カナダ旅行。       
07,08,26〜09,01.

 春先に持ち上がったカナダのゴルフ三昧旅行の話題がようやく具体化して実現の運びになった。前田弁護士夫妻、
 弟夫妻ほか4家族の夫婦と、知人、合わせて総勢12名のツアー。ゴルフをやらない人もいるので、当初の予定を
 変更してゴルフは2日間だけにして、もっぱら観光主体の延べ8日間の旅である。ツアーの企画から現地案内など
 のお世話のすべてを(株)エスプリ・ゴルフの武井女史が面倒を見てくれた。彼女は世界中の優れたゴルフ場での
 プレーを企画・運営するゴルフツアー専門の旅行会社を最近立ち上げ、八面六臂の活躍をしている若き才媛の社
 長さん。

 家内同伴の海外旅行は初めてなので、あれこれ準備に手間取り、先々が思いやられたが、武井女史の適切なアド
 バイスもあって、何とかハプニングもなく楽しい旅を終えることができた。最初で最後のカナダ旅行と思われたので、
 少し欲張りな観光計画を立て、カナダ東部のトロントでナイヤガラを中心に2泊し、西に戻って冬季オリンピックをや
 ったカルガリーからバンフに行って雄大なカナディアンロッキーを見てバンフに2泊。西海岸のバンクーバーに戻っ
 て一泊して帰国。というカナダを東から西に横断する贅沢な旅程にした。その間お目当てのゴルフはトロントとバン
 フでそれぞれ1回ずつを組み込んだ。

 カナダは北海道とほぼ同じ緯度なので、8月下旬はちょうど初秋の気候。ただしトロントは半袖で充分だが、バンフ
 は3千メートル級の山々やロッキーの大氷原などがあって長袖セーターがいるという、夏冬両方の服装が必要。カ
 ナダは1800年代にフランス、アメリカが入植して現地人とうまく調和しながら現在のカナダになったようで、現地人
 との棲み分けがうまくいっている。原住民を征服して土地の縄張りを強制的に決めたアメリカとは大分事情が違う。 

 公用語は英語とフランス語。国民は生まれながらにして英仏両国語を自然に話せるようになっている、つまり国民
 全員がバイリンガルといううらやましい国民性だ。アルコールを売る店はなく、レストランでビールかワインを飲むだ
 けで、酒に酔う姿を見せるのは恥という習慣らしい。食べ物は魚、特にサーモンが中心と聞いていたが結構バライ
 エティに富んだ食事で、外国食が苦手な私にも大変満足な食事だった。メンバーのT氏がカナダのおいしい食事や
 お店に詳しく、比較的リーズナブルな値段でおいしい地の食べ物を注文してくれたのが嬉しい。

 カナダの観光スポットと言えばナイアガラだが、その壮大なスケールの滝の威容に圧倒されたが、感動はその時
 だけで、もう一度見に行きたいかと聞かれれば「もう結構、」という事になる。百聞は一見にしかずというが一度見
 ればもういい。。逆に素晴らしいのがバンフの落ち着いた町並みと雄大なカナディアンロッキー。この町一番の日
 本人名ガイドの森本さんに言わせれば「カナダのどこに行きたいか」と問われた旅行客は例外なく「ナイアガラ。」
 と答えるが、旅を終えた直後に「又来るならどこに行きたいか」の問いには、例外なく「バンフ。」と答える人が圧
 倒的に多いのだそうだ。

 そのスケールの大きさは「スイスの山並みが数十個集ったような威容とスケール」とスイスの観光トップがため息
 をついた(ガイドさん談)ほどで、雪に覆われた3000mを超える美しい山々が「北海道から九州まで」のスケール
 で連綿と連なっている。その景観は口舌に尽くせない圧倒的な迫力だ。加えて大氷河やエメラルド色に映える神
 秘的な数々の湖は、旅行客を堪能させる充分な魅力を持っている。ガイドさんの言うとおり又来るなら「バンフ」だ。

 2泊したバンフのホテルはバンフ・スプリングスホテル。カナダ建国直後に建設された古城を思わせるホテルで山
 の中腹に建っている。日本の帝国ホテルのような重厚感のあるホテルだが、建坪の規模、ホテル内の装備の重
 厚感は帝国ホテルの比ではない。これは正しく中世のお城だ。

 加えてこのホテル直営のバンフ・スプリングス・ゴルフクラブは18ホールの全てがロッキーの山々に囲まれ、各ホ
 ールそれぞれがまったく違った特徴的な顔を見せている。周囲の山々の美しい事は勿論、各ホール全てが個性
 的な美しさで、芝も実にきれいに整備されている。定めし日本の川奈ホテルと川奈ゴルフを連想させるが、スケー
 ルが違う。今まで何百となく廻ったゴルフ場のなかで、正に出色の景観と満足感を与えてくれる一番の名ゴルフ
 場であった。

 一方、ゴルフをしない観光組はバンフの町を散策してその素晴らしさを満喫したようだが、皆さんの笑顔からバン
 フの町並みに充分満足した様子が窺がえた。人工的で虚飾に満ちたアメリカを敢えて避け、大自然を求めてカナ
 ダだけに絞った1週間の旅も瞬く間に過ぎた。 「夢のような、絵本の中に入り込んでしまったような1週間。」
 家内のこの述懐が今回のカナダ旅行の全てを言い尽くしている。
 云わずと知れたナイアガラの滝。
 この写真の左側に花嫁のヴェールの滝、アメリカ滝が
 あって、ナイアガラを加えた3つの滝が壮大なスケール
 で観光客を圧倒する。
 ロッキーの山々。
 カルガリーからバンフに向かうバスの車中から眺める
 ロッキーの威容はまさに驚異的。百聞は一見にしかず
 で、いくら説明しても写真にとっても真意は伝わらない。


 エメラルド色の湖(レイク・ルイーズ)と大氷河をバックに。
 この日は絶好の快晴でロッキーの山々が頂上まで見渡
 せた。こんな日はめったにないそうで運のいい観光客だ
 とガイドさんはしきりに晴れ男、晴れ女は誰ですかと話
 題を盛り上げていた。おまけにほんの瞬時小雨が降り、
 それがきれいな虹となって湖面に映えるというハプニン
 グもあり全員が歓声をあげるおまけまで付く幸運に恵ま
 れた。
バンフ・スプリングゴルフのフェアウェイから、我々の
 宿泊したバンフスプリングホテルを望む。
 ご覧の通り、お城のようなホテルで、このゴルフ場は
 ホテルと隣接している素晴らしいゴルフ場。
 ホテルの前庭。
 ホテルの建物の広さ、ホテル内の施設の豪華さは目を
 見張るものがある。バーもソン所そこらの広さではない。
 朝食のバライエティと美味しさも素晴らしい。日本人客
 がよく泊まるのであろうか、和食も用意されていた。

 このツアーの最後まで面倒を見てくれた(株)エスプリ・
 ゴルフの武井さん、そして武井さんの友人で彼女をよく
 サポートしてくれた衆平さん。この二人のお陰で一生の
 思い出に残る楽しい旅ができました。ツアーのメンバー
 全員が同じ思いでしょう。お世話になりました。

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