運動会と通夜。       18,06,03

   梅雨入り目前の6月2日、夏日を思わせる初夏の日差しの中、孫の通う小学校の運動会が
  行われ、ジジババは勇んで見物に出かけた。

   上の孫は6年生なので今年が最後の運動会となる。孫からは”ジジの作った鶏のから揚げが
  食べたい”と所望されたので、朝早起きをして、1人3個ずつ合計18個のから揚げを作り、つい
  でに冷蔵庫にある残り物のサツマイモを素揚げにしてゴマ塩を振り、大学芋風にしてタッパに
  入れた。家内は我々夫婦用のお結びなどなどを作って小学校の校庭に向かった。

   去年までは高台の校庭まで急な石段をなんとか登ったが、最近とみに足腰が弱ってきたの
  で不本意だがタクシーを頼んだ。1年生から6年生までのいろんな種目を見ていると、あどけな
  い1年生のなんと可憐なことか、そして6年生の体の大きさはもう立派な大人の域に近い。

   わが上の孫は背の高さはクラスで2番目らしいので、整列すると頭が一つ高くすぐに見分け
  がつく。頼もしくなったものだ。4年生の次女はまだあどけなさが残り、懸命に集団体操や徒競
  走、ダンスなどをしていた。

   6年生ともなると、上級生なので騎馬戦と、勇壮なよさこいソーラン踊り、が加わる。下級生の
  垂涎の種目である。よさこいソーラン踊りは各学校それぞれ特色ある振り付けと踊りが魅力だ
  そうだが、ここのN小学校の踊りは葉山でも伝統のある踊りらしく、調和のとれた見事なものだ
  った。相当の時間をかけて練習したのだろう。

           

   最後には3年生から6年生までの各学年から足の速い生徒12名ずつが選ばれ、赤組、青組、
  黄色組に分かれて対抗リレーが行われる。このリレーが運動会最後を飾るイベントとなる。
  上の孫が6年の代表に選ばれていて、最後のアンカーの前を200m走った。

   ちょうど我々が見物している目の前を走り抜けてアンカーにバトンを渡すので、ついつい大
  声をあげて応援してしまう。各組の応援合戦は最高に盛り上がる。孫は幸い無事に務めを
  果たしトップのままバトンを最終走者に渡してほっとした。娘はわが子のことなので、バトンを
  落としはしまいか、転びはしまいかとはらはらしたそうだが、終わってほっとしたようだ。
  どうやら孫の足の速さは我が家のDNAではなく、婿さんの家のDNAを受け継いでいるらしい。

   日差しで少しのぼせ気味だったが無事に運動会を終えた。来年はもう応援はおしまいにす
  るつもり。家内の弁当も娘の弁当も美味しかったので少し食べ過ぎたようだ。

   帰宅して風呂に入り汗を流してから喪服に着替え知人の通夜に出かけた。数年前からゴル
  フ仲間になったAさんが、つい1週間ほど前に突然の心臓疾患で、私が心筋梗塞の手術をし
  たY病院に入院したが間もなく他界されたとのことである。享年81歳。私の1年先輩で、最近ま
  で元気にゴルフをする温厚実直なゴルフ仲間だった。

   80歳を過ぎるといつ突然亡くなっても不思議ではない。通夜に出席した後、残されたゴルフ
  仲間3人で逗子のなじみの居酒屋で精進落としをして在りし日のAさんを偲んだ。3人ともやや
  血糖値に問題を抱えてアルコールを控えているが、話に花が咲いてついつい度を過ごしてし
  まった。後悔先に立たずである。

   いつも暇を持て余している毎日だが、この日は孫の運動会とAさんの通夜、居酒屋での偲
  ぶ会、と大忙しの一日だった。