平塚市囲碁祭り、恒例の1000面打ち。     09,10,11
   
   去年は都合がつかなかったが、この囲碁祭りには毎年楽しみにして参加している。なにせ、日本棋院の名だた
  る高段者が60余名も顔をそろえる豪華なフェスティバルだから全国的に人気が高く、北海道から九州まで全国の
  囲碁ファンがこの日のためにわざわざ平塚に集まるという人気ぶりなのです。

  プロ棋士との対局はめったにできることではないし、私にはお目当ての3期連続で棋聖位を防衛した梅沢ゆかり
  女流棋聖との再会という楽しみもある。大竹英雄日本棋院理事長も積極的にアマチュアとの交流を通じて囲碁
  ファンの人口拡大を図ろうとしている。

  将来を嘱望されている井山裕太8段というまだ20歳の天才棋士がいま名人戦を戦っている。張栩(ちょう・う)名人
  に3勝1敗で、あと1勝で史上初の最年少名人誕生かと話題を呼び、囲碁ファンは大いに盛り上がっている。ゴルフ
  の石川遼くんと並んで若手の台頭が目覚しい囲碁界なので、囲碁愛好者の底辺拡大にはもってこいのタイミング
  なのです。

   2年ぶりの平塚だが、驚いたことに1000面打ちの対局者は今年から1000円の対局料を払うことになっていた。
  昨年までは無料だったので人気が高くて対局希望者が多く、抽選で外れることも多々あったが、今年は有料のた
  めか、対局寸前まで対局席が余るという珍現象を呈していた。将来有望な小学生や4,5歳の子供も対局するの
  で、有料化は囲碁人気に水を差すのではないかと疑問を感じた。参加者も心なしか例年よりも少ない。1000円を
  徴収して総額100万円を何に使うか知れないが、この囲碁フェスティバルの人気が衰退しないことを願ってやまな
  い。平塚市よ、間違った政策はさっさと撤回するに如かずだ。

   今年は囲碁の好きな葉山の釣友会会長のSさんを誘って参加したが、プロとの対局も大接戦となり大いに満足
  した様子だった。私は河野光輝7段に4子で指導を受けたが惜しくも定刻の4時で時間切れとなり、勝敗は不明の
  ままで終わった。先生の講評では「難しい局面ですね。」との話だけで優劣についてはノーコメントだったので、私
  のほうが少し悪いのかなと控えめに思うことにした。

  久しく遠のいている囲碁対局だったので、終局後も頭の芯がボーッとして妙な興奮状態がしばらく続いた。
  深く考えること、長く持続させること、などの能力が大分衰えてきたことを実感させられた。これでは一日5局も打
  つ囲碁の大きな大会には到底出場できないなと悲観的にならざるを得ない。老年になるほど体力を使う趣味から
  知的趣味に変化するのが必然なのだから、釣りやゴルフだけでなく、思考力の衰え防止のためせいぜいせっせ
  と囲碁教室に通うことを再開するか。


      十九路の 玄妙の道  迷い道