クリスマスコンサート。   16,12,24

   12月19日は46回目の結婚記念日だし、間もなくクリスマスイブだし、この所重なって
  いる私の病院通いの快気祝いも兼ねて、家内が横浜みなとみらいホールで行われて
  いるクリスマス・ パイプオルガンコンサートのチケットを購入してくれた。

   コンサートにはまだ時間があるので横浜みなとみらい周辺を散策し、あらかじめ予
  約をしておいたインターコンチネンタルホテルのランチブッフェを食べた。最近観音崎
  ホテルのバイキングにはよく行くが、ここのランチブッフェもおしゃれなメニューで合格
  点だった。デザートとケーキが豊富だから孫を連れてきたくなった。

   みなとみらい周辺は開発が進んだ新しい街並みだから巨大ビルが林立し、さすがの
  私もこの地域にはなじみが薄く、あまり親近感がわかない。若者達が縦横に闊歩して
  いるが、この無機質なビル街が性に合っているのだろう。正に隔世の感がする。

   さてクリスマスコンサートだが、演奏者は梅干野 安未(ほやのあみ)さんという若手
  の有望なオルガニストである。

   横浜みなとみらいホールの大ホールのパイプオルガンは見事なもので、県内には
  ここと神奈川県民ホールにしかない。そういえばサントリーホールも見事だった。

   大ホール舞台正面に設置されているオルガンは、アメリカのC.B.フィスク社製。ホン
  ジュラス・マホガニー製のケースには、横浜にちなんだカモメの彫刻が施されている。


    

   演目はクリスマスにちなんで、バッハやヘンデルなど馴染みの10曲が選曲され、
  約1時間の演奏を楽しんだ。教会などでパイプオルガンを聞いた記憶があるが、
  小鳥の小さなさえずりのような繊細な音色から、雄大な交響曲のような激しい音色
  まで、改めてパイプオルガンの魅力を味わうことが出来た。

   楽器の女王と称されるパイプオルガンは、ピアノなどの鍵盤楽器と異なり、音を
  出すのに弦を使わない。何百、何千ものパイプに風を送って合奏させる楽器で、
  パイプ1本1本が違う音程や音色を持ち、それらを組み合わせることによって、
  1台で様々な音楽表現ができる仕組みになっている。

   この楽器の歴史は古く、古代ギリシャの時代までさかのぼり、ヨーロッパのキリ
  スト教文化にあっては、神への信仰と賛美を奏でるために、教会をその響きで埋
  め尽くしたという。そして今、パイプオルガンは、オーケストラに比する豊かな響き
  でコンサートホールに集う人々の心を魅了する。

   みなとみらいホールはオルガンを響かせることに配慮して建築設計が進められ
  たので、ホール全体が一つの楽器のように共鳴し、客席ではあたかもオルガンの
  音色に包まれているように感じられる。あっという間に1時間の演奏が終わり、
  恒例のアンコールに迎えられて彼女はさらに1曲演奏してコンサートは終了した。

   冬とは思えない暖かさだし、最近歩いていないので桜木町駅まで歩き、崎陽軒
  のシュウマイを買って帰宅した。街並みのあちこちにクリスマスツリーが華やかに
  飾られ、クリスマスキャロルが流れていた。