fmp20.htm

　　2-1.　圃場作業量

　2-1-1.　圃場作業量（圃場作業の場合）

EFC = A / T Eq. 2-1

WC = 1 / EFC = T / A 　 Eq. 2-2

ここで、

記号	用語	単位
EFC	圃場作業量	ha/h
T	全作業時間	h
A	圃場面積	ha
WC	ha当り作業能率	h/ha

データ例：表　A-211（附録）

　2-1-2.　圃場作業量（設置機械の場合）

EFC = (P / Y) / T Eq. 2-3

WC = T / (P / Y) Eq. 2-4

ここで、

記号	用語	単位
EFC	圃場作業量	ha/h
T	全作業時間	h
P	生産量	t
Y	収量またはha当たり処理量	t/ha
WC	ha当り作業能率	h/ha

　 212EFC.xls 参照

*上記をクリックするとヤフーにリンクします、
そこで、fm-22.xls　をクリックしてください。

　2-1-3.　全作業時間

T = ta + tb + tc + td + te + tf + tg + th + ti Eq. 2-5

ここで、

T	全作業時間
ta	実作業時間
tb	旋回時間
tc	移動時間
td	調整時間
te	休憩時間
tf	給排時間
tg	運搬時間
th	待ち時間
ti	補助時間

参照：2-2-2.タイムスタディ

　2-1-4.　理論作業量

TFC = Wt * Vt * K Eq. 2-6

ここで、

記号	用語	単位: 1	単位: 2
TFC	理論作業量	ha/h	ha/h
Wt	理論作業幅	m	m
Vt	理論作業速度	km/h	m/s
K	係数	0.1	0.36

単位１を用いる場合は、次式の通りである。

TFC = Wt * Vt * 0.1 Eq. 2-7

　

参照： *fm-215.xls*

演習. 2-6

　　　理論作業能率は、次式で求められる。

TWC = 1 / TFC Eq. 2-8

ここで、 TWC: 理論作業能率: (h/ha)

　2-1-5.　理論作業幅・速度の求め方

TFC (ha/h) = W (m) * V (km/h)* 0.1 Eq. 2-9
TFC (ha/h) = A (ha) / Ta (h) Eq. 2-10

表　215a　作業機の理論作業幅と標準作業速度（*印は小中1988）

区分	作　業　機種　類　　　　　　　　内　容	理論作業幅	標準作業速度（km／h）
耕うん整地	ボトムプラウ和犂　　　水田　耕起	プラウの刃幅×連数	6.0
	ロータリ（20PS以下）水田　耕うん	機　　　幅	2.0
	ロータリ（30PS以上）水田　耕うん	機　　　幅	2.5*
	ロータリ　　　　　　水田　砕土代かき	機　　　幅	3.0
	ツースハロー　　　　　均平	機　　　幅	7.0
	水田ハロー　　　　　　水田　代かき	機　　　幅	4.0
	ワンウェイハロー　　　砕土,均平	機　　　幅	6.0
	カルチパッカ　　　　　鎮圧	機　　　幅	6.0
	サプソイラ　　　　　　水田　耕盤破砕	作業計画幅	3.6
施肥播種田植	マニアスプレッダ　　　堆肥散布	作業計画幅	7.0
	ブロードキャスタ　　　化学肥料散布	作業計画幅	6.0
	リッジャ　　　　　　　作畦または作溝	条間×条数	5.0
	シードドリル　　　　　施肥播種	条間×条数	6.0
	駆動型施肥播種機　　　水田　施肥播種	条間×条数	2.0
	施肥播種機　　　　　　施肥播種	条間×条数	2.5
	田植機　　　　　　　　水田　田植	条間×条数	2.3*
	田植機（ロータリ）　　水田　田植	条間×条数	3.0*
収穫調製	広幅散布機　　　　　　防除	作業定格作業幅	2.5
	ブームスプレヤー　　　防除	ノズル数×ノズル間隔	5.0
	コンバイン（普通型）　水陸稲収穫	機械の刃幅	2.5*
	コンバイン（普通型）　麦収穫	機械の刃幅	4.2
	ヘイベーラ　　　　　　牧草拾土梱包	集草幅×回数	6.0
	バインダ　　　　　　　刈取	機械の刃幅	6.0

　2-1-6.　圃場作業効率

ef = EFC / TFC Eq. 2-11

or,

EF = EFC / TFC * 100 Eq. 2-12

ef = Ta / T Eq. 2-13

または、

EF = Ta / T * 100 Eq. 2-14

ここで、

記号	用語	単位
EFC	圃場作業量	ha/h
TFC	理論作業量	ha/h
ef	圃場作業効率
EF	圃場作業効率	%
Ta	実作業時間	h
T	全作業時間	h

表 216　圃場作業効率の基準（*印は小中　1988）

作業名	作業機名	圃場作業効率％			MEMO
		低率	平均	高率
耕起	ティラー用和犁	75	84	94	けん引型および兼用型耕うん機
	ボトムプラウ	50	62	73	トラクタ用和犁を含む
	ロータリ	82	89	96	兼用型および駆動型耕うん機
	ロータリ	64	75	86	15PS以上トラクタの場合
耕起砕土	砕土機付プラウ	50	62	75	ハイカットプラウ･プラウローターなど
心土破砕	サブソイラ	30	35	40
砕土	ロータリ	82	89	96	兼用型および駆動型耕うん機
	ロータリ	70	82	94	15PS以上トラクタの場合
	デスクハロー	65	70	75
均平	ツースハロー	70	80	90
鎮圧	ローラ	60	65	70	カルチパッカを含む
代かき	水田ハロー	70	82	94	ロータリ＋板を含む
田植	稚苗用田植機	52	58	65	動力２条用及び４条田植機 *
田植	田植機	51	56	62	高速田植機 *
施肥	マニアスプレッダ	20	30	40	堆肥の積込運搬を含む
	ライムソワー	40	50	60
	ブロードキャスタ	45	55	65
施肥播種	グレンドリル（ドリルシーダ）	56	69	82	けん引播型（歩行用）
		54	65	76	駆動播型（歩行用）
		30	45	60	直装型ドリル
		38	52	66	けん引型ドリル
防除	背負式動力散粉機	35	50	65	粉剤散布
	動力噴霧器	35	50	65	水平噴管使用の場合
	動力噴霧器	24	35	46	畦畔散布ノズル使用の場合
	動力散粉機	35	50	65
	人力散粒機	37	54	71
刈取	動力刈取機	34	50	66	刈倒型刈取機
刈取	動力刈取機	60	75	90	集束型刈取機
刈取結束	動力刈取結束機	47	65	83
刈取脱穀	自脱型コンバイン	34	50	66	手刈り部分を含む場合
	自脱型コンバイン	51	65	79	手刈り部分を除いた場合
	普通型コンバイン	43	55	66

　　2-2.　圃場作業量の求め方

　2-2-1.　経験またはデータベース

　2-2-2.　タイムスタディ

a)　作業時間

例 a: 圃場面積 = 0.1 ha, 作業員数 = 3 （収穫作業）

	項目	機械 (min)	労働 (min)	１セット所要時間 (h)	圃場作業量 (ha/h)
ta	実作業時間	47
tb	旋回時間	9
td	調整時間	4
T	全作業時間	60	180	1.0	0.1

213time.xls　参照

b)　機械

c)　運転者、作業員

MH = T * Nw Eq. 2-15

EFC = A / MH Eq. 2-16

ここで、

記号	用語	単位	例
	農作業	-	人力除草
	圃場面積	ha	0.1
Nw	作業員数	-	2
T	所要時間	h	1.5
MH	所要労働時間 (Man hours)	h	3.0
EFC	圃場作業量	ha/h	0.033

　2-2-3.　理論作業量から算出

EFC = TFC * ef Eq. 2-17

または、

EFC = TFC * EF / 100 Eq. 2-18

EFC = (W * V * 0.1) * ef Eq. 2-19

または、

EFC = (W * V * 0.1) * EF / 100 Eq. 2-20

また、

WC = 1 / EFC

例:

圃場作業量（耕耘機による耕耘作業）

記号	用語	単位	例
W	作業幅	m	0.7
V	作業速度	km/h	1.2
TFC	理論作業量	ha/h	0.084
EF	圃場作業効率	%	90.0
EFC	圃場作業量	ha/h	0.0756
WC	作業能率	h/ha	13.23

参照 *fm-22.xls*

*上記をクリックするとヤフーにリンクします、
そこで、fm-22.xls　をクリックしてください。

　　2-3.　圃場作業量に影響する要素

　2-3-1.　機械の諸元

　2-3-2.　圃場条件

１）圃場の大きさと形状

表 23. 圃場の大きさと形状の影響（畑作作業）

機械	作業法	計算式
ロータリ	連続旋回法	T = (xy)/(vw) + (x/w) * t1 + tc + td + te
直装型ドリルシーダー		T = (xy)/(vw) + (x/w) * t1 + tc + td + te + tf	tf = (qfxyt4f)/Qf + (qsxyt4s)/Qs
直装型ブームスプレヤー		T = (xy)/(vw) + (x/w) * t1 + tc + td + te + tf + tg	tf + tg = (t4 + t5)(qx*y)/Q
コンバイン（バッグ収納型）		T = (xy)/(vw) + (x/w) * t1 + tc + td + te + th

ここで、

記号	用語	単位
T	全作業時間	h, s
x	圃場の幅	m
y	圃場の長さ	m
w	有効作業幅	m
v	有効作業速度	m/s
ta	実作業時間	h, s
tb	旋回時間	h, s
tc	圃場内移動時間	h, s
td	調整時間	h, s
te	休憩時間	h, s
tf	全積み込み・積み卸し時間	h, s
tg	全運搬時間	h, s
th	待ち時間	h, s
t1	U 型旋回時間	s
t2	Δ 型旋回時間	s
qf	肥料散布量	kg/m²
qs	種子散布量	kg/m²
Qf	肥料ホッパー容量	kg
Qs	種子ホッパー容量	kg
t4f	肥料積み込み時間	s
t4s	種子積み込み時間	s
t4	積み込み・積み卸し時間	s
t5	運搬時間	s

例：ロータリー耕耘:

ロータリ耕耘では、

T = (x*y)/(v*w) +(x/w) * t1 + tc + td + te

ここで、

記号	用語	単位	例
x	圃場の幅	m	49.5
y	圃場の長さ	m	107
w	有効作業幅	m	1.55
v	有効作業速度	m/s	0.38
tc	圃場内移動時間	s	90
td	調整時間	s	500
te	休憩時間	s	0
t1	U 型旋回時間	s	20
t2	Δ 型旋回時間	s	50

データ例を代入すると、

T (s) =1.698 * x * y + 12.9 * x +590                                               Eq. 2-21

T (h) = 0.000472 * x * y + 0.00358 * x + 0.164                              Eq. 2-22

T= 0.000472*A*10000 + 0.00358*100*SQRT (A / m) + 0.164     Eq. 2-23

T=4.72 * A + 0.358 * SQRT (A / m) + 0.164                                  Eq. 2-24

EFC = A / [4.72 * A + 0.358 * SQRT (A / m) +0.164] Eq. 2-25

ここで、

記号	用語		単位
m	圃場の長短辺比d	y / x	-
A	圃場の大きさ	x * y	ha
EFC	圃場作業量	A / T	ha/h

圃場面積に対する圃場作業量の関係は、図23に示される。

図２３　圃場作業量TFCと圃場面積との関係（ロータリ耕耘）

プラウ耕については、附録表A-23b. および図 A-23 を参照して下さい。

２）土壌条件

圃場の硬さを足跡の深さで簡便に知ることができる。

表232e　足跡の深さとトラクタの走行性やコンバイン作業の難易

	トラクタ作業			コンバインの地上高
	ロータリ	プラウ	ガードル付きプラウ	<10cm	10-20cm	>20cm
足跡の深さ	cm			cm
容易	<2	0	<1	<2	<3	<4
可能限界	2-5	0-2	1-5	2-5	3-7	4-10
不可能	>5	>2	>5	>5	>5	>10

　2-3-3.　作物条件

　2-3-4.　オペレーターの熟練度・健康状態

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