94翁との囲碁対局4。 ![]() 翁ご夫妻が体調を崩してしばらく自宅で静養していたが、ようやく回復したと知 らせがあった。 聞けば翁の奥様は横須賀線の電車内で停車時の振動でよろめき、手首と肋骨 にひびが入る重傷に見舞われ、自宅で静養に努めていた由。その間、翁は暑い 日差しの中で逗子市内に1人で買い物に出掛け、ある日熱中症のような熱を出 して寝込み、体重も4キロほどやせたが、なんとか回復したとの事だった。 90歳を超える老夫婦にとっては災難のひと月だった。実は私も少々体調を崩 して3キロもやせてしまったが、私のことを心配して何度も見舞いの電話を頂い た。 ようやくお互いの体調も回復したので、8月31日に待望の対局が実現し昼過 ぎに翁宅に迎えに参上した。今年4度目の対局である。翁は私との囲碁対局を 熱望して、この日が来るのをまるで子供の遠足の様に待ち焦がれていたそうだ。 ご夫妻のご希望なので、我が家の夕食は天ぷらとあんかけうどんに決めて、 前日から献立を考え具材の仕入れと仕込みをしておいた。 言うまでもないが、献立を考え、料理を作り、盛り付けに工夫するのは全て私 一人の仕事で、家内は一切口も手も出さないことにしている。7年間も横浜の 料理教室に通った腕をふるうチャンスなのである。 天ぷらの具材は、エビ、玉ねぎ、ピーマン、ペコロス、シシトウ、それにかき揚 げ用に桜エビと糸ミツバ、餡かけの具材は、卵焼き、シイタケ、タケノコ、ホウレ ンソウ、と盛り沢山の具材を前夜から調理・味付けして準備した。 世の中には油で揚げたものは体に悪いから食べないという頑なな御仁も多い が、私や翁は自在なもので、たまには肉も食べるし揚げ物も食べる。昨日まで ぴんぴんしていた魚や、地元の獲れたての新鮮な旬の野菜を食べているから、 たまにはカロリーの高いものが欲しくなる。94歳までお元気な翁がそうだから、 生きたお手本が目の前にいるようなもので大変心強い。健康とは好きなものを 何でもおいしく食べられる事だと勝手に決め込んでいる。 さて対局だが、いつものように難しい局面の連続で、双方長考に次ぐ長考で せめぎ合いが続いたが、終局して数えてみたら私の3目敗けとなった。 下段の表が示す通り、今年に入って私の1勝4敗とこの所大変分が悪い。 翁はこの表をみて大変喜び、天婦羅をつまみにビールと日本酒をいとも美味 そうにいつもより多めに飲んでいた。酒は翁ご持参の「沢の鶴・原酒」である。 翁夫妻は揚げたての天婦羅とあんかけうどんを旨い旨いとすべて完食して くれた。褒められるとついついその気になる私なので、次回は何をご馳走しよ うかと今から思案を巡らせている。お二人にはまだまだ元気な笑顔を見せて 欲しいとつくづく思った楽しい夕餉だった。 対戦成績の経過。 H28、08,31 作成。
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