川奈ホテルゴルフコース。    13,11,29

   プロゴルファーでも手を焼く難コースの川奈ホテル富士コースは、フジサンケイレディース
  クラシックで幾多の名勝負を毎年繰り広げている静岡県きっての名門ゴルフ場である。
   相模湾に隣接しているので海風の強い日にはトラブルが続出する。加えてアップダウンと
  アンジュレーションがきつい少々トリッキーなコースだから優勝争いの終盤ではいつも緊迫
  感が漂う。富士を背に紺碧の相模湾を望む自然の地形を生かした手作りのコース、深い
  アリソンバンカーなど数々の落とし穴に魅了されるゴルフ場だが、一般ゴルファーが富士
  コースでプレーするには宿泊が条件なのでなかなか手が届かない。しかし最近の経営難か
  らか大島コースだけはセルフカートで格安にプレーできるようになった。

   10数年前までは毎年川奈ホテルに宿泊して豪勢な食事と高級ワインで夜を過ごし、翌日
  富士コースでプレーをしたものだが、それはバブル華やかなりし時代の「接待ゴルフ」の供
  応で、今思えば恥ずかしい出来事だった。その後は川奈とはまるで縁が無くなって今に至
  っている。

   友人の誘いで10数年ぶりに川奈ゴルフコースを訪れて大島コースでプレーをしてきた。
  大島コースは富士コースよりも距離は短いがさらにトリッキーで、ティーグラウンドからピン
  フラッグが見えるホールはほとんどない。小さな砲台グリーンで芝目の強い高麗グリーン
  だから、結果オーライは期待できず、フラットなグリーン回りとベントに慣れたゴルファーに
  とっては攻略が難しく、いいスコアが出にくい。

   好感が持てたのはスルーでラウンドできるので、ハーフ終了後の昼食はコテージ風の茶
  店で簡単なラーメンやカレーといった軽食を食べて休みなく後半のプレーができる事である。
   東海地方のゴルフ場によくあるスタイルで、費用的にも時間的にも楽だ。いわゆるアメリ
  カンスタイルの手法だがこれで充分満足できる。写真のようにすっきりと晴れ渡った快適な
  ゴルフ日和でやや風が強かったが気持ちよくプレーできた。


    

   セルフでキャディがいないので距離感やグリーンの芝目が読めず苦労したが、それは
  それで味わいがある。私のスコアは50,48の98だったからまあこんなもの。久しぶりに
  川奈の雰囲気を味わえた。富士コースは何度も廻っっているので各ホールの記憶は多少
  あるが、大島コースはかすかに記憶がある程度なので、こんなにトリッキーだったかと改
  めて驚いた。かっては、富士コースをスタートする朝、早く起きて朝飯前に大島コースの
  ハーフ9ホールを歩いてトレーニングしたものだから、記憶がある筈なのに所々しか記憶
  がなかった。

   あのころは元気だったしゴルフへの意欲もあったと当時を懐かしく思い出した。12番ホ
  ールに写真のような柿の木と思える木があり黄色い実がたわわに実っていた。友人は
  実が丸すぎてどうも柿ではないようだと疑問を呈したが、結局結論は出ずに終わった。


 

  カートで廻ったので足腰の鍛錬には少し物足りなかったが、持病を抱えている身だから
 この程度で充分の運動量だろう。スコアもまあまあだったし楽しい仲間との一日だった。

  帰りに伊豆急川奈駅近くの老舗和菓子屋の「石舟庵」で名物の麩饅頭を買い、これも
 老舗の「山城屋」で、当日の朝に作り客の目の前で量り売りをすることで有名な「ワサビ
 漬け」を土産に買って帰宅した。造りたてのワサビ漬けは香りが素晴らしい。当日の売れ
 残りはパックに詰めていわゆる店頭で売られる土産物になるという。香りが残っている
 1週間以内に食べるよう店主からアドバイスされた。明日は会社の仲間たちと石鯛釣りに
 行く。連投で少し心配だが天候さえ良ければ何とかなるだろう。