2006年我が家の10大ニュース               06,12,20

 10年前の1996年は我が家にとって多難な年でした。特に11月から12月に集中して「命」にかかわる大事が続きました。
 11月22日に母が亡くなり26日に葬儀、12月17日に義母が重い病の宣告を受け25日に再診断、、息子が12月13日
 に入院し18日に8時間を越える大手術、命に関わるあまりにも立て続けの3つの出来事に、流石の私共も気が動顛する
 思いでした。特に家内は張り詰めた気持ちが続いて男とは違う心労があったに違いありませんが、気丈にも頑張って
 くれました。息子の手術の翌19日はたまたま我々の結婚記念日でもあるので、上智大学のイグナチオ教会を結婚式以
 来25年ぶりに訪れて、息子と義母の生還を祈念し思いを込めて礼拝してきたものです。この日の私のメモには”成すこ
 とは全て成し、あとは成るまま、成されるままに” と記録されています。母が死に、1ヵ月後に息子が蘇生したのは命の
 輪廻かと思ってもみました。メモにはさらに斉藤茂吉の短歌、”口赤き、つばくらめ一羽梁にいて、たらちねの母は死に
 給うなり” が書き込まれていました。天井の梁には生まれたばかりの子ツバメがいてその下の座敷には母の亡骸が臥
 せっている。という生と死を鮮やかに対比させた名短歌です。あれから10年、幸いにも「命」に関わる出来事は、義母の
 死という不幸な出来事がありましたが子供や甥・姪の結婚、初孫の誕生、兄弟従兄弟の孫の誕生など、めでたい事が
 続いた10年間でした。さてこれからの10年はどうでしょう。命に関して多分山あり谷ありの10年になることは間違いあ
 りません。私も今年は古希を迎えますが10年後の80歳の傘寿を無事に迎える事が出来るかどうか。やはり”成すこと
 は全て成し、あとは成るまま、成されるままに”です。今年はといえば、私にとって永年の懸案だったいくつかの願いが
 ほとんど叶った記念すべき素晴らしい年でした。

1、初孫誕生
  今年の一番のビッグニュースはなんと言っても7月2日のはるちゃんの誕生です。私の生存中に孫を抱けるかどうか、
  叶わぬ遠い夢のように感じていましたがとうとうそれが現実になりました。特に家内の張り切りぶりは、それこそ目に
  入れても痛くないほどの可愛がりようです。

2、長男が理学博士号を取得。
  永年の努力が実り9月20日に博士学位を取得し、都内某大学病院でES細胞の研究員として社会人人生の第一歩
  を歩み始めました。学位授与式には我々父兄も列席して喜びをを分かち合いました。

3、父母の墓を鎌倉に建立。
  郷里の菩提寺の甘露寺を引き上げて北鎌倉の「光照寺」にお墓を移し6月4日無事に納骨法要を済ませました。よう
  やく懸案のお墓移転を実現して長年の肩の重荷がおりた気持ちです。浄土宗の流れを汲む時宗のお寺で総本山は
  藤沢の遊行寺です。郷里の我が家の宗派は浄土真宗ですが、仏壇を田舎から我が家に運び込んだ時、母が生前
  京都の本願寺で頂いてきた書を見つけたました。「無量壽」と揮毫してあり署名は本願寺の貫主「光照」様でした。
  なにかの因縁を感じたので額に収めて飾ってあります。これから長く続く佐々木家の菩提寺がこうして決まりました。
  「無量壽」や「無量光」という仏教用語は機会があったら後日その意味をご披露しましょう。

4、健康管理。(体重、体脂肪、HBA1Cの目標達成。)
  血糖値をコントロールする為に昨年末に少し厳しめの目標値を決め、@歩く事。A禁酒。B節食。に心がけた結果、
  遂に4月末に全ての項目の目標を達成しました。目標達成が少し早すぎたためか、その後緊張が弛んで運動を控え
  たためか、リバウンドしてしまい12月末にはすべて目標未達のレベルまで後退してしまいました。それでも昨年末の
  数値よりは格段に改善されています。来年正月を期して心機一転、再び新目標に向けて再チャレンジです。

5、料理修行、奥行きと巾が広がる。
  料理教室通いも4年目に入っています。レパートリーがどんどん増え、和、洋、中華、ソバ打ちまで一応のレベルに
  達しました。特にソバ打ちはハマってしまって道具から包丁まで揃えて、そば粉も長野や群馬などの産地から直送し
  てもらう凝りようです。さらにぬかづけにも興味を持ち、毎日かき回しては味の調整をしています。ソバもぬかづけも
  家族や友人に試食させると、お世辞半分とはいえなかなかの好評です。料理教室は和食のステップアップコースの
  「おそうざい」に挑戦中です。

6、釣り道楽が嵩じてボート共有者に。
  今年の遊びで顕著な変化は例年よりもゴルフの回数が減って相対的に釣りの回数が増加した事です。今年はとうと
  う所有者死亡で一色海岸に放置してあった3,5mの3人乗りのボートを、ボート管理者の許可を得て改修し、5馬力
  の船外機を取り付け、船検(車で言う車検)を取って沿岸用釣り専用ボートとして再生し、釣り仲間との共同所有者に
  なりました。来年春には色々企てている事を実現して釣りに深みを増そうと思っています。
  とはいっても、ゴルフ、囲碁という一方の趣味も、得がたい友人と集っては切磋琢磨に努めています。

7、異色ある今年の旅。
  会社のOBで構成しているグランディ会の面々とタイ国企業の視察に出かけたほか、JASSの企画や個人的な興味
  などで今年もユニークな旅ができました。印象に残った旅はタイ訪問、オペラ観劇、歌舞伎観劇、奥入瀬の紅葉見物、
  孝也君夫妻とゴンも一緒の天城高原1泊ドライブというところでしょう。ただ、坂東33ヵ所巡りが終盤に入って中断し
  ているのが気がかりです。

8、ゴンが8歳、ますます元気です。
  人間で言えば50歳代ですが最近とみに感心するのは何よりも我々人間の言う事や喜怒哀楽をよく理解していること
  です。耳をそばだてたり目をきょろきょろさせたりして我々の一挙手一投足をたえず観察しています。すべてお見通し
  だよ、といわんばかりです。7月から家族の仲間入りをしたはるちゃんを家族の仲間として認知したようで、隣で悠々
  と寝そべって警戒する様子もありません。水が飲みたい時の仕草、トイレに行きたい時の仕草、散歩に行く時の仕草、
  それぞれ決まっていて、我々にとってはもう人間同様の家族の一員だなという思いを深くするこのごろです。

9、、2回開いた従兄弟会
  今年は厳美渓で開催しました。従兄弟の息子達も集り少し若返りの気配がありこれは大変うれしい事です。95歳の
  伯母が欠席したのが残念なので、後日少人数でミニ従兄弟会を開催しました。老い花を咲かせて元気に仲良く来年
  も集る事でしょう。

10、会社生活との訣別。
  @ 勤務先の顧問満了。
  44年間関わりを持ち続けてきた会社の顧問をこの6月で満了しました。人生の3分の2の青春を賭けてきた会社と
  ようやく離れて、これからは時間に拘束されないまったくの自由人となったわけです。悠々自適とか晴耕雨読などと
  いう洒落た人生とはまだまだ無縁の、好奇心一杯の娑婆っ気を持ち続けようと密かに次の遊びのたくらみを練って
  いるところです。
  
  A60周年、本社移転。
  昭和21年に軍港都市横須賀に平和産業を立ち上げるという趣旨で設立したわが社も創立60周年という節目の年
  を迎え、本社機構と技術部門のあらかた全てを横須賀から東富士地区に移転することになり8月にその全てが完了
  しました。移動した人間ほぼ1500人。星霜60年、呱々の声をあげてからモータリゼーションの時流に乗った成長期、
  バブル崩壊による低迷期と回復、その歴史が深く刻み込まれ、私の青春と汗が沁み込んだ横須賀の地ともお別れ
  です。OBとしては感無量ですが、後輩達には新しい皮袋に新しい酒を盛り、この広大な敷地の新天地で新しい歴史
  を創り上げて欲しいと切に願うのみです。

その他番外。
  @読書年間60冊を突破。A畏友島幸雄君ほか逝去。B弟の姫路宅新築。C甥、姪に子供誕生。Dル・シェル閉店。

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