梅と桜見物と雛祭り。  15,03,03

   3月3日はひな祭り。昨日からポカポカ陽気なので花見に出かけた。
  小田原市の近くにある曾我梅林は我が家から西湘バイパスを走ってほぼ1時間。
  別所会場、原会場、中河原会場と3つの会場で3万5千本の梅が植えられている
  関東屈指の梅林である。紅梅、白梅、しだれ梅が満開で、「梅まつり」が開かれ
  ていた。沢山の花見客が写真を撮り、特設会場では軽食や飲み物などの茶店で
  いい匂いが漂っていた。


    

   30分ほど梅林を歩いて出店で腹ごしらえをして、次に20分ほど走って松田町
  の「桜まつり」に行った。御殿場線のJR松田駅の臨時駐車場に車を止めてシャ
  トルバスで山頂近くの「桜まつり」の会場に移動した。丹沢山系のふもとにある
  松田山一帯は河津桜が満開で、寒緋桜やおかめ桜、はるめき桜の蕾も今にも
  咲きそうな気配だった。

    


   大分昔に寒緋桜は今頃の季節に沖縄で見かけたが、河津桜とどちらが先に
  咲くのか判らなかったがその疑問がようやく解けた。河津桜が少し先に咲くと
  いうことだ。山腹一帯には桜の他に一面菜の花も咲き誇っていて、散歩道は桜
  ・梅・菜の花でピンク、赤、黄色に彩られていた。 ”菜の花腐(く)たし”とは春の
  季語。正に絢爛たる春の装いだった。

 

      

  

   今日はひな祭りなので、特設会場にはこの地方の名物の「吊るし雛」が部屋
  いっぱいに飾られていて見物客が盛んにシャッターを切っていた。5,500個も飾
  られていて、大きいのでは高さ5mもある見事なつるし雛だった。

   

   伊豆の河津町の河津桜は有名で、この時期になると車と人でごった返しに
  なる。しかし、ここ相州松田の河津桜は穴場中の穴場で、本家の河津町の桜に
  引けを取らない見事な景観だった。

   充分に春を満喫できたので、ここから20分ほど走って丹沢山系の懐に抱か
  れた秘境・中川温泉の日帰り浴を楽しんだ。ここ中川温泉は温泉宿が5軒ほど
  しかないひっそりとした温泉だが、「信玄の隠し湯」として知る人ぞ知る隠れた
  名湯だ。700円の入湯料もリーズナブルだし宿の番頭さんも親切で気持ちよい。

   かって裾野の工場に勤務していた時に車で行き帰りをした勝手知ったる246
  号線だから懐かしい温泉だが、昔はがたがた道で、途中にある道の駅にもよく
  立ち寄ってキンカンなどの植木を買ったものだ。懐かしい道の駅を覗いて季節
  の野菜を買い求めたら、山芋の実の「むかご」が売られていた。先頃「むかご
  ご飯」を作りたくてあちこち探して結局あきらめたのだが、とうとうこの山奥の道
  の駅で発見した。

   早速買い求めた。定めしビーフシチューかハッシュドビーフと「むかごご飯」を
  セットにしようと料理心がうずいてきた。菜の花のお浸しを添えるのを忘れては
  いけない。菜の花も旬だ。

   なにせ春はそこまで来ている。3月6日は「啓蟄」だから、虫も地中から這い出
  てくる暖かさだ。一足早い桜と梅見物と日帰り温泉を楽しんだ一日だった。