紫外線消去のできる 12C509A/JW とイレーサ

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 紫外線消去のできる PIC12C509A/JW と PIC12C509A-04/SN (フラットパッケージ) と PIC16F85A-20/SO (フラットパッケージ) を調達した。

 フラットパッケージの PIC を調達したのは特にインドアエアプレーンへの搭載を意識してのこと。インドアエアプレーンの場合軽量化に苦労しているので、同じ働きをするなら 0.1g でも軽い方がいいからだ。ただし、手持ちのライターではフラットパッケージに書き込めないので、アダプタを何とかしなければならない。

 PIC12C509A/JW があれば PIC12C509A のプログラミングも安心して勉強することができる。紫外線で消去できる PIC は初めて手にしたが、消去窓からみる小さなチップの微細なパターンが幻想的だ。

 早速イレーサを作らなければならない。 PIC12C509A/JW の消去窓はとても小さいので、スポットで紫外線が当てられるといいのだがそのような装置を見たことがない。そこで蛍光灯タイプの殺菌灯を使おうと思う。市販されている殺菌灯には 4W から 40W タイプまであるが、できるだけ小さくまとめたいので 4W か 6W タイプを使いたい。

 4W タイプの照明器具は一時期表札灯に使われていたが今は見当たらない。 6W タイプなら現行で照明つきサインポストに使われている。そこでサインポストに使われている照明器具を注文した。 6W の殺菌灯 GL-6 も別途注文。

 PIC12C509A/JW には内部クロックの 4MHz を校正するための校正値がプログラム領域の最後に書き込まれている。紫外線で消去するとその校正値も一緒に消えてしまうので、消去する前にその校正値を確認しておく必要がある。 PIC ライタにセットして校正値の確認をしてみたら、調達した個体では 0x3FF 番地に 0C64 と記録されていた。

 入手した殺菌灯には、点灯中のランプは絶対に直接肉眼で見ないでください。反射光も目に入らないようにしてください。紫外線を皮膚に直接または間接に当てないでください。と注意書きが添えられていた。  イレーサの材料がそろったのでとりあえず簡単な消去装置を作ってみた。というよりありあわせの木箱に収めただけ。 6W の殺菌灯で何分ぐらい照射したら消去できるだろうか。

 PIC12C509A/JW にプログラムを書き込み、その動作を確認したあと消去してみた。はじめ PIC 表面の窓と殺菌灯のガラス面との距離を約 1cm にして 3 分間紫外線を照射してみた。きちんと消去できていた。次にプログラムを書き込んだあと、同じ状態で 2 分間紫外線を照射してみた。問題なく消去されていた。再度プログラムを書き込んで、今度は PIC の窓に殺菌灯のガラス面が当たるようにして 1 分間紫外線を照射してみた。こちらも問題なく消去できた。

 照射量は距離の二乗に反比例するので、消去するチップとの距離を半分にすれば照射時間は 4 分の 1 で済むはず。 1 分以下でも消去できるのか試していないが、 1 分で消去できれば紫外線消去型の PIC も使いにくはないと思う。

 紫外線での消去については問題なくテストできたが、プログラムを書き込んではその動作を確かめ、消去するということを繰り返していたら突然動作しなくなってしまった。ライターにセットしてプログラムのベリファイをしてもきちんと書き込まれている。使い始めて早々に PIC12C509A/JW は壊れてしまった(壊してしまった?)ようだ。念のためワンタイムの PIC12C509A にプログラムを書き込んでテストしたら、こちらではきちんと動作する。何が原因だろう。 


  • PIC12C509A/JWx1 PIC12C509A-04/SNx10 PIC16F84A-20/SOx2 合計 7520円の出費
  • 照明器具 CT9115 2625円 殺菌灯 GL-6 + 点灯管 FG-7E 1817円 合計 4422円の出費
  • PIC12C509A/JW の 0x3FF 番地に記録されている発振周波数の校正値を予め調べておく必要あり
  • 紫外線消去のできる PIC12509A/JW は 1 分間で消去可能 その後のテストで 2 分間で消去可能を確認
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    2002/06/01