新型コロナのワクチン接種。 ![]() 葉山の人口はおよそ33,000人、そのうちワクチン優先接種対象者の75歳以上の高齢者は 6200人。高齢者比率はほぼ20%になる。この比率が高いのか低いのか判らないが、私的に は5人に1人が高齢者というのは高すぎる印象がある。 葉山はヨット発祥の地で、若者が湘南の海、富裕者が別荘で優雅な生活を楽しんでいる と思われがちだが、住んでいる住民から見ると町中老人だらけの印象が強い。 ようやく町の役場から高齢者向けのワクチン接種の案内とクーポン券が届いた。 第1回の予約開始が4月26日で、役場が開設したコールセンターか、ネット、またはLINE アプリで申し込みなさいとの案内だった。対象者が多く申し込み者が殺到しそうな気配で ある。 予約受付が12時からというので、1秒の狂いもなく12時ジャストに電話をし、同時に ネットでも申し込んだが、電話もネットも「混雑していて只今接続できません。」との 表示でいずれも予約に失敗した。 その後、30秒間隔で電話をかけまくり、3時間後の15時にようやくつながった。しか し、「今回の予約分は終了しました。次の予約は5月からです。」とのコールだった。 何故12時ジャストに電話しても繋がらないのか今でもよくわからない。 第2回目の申込日は5月4日。 今度はあらかじめ家内と娘夫婦と孫にも応援してもらい総出で電話のコールとネットで 申し込む準備をした。ようやく孫の電話にヒットしてワクチン接種の申し込みに成功した。 日時は5月21日(金)、場所は我が家から徒歩3分の福祉会館、ファイザー社製ワクチン ときまった。 血栓症などの副作用を恐れてワクチンを打たない人もいるが、私は打たないリスク よりも打つリスクを選ぶ。どちらのリスクを選択するかは個人の判断で自由である。 コロナはイギリス型から印度型のウィルスが主流になり始めた。印度型の新型ウィル スは感染力が強く、重症化も早いという。ワクチンが効こうが効くまいか、副作用があ ろうがなかろうがは問わず、一日も早く接種を終えたい気持である。 ワクチンを打たないと、子供たちや孫達が葉山の我が家には来てくれない。 世の中は緊急事態宣言をだしても感染者の増加は食い止められていない。医療崩壊が 現実のものになっていて、まさに日本は「感染列島」の様相を呈している。 神奈川の黒岩知事が「神奈川には来るな、神奈川から出るな!」とまるで鎖国令のよ うな要請をしても、連休もあって人出は止まらない。我が葉山や江の島、三浦海岸など は車の行列、人の波である。 世の中にコロナが蔓延しても、自分だけは感染しないとでも思っているのだろうか。 政治家が夜の会食をしているのに、自分が夜の会食をして何が悪い、と開き直る。 他人に感染させる迷惑などは考えない。日本人の多くが無責任になり、公徳心の美徳 はすでに失われてしまったようである。 とはいえまだまだ大多数の心ある人は他人に迷惑にならないように外出を控えている。 1964年の東京オリンピックの時の直前には、三波春夫が派手な衣装と浪曲仕込み の美声で「東京五輪音頭」を歌い、東海道新幹線の開業や、首都高速の建設など、 建築ラッシュが進み、カラーテレビの普及などもあって日本中が沸きに沸いた時期だ った。今の日本にはもはや昔日の面影はない。ワクワク感など皆無である。 それが今はどうだ。オリンピックどころかコロナで世の中はすっかりしぼんでいる。 景気浮揚の兆しすら見えない。「東日本大震災からの復興五輪」を掲げ、福島原発 災害からの力強い回復を世界に示すと公言した勢いはどこに行ったのか。 五輪誘致の決め手になった「おもてなし」は世界中から来日する観客に向けたもの ではなかったのか。五輪開催の直前になっても、国を挙げての高揚感はまるでない。 これでは「コロナ五輪」との悪名を後世に残すことになりかねない。 以前にも書いたが、選手が記録と勝敗の名誉にこだわるなら五輪でなく別の大会で 競えばいい。人命に危険を及ぼす感染拡大が懸念される五輪の場であえて競う意味 が果たしてあるのだろうか。選手たちはそれを望んでいるのだろうか。 医者と看護師と医療ベッドの不足が叫ばれている現在、五輪のための医者の確保と 看護師の確保がはたして優先されるべきなのだろうか。 こうした私の疑問は杞憂に過ぎないのだろうか。 それともあと3か月以内にコロナは劇的に収束に向かうのだろうか。それを信じる 人はおそらくおるまい。詭弁を弄している大会関係者も内心では開催できるかどうか 大いに懸念していることだろう。そろそろ本音で国民に語り掛けてはどうかと思う。 |