今年の釣り初め。     19,01,13

   屠蘇気分も抜けてようやく落ち着いた日々が戻ってきた。( とは言っても今年の
  正月はお酒を飲んでいないので屠蘇気分とは無縁だが・・・。)そうなるとついつい
  釣りの虫がうずいてきてそわそわしだすのが私の悪い癖である。

   暖かい日が続いているのでネットで調べたら、釣りの定宿の「長谷川丸」の釣果
  もまずまずなので、今年の初釣りに出かけることにした。今、太刀魚がよく釣れて
  いて連日満席でアジ船は空いているらしい。

   昔は何が釣れているかの情報はスポーツ新聞の釣りの欄を見るのが唯一の方
  法だったが、今ではネットで瞬時に旬の情報を得られるので、釣り客は今釣れて
  いる魚を求めて船宿に殺到し、釣り船は大混雑する。

   船宿の船頭も、混雑する日とガラガラの日が極端なので、うれしい悲鳴と悲しい
  嘆きが繰り返されている。それが今の釣りの現状である。

   釣れている満席のタチに行くか、空いているアジにするか迷ったが、ゆったりと
  した釣り座でのんびりと正月気分で釣りを楽しみたいのでアジに決めた。

   1月8日朝、我が家から30分で船宿に着く。着いたら店に偶然学生時代の友人
  S氏と、会社時代の釣り友達のS氏も来ていた。年始の挨拶を交わししばらく歓談
  した。学生時代の友人S氏はタチ専門の釣りキチで、もう一人の友人S氏はアジ
  が比較的好みなので、こちらのS氏と同乗した。隣の釣り座を取ったので釣りの
  合間に話し相手ができ好都合である。

   案の定アジ船はガラガラで、一方のタチ船は超満員だった。気温はやや冷たか
  ったが、風も波もないので釣りにはグッドコンディション。三浦半島越しに富士山
  がくっきりと見えていた。乗船客は4人だけなのでゆったりと席が取れ、釣り気分
  は上々である。

   ポイントに着いても船長がなかなか竿の投入を指示しないで走り回っている。
  アジの群れを探しているが見当たらないようだ。自然相手なのでこんな日が時々
  ある。いわゆる”遊覧船”というやつである。こんな日は大漁はあきらめてのんび
  りと景色を眺めるほかはない。

   しばらくしてようやく竿を下したが、なかなかアタリがなく、かすかな魚信を感じ
  て釣り上げたら10センチそこそこの小さな小アジ。この繰り返しでとうとう午前の
  タイムアップが来てしまった。釣果は小アジ11匹とイシモチ1匹だけ、一緒に乗っ
  た常連客の3人も大同小異だった。
  
   一方タチに行ったS氏は大物も含めて20本近く釣り上げ、他のタチ客も皆さん
  大漁だったらしい。タチとアジの明暗がはっきりと分かれた釣果だった。彼にタチ
  を3本もお裾分けしてもらい帰宅した。今年の釣り初めはかくして散々な結果に
  終わった。今年の釣果を暗示させる不出来だった。

   帰宅して小アジとイシモチは孫達に食べさせる事も出来ず、フライにして家内と
  二人で瞬く間に食べてしまった。タチウオはバタ焼用に調理して、孫達に食べさ
  せるつもりである。