今年2度目のゴルフ。 15,05,02 春の大型連休は天候にも恵まれて、世の中は一斉に観光ムードに包まれている。 どこに行っても人と車で混雑している。連休中はのんびりと家で過ごすことにして、 一足先の4月30日に夫婦で箱根に出掛けた。私はメンバーコースの箱根CCでゴル フ、家内は日帰り温泉でゆっくりとくつろぐ、というお定まりの目的がある。春の日差 しが暖かく絶好の旅行日和だった。 今日の私のパートナーは以前紹介した事のある某大学の耳鼻咽喉科教授のSさ ん。私より3歳年長だがゴルフは私より格段に上手い。本業の他、余暇に植物の研 究にいそしんでいてその道でも一家をなしている。 箱根CCに自生している植物は数百種類とも千種類を超えるともいわれているが、 教授は隔月に発行されるゴルフ場の会報に、その季節に相応しい草木の写真と解 説をかかさず寄稿していて、その洒脱な記事は会員の人気が高い。もう20年以上 も寄稿し続けている。 くだけた解説をしてくれる先生の話をもっと聞きたくて、先生を囲む「辛夷の会」と いうゴルフ好きで酒好きの有志の集まりが出来ている。毎月ゴルフを楽しんだ後で 小田原の一杯屋に集まって先生の講義(?)を聞いて楽しんでいるという。命名の 由来は、箱根CCに自生している辛夷かハナミズキのいずれかを選ぼうとしたとき、 老人ばかりの会なので「古武士」もかけて「辛夷の会」がよかろうと一決したそうな。 この日もゴルフ終了後に19番ホールがあるというので先生に誘われたが、車の 運転なので参加はできない。その分18ホールを回りながら、各ホールの片隅にひ っそりと目立たずに自生している珍しい草木を丁寧に説明してくださった。 春には春の、秋には秋の、自然の生命の息吹を先生が愛おしんでいる様子が 手に取るように判る。芝生が秋になって枯れる前に一瞬紅葉する事も教わった。 さすがに学者は見ることが違う。 紅葉の箱根もいいが私は新緑が眩しい春の箱根が好きだ。微妙に違う様々な 色の緑が重なり合って芽吹き、大自然の箱根を彩る。外輪山、内輪山に囲まれた 「壺中天地」に新緑の一大パノラマが広がっている。 ところで、朝ロッカーで着替えをしている時たまたまソフトバンクホークス会長の 王貞治さんとすれ違った。一言挨拶をしたが、昔の1本足時代の逞しい体躯とは 違い背もそんなに高くなくやや痩せ形で、世界のホームラン王の面影はあまり感 じられなかったが、やはり大物の雰囲気があった。優しげな大きな目と口ぶりに 往年の面影を残していた。左利きなのに右打ちの王さんはシングルプレーヤー。 金田正一氏もそうだ。もしも私が右打ちならばシングルに・・・? 私も今年7月10日で満78歳の誕生日を迎える。この日は私流に勝手に決めた エージシューター達成記念日である。本来は年齢の数でラウンドすればエージシ ューターとなるのだが、素人には無縁の話なので、自分の過去のベストスコアの 数と自分の年齢が同じになった時をエージシューター達成日とすることに勝手に 決めている。 この達成もなかなか至難なことで、ベストスコアを良くするか、高齢になるまで ゴルフができるかが鍵で、届きそうだが難しい目標である。ベストが100の人は 100歳までゴルフができねばならないから、いきおいベストを80〜90台にする必 要があるし、または健康で長生きしてラウンドしなければならない。 私の場合、ベストスコアが30年ほど前の全盛期の78だったから、満78歳の今 年が待ちに待った記念すべき年に当たるという訳だ。2か月後の誕生日前後に は、口さがないゴルフ仲間とささやかな達成記念の祝杯を交わすことにしている。 この所暖かくなったので朝1時間半の散歩を欠かさず続けているから足腰には 少々自信がついている。1ラウンド18ホールをカートに乗ることもなく廻り切れた。 スコアは散々だったがSさんとの談笑交じりのラウンドは十分楽しいものだった。 帰りは湯本のホテルで家内を拾い、今日一日の出来事をそれぞれ話し合い夕 暮れの相模湾沿いを走って帰宅した。何故か無性にカツカレーが食べたくなった が、高カロリーだからぐっとこらえて夕食は健康食を軽く食べるにとどめた。何せ 血糖値上昇が大敵だから仕方がない。しかし食欲があるのは健康な証拠で心強い。 |