梅の開花と確定申告。  18,02,16

  例年我が家の梅の花は2月中旬には咲き出す。去年の2月15日のHPを見ると、白梅と紅梅
 の2本の花がほぼ満開に咲いた写真が載っていた。今年の我が家の紅梅はだいぶ花が咲いて
 満開に近いが、白梅はまだまだである。

       

      

  
  梅の開花は私の所得税確定申告の提出時期を知らせるシグナルでもある。正確に言えば、
 確定申告を済ませた後で梅が咲き始めるのが常である。

  収めすぎた税金の還付金があるので、いつも年明けから医療費の領収書を整理して表に
 まとめ、PCの国税庁ホームページを開き、手順に従い申告書を作成する。

  1月末には申告書を作り終えて役場に提出し、「いつも早いですね」と窓口の女性に言葉を
 かけられるのだが、今年はいくつかトラブルがあって作成が大幅に遅れてしまった。

  まず第一は、年金の源泉徴収書をなぜか紛失してしまった。とうとう年金事務所に連絡して
 再発行をしてもらった。次に、出来上がった申告書を印刷するとき、最後に「印刷」という欄を
 クリックすればよいのだが、何故かクリックしても印刷が始まらない。印刷拒否をされてしまう。

  PCを買い替えたので、印刷の手順が変わったのだろうか。幸い、ヤマダ電機の技術サポー
 ト員が来宅したので、不具合を直してくれてようやく印刷ができた。理由はわからないが直れ
 ばそれでよい。PCとは厄介なものだ。

  今年から医療費は領収書の提出が不要となり、明細表の作成だけでよく、領収書は5年間
 自宅で保存することに変更になった。一見納税者に便宜を図ったように見えるが、実は体の
 いい国民への負担のすり替えである。

  かねてからの疑問は、税務署は記載された医療金額と添付させた膨大な領収書を確実に
 チェックしていたのかどうかの疑問。それに申請者から集まる膨大な領収書の後始末をどう
 していたのかが不思議でならなかった。

  確定申告業務の事務作業の改善なのだろうが、膨大な領収書の量(紙屑の山)の処置に
 困った窮余の一策と言えなくもない。始末に困った役所が、国民に紙屑の始末を丸投げした
 浅知恵だろうと苦笑したものである。

  申告が遅れてしまった理由の第3は、追い打ちをかけるようなインフルエンザの発症である。
 封書に書類を入れたものの、ダウンしてしまったので役場への提出は遅れに遅れ、ついに
 2月16日になってしまった。自分としたことが例年より半月以上も遅れたことになる。

  今年の確定申告は2月15日から3月15日までだから、期限内で特に問題はないが、還付申
 請はひと月前からできるので、せっかちな私はいつも役場にいの一番に提出する。

  e-taxで送ることもできるが、私の家から3分で役場に行けるので、いつも封書の提出で済
 ませることにしている。役場の窓口の女性と親しく話ができるのも楽しみなのである。

  私の申告を待っていたように我が家の梅の花も遅れて咲き始めた。1年間せっせと家内と
 一緒に医者通いをして貯めた医療費の領収書が功を奏して、今年も若干だが税金が還付さ
 れる。ささやかだがこの還付金は家内や孫との外食費の一助になる。

  所得税にしろ法人税にしろ正しく納税するのは国民の義務である。収め過ぎにならず、収
 め足らずにもならず、「正しく」である。正しく納税してもらうことに国税庁のトップは常に心が
 け、国民に感謝の気持ちを忘れてはならない。

  現在の国税庁長官は、前財務省理財局長の佐川宣寿氏である。
 森友学園の国有地取得問題で虚偽の国会答弁を疑われ、長官就任後の就任挨拶も行わ
 ず、国民から疑惑の眼差しを向けられている「時の人」である。

  国有地を不当に安く払い下げていたなら、税金の無駄使いどころか犯罪だが、疑われて
 いる理財局のトップだった現国税庁長官が、こともあろうに国民に対して、正しく税を納めて
 ください、とお願いする資格が果たしてあるのだろうか。

  「紙は捨てた」と国会では強弁し、国民には「紙を保存せよ」と通達する。これはまさにブラ
 ックジョークである。

  割り切れない思いで納税する国民は間違っているのだろうか。政府の任命責任は皆無な
 のだろうか。世の中、何か間違っている! 直観である。