森昌子にとって、十八、十九歳はいろいろな内面の問題が表出してきた歳だと思うのですが、恋愛や自立、母親の問題を真正面から取り上げているのが、十九歳の時のアルバム「すぐに消えそうな愛なら」(一九七八年四月)だと思うのです。
彼女は十八歳までは片思いの歌を多く歌っているのですが、その裏には母親の影が強い。これはシングルレコード「おかあさん」のヒットと関係しているのかもしれませんが、その片思いやお母さんへの決別を主題にして自立を歌っているのが、このアルバムだと思うのです。このアルバムの曲には、愛を失った女性の心境とそれを乗り越えようとして、お母さんに頼らず、一人で生きていこうとする姿が歌われています。森昌子にとって、お母さんはとても大きな存在なのだろうけど、それに果敢に挑戦している。
YouTubeから
アルバム「すぐに消えそうな愛なら」
1.「すぐに消えそうな愛なら」(失恋の曲)http://youtu.be/LlVi6nQM0YM
2.「今日から一人で暮します」(母との決別を宣言した歌だ)http://youtu.be/_lc9yNvZpJw
https://youtu.be/lhLoe-UjImE (動画 20歳)
3.「一〇円玉のふるさと」(都会暮らしを始めた田舎娘のふるさとを懐かしむ歌)
http://youtu.be/3UX9TmWboI4
4.「父娘草」https://youtu.be/wmdATn6nBZg
5.「おばあちゃん」 なし
6.「母に手紙を書く時は」(母親への複雑な愛情表現。母親を歌う時、昌子の声は一段と美しくなりますね) http://youtu.be/2iNbFlHEm8c (ライブ録音) https://youtu.be/sdesuGljs2E (ライブ動画)
http://youtu.be/vW_F5JzRAHc (テレビ録画)
7.「花まつりの頃」(自立しようとしている女性像を描く)http://youtu.be/oLjPbHzovWw
8.「絵日傘」https://youtu.be/PtNWya84tzA
9.「なれそめ」(これは詩よりも曲がいいのかな) http://youtu.be/6Bv_dry8OPg
10.「初夏の雨のむこうに」(失恋の歌)http://youtu.be/9-GN_yFjmTo
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