バイオリン・リサイタル。 ![]() 家内の誕生祝のイベント第2弾として、川端成道のバイオリン・リサイタルを聴きに 四谷の紀尾井ホールに出掛けた。紀尾井ホールは、我々夫婦が結婚式を挙げた 上智大学の聖イグナチオ教会の傍にあるので、我々にとっては殊更懐かしい場所 である。 川端成道は幼少の頃に視覚障害を患ったが、桐朋学園、英国王立音楽院を首席 で卒業した俊英のバイオリニストで、英国と日本を拠点に精力的にソロ活動を続け ていて、クラシックファンに人気が高い。 今日の演目は、ヘンデル、ブラームス、メンデルスゾーン、サラサーテ、サンサー ンスの代表的なソナタが中心だったが、あまりクラシックに縁のない私にはメンデル スゾーンの「歌の翼に」など数曲しか馴染みがなかった。 しかし川端成道のバイオリン演奏は、高い技術を駆使して、繊細で清冽な旋律を 見事に表現して聴衆を魅了した。アンコール曲を3曲演奏したが、特に最後に演奏 したアイルランド民謡の「ロンドンデリーの歌」に聞きほれた。 「ロンドンデリーの歌」は、そのメロディの美しさから、沢山の歌詞が付けられて親 しまれているが、私にはこの曲に歌詞をつけた「ダニーボーイ」が特に思い出深く 記憶に残っている。 「ダニーボーイ」は1914年の第一次世界大戦の前年に発表されているが、歌の内 容は、戦争の悲劇を予見させるような歌詞で、親しい家族を戦争に送り出す親の気 持ちが代弁されている。 「ダニーボーイ」は沢山の歌手がカバーしている。代表的な歌手は、エルビス・プレ スリー、アンディ・ウイリアムス、ビング・クロスビーだが、私の好きなこの曲の歌手 はアンディ・ウイリアムスで、高くて甘い歌声に魅力があった。 よく何かの席でアンディ調を真似て、下手な英語で歌ったものだ。懐かしい曲なの で歌詞を紹介しておく。壮年以上のアンディファンのロマンチストなら誰でも口ずさみ たくなる思い出の曲だと思う。 「ダニーボーイ」(Danny Boy)、 O Danny boy, the pipes, the pipes are calling But come ye back when summer’s in the meadow |