天狗会・新春の集い。   18,01,13

   毎月第2木曜日に新横浜の碁会所「白ゆり」で昔の囲碁好き達が集まって「天狗会」
  という囲碁の会をやっている。ある縁でこの会のメンバーにさせられて、又昔の碁仇と
  打つ機会ができている。昨年秋から2度訪問しているが、今月11日(木)に3度目の訪
  問をした。

   碁会所の席亭は西田晴美さんという全国的に知られた女子アマの強豪で、娘さんも
  娘さんのご主人もお孫さんもプロ棋士という囲碁一家である。私も最初に訪問した時
  に指導対局をしていただいた。娘さんは小山栄美6段、娘婿は小山竜吾6段、お孫さん
  は小山空也3段で、3人とも時々テレビに出てくるから囲碁好きの方ならご存知の方も
  おられよう。

   「天狗会」の幹事役はN発条の元会長で横浜商工会議所会頭だったMさんで、棋力
  は私よりやや上と記憶している。昨年「白ゆり」を2度訪問した天狗会での私の成績は
  幸運にも恵まれて7勝無敗だった。多分にハンデに恵まれたためだろう。
 
   試合方法は昔は段位方式だったが今ではどこの碁会所でも持ち点方式を採用して
  いる。最初の持ち点は西田席亭に決めて頂いたが、勝ち進むたびに持ち点が上がり
  負けると下がる仕組みで、今は持ち点が274点になっている。段位で表せば4~5段く
  らいだろうか。

   昼食は新横浜駅の構内の立ちそば店で「かき揚げそば」をすすり、午後1時に碁会
  所の扉を開けたら、早くも数人のメンバーさんがすでに対局をしていた。天狗会のメン
  バーは会員数が12名で、全員Mさんの囲碁仲間ばかりで、交友の広さがしのばれる。

   お目当てのMさんがほどなく顔を出した。彼との対局前に仲間の一人のKさんと対局
  して幸先の良い新春初の1勝を挙げた。これで通算8連勝で待望のMさんと対局した。
  Mさん曰く、「13年ぶり、お台場の日航ホテルで対局して以来です。」とのこと。調べて
  みたらその通りだった。(HP囲碁風景の6参照) 

   好敵手との対局結果は3目負けでついに連勝を8で食い止められた。さすがは強豪
  で、終始押されっぱなしだった。彼をして「名局でした」と言わせしめたが、負けは負け、
  いくつかの失着が悔やまれ、未熟さを痛感させられた。

   そのあと初対面のSさんと1局打って中押し勝ちし、この日は2勝1敗、通算9勝1敗で
  退席した。ここ10年以上囲碁の他流試合はほとんどせず、逗子の96翁との囲碁を年
  に数回楽しむだけなので、このところ続く他流試合は緊張感があって脳ミソの駆使が
  尋常ではない。最近の若者言葉で言えば、”ハンパない”疲れである。これではボケる
  暇がない。うれしい悲鳴である。

   ただ新横浜までの電車の往復は大変疲れ、帰宅すると食事もせずにすぐに寝込ん
  でしまう。昔頻繁に名古屋方面に日帰りの出張をしていた時には、名古屋~新横浜~
  東神奈川~横浜~逗子~バスで葉山、の乗り継ぎなど屁の河童だったが、知らず知
  らずに老化が進んでしまったことを痛感する。そういえばあの頃は新幹線や東海道線
  の電車の中でも仲間とよく飲んだものだが、もう隔世の感がある。昭和も平成も遠くな
  りにけりである。