新年会。 ![]() 正月が明けてから10日ほど寝正月を決め込んでいたが、いよいよ交友関係が 慌ただしくなってきた。2017年の幕開けは連続3日間立て続けの新年会である。 怠惰な日々を過ごしたので多少太り気味だから、外出して娑婆の空気に触れる のは悪くない。ただ3日間もイベントが続いたので多少体の不安を感じたが、根が 遊び好きだからなんだかんだ言いながら嬉々として友人達に会った。新年の挨拶 をするのはいつものことながら新鮮で楽しい。暫らくは引き続いて他の趣味のグル ープとの新年初会合が控えているので、うれしい悲鳴である。 @ゴルフ仲間との新年初打ちと新年会。(01,11) 房総は三浦半島に負けず劣らず暖かいので、昨年暮れからの約束通り、新年 初打ちは千葉県館山CCに決めて出掛けた。行きはアクアラインで帰りは東京湾 フェリーとした。 骨折による休養もあって昨年の10月末以来のゴルフだから3か月ぶりのゴルフ である。3か月もゴルフをやらないのはいつ以来か記憶がないので、30年前から の手帳を引っ張り出して調べてみたら、3か月間もゴルフを空白にした記録がなか ったので、もっと昔の事だと分かった。 館山CCはその昔、宿泊のできるリゾートコースで若者に人気が高く、若い頃 フェリーを使って良く通った懐かしいコースだが、アクアラインやら高速道路やら が整備されて日帰りが容易になり、宿泊客が激減してホテルは閉鎖されてゴルフ 場だけになっていた。 それでも富津湾が一望に見渡せる平坦なコースだから、山岳コースと違って ゆっくりと回れる趣のあるコースである。気温15度と春のようなポカポカ陽気で 海には大島がすぐ目の前に見えた。ソテツとヤシの木がコースの左右に植えら れていて南国情緒たっぷりである。ソテツの木の下には赤や黄色の実が所々 落ちていた。三沢あけみが歌う”赤いソテツの実が熟れるころ〜♪”の唄を思い 出した。 3か月ぶりのゴルフだからスコアは推して知るべし、武士の情けで不問に付さ せて頂く。帰りに金谷から久里浜までのフェリーの中で、つかの間の反省会と 新年会をささやかにやって帰宅した。 A文化財研究会新年会。(01,12) 最近、おしゃれな鎌倉夫人達に「予約の取れない店」と評判のフランス料理店 ”サラマンジェ ド ヨシノ”で今年の新年会が行われた。鎌倉駅西口から徒歩5分の民 家の一軒家を改装した落ち着いた店だった。 研究会の会員は30名ほどいるのだが、ご多分に漏れず高齢化が進んで 参加者が減少していて、この日の新年会参加者は男女合わせて16名だった。 平均年齢は多分60歳以上と思われる老人会となっている。 しかし神奈川県の各市のボランティア協会支部から、葉山の歴史を知りたく て訪問ガイドを依頼されることがままあり、我々が編纂したガイドブックを持っ て各団体のグループを引率して、葉山の名所旧跡を案内する事もたまには ある。会員の皆さんは歴史や文化芸術には一家言を持った侮りがたい人達 ばかりの集団であり、誇り高き研究会である。 さて評判の料理だが、鎌倉野菜をふんだんに使った前菜、スープ、メイン ディッシュ(魚か肉のどちらか)デザート、コーヒーと続く定番のコース料理は とてもおいしかった。初めに供される自家製のパンも付け合せのデュカとオリ ーブオイルも美味しく、料理が出てくるタイミングもよく、料理の説明をしてくれ る女性も、よどみなく1品1品丁寧に、かつフレンチ初心者の私でもわかるよう に優しく説明してくれた。 去年の6月にオープン以来この店の人気は高く、予約はすでに3月まで一杯 だとの事だった。鎌倉にはフレンチやイタリア料理などの店が沢山あるが、 流石は鎌倉夫人たちの肥えた舌をがっちりつかんでいる店だと納得した。 私が食べた佐島漁港からの獲りたてのスズキのポアレは絶品で、料理自慢の 私でも絶対に再現できないプロの味だった。 B学友との新年会。(01,13) 学友S君とは一時音信不通の時もあったが50年を超える気心知れた仲間 である。貧乏な寮生活を共にした仲だから会えばすぐに昔話になる。 ここ数年は一緒によく釣りに行く。彼は私以上のベテラン釣り師で太刀魚が もっぱら彼のターゲットである。年間300本以上も釣る凝りようである。 示し合わせて横浜関内にある彼の行きつけの健康麻雀クラブで常連さんを 交えて3時間ほど卓を囲んだ。彼に誘われて数年前にこんな雀荘があるのを 初めて知ったが、ビルの4階の広いフロアにおよそ20卓以上も並んでいる。 午前9時半からやっていて、いつも満員で覚えたての老人の男女が笑い声 を出しながら楽しんでいる健康麻雀クラブとなっている。勿論禁煙で賭けマー ジャン禁止、イケメンの若いアシスタント数人が卓を廻りながら初心者に丁寧 に指導してくれるから、覚えたての老婦人たちの人気が高いのも頷ける。 麻雀歴50年以上の私には物足りない雀荘だが、3時間の時間つぶしだと 割り切って付き合っている。私の本命はこの後の彼とのアルコール付きの昼 食と楽しい語らいである。 この日は中華が食べたくて野毛の中華料理店「万里」に行った。学生時代 によく通った店で、この店の餃子の味に仰天したのは60年も前の事である。 勿論店主は世帯交代しているが、餃子の味は昔を偲ばせるものがあって懐 かしかった。 私には、昨日食べたおしゃれな鎌倉のフランス料理よりも、少し脂で薄汚れ たカウンターで食べる万里の餃子の方が性に合っている。生まれ育ちがそう させるのだろうか。 こうして3日間の新年会が終わったが、まだまだ釣りの友人達やゴルフ仲 間、畑仕事の仲間、学生時代の寮の仲間達との新年会が控えているので 今月は何かと忙しい。アルコールは昔のようには飲めなくなったが、仲間達 との屈託のない笑いの中にいると、自然に微笑みが浮かんできて楽しくなる。 今年の7月には満80歳になる。年々生存確率が低くなっているから、来年 の正月を迎える確率は今年よりも低いし、再来年の生存確率はさらに低くなる。 体の衰えは秦の始皇帝でもままならないが、心の衰えは自分の気持ち次第 だから、無理をせずに、少しだけポジティブに日々を過ごしたいと思う。 一昨年他界した私の人生の師匠の至言。 ”ちょっと学んで うんと遊ぶ” |