箱根CC寿会。 16,09,08

   箱根CCは箱根きっての名門ゴルフ場で、毎年開かれる開場記念杯と寿会には
  メンバーを無料で招待してくれるので欠かさず出席している。少々さもしい気もす
  るが、高い年会費を払っているので当然といえば当然である。

   寿会は数え年で70歳以上のメンバーがシルバークラス、80歳以上がゴールド
  クラスと分かれていて、ゴールドクラスは年に2回も無料招待される。高齢ゴルフ
  ァー優遇のイベントで人気が高い。

   今年数え年で80歳になってゴールドクラスの仲間入りをしたので、開場記念杯
  と合わせて年に3回も招待ゴルフに参加できることになった。外輪山に囲まれた
  標高700mの素晴らしい景観、良く手入れされたゴルフコース、支配人はじめ従
  業員のアットホームで心温まる接遇、紳士的なメンバー、など魅力たっぷりの箱
  根CCだが、加えてこの無料招待ゴルフがあるので、未練があってなかなかゴル
  フ会員権を手放す決心がつかない。

   いろんなゴルフ場の会員だったが、今ではこの箱根だけしか保有していないの
  で、ここを手放す時がゴルフと縁を切る時だが、幸か不幸かまだまだ未練が残っ
  ていて、懲りもせずにのこのこと出掛けて行く。

   箱根にはいつも家内同伴で車で行くが、家内を朝8時頃に湯本駅周辺で降ろし、
  私はゴルフ場へ、家内は湯本富士屋ホテルで一休みした後あちこちの日帰り温
  泉に行く。それぞれが一日を楽しみ、帰りに合流して帰宅するのが、いつもの習
  慣になっている。だから箱根CCの会員権を手放すのは家内も少々残念がって
  いて、なかなか手放せずに愚図愚図している。

   さて、今日の寿会だが、参加者は10組30名。皆さん年寄りでプレーが遅いの
  で、1組3名に編成するよう配慮されている。スタート前に全員で赤いベストを着
  て記念写真に収まりスタートした。気温27度前後の絶好のゴルフ日和だった。

   私のパートナーは86歳の歯医者さんと82歳の真珠屋さん。お二人とも息子さ
  んに後を譲って現役を退き、今は箱根の別荘で悠々自適のゴルフ三昧の日々
  を過ごしているセレブなお爺さんである。86歳の方は毎週木曜日にはゴルフを
  やっているそうで、年に70回はやっている勘定になると涼しい顔で話してくれた。
  羨ましいご身分だが、よく健康でゴルフができると感心もする。

   ゴールドクラスはティグラウンドがゴールドティからなので好スコアが期待できる
  筈だが、いつも散々な目に遭う。果たせるかな今年もスタートから大叩きして最初
  のハーフが57。ブービーかメーカーも覚悟して後半に向かったら、何とか調子を
  取り戻して48で廻れ、グロス105だった。

   ハンデは昨年から19→27に直してもらっていたので、ネットは78の6オーバ
  ーだった。終了後のパーティは失礼してゴルフ場からの手土産を頂いて家内の
  待つ宮ノ下の富士屋に行き、孫達に土産を買って帰宅した。

   家内は初めて芦之湯まで足を延ばして温泉と食事を楽しんできたと話してくれ
  た。芦之湯といえば、最近はご無沙汰しているが古い名湯の「鶴鳴館・松坂屋本
  店」という昔よく世話になった懐かしい旅館がある。

   創業して350年以上もたつ箱根きっての老舗温泉旅館で、明治初期には木戸
  孝允と西郷隆盛がここで会合したという記念碑もあった筈だ。広大な敷地と中庭、
  古く重厚な建物と温泉風呂、見事な懐石料理、文人が好んだと云われる地下に
  あるひっそりとして静かなバー、値段も高くなかなか庶民には手が届きにくいが
  宿泊する価値は十分ある。

   主は箱根温泉組合の要職にあった人だが、昨年の大涌谷の噴火以来、休業
  状態になっているらしい。一度久し振りに訪問したいが営業を再開するのだろう
  か。思い出したのでそのうち調べてみよう。