無聊を託(かこ)つ日々。   21,09,19

   ほぼひと月あまりHPから遠ざかっている。ご無沙汰しています。

   骨折した腰の痛みがなかなか消えず、痛みは薄れてきたものの昼も夜もその痛みで
  気分がさえず、気力も薄れて 、鬱鬱とした無聊(ぶりょう)の日々を送っている。

   体も心も不調な体調ではHPをUPする気力がなかなか生まれない。だいいち何を書く
  かの題材がまるで見つからないので書こうにも書きようもない。

   趣味のゴルフも釣りも囲碁も、加齢による体調不良とコロナ禍での外出自粛ですべ
  て休止状況だし、世の中で楽しそうな話題もなくては記事にしにくい。

   24時間、家という見えないオリに閉じ込められては楽しい話題などあるはずもない。

   新聞の一面やテレビは自民党の総裁選一色で野党の出番はない、これでは近く始
  まる総選挙の自民党の一足早い選挙PRの印象を受ける。マスコミがこうでは野党が
  ひねくれて文句を言うのも無理はない。

   総裁候補の4候補とも派閥にとらわれないといいながらも結局は安倍、麻生、二階
  という派閥の領袖の影がちらつき器が小さく見える。昔三木武夫のような清廉潔白な
  異端児首相がいて、金権政治打破を唱えて田中角栄をはじめとする各派閥の領袖
  から煙たがられたことが思い出された。

   因みに私は三木武夫や石橋湛山や首相寸前で急死した緒方竹虎のような胆力のある
  異色で孤高の首相が好みである。ただし皆短命内閣で終わり悲劇の宰相だった。

   野田候補が唯一森友問題の再調査に積極的だったのが他候補と違っていたのが
  光った合同討論会だった。、河野候補は威勢はいいがしょせん平塚のおぼっちゃま
  3世で、何を言い出すか頼りないし、岸田候補は安倍の影におびえて言う事に信念が
  なく、ころころ変わる舌先三寸のそつのない官僚的政治家で信頼がおけない。

   高市候補は安倍の傀儡でタカ派過ぎるし、野田候補は弱者の味方を掲げているが
  その他の重要な外交・内政問題には未知数すぎる。4候補とも50歩100歩に見える。

   選挙の顔として河野太郎の人気が高いが、総理として大胆な改革の旗手として世界
  に影響を与える大首相になれるかどうかは疑問である。所詮自民党内の衣替え、い
  わばコップの中の争いだから、どう転ぼうともあまり期待も関心も持てない。

   私の目下の関心事は、政局ではなく、テレビのAbemaで将棋の藤井3冠の実戦中継
  を楽しむことと、今進行中の囲碁名人戦,[井山vs一力戦] をやはりAbemaやYoutube
  の実況中継で見ることである。

   永い間パソコンのYahooの無料囲碁アプリで対局するのを楽しんできたが、ある日
  突然配信が中止になり対局を楽しむことができなくなったので、他の適当な無料アプ
  リを探したが気に入ったアプリが見つからず、実戦からは遠のいているのが残念で
  ある。有料の対戦アプリはあるが、内容に乏しくなかなか利用する気にはなれない。

   無聊を託つ日々を過ごすもう一つの対策としてTVやPC以外では読書だが、相変わ
  らず新刊本はネットで月に1~2冊程度、多くは既に読んだ本を書架から引っ張り出し
  て読んでいる。

   池波正太郎の「真田太平記」を第9巻「二条城」まで読み進んだ。第12巻「雲の峰」
  まで、真田昌幸、幸村親子とその配下の忍び衆「草の者」が徳川家康と対決するスト
  ーリーは何度読んでも面白く、池波の冴え渡る筆致には胸がすく思いがする。

   このシリーズを読み終えたら次は藤枝梅安シリーズか剣客商売シリーズか、それと
  も長編「鬼平犯科帳」シリーズか、当分は池波文学の余韻に浸ろうと思っている。
  ただ、老眼鏡をかけていてもすぐに目が疲れてしまうので、読み始めて30分ほどで
  限界になる。読み進むのに時間がかかるので、若いころのように一気に読み進むこ
  とができないのは寂しい。

   気が付いたのは既に読んでいるのに、初めて読んだような新鮮さに出会う楽しさ
  である。忘れてしまった落とし物にフイに出会ったような嬉しさである。

   骨折治療はようやく3か月がたち、医者から圧迫骨折は安定したので少しずつ歩く
  ようにと指導されたが、脊柱管狭窄の症状は依然として残っていて、痛みは薄れてき
  たが慢性的な痛みがあり、杖をついても5分も歩けない。足腰が極端に弱くなってい
  ている。

   骨密度を維持するテリボンという皮下注射、腰の仙骨に痛み止めのブロック注射
  を毎週打っている。医者に通うのが唯一の外出となっていて、娑婆の空気は他には
  味わっていない。台風も過ぎて今が絶好の秋日和だというのに情けないことだ。

   当然友人達との顔合わせは皆無で寂しい限りである。
  ゴルフの友人から完治したら10月にでも一緒に行きましょうとうれしいメールが来た。
  医者からはゴルフに行けるように希望をもってリハビリしましょうと励まされたので、
  それを支えにリハビリしようと思っている。慢性的な腰の痛みが消え、杖とおさらば
  することを期待しつつ。

   カメラを持って秋の花々を見つけに散歩したり、海岸を散歩したり、釣りやゴルフ
  が再開できたらこんなにうれしいことはないが、果たして実現できるか不安である。

   HPで元気な近況を伝えることを励みに残り少ない命の日めくりカレンダーを楽しく
  飾りたいものだ。