生物生産システム工学では,生物生産を対象としてシステム工学的手法を駆使して生物生産システムをより良くしようとするものであるので,幅広い知識と柔軟な思考力が要求される.また,生物生産システムに関するプロジェクトでは,生物生産自体にくわしい人とシステム工学的手法に精通している人などが研究チームをつくって取り組むことが多く,そういうチームでは単なる技術がわかることだけでなくチームの和を保ちながら人の話をきいて情報交換のできる人間関係に円満な人格が生物生産システム工学の技術者(システムエンジニア)にとって要求されることになる.
また,生物生産システム工学はコンピュータを駆使して生物生産システムの改善策を提示できるかもしれないが,その改善策は一つの試案とみて最終的な意思決定者(
decision maker)はあくまでもその生物生産プロジェクトの管理者自身であることが重要である. 次へ