「平成14年度第2回 端末設備の接続のための技術」


解答即時判定:正解をクリックしたとき背景が明緑色に変化し、不正解のとき暗くなります

目次へ

問 次の各文章の ( ) 内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選びなさい。  (小計20点)

(1) データ伝送で使われる伝送路符号形式のうち、”0”ビットを正、”1”ビットを負のように、電圧の極性の違いで表現し、パルス長を符号のビット時間長より短くして、残りの時間は電圧なしの状態とする符号は、 ( ア ) 方式といわれる。  (4点)

CMI ZRZI  単流RZ  複 流  複流RZ


(2) イーサネットLANにおいて、経路制御などに用いられているIPプロトコルの機能は、OSI参照モデルにおける ( イ ) 層の機能の一つに相当するものである。  (4点)
物 理 データリンク ネットワーク トランスポート セション



(3) ATM網に関する次の二つの記述は ( ウ ) 。  (4点)
A ATM網は、コネクション型の通信ネットワークといわれる。
B ATM網で転送される情報は、固定長のセルで転送される。情報の転送速度は、単位時間に転送するセル数により決定される。
Aのみ正しい Bのみ正しい AもBも正しい AもBも正しくない



(4) コネクションレス型パケット通信に関する次の二つの記述は、 ( エ ) 。  (4点)
A 送信側は、データ送信後一定時間内に受信側から応答がないときは、パケットが受信側に届いていないと判断して再送を行う。
B データ転送する際に通信相手との間にコネクションを確立することなく、データ転送を開始することができる。
Aのみ正しい Bのみ正しい AもBも正しい AもBも正しくない



(5) あるデータ伝送システムでは、512バイト(1バイトは、8ビットとする。)の電文を1時間に平均1,000件伝送している。このシステムの回線速度を4,800ビット/秒とすると、このシステムの回線利用率は、 ( オ ) である。ただし、伝送制御符号は無視して、電文のみを伝送しているものとし、答えは少数第3位を切り上げて、少数第2位までもとめるものとする。  (4点)
0.03 0.13 0.24 0.57 1.78

目次へ

2 問 次の各文章の ( ) 内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選びなさい。  (小計20点)

(1) 物理的なインタフェース速度が1,544キロビット/秒のISDN一次群速度ユーザ・網インタフェースでは、Dチャネルを含まない場合、すなわち、Dチャネルを同じユーザ・網アクセス構成内の他のインタフェースと共用する場合、一つのインタフェース当たり、H0チャネルを最大 ( ア ) チャネル利用できる。   (4点)




(2) ITU−T勧告X.25のレイヤ2において、ビット誤りはないが、同じフレームの再送では回復できなかった誤りを相手に通知するためには、 ( イ ) フレームが用いられる。  (4点)
RNR REJ DM DISC FRMR



(3) ATM網において、物理レイヤ内の特定の仮想チャネルは、 ( ウ ) により識別される。  (4点)
仮想パス識別子 仮想チャネル識別子
仮想パス識別子及び仮想チャネル識別子
仮想チャネル識別子及びペイロードタイプ
仮想パス識別子及びヘッダ誤り制御領域



(4) IEEE802.5に規定されるトークンパッシング方式のうち、優先トークン予約方式では、データを送信したいノードは、伝送路を巡回しているトークンをまず捕そくして送信権を取得し、そのトークンに送信データとあて先アドレス等を付加して、 ( エ ) として再び伝送路へ送り出す。次のノードは、 ( エ ) を捕そくし自分あてであるかどうかを調べ、自分あてであれば送信データをコピーして、 ( エ ) を再び巡回させる。  (4点)
フリートークン ビジートークン アーリートークン
タイムドトークン マルチトークン



(5) インターネット上のファイル転送に使用されるFTP(Anonymous FTPを除く。)では、一般に、FTPクライアントがFTPサーバにアクセスするとき、ファイル転送サービスに先立って、まず第一に、FTPサーバでの ( オ ) が行われる。  (4点)
ルーチング ファイル名の登録 コマンドの定義
ユーザ認証 データコネクションの設定

目次へ

3 問 次の各文章の ( ) 内に、それぞれの解答群の中から適したものを選びなさい。  (小計20点)

(1) HDLC手順の平衡手順クラスでは、復号局は、データリンクの制御に関して相互に対等の責任を持っており、送信要求が発生したときはどちらからでもコマンドやレスポンスを送信することができる ( ア ) モードで動作している。  (4点)

不平衡型 正規応答 非同期応答 非同期平衡 無手順型



(2) フレームリレーのプロトコルの規定範囲としては、OSI参照モデルと比較すると、レイヤ2の一部までの機能を持っているだけである。そのため、 ( イ ) などは網としては行っていない。  (4点)
伝送エラーの回復 フレームの多重化 ふくそうの検出
データの透過的伝送 蓄積交換



(3) ISDN基本ユーザ・網インタフェースを介したパケット通信に関する次の二つの記述は、 ( ウ ) 。   (4点)
A Bチャネルによるパケット通信端末とDチャネルによるパケット数進端末とは、相互通信が可能である。
B 呼設定後に、Bチャネルによるパケット通信端末がデータ転送に用いるレイヤ2とレイヤ3のプロトコルは、X.25である。
Aのみ正しい Bのみ正しい AもBも正しい AもBも正しくない



(4) ISDN基本ユーザ・網インタフェースにおいて、Dチャネルで呼制御信号やパケットの転送を行うときのプロトコルは、LAPDであり、その特徴の一つとして ( エ ) 情報転送手順が使えることがある。  (4点)
ポイント・ツー・マルチポイント フィジカルリンク パラレル
ポイント・ツー・ポイント ロジカルリンク



(5) ISDN基本ユーザ・網インタフェースにおいて、非確認形情報転送手順についての次の記述は ( オ ) が正しい。  (4点)
情報転送は、非同時応答モードで行われる。
上位レイヤからの情報は、UIフレームを使用して転送される。
データリンクは、通常、ポイント・ツー・ポイントリンクが使用される。
情報転送時に誤り制御が行われる。
情報転送時にフロー制御が行われる。



目次へ

4 問 次の各文章の ( ) 内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選びなさい。  (小計20点)

(1) 公衆データパケット交換網では、各ユーサ当たりのユーザあての送信待ち及び応答確認待ちパケット数(網内滞留数)の限度が定められている。この限度を超えてDTパケットを送信してきたユーザの端末に対しては、網から ( ア ) パケットを返送して入力制御が行われる。  (4点)

ENQ CF RNR RR RF



(2) 図は、パケット形態端末とHDLC手順を使用する非パケット形態端末との間のVCにおいて、パケット形態端末からの呼の設定シーケンスを示したものである。図中のXは ( イ ) を、Yは ( ウ ) を表す。  (4点)
( イ )の解答群
CAパケット SARMコマンド CQパケット
CCパケット DMレスポンス UAコマンド
CN(IC)パケット DISCレスポンス

( ウ )の解答群
CAパケット SARMコマンド CQパケット
CCパケット DMレスポンス UAコマンド
CN(IC)パケット DISCレスポンス




(3) ATM網におけるSVC(相手選択接続)のトラヒック制御には、呼レベルでのコネクション受付制御やセルレベルでの使用量パラメータ制御、 ( エ ) 制御、シェーピングコントロール等がある。 (4点)
構 成 優 先 再 送 並 列 誤 り



(4) 図は、ISDN基本ユーザ・網インタフェースの回線交換呼(ポイント・ツー・ポイント)におけるレイヤ3の一般的な接続シーケンスを示したものである。網がBチャネルを発信側TEと着信側TEの両方向へ接続する動作を始めるのは、 ( オ ) してからである。  (4点)
着信側TEが網にALERTを送信 発信側TEがALERTを受信
網が着信側TEからCONNを受信 着信側TEがSETUPを受信
網が発信側TEにCALL PROCを送信



目次へ

5 問 次の各文章の ( ) 内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選びなさい。  (小計20点)

(1) ISDN一次群速度ユーザ・網インタフェースにおいては、基本ユーザ・網インタフェースにおいて用いられる ( ア ) 機能は不要である。  (4点)

フレーム単位のデータ伝送 フレーム同期手順 誤り制御
Dチャネル競合制御 Bチャネルによる情報転送



(2) ITU−T勧告I.430によると、ISDN基本ユーザ・網インタフェースのレイヤ1は、平衡型メタリック伝送媒体上で ( イ ) キロビット/秒の物理的インタフェース速度で双方向伝送を可能としている。  (4点)
16 64 128 144 192 384



(3) 図は、光ファイバケーブルの心線接続に用いられている融着接続の手順を5段階で示したものである。図中のXは ( ウ ) である。  (4点)
接続面への溶剤塗布 光ファイバの加熱 光ファイバの切断
光ファイバの研磨 紫外線照射



(4) 公衆電話網のメタリック加入者線を共用するADSL(非対称デジタル加入者線)に関する次の二つの記述は ( エ ) 。  (4点)
A 1.5メガビット/秒サービスや8メガビット/秒サービスのADSL双方向通信は、周波数分割により行っており、端末装置から送信される信号の周波数帯域幅を狭く、端末装置が受信する方向に使う信号の周波数帯域幅を広くしている。
B 音声周波数より高い周波数を使用しているので、伝送距離に影響されず安定的に高速伝送が可能である。
Aのみ正しい Bのみ正しい AもBも正しい AもBも正しくない



(5) LANの媒体アクセス制御方式であるIEEE802.3の規格によるCSMA/CDについて述べた次の記述で誤っているものは、 ( オ ) である。  (4点)
端末は、送信データの信号が衝突したことを検出して、再送制御を行っている。
送信データが発生した端末は、アーリー・トークン・リリース方式を採ることにより、いつでも即時に伝送路にデータを送信することができる。
各端末は接続されている伝送路に流れている信号を取り込む処理をしている。
媒体アクセス制御では、送信相手先に送信データが正しく送達されたかどうかの確認をとっていない。
伝送路利用率が増加してくるとシステムの応答速度が急激に低下してくる。

目次へ