野菜の収穫。    16,07,01

   畑をやろうと誘われて、5人で荒れ地を耕し、雑草を取り肥料を撒き、水撒き
  をして畝を作り、野菜の種と苗を植えてほぼ3か月がたった。その後も丹念に
  水やりをして除草して野菜の生育を楽しみにしてきたが、ようやく収穫できる
  まで生育してきた。

   大根、カブ、枝豆、南瓜、キャベツ、サツマイモの6種類だが、先日大根とカ
  ブを収穫して、ふろふき大根と田楽味噌、サラダ、お浸し、味噌汁などにして
  味わった。自給自足の味は、スーパーで買うのと違って格別の味がする。

   まだまだ畑には野菜が残っているので、今日は南瓜と枝豆、大根、カブを
  収穫してきた。キャベツとサツマイモはまだ収穫には早いが、随分育ってい
  てもうすぐである。

   農業は初めてだが、思った以上に手間暇がかかるものだと実感した。それ
  だけに収穫の喜びは例えようもない。だいいち取りたての野菜はどれもみず
  みずしく美味しそうだ。

   孫達は南瓜と枝豆が大好物なので早速料理して食べさせる。大根とカブは
  前回通りの定番料理にする。

    

   自分が釣った魚を料理して、自分が収穫した野菜を付合せにして、それを
  自分が陶芸で作った大皿に形よく盛り付け、食卓に綺麗に並べれば、これ
  が本当の自給自足で、かねて思い描いていた自己満足の極致となる。
  これに加えて、これも手製の盃に日本酒を浸せば云う事はない。
  俗世間の喧騒とは無縁の美の世界である。魯山人の小世界である。

   今年の流行語大賞になりそうなのが、「人工知能」か「タックスヘブン」かと
  思っていたら、突然「せこい」が最有力候補に浮かび上がった。それが最近
  「離脱」も有力候補に挙がってきた。

   世界の政治・金融情勢は英国のEC離脱で大揺れに揺れている。思わぬ
  選挙結果を後悔する「Bregret]【Britain(イギリス)】+【Regret(後悔))】なる
  新語も生まれた。しかし覆水盆に返らず、後悔しても遅い。大衆の無知は
  いつも英知を上回る。世界経済の失速と株価の大暴落は我が家計にも大
  打撃を与えそうだ。

   舛添後の知事選、参院選で世の中は喧騒の真っただ中だが、一喜一憂
  せずに、漁業と農業にいそしんでのんびりと時間を過ごすのが、心臓にも
  胃袋にも良薬で一番賢そうだ。

   「ちょっと学んで、うんと遊ぶ。」 
  2年前に亡くなった私の人生の師、朝日新聞社論説主幹だったH・I先生の
  卓見が胸に浮かぶ。鋭い洞察力と洒脱なウイットに富んだ先輩が健在なら、
  今の世にどんな警句を飛ばすだろうか。
  最近の私の座右の銘は、「老後の生きがいのキーワードは好奇心」である。