2013年今年の重大ニュース(家族編 13,12,24


   私事で恐縮だが、私は単年度の手帳と3年間使える3年日記「three year daiary」を
  永年愛用している。手帳は主に予定表と簡単な覚え書き用に使用し、3年日記は世間
  の大きな出来事と感想などを書き留めている。3年日記を時々見直すと、遠い昔の事
  のように忘れていた出来事を思い出してなかなか面白い。今年で更新なので見直した
  ら3年前2011年の正月冒頭には、「3年日記5冊目。あと3年間無事に書き終えられるこ
  とを願う。」とあった。

   今年の日記を紐解くと、今年も心に残った沢山の出来事があったが、一番印象に残
  った出来事は、学生時代の友人の結婚式に夫婦そろって参列したことだろう。苦楽を
  共にした寮生仲間7人と旧交を温め、遅くまで祝宴を張り、命の洗濯をしたことだろう。
  私は今年数え年で77歳、いわゆる喜寿である。結婚した友人も同い年。こんな目出度
  いことはない。まだまだ老いさらばえる歳ではない、と強く背中を押された思いである。

   企業との関わりから離れて交遊はめっきり減ったが、それでも釣りにゴルフに囲碁に
  小旅行にボランティアに、そして映画や芝居や絵画展や読書などの知的趣味にもそれ
  なりに親しんできた。音楽会や歌舞伎にはご無沙汰だったのが淋しいが、幸い夫婦そ
  ろって健康も小康状態にあるし、子供達や孫達も健やかに成長しているので、老夫婦
  のこの小さな幸せを噛みしめている。

   1、家族の健康。
   突然の心筋梗塞に襲われてから12月10日で満2年、狭心症で再入院して1年になる。
  心臓の冠動脈にステントを入れ、毎日薬を服用し、食生活に注意してほどほどの運動
  をし、定期的に医者の診断を受け、一病息災に心掛けてはいるが優等生の患者には
  程遠い。自己診断では甘く見て60点ぐらいだろうか。

   来年正月早々に2泊3日の検査入院をしてカテーテル検査をするが、あまり神経質に
  ならないよう適度にこの病と付き合うことにしている。妻も多少の持病があるので夫婦
  そろって毎月医者通いをしているが、今年も家族みんなが大病もせずに大過なく過ご
  せたのがやはり一番の朗報である。

   2、旅行。 
   毎年春には花見の小旅行をしているが、今年は3月に2泊3日の新潟旅行をした。
  弥彦神社、雪の松之山温泉、秘境の湯の群馬法師温泉を十分に堪能してきた。7月
  には青森から秋田へ五能線の旅を楽しんだ。下北半島大間港、津軽半島竜飛岬、
  古牧温泉から秋田の白神山地と少々強行軍の2泊3日の旅だった。 
   11月には友人の結婚式参列を兼ねて新潟〜長野を旅した。別所温泉、無言館、
  善光寺、上田城を廻ってきた。紅葉が素晴らしかった。今年の大型旅行は以上の3か
  所だったが、早くも来年の旅行プランを家内は練っている。来年はぜひとも中断して
  いる坂東33か所めぐりの残った数か所の1つでも廻りたい。

   3、ゴルフと釣り。
   昨年に引き続きゴルフの回数は激減した。年間8回、AV101だから往年とは比べよ
  うもない惨めな成績だが、不思議に悔しくもないしそんなに行きたいとも思わない。
  川奈ゴルフに久し振りに行ったのが記憶に残るだけである。ホームコースの箱根には
  とうとう4回行っただけだった。そろそろゴルフからは引き時かもしれない。

   それに比べて釣りは20回。体調を考えて半日釣りが主体だが、釣った魚種は多彩
  で、鯛、カツオ、ワラサ、メジナ、アジ、太刀魚、イワシメバル、夜メバル、キス、石鯛、
  カワハギ、スルメイカと季節ごとの釣りの醍醐味を味わった。数年ぶりの鯛の大漁が
  特筆すべき釣果だった。暮れに地元の寺で釣り仲間と恒例の魚供養の祭事をした。

   4、囲碁。
   通い詰めた横浜宇宙棋院にご無沙汰して以来、ここ数年囲碁の対局も大分少なく
  なった。今年は例年の平塚囲碁祭り1000面打ちと、逗子の91翁との対局4回、合計5
  局である。1000面打ちでは松本7段に4子で惜敗。大師匠の91翁(アマ7段)には互先
  で2勝2敗の五分だった。

   大師匠との4回目の対局は逗子の師匠宅だったが、対局に使う碁盤は柾目の「本榧
  (かや)」の碁盤で、今時こんな名盤は日本棋院に行ってもお目にかかれない逸品だ。
  様々な素材の碁盤・将棋盤があるが、誰もが一度は手にしたい逸品といえば、やはり
  本榧。打ち味・打音・美しい木目・色ツヤ・特有の香気など、すべてにおいて本榧に勝る
  ものはなく、碁盤・将棋盤の最高峰として古くから愛好家に賞用されてきた。しかも「柾
  目」の本榧、7寸だから今は手に入れるのが至難の幻の名盤といって過言ではない。

   この碁盤に向かうと自然に背筋がピンと伸び、石を置くとき得も言われぬ石音が響く。
  願わくばまだまだ健在でこの名盤でご指導を願いたいと申し上げたが、「ご同様!」と
  大きく頷かれた。この名盤、我々亡きあとどんな打ち手が愛用するのだろうか。

   5、文化財研究会。
   体調の関係で今年は欠席が目立った。しかし1年かけて足を棒にして有志で調査した
  「葉山の別荘調査」が4月に完了し、3部作として製本・出版することが出来た。
  明治以来、葉山に別荘を持った著名な政治家・軍人・財界人・芸術家・文化人204名の
  人物情報、別荘所在地、地図、現状の写真を網羅した労作で、葉山町の貴重な文化
  遺産になるであろう。


   6、映画、芝居、絵画。
   新潟の友人に感化されて今年話題の映画数本を観た。「レミゼラブル」「終戦のエンペ
  ラー」「東京物語」「少年H」「そして父になる」の5本だが、いずれも重いテーマが題材で
  映画鑑賞後も何かと考えさせられた。他に、五大路子の一人芝居「横浜ローザ」を横浜
  埠頭の赤レンガ倉庫で観劇して、学生時代の横浜を懐かしく偲んだ。
   1月には横浜能楽堂で「紡ぎ合う日韓の古典芸能」と銘打った古典芸能鑑賞会に参加
  して韓国国民と相互の古典芸能を讃えあった。政治がぎくしゃくしている時の貴重な文化
  交流であった。
   数は少ないが、絵画展には新潟の無言館、横須賀美術館、葉山の近代美術館、山口
  蓬春記念館を訪問し鑑賞した。しかし予定していた新歌舞伎座のこけら落としに行かな
  かったことが悔やまれる。

   7、読書。
   今年は主に中公新書の中から、幕末から維新にかけての歴史書と、歴史を彩った政
  財界の登場人物の自伝を中心に読み漁った。東北と越後の戊辰戦争関係書はかなり
  読んだが、まだまだ敗者の維新史には謎が潜んでいて奥が深い。わずか140年前の史
  実が闇に葬られないことを祈るのみである。
   他に東郷和彦と保坂正康の領土問題に関する著書。逗子の91翁のご尊父の書かれ
  た遺稿集「洗心余滴」は明治・大正・昭和の世相を鋭く観察・批評した秀作で読み応え
  のある自伝書だった。

   8、葉山サロン。
   10月、今年も懐かしい幼馴染と弟妹を招いて我が家で「葉山サロン」を開いた。夕食の
  メインディッシュに新鮮なアジ料理を予定して3人でアジ釣りに出掛けたが、風雨で途中
  リタイアし別料理に変更するハプニングがあった。2泊3日、幼い時の思い出話や近況な
  ど語り合った。昔から兄弟のように育った幼馴染なので屈託なく過ごした3日間だった。

   9、家族交流。

   @孫との団欒; 上の孫は7歳で小学1年生、下の孫は5歳で幼稚園年中組。毎日元気
  で通学、通園をしていて毎週木曜日の午後に我が家に来ておやつと夕食を食べて帰宅
  する。その日の出来事を幼児らしい感覚で教えてくれるのがうれしい。日に日に成長する
  姿が頼もしい。今年父兄として出席したイベントは、幼稚園と小学校の運動会、クリスマ
  ス会、ピアノ発表会、一緒に遊んだのは、誕生祝のバイキングと海遊び、水族館、油壷
  マリンパーク、披露山散歩、野毛動物園、ケーキ屋、回転寿司等々多数。

  A末娘の独立; 勤めている企業の合理化で東京田町のビルが売却され、本社部門が
  移転したことに伴い娘の通勤がきわめて遠距離になった。それでも1年程自宅から通勤
  していたが、遂に6月に東京に居を構え引っ越しをした。娘としては初めての独立生活と
  なる。これからいろんな経験を積むことだろうが、巣立つ娘の門出を祝って行きつけの
  天ぷら屋で親子の会食をして送り出した。これで我が家は老夫婦だけの生活になる。

  B42回目の結婚記念日; 12月19日、あいにくの雨と強い寒波。横須賀美術館で山崎
  省三と村山槐多展を見て予定した昼食はキャンセル。翌日に延期し藤沢の居酒屋で記
  念の夕食(友人夫妻も同席)。

  10、その他。 
   @ スズメバチ駆除。A ついに保険適用外の義歯を製作。B 室内家具と電気製品
   を多数購入。Cシロアリ駆除。Dプール通い。E「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」
   の継続支援。