2010年我が家の重大ニュース(家族編) 10,12、31 今年1年間を振り返って見ると特段のエポックメーキングな出来事はなかった。例年の繰り返しで 平々凡々の年だった。なんといっても今年も家族全員健康で過ごすことが出来たのがなによりだっ た。家族の話題の中心はやはり孫の話である。孫2人とも健やかに成長して個性も豊かになって きた。孫が来ると我が家は賑やかになる。一家団欒と穏やかな心の安らぎが毎年続くことを感謝し たい。 若い頃、西暦2000年というメモリアルイヤーを五体健在で迎えられるかどうか自信がなかったが、 とうとうそれを10年も超えてしまった。「我が人生に悔いはない」という歌がある。しかしそんな幸せ な人は滅多にいまい。自分の実力だから人生に悔いはないと言いたいが、やはり数え切れないほ どの悔いと多くの満足を抱えて古希を越えた。多くの人生経験を積んで振り返ると、生活の穏やか さと心の安寧には満足しているが、社会人として、また企業人として、家庭人としての生き様に及第 点を与えられるかと改めて自問すると、合格点だと言い切れる自信はあまりない。 ▼〈齢(よわい)のみ自己新記録冬に入る。▼ である。そろそろ人生の総括をするときが近づいて いるようだ。何はともあれ来年も我を張らずに淡々として好々爺でいこう。 1、娘夫婦の新居完成。 今年めでたいことの第一は娘夫婦の新居完成。結婚以来、川崎〜逗子と間借りを続けていたが 子供が2人となっていよいよ新居が必要になり、ようやく新居が完成して12月末に転居した。場所 は我が家から車で10分程の葉山の団地。小さいが機能的で落ち着いたいい家に仕上がった。 家族4人で幸せな団欒が訪れることだろう。 2、家族の小旅行 今年も遠出はしなかったが印象に残る小旅行が出来た。正月早々の湯ヶ島の温泉と西伊豆、2 年振りの三峰講、新緑の武蔵野・深大寺の蕎麦、秋の渡良瀬渓谷と富弘美術館、冬の秩父夜祭 と伊香保の水澤うどん、など季節の彩を愉しむ得がたい家族の小旅行となった。恒例の花見の小 旅行は出来なかったが、年に1回長男を交えて家族で外食する習慣を作り、今年は銀座でイタリア 料理を食べて歓談した。妻と子供が屈託のないよもやま話をするのを、あまり深入りせずに聞いて いるのが私の定番のスタンスになっている。 3、釣りとゴルフ 外出をする趣味はゴルフと釣りが中心になっているが、とうとうゴルフは激減してしまった。つい 10年前までは年に80回ほど出かけていたが今年は遂に13回と月1ゴルフになってしまった。機 会がない訳ではない。すべて参加を敬遠したためである。体調のせいもあるしゴルフに対しての 情熱が昔ほど無くなってしまったことが主な原因である。会社OBのFF会も3月に一度行ったきりで 毎月不参加にしているし、箱根の三友会もご無沙汰が目立っている。箱根の例会では熱中症で ハーフでリタイアの初経験もした。今年のゴルフ13回は記録し始めた20年のうち過去最小回数、 平均スコア96,4は過去5番目の悪さだった。 これに反して釣りは今年もうなぎのぼりに増加した。釣りの回数は29回でゴルフの2倍以上に なっている。アジ釣りが多く13回、数えてみたら合計297匹、1回の最高釣果59匹だった。正月 早々に釣り上げた尺超えのメバル、暮れに釣った尺超えのカワハギが印象に残る。竿先を3本も 折ってしまって修理したが我が技の未熟のせいである。今年もイサキ用の先調子の1,8mの竿、 9;1の超先調子のカワハギ竿など3本を買い求めた結果、魚種別に使い分ける竿の数は21本に なってしまった。竿を並べてあれこれと妄想するするのが楽しい。 4、料理教室 横浜の料理教室に月一度通い始めて今年で7年にもなる。講師の先生方ともすっかり顔なじみ になったベテラン生徒である。ほとんどの科目を終了して今パン作りに挑戦している。これが終わ ればあとはケーキだけなので、これはやらないつもり。パンを最後に教室を卒業してあとはこれま でにたまった膨大なレシピを整理して、もう一度我が家で最初から料理の再現をすることに努め ようと思っている。7年間のレシピを紐解けば多分新しい発見があるに違いない。孫も喜ぶ料理 の新発見もあるだろう。 5、読書 数が多いと言うべきか平凡と言うべきか判らないが、今年読んだ文庫本が37冊、ハードカバー の最新本が4冊、親戚から贈呈された遺稿集の大作1冊、蔵書の読み直し4冊、合計46冊が今 年の読書歴である。最新のハードカバー本は避けて文庫本中心はここ数年の習慣である。池波 正太郎、藤澤周平の人情ものを中心にした髷物を集中的に読み終えて今年は山本周五郎をほぼ 読み終えた。今年はなんといっても明治の土佐人で家内の叔母の義父K老医師の遺稿集”ざれ ごと”の凄さに驚嘆したのが今年のすべてだった。それから囲碁仲間の友人に勧められて最近読 んだ今年の本屋大賞”天地明察”が印象に残った。主人公の安井算哲こと渋川春海の暦法改訂 の人生を追求した力作だが、この安井算哲は将軍の目前でお城碁を打つことを許された5家のひ とつ「安井家」の嫡子として囲碁界に君臨した棋士で私も彼の棋譜をよく並べたものだ。算術に秀 でた算哲がふとしたことから和算の大家「関孝和」と知り合い彼に傾倒し、遂に800年続いたわが 国の暦法を改めて大和暦を誕生させる物語だが、一時期お城碁に傾斜したことのある私にとって は懐かしい安井算哲の名前の登場であった。 6、寺社巡り 坂東33ヶ所巡りを始めたのが2003年、しばらく中断して再開したのが2005年、そして今年5 年振りに群馬県の水澤寺を訪問したので足掛け7年の年月が経ったことになる。残っているお寺 は、茨城の「観世音寺、楽法寺、大御堂、清滝寺」 栃木の「満願寺、中禅寺、大谷寺、西明寺」 埼玉の「慈光寺、正法寺、安楽寺、慈恩寺」 群馬の「長谷寺、」の13寺となった。いずれも遠方 でおいそれと簡単に訪れることは出来ない。来年は宿泊覚悟で半分くらいは訪れたいと思ってい る。なんとか早く千葉県館山市の那古寺を再訪問して「結願」といきたいものだがいつになること やら・・・。それにしても久し振りに食べた水澤寺周辺の名物うどん屋の一軒”田丸屋”のうどんは 旨かった。 7、囲碁 今年も実戦からは遠のき、わずかに平塚の1000面打ちでプロ棋士に4子置いて1勝1分けだ ったことと、4月に加用邸を訪問して老兄と一年ぶりに対局したことの2回のみ。横浜のU棋院も しばらく訪れていない。半世紀を越える自分の囲碁遍歴を思い出しながら、随想集”ミミズの戯言 ”に9回にわたって連載したのが今年の大きなけじめだった。 8、従兄弟会 一関の亡母の実家が堤防の嵩上げ工事で立ち退きになるため、お別れ会を兼ねて今年の従 兄弟会は実家で行われた。私より一回り上の叔母を筆頭に1歳のひ孫まで総勢20数名、盛大 な従兄弟会になった。従兄弟会も8回目になるが、負担にならない程度に出来るだけ大勢で集 まるようにしたいものだ。 9、体調の曲がり角、 今年は家内ともどもよく医者の世話になった。家内は血圧、歯科、耳鼻科、に頻繁に通った。 私は相変わらずの血糖値に加え、今年は腰痛の再発、心臓異常(動悸と疼痛)、熱中症と後遺 症、左手掌の手術(デュプイトラン抗縮)と続いた。毎朝の日課の散歩が熱中症の後遺症の足腰 のだるさと腰痛のため次第に苦痛になり、その影響で血糖値が微増した。足腰の粘りが衰え、 ふらつくことが多くなった。歯がゆく情けないことだが、立ったままで靴下を履くこともよろけて出 来なくなった。これすべて老化現象というのだろう。何度目かの体調の曲がり角にさしかかって いることをよく自覚しなければならない。 尊敬する今津先生から送られた「閑にして新酒を開き数盞を嘗め 酔うて旧詩を憶い一篇を吟 ず」(白居易)の悠々自適の心境にはまだまだ程遠いが、私流の老境の過ごし方もあろうかと思 うこの頃である。 10、相次ぐ訃報 正月早々、入社時の上司のSさんが79歳で亡くなられた。これで私の結婚披露宴に出席いた だき、肩を組んで”琵琶湖周航の歌”を歌ってくれた上司5人皆さん全員が鬼籍に入られてしま った。奇しくも5人とも80歳直前だった。その他家内の父方の叔母、母方の伯父、私の親友の 兄上、会社の先輩、同僚、後輩数人が今年亡くなられた。年末に届く「年賀欠礼」の葉書を見る と懐かしい面影が思い出されて万感胸に迫る思いである。 、 |