タチウオ釣り。 17,08,22

   いよいよ太刀魚のシーズンがやってきた。太刀魚は秋から冬にかけてが本格的な
  シーズンだが、早くも体長1メートルを超え、巾が指5本のいわゆるドラゴン級と呼ば
  れる大物も姿を見せているらしい。

   私の古い釣り友達S君は太刀魚一辺倒のタチキチだが、8月に入って既に釣り回
  数が7回で釣った太刀魚150本だそうだから驚く。

   その旧友からの誘いで、一緒に太刀魚釣りに出掛けた。不思議なことに、相模湾
  には太刀魚はいない。東京湾、それも限られた一角にだけ群れを成して太刀魚が
  いる。横須賀の猿島周辺、観音崎から久里浜の限られたポイント、それに房総半島
  との中間点位のポイントが太刀魚の生育地である。

   冬になると太刀魚は深場に移動するので釣りにくくなるが、今時は浅場の2〜30
  mで釣れる。しかし冬場と違って比較的小物が多い。60〜90センチが相場である。

   この日も猿島周辺、海岸から近い浅場が釣り場だった。彼は朝5時に船宿に行っ
  て、釣り船の大艫(おおとも)の釣り座を確保し、その隣を私の釣り座に確保してお
  いてくれた。釣り客は驚くほど多く、瞬く間に船は満員になった。今人気はアジより
  も太刀魚である。

   7時20分出船。今日も暑い。友人が最初の一匹を釣り上げ、周囲も次々に釣り上
  げ始めた。私にだけ反応がない。やや焦り気味だったが、ようやく鋭い魚信が現れ
  た。慎重に取り込んだが、80センチ、指4本位のまずまずの大きさのタチウオだった。

   友人は次々に釣り上げた。今月だけで8回目の太刀魚釣りだから、ベテランの域
  に入っていて、手慣れた釣り方だった。私は誘い方が下手で、しかも取り込み中に
  数回ばらしてしまう事があり、太刀魚釣りに自信がなくなってしまった。

   結局釣果は無残にも7匹だけ。友人は20数本も釣り上げ圧倒的な差をつけられた。
  数年前には私の方が1枚上手だった筈だが、今では彼の方がはるかに上手だ。
  年季よりも金の掛け方が違うのだろう。せっせと通えば上手になるのが当たり前だ
  と、憎まれ口をたたいてうっぷんを晴らしておいた。

    

   もっとも20数人の釣り客の中には2〜3匹しか釣れなかった客が数人いたから、
  私の7匹は少ない方ではない。いつもの通り、帰宅後風呂に入って道具を洗って
  陰干しにし、部屋にクーラーをきかせて熟睡した。

   気が付いたら午後9時を回っていて、それからまた朝3時まで眠ったからかれこ
  れ12時間ほど寝た事になる。夏場の日差しは厳しく、相当に体力を奪われて参っ
  た。やはり歳だと痛感した。

   翌朝、タチを調理しておいた。刺身とバタ焼き、塩焼き、カルパッチョの4種類。
  彼からは早速メールがあり、来週の木曜日に再び太刀魚に出掛けることになった。
  リベンジである。

   PS;高校野球は宮城育英、岩手盛岡付属の2校とも準々決勝で討ち死にした。
     2校の優勝戦の夢は今年もはかなく散ってしまった。両校の選手諸君、ご苦
     労さん!いい戦いぶりでした。