秋の近況。      13,11,07

   めっきり秋も深まり今日は立冬。早いものであと2月で今年も暮れる。
  このひと月の近況だが、交友関係が限られているのでこれといった話題がある訳ではない。
  相変わらず釣りやゴルフや囲碁、時に小旅行や読書感などの話題ばかりで、書いている
  ほうもマンネリ感が否めない。しかし文章を書いたり練ったりするのは多少なりとも頭の体
  操になると思うので、今しばらくはパソコンのキーボードを打つ習慣を続けたいと思っている。

   @ 葉山サロン。 10月21〜23日。
   3年ほど前から能登の弟と東京の妹、それに今も世界を駆け巡って開発途上国支援に
  活躍している竹馬の友の「Mちゃん」が来宅して、釣った魚の料理に舌鼓を打ち、酒を交し
  て故郷の昔話や近況を語り合い、笑いに興じるイベントを年1回開いている。

   Mちゃんはこれを「葉山サロン」と名付けて秋の開催をいつも楽しみにしている。今年は
  弟夫妻と古川の妹が加わって和やかな3日間を過ごした。今年は初日に北鎌倉の墓参り、
  行きつけの馴染みの天ぷら屋で夕食、翌日は男3人でアジ釣り、午後から大漁を見越し
  た沢山のアジ料理をはじめ中華料理などの手料理で大宴会かつ大放談会。翌々日に解
  散、という予定にした。

   特に友人はアジ釣りを楽しみにしていたが、生憎22日は台風26号が去り27号が接近
  中で、東京湾は風速6〜7メートルもあり波も高く、最悪のコンディションの中で出船した。
  間もなく私が船酔いでダウンし早々に9時に下船するという体たらくだった。楽しいはずの
  釣りが地獄の苦しみで、釣果は唐揚げサイズを3人でわずか20匹ほど。これでは多彩な
  アジ料理を予定していたが断念せざるを得ない。やむなく情けないことにスーパーで小ア
  ジを買い求めて補充するという笑い話になってしまった。

   それでも彼持参のワインと手料理で話が弾み、幼少のころの懐かしい思い出話、硬い
  所では彼の得意とする世界の侵略の歴史や人種問題。とりわけ現代の日中韓の領土問
  題はアヘン戦争に遡る英米の過去の侵略の歴史を引きずっているという、歴史の根源に
  迫る彼の持論などに話が膨らみ、夜が更けるまで懐かしい友と語り合った。
  「本質は何か?」を常に問い続けよと諭してくれた今は亡き豊田英二会長の遺訓を思い
  出し、大いに触発された一夜だった。


   A 箱根カップ。 10月29日。
   10年程参加してきた箱根カップも今年が最後となる。一緒に回る同僚たちが来年から
  宮城のほうに全員転勤になるのでこれを区切りにしようと決めたことなので少々淋しいが
  これも致し方ない事である。

   2000年に始まった箱根カップは箱根CC、ミズノ、箱根町の協賛で実施されているゴルフ
  大会で、豪華賞品がかなりの確率で当たることから人気が高い。優勝者はミズノの大会
  に招待され、さらに運が良ければ全英オープンにも参加できるという触れ込みだが、もと
  より我々には縁がない。3人に1人は飛び賞に当たるのでこれだけが我々の楽しみである。

   パートナーの3人はいずれもショットの飛距離ははるかに私を凌ぐ。辛うじて後をついて
  行くのがやっとだが、グリーン周りで何とか老獪さを発揮してスコアの勝負に持ち込むの
  が私の戦法である。パソコンの師匠のT君がここ数年の精進の甲斐あって安定したゴル
  フに終始し、鬼門のホールもクリアして90台前半の好スコアで回り私を喜ばせてくれた。
  私は50,49の99で何とか100を切り有終の美を飾れた。飛び賞は2人がゲットした。

   これでおそらく彼等とラウンドする機会はないだろうが、まだ若い彼等だからゴルフに
  限らずすべての面で紆余曲折の未来を力強く切り開いていくだろう。特にT君!私のパソ
  コン指導を引き続きよろしく頼みます。いつまでたっても 「困った時のT君頼み。」です。


   B 連日の釣り。
   10〜11月は釣り日和が多く、頻繁に釣りが続いている。葉山の釣友会イベント、会社
  の同好会イベント、学生時代の旧友やその他の釣り仲間との釣りで、ここひと月は忙し
  かった。
  
   10月1日のタイ釣りに始まり、太刀魚、アジ、再びタイ、と10月には4回も釣りに行った。
  11月に入ってからも4日のカワハギ、6日のタイと連日の出漁である。詳細は「釣り悠々」
  に掲載しておいたが、タイ6匹という派手な釣果がある一方、無残な坊主の日もあった。
  これが自然相手の釣りの醍醐味ということなのだろう。この所体調に変化がなく用心す
  れば釣りに支障はないが、半日釣りに体が慣れたせいか1日釣りは疲れる。歳は争え
  ないので無理はしないで楽しむ事にしている。


   C 映画鑑賞。10月26日。
   新潟に住む学生時代の友人とご夫人の勧めで映画 「そして父になる」 を見てきた。
  病院で生後間もない乳飲み子を誤って取り換えられた二組の夫婦が、子供の成長後、
  その事実を知り夫婦でどう対処すべきかに悩み、答えを見いだせない苦しみに葛藤する
  物語である。解説にある通りこの主題に正解の答えはない。

   父と子、母と子、男親と女親では感情は微妙に違う。血の繋がりか育ての絆か?、
  環境の違う二組の家庭に戸惑う親子の最終選択は? 答えのない問題をどう選択する
  のか、映画はなんとなく暗示させそこで映画は終了し、あとは観客に判断させている。

   この種の話はよくある話で、生みの親と育ての親を前にして子供が育ての親を選択す
  るのがお涙ちょうだいの物語の定番だが、この映画では、動揺し揺れ動き、次第に変化
  していく親の感情を丹念に描き、人間の血の繋がりという本源的なテーマに取り組んで
  いて考えさせられる作品になっていた。実体験がない主題なので実感がわかないが、
  自分だったらどうするだろうかと思うと戦慄し、ふと我に返って安堵した。

   D 囲碁。 10月3日、13日。
   既述のとおり、逗子に住む家内の伯父で囲碁の師匠でもあり好敵手でもある91翁と
  半年ぶりに盤を囲み、熱燗を酌み交わし世間話や昔話の歓談をした。驚異的な記憶力
  の持ち主だと改めて感服した。近日中に訪問して一局ご指導いただく予定である。

   13日には葉山釣友会の会長のSさんと一緒に平塚囲碁1000面打ちに出掛け、前田
  良二七段に4子で指導碁を打ってもらった。プロ棋士の読みの凄さを痛感した対局だっ
  た。囲碁は頭脳の衰えを防ぎ、切れ味を磨く最良の方策の1つだが、最近はなかなか
  対局する機会が少ない。K翁も同様に嘆いておられた。

   横浜の宇宙棋院に行くのをやめてから数年になるが、時々は顔を出すのも悪くないと
  思う時がある。しかしすぐに忘れてしまう。困ったものだ。

  E 読書。 9〜11月。
   秋の夜長、以前読んだ本を含め明治維新・戊辰戦争関係の書物を集中的に読んだ。
  私は東北各地にもたらした戊辰戦争の悲劇を、勝者(薩長)の立場からではなく敗者
  (奥羽越列藩同盟)の立場に立って理解し直す事に知的関心がある。

   ここ2か月で読んだ書物を列挙すると、@星亮一著;奥羽越列藩同盟。A会津落城。
  B敗者の維新史。C偽りの明治維新史。D会津藩vs長州藩。E佐々木克著;戊辰戦
  争。F井上勲著;王政復古。 他に異色だが、G井上幸治著;秩父事件。