母の日。        22,05,08

   今日は母の日。
   私は母の日という記念日がある事は知っていたが、母の日が5月の第2日曜日と
  いう事も、なぜこの習慣が生まれたかも知らない親不孝(?)な息子だった。

   調べてみたら、今から120年も昔の1906年5月9日の日曜日に、アメリカの少女
  が母の死をきっかけに、「生きている間にお母さんに感謝の気持ちを伝える機会
  を設けるべきだ」と働きかけたのが始まりといわれ、日本では1937年(私の生ま
  れた年)に森永製菓が一大キャンペーンを張ったことで各地に広まり、母の日は
  アメリカに倣って5月の第2日曜日になったのが由来とのことだった。

   仕事や遊びの忙しさにかまけて、私は一度も母親に育ててもらった感謝の気持を
  伝えたことはなかったし、ましてやカーネーションを送ったことも、感謝の気持ち
  を伝える会食を共にすることも、旅行をすることもなかった。

   今にして思えば後悔の念で一杯だが、寛大な母は草葉の陰で不肖の息子の親不孝
  を許してくれていると思うことにしている。
  それに引き換え、弟は機会あるごとに母親孝行をしていたので、長男の私は弟には
  いつまでも頭が上がらない。

   せめて母の日の今日、やはり親不孝者のサトウハチローが生前の母を偲んだ詩を
  仏前に捧げたいと思う。

    母ありて われかなし 母ありて われうれし 母ありて われよぢれ 母ありて
  われすなおなり、母ありて われ寒し 母ありて われあたたかなり

   こんな詩を書けるサトーハチローは余程母の愛情を感じていたのだろう。

   先日、長女と孫娘が家内に母の日のプレゼントとしてカーネーションとお菓子を
  持ってきた。親孝行な娘たちで家内は喜んでいた。父の日にも欠かさず何かプレゼ
  ントをしてくれている。歳をとって人の親切が身にしみて感じられる。

   私も高齢になって家内にいつも面倒をかけているし、特にこれからの老後はいつ
  何が起きるかしれたものではない。お互いその時に後悔しないように今のうちに感
  謝の気持ちを態度で示そうと思う。

   さだめし家内の好む食事に誘うか、旅行を計画するか思案最中だが、先ずは来週、
  箱根の奥湯本で1泊の温泉と食事を楽しむ事にしている。