浅草・河童橋・池波正太郎記念館。

  浅草下町独特の食べ物と飲み物3種。

  @デンキブラン。
  デンキブランという飲み物をご存知ですか。文明開化の明治の初めには目新しいものには
  なんでも頭文字に”デンキ”という文字を当て込む風習があったそうです。そのとおりです。
  デンキブランとは、”デンキブランデー”つまりは”新しい”ブランデーということで、中身はブラ
  ンデーとなにやら怪しげなアルコールのブレンドされた浅草下町特有の大衆酒のことです。
  3杯飲んだらひっくり返るよと注意されたほど度の強い酒でしたが、ただ強いだけであまり
  風味の感じられない昔のカストリかショウチュウのような酒でした。・・・・お店は「桃タロー」

  Aヤキカツ。
  これにヤキカツ。豚肉に衣を着けて、油で揚げるのではなくてフライパンで焼くだけ。これが
  意外にさっぱりしていて今で言うヘルシー。しかしこれは秘伝の焼き方があるらしく、そんじょ
  そこらの素人にはこの美味しさは出せない由。これがまた浅草の名物。・・・お店「桃タロー」
            

  Bゆであずき。
  コップで供される塩味のちょっと効いた「ゆであずき」。この店で出されるコップは100年前
  から使われているもので、大粒の小豆を丹精込めて茹で上げたゆで小豆の美味しさとともに
  当店自慢の代物です。 ・・・・お店は大正時代を髣髴させる佇まいの「デンキヤホール」

  という訳で、またもや浅草を散策してきました。姿三四郎のモデル西郷四郎で名高い柔道の
  講道館が生まれた永昌寺や、伊能忠敬、谷文晁、幡随院長兵衛の墓のある源空寺等を見た
  あと、かっぱ橋の道具屋街でソバ道具を吟味(今、そば打ち修行中なのでいずれ買い求める
  予定。)して、台東区中央図書館のなかにある池波正太郎記念文庫を訪れました。今回の
  浅草散策はこの文庫探訪が本命でしたのでじっくりと館内を見て廻りましたが、あまりにも
  多い彼の著作にはびっくりしました。大抵の著書は読破していると自負していたのがまだまだ
  未読の著書があることを教えられ、池波ファンとしてはたまらない挑戦意欲に駆られました。


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