よもやまばなし1、 「猪と芝。」      07、01、13

   今年のゴルフ初打ちは例年よりも少し遅れて1月12日のFF会例会だった。
  FF会とは昔の会社仲間約40名で構成しているゴルフ会で、毎月第1金曜日つまりFirst Fridayに
  開催される事からFF会と名付けられている。来月が第100回大会となる長寿ゴルフ会である。

   ところで今年は亥年。新年初めですので「猪と芝」のお話を1つ。
  冬になると時々ゴルフ場に猪が出没して芝をほじくり返すそうだ。ゴルファーは浅く削るが猪は
  深く削る。こんなゴルフ場のキーパーさんは芝の修復がさぞかし大変な事だろう。以下はグリム
  童話に出てくる話で、ボーヴォワールの”老い”にも出てくるお話です。

  ”神様は動物に平等に30歳の寿命を授けました。利口なロバ、犬、サルはそんなに生きて苦し
  む事はないといって神様に17年、13年、10年の寿命を返しました。それを聞いて馬鹿な人間
  はその返還された寿命を神様に貰いに行きました。

  お陰で人間は自分の年齢の30歳を過ぎると17年間ロバのようにがむしゃらに働き、そのあと
  の犬の歳の13年間やたらに吠えまくり、60を過ぎたサルの歳では子供に笑われるようになりました。”

   このお話の最後の歳は70歳ですが私は今年古希の70歳を迎えます。従って亥年の今年は
  グリム童話のお話に次のような続きを付け加えねばなりません。
  ”欲張りな人間はさらに猪の寿命を貰いました。おかげで年がら年中飽きもせずに芝の表面を
  せっせと削り、バンカーの砂をほじくっている。”・・・・・・と。

   日野原重明先生によると、60歳台は準備運動のようなもので70歳台が助走、80歳台が
  ようやく全力疾走なのだそうです。驚異的な健康を誇る日野原先生だからいえる言葉ですが、
  自動車にたとえれば60台がアイドリング、70台がローギア、80台がようやくトップギアということ
  でしょうか。わたしはようやく助走(ローギア)になったばかり。猪に負けずにあちこちのゴルフ場
  の芝をせっせとほじくる事に精を出しましょう。 神様に貰った猪の寿命は20歳だぞと念じながら・・・・。  

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