喜寿祝い。 14,07,07 今日は七夕。7月10日は私の満77歳の誕生日。とうとう喜寿を迎えてしまった。 嬉しかった事や辛い事などが一杯凝縮した激動の77年の星霜だった。今にして思えば どれもこれも人生の肥やしになって今の私がある。有り難い事だ。 家内と子供達が私に内緒で秘かに喜寿祝いを相談し、少し早いが7月6日の日曜日 に帝国ホテルでランチバイキングを予約してくれた。8歳の誕生日を迎えた孫の誕生祝 いも兼ねている。集まってくれたのが総勢9人。家内と3人の子供、その連れ合いと孫。 末娘の婚約者も参加してくれた。 1970年に新築開業したという新本館最上階の17階にあるバイキング会場からは、 真下に皇居そして日比谷公園一帯が一望できる。孫たちは少々緊張気味だったが、 次第に雰囲気に馴染み、日頃の屈託のない笑顔を取り戻していった。 帝国ホテルはバイキング料理発祥のホテルだそうで、流石は老舗のホテル。フロアの 中央に広い料理のコーナーがあり、周りをテーブル席がゆったりと囲むように配置され ていて、客のすれ違いも心配無用で、広く明るくて全体の印象が大変良い。全席予約 なので9名分のテーブルがあらかじめ用意されていた。 前菜類から主菜、デザートが所狭しと並べられていて、その1品1品が上品なものばか りなので目移りしてついつい食べ過ぎてしまう。帝国ホテル伝統のポテトサラダやスモー クサーモンといった定番、テリーヌ、エスカベッシュ、コールドミートなどフランス料理定番 のオーソドックスな前菜、丁寧に小皿で供された前菜もある。目の前で調理してくれる 実演はどれもが出色。牛フィレ肉のパイ包み焼き、塩漬けポークのロースト、ココット料 理などが用意されている。デザートのケーキ、ジェラート、フルーツ、バニラなどのアイス クリームも種類が豊富で孫たちは大喜び。 フランス料理が主体なので和風バイキングが好みの家内は”ごはん”が無いと愚痴を こぼしながら、それでも次々と皿を重ねていった。 どれも美味しかったが個人的には、1、牛フィレ肉のパイ包み焼き(特にソースが絶品)、 2、ミートローフとオニオンソース、3、牛肉のコロッケ、4、帝国ホテル伝統のポテトサラ ダ、がベスト4だった。ワインも料理によく合い全員幸せそうな満腹感に浸っていた。 子供たち3人から喜寿祝のプレゼントを貰った。長男は恒例の図書カードを、長女夫妻 はハプニングにも私の誕生日である昭和12年7月10日付けの読売新聞の復刻版と、 特注で造った私の実名入りのラベルを張った”康雄の酒”という日本酒を、そして次女と 婚約者は私の趣味である釣りの時に着用する上品なウィンドブレーカーを、それぞれ渡 してくれた。3人とも私の好みをよく心得ていて一生懸命アイデアを絞ったのだろう。感激 と興奮のひと時だった。 ホテルからは私の喜寿祝いと孫の誕生祝の小ケーキがプレゼントされ、さらに全員の 記念写真を撮ってプレゼントをしてくれた。料理のおいしさもさることながら、調理人から スタッフまで全員洗練されたサービスに徹していて、いわゆるおもてなしの心を充分感じ ることが出来た。やはり超一流ホテルだと満足した。 15時に三々五々解散し、我々夫婦は銀座三越で買い物をし、新装なった歌舞伎座に 行き1幕の立ち見席で歌舞伎見物をした。上演名は「悪太郎」。演者は澤瀉屋(おもだか や)の市川右近ほか。香川照之との確執がうわさされる猿之助ゆかりのスーパー歌舞伎 役者である。私は疲れてしまい立見席の手すりでほとんど居眠りをしてしまったが、家内 は珍しく最後まで見て拍手を送っていた。 実は今朝、出発前の早朝に家内と葉山の海岸を1時間半も散歩(7,700歩)していたの で、銀座を1時間歩いてさらに帰宅途中までも加えると優に10,000歩を超えている。糖尿 への影響は、カロリーたっぷりな昼食と1万歩を超える歩行数で相殺されてチャラになっ たと得心しているが果たして? 今日は何とも充実した1日だった。 |