議なパワーの波動を見ているようだ。みんなが強制感動を体感していると思った。やった!!会場内にはカメラが前から後ろから横からと6台くらいはあったろうか・・・・2階のサイドからは会場内をくまなく映せそうな長いアームの先についている自在のカメラが 盛り上がった客の様子を舐めるように映している。普段見ないカメラワークにちょっと気をとられてしまう。(^^ゞ 多分放送では 上気している顔がたくさん映し出されるに違いない。
私は 久しぶりにこんな遠目で見ているが・・・・IZはヒートアップしていないだろうかとちょっと心配になる。いつもは このあたり、頭から流れる汗が目に入り辛そうなトキだ。 私は風を送りたくなる頃だ。誰かがIZにドリンクを差し出した。。やっぱり今日も汗だくで歌っているんだろうな。ありがとう。。。
今日はステージ前はバーがあり 客はぎりぎりまで駆け寄れない。いつもどおり終盤、ギターを持ちステージぎりぎり前に出てきて力を振り絞りギターを叩くが、 残念ながら 誰も 触れない。でも精一杯IZは客にメッセージを送っている。
いつもの客とのパフォーマンスを見て欲しかった。あれは若者の心を鷲づかみするかも・・・・ちょっと残念。またきっと 今日のライブを体験した若者の中にはIZライブへやってくるコもいるに違いないと願ってる。
短いライブだったけれど 燃焼できた。良かった。
いつもの前列あたりで見るライブは私はIZしか見えていない。IZと自分との1対1。それはそれで感動もんなのだが 今回は IZと自分の間にバンドと客とが中に入り IZへの集中力が激減する。が、そこでもまた新たな発見があり、会場がひとつになっていく光景もまた感動だった。ちょっとひいて見るのもまたイイのかも・・・・・・。放送が楽しみだ。良かった良かった。来て良かった。IZファンとして満足と誇らしい気持ちで会場を出た。
p.s
チケットを心配をしてくださった方々に お礼を申し上げたいです。ありがとうございました。
お初の方からも 「チケットをさしあげますので 私の代わりに行ってレポートをよろしくお願いします。」というメールまで届いた。たくさんの方に心配して頂いたみたいで 本当に申し訳ありませんでした。
また 恒例のライブの打ち上げ、これもまた楽しかったです。ビールが美味しかった〜♪
セッティングしてくださったエフさんありがとうございます。
レポート番外編
MIXIの日記にライブレポを載せていたタツさん。MIXIをしない人にも読ませてあげたいなと こちらに出張して頂きました。
by タツさん
オトナの余裕
わたしが、この日に、期待していたのは、いつも聴いている、わたしたちでないヒトたちが、イズミヤのライブを、体感する、ということ。そして、どんな風に思うのかな? と、いうことだ。
サンボファンの面々が、イズミヤの世界に触れて、どういう風に感じるのだろう?
わたしは、それを見たかった。
あきらかに、イズミヤの半分しか生きていないだろう若者。
イズミヤの音は、ナツメロのような、退屈なものとして、彼らの耳に届くのだろうか?
10代の時に聴いたイズミヤの歌は、わたしの場合、30年経って、なにも、錆びていない。それどころか、未だに、鋭利なほどに、研ぎすまされている。
クーラーのがんがんにかかった会場内で、ひたすら汗をかき、室内の温度をあげている、若いチカラ達。
彼らの皮膚に、イズミヤの体温は、どう、触れて行くのか?
これは、見物だ。そして、イズミヤも、わかってる。、、はず。
スタッフのチューニングする雑音もしずまり、しん、となった会場に、まっ黒いコスチュームの泉谷BANDと、真っ白いシャツを着た、イズミヤが、現れた。
濃い陰影をシャツに映して、そのステージの始まりは、闘いを挑むような、緊張感が、あった。
09に向けて、イズミヤが、大きく、息を、吸った。
迷わず走って来たこの道が 間違いだったと言われても
動き出してるこの身体 止められない
もう 引き返せない
すべてが間違いだったと 思いたくない
逃げたい時も 確かにあったが
着地がもうすぐ見える そこまできてる
もう 引き返せない
泉谷しげる 09(ゼロナイン)より
この歌を聴くと,高揚する。イズミヤのここに至るまでのキモチと、わたしのここまでに至るキモチがシンクロして、突き上げられる。
この日のイズミヤは、気合い入っていて,すごく集中しているのがわかった。彼がよく言う,しょっぱなからの、トップギアだ。
でも、今回は,冷静にステージを伺っている。
そこには、何もかも受け入れる,わたしたちのようなファンだけでなく、何が始まるの? と、事態を伺う,別の瞳がある事を意識しているからだろう。
そいつらをどう、料理しようか、と、イズミヤの距離感覚で、推し量っている。
前半のステージは,良かった。演奏もキレていたし、イズミヤの、いい意味での緊張感が,ひとつひとつの曲をはっきりと浮き立たせていた。
野良犬、冴えた音。都会の路地裏のシーンが、目に浮かぶようだ。あとに続く街角も,中西のピアノが、研いだような音をだしていた。
黒いかばんで、笑わせて,その後2曲,褐色のセールスマン、眠れない夜も、マジだった。藤沼も、カッコいい。
前半,マジに,大人のライブ。洗練されていた。
白と,黒のイメージ。そして、光と,影。
サンボが間に入る。山海塾のダンサーのように、惚けたような表情をつくり、壊れてしまったかと思わせるヤマグチは、そのジツ,繊細で真面目な若者を匂わせる。
今日は,なにやったらいいのかなーって、思って来た訳なんですが,なにやってもいいって、泉谷さんもいうもンだし、なにやってもいいっていっても、僕に出来る事は,ギターひいて歌う事なんで,なにやってもいいっていうんだから、なんでもやっちゃうよっていうかんじで、ロックンロールをやっていいですかぁあぁあぁ~~~~~~!!!
独特の語り口のヤマグチが叫び,壊れたかと思うような大音響で,何曲かを演奏した。サンボのファンが、片手を振り上げて,絶叫する。ジャンプする。首を振る。かれの作る歌の詩は、彼らの年代の中でしか生まれて来ない、若さの持つ,焦燥感や,寂寥感や,それでも、ひとつでいたいと切実に願う気持ちや,生きる事のせつなさを歌っていた。だからこそ,そこには、爆発する寸前のような,エネルギーのほとばしる大音量が必要なのだろう。
その時期を通り過ぎて来たわたしには,そのひりひりするいらつきはわかっても、その音量を受け止められなかった。神経にまで刺さるような大音量は,少し,辛かった。途中で,こっそり、ティッシュで、耳栓した。ホッと、した。
イズミヤと、キャラかぶるのかな?と、思っていたが,全然違った。イズミヤは、彼らに比べると,その年代の時は,老成しすぎていたくらいなのだろう。もっと、もっと、冷めた目で、現実を見ていたのだと思う。
後半は,コラボレーション。
これは、楽しかった。
泉谷BANDと、サンボの演奏で,Dのロック、春夏秋冬、翼なき野郎どもと、心地よい演奏が続く。
イズミヤと、ヤマグチも、楽しそうだ。ふざけて,客席に,ヤマグチのスニーカーも、飛んで来た。
後半のコラボでも、知らない曲ばかりで、サンボファンは、途中に吐き出しかけたエネルギーの行き場を探しているようだ。
ムチ打ちになるかと思うほど首を振っていた前列の女の子も、汗を拭きながら,棒立ちに立っている。
そんなときに、アンコールが始まった。野性のバラッド、エンドレス編、だ。
何度かイズミヤのライブを体験していると,何度かはこれに遭遇する。観客参加型の、激しい体力系アンコールだ。
おお、なんてお前に つたえよう 騒ぎの好きな 俺について
おお、なんてお前に つたえよう 静かに 暮らす いらつきを
何度も,何度も,このフレーズを繰り返す。
若いもンも、わたしたち世代も,それこそ、同じリズムの中で、タイミングを合わせて、ジャンプを繰り返した。
イズミヤも、ヤマグチも、ステージも、観客たちも、2階席も,すべて。
オヤジ、やるな。オトナの余裕だ。
イズミヤの距離感覚は、やはり、抜群だ,と、思う。不完全燃焼な若さの行方を、ちゃんと、見ている。
それをすべて、燃焼させるまで,ジャンプは、繰り返された。
前に立つ女の子も,ふたたび、髪を振り乱して,一心に,ジャンプしていた。
そのうちに、2つの世代の会場は,不思議な事に,本当に,本当に,ひとつに,なっていた。
初めて見たけど,あの人,面白かったねー。好きになっちゃったよー。
ステージが終わって,動き始めた会場の後ろで,あの,女の子が,そう,友達と話しているのが,聞こえた。