知床の旅。 旅の醍醐味は寒いときには寒い所へ暑いときには暑い所へといいますが、厳寒の一月、知床に行ってきました。 羽田から中標津空港まで1時間40分、粉雪の吹きすさぶ北海道道東の鉛色のオホーツク海はやはり湘南の海 とは打って変わった荒々しく激しい様相を見せていました。しかし覚悟したほどには寒さが厳しくなくむしろ重装 備をした衣類が邪魔になった程で、観光バスの車掌さんに「内地の観光客か地元の人かは着ている服を見れば すぐわかる。」と笑われました。ちなみに観光バスの乗客は時節柄客が少なく、我々ともう一組の夫婦4人だけで の2日間の貸切りの旅でした。初日:中標津空港〜網走(監獄記念館〜流氷館)〜網走海岸〜知床ウトロ温泉。 二日目:オシンコシンの滝〜摩周湖〜国後展望閣〜空港。というわずか二日間の道東の旅でしたが、北海道開 拓の強力となった網走刑務所の囚人達の監獄生活、オホーツク海が凍るメカニズム、妖精のように美しい流氷 の天使クリオネ、標津(しべつ)の海岸からわずか20キロそこそこの国後島(標津の人たちの肉親が2万人以上 いたそうです。)など勉強になる貴重な旅でした。流氷こそ少し時期が早くて見れなかったものの、バスの車窓か ら時々見える野生のキタキツネや蝦夷鹿や大鷲、荒れるオホーツク海の海辺を舞うウミネコなども目を楽しませ てくれましたし、オホーツク海を眼下に見るホテルの露天風呂、地酒と料理も旅情をそそられました。知床半島は 世界遺産に指定されるとのことですが、さぞかし春や秋は見事な大自然が繰り広げられる事でしょう。森繁久弥 の知床旅情(加藤登紀子ではありませんぞ!)を誰もいない露天風呂で1人口ずさんで悦にいったものでした。 |