宇宙棋院。  17,08,01

  8年ぶりに横浜駅西口にある宇宙棋院を訪れて囲碁の他流試合を楽しんだ。

 宇宙棋院は、やはり駅の西口にあるB料理教室に近いので、料理教室通いを始めた
 2003年4月から同時に通い始め、料理教室を卒業する2011年10月まで8年間、
 毎週木曜日に欠かさず通って、指導講師の元アマ神奈川県代表の松本さんの教室
 で囲碁の勉強と対局を楽しんできた。

  通い始めて数年後には松本教室が開かれている鶴見、川崎、横浜教室の老練な
 打ち手達を集めた年末の松本杯囲碁大会で準優勝し、賞品とトロフィーを貰ったこ
 ともある。

  松本先生の囲碁教科書や囲碁雑誌をひたすら読み、実戦を積み重ね、棋力が向
 上したのもこの頃だったが、8年間の料理教室卒業と同時に宇宙棋院通いもばった
 りと中断してしまった。

  その後は逗子の95翁と一年に数回打つだけで、かっての会社時代の好敵手も鬼
 籍に入ったり転居したりして定例の囲碁会も解散してしまい、囲碁の他流試合は全
 くご無沙汰して今に至っている。日曜日のNHKの囲碁番組を見るのだけが楽しみに
 なっている。

  先日、在社時代によく打ったT社のK氏から突然丁寧な手紙が届いた。K氏からの
 囲碁の挑戦状である。K氏との手合いは彼が3目置いても私の勝率が高く、K氏が
 その後H自動車のトップに就任してもその手合いは変わらなかった。もう10年も前
 の事である。

  その後彼とは打っていないが、彼の出身地の名古屋で、懇意にしている中部棋院
 の小松9段や彦坂9段、青葉女流5段などに指導を受けて棋力もずいぶん上達した
 らしい。近くにいる好敵手たちにも連戦連勝しているので、是非昔やられっぱなしの
 私に雪辱したいからお手合わせ願いたい、との丁寧かつ不遜な挑戦状だった。

  場所は、彼が最近通っている赤坂のANAインターナショナルホテルの「欄珂」、
 八重洲の「いずみ囲碁センター」、新宿の「秀策」、新横浜の「白百合」のいずれか
 希望の場所でいいと指定された。

  巌流島の決闘の果たし状とあっては逃げるわけにはいかない。久しぶりに闘志が
 湧いてきた。ご自慢の天狗の鼻をへし折ってやりたい意欲が湧いてきた。

  日時は8月10日、場所は新横浜の「白百合」に決まった。この碁会所では、やは
 り昔の囲碁の好敵手だった元神経協(神奈川県経営者連盟)会長のMさんが、毎
 週木曜日に碁席を務めている大会が開かれているという。10数年ぶりに強豪の
 Mさんにお会いできるのも楽しみである。

  決戦までもう2週間もない。刺激がないと動き出さないのが私の悪い癖だが、おっ
 とり刀で埃を被ったままの古い参考書を何冊か取り出して復習を始めた。最新の
 流行の布石も並べ始めた。さらに冒頭に述べた横浜の宇宙棋院に出掛けて他流
 試合を2局打ってきた。1勝1敗だったが、他流試合にも慣れてきた。多少つけ刃
 的だが、やらないよりもましである。久し振りの石の感触は新鮮だった。

  釣りもゴルフも読書もいいが、暫らくは囲碁の勉強に集中することにした。こんな
 機会を与えてくれたKさんに感謝したい。対戦結果はどうなるかわからないが、久し
 振りのKさんとの出会いと語らい、お手合わせが楽しみである。おそらく彼は大分
 上達していて互先でも勝てるかどうかわからないが、その上達ぶりを見るのもまた
 楽しみである。