森昌子の高校二年生のシングルレコードA面は前回取り上げたが、それらのB面と高校二年生のアルバムはどうなのだろう。B面をYouTubeから取り上げてみた。
( )内はA面。
1、純情 YouTubeになし (面影の君)
2、ふたりの青空 YouTubeになし(あなたを待って三年三月)
3、恋ざくら http://youtu.be/2AdtFBq24QE (あの人の船行っちゃった)
4、能登の海 http://youtu.be/3STIG3N5DIE(おばさん)
これら四曲のうち、「恋ざくら」はよく聞く曲でいいと思うが、その他の曲はあまり聞かない。
一方、高校二年生のアルバム「あの人の船行っちゃった」はとても素晴らしいアルバムだ。森昌子の十代の黄金期にふさわしい、繊細で、控えめで、優しく、叙情的で美しい声で歌いあげている。シングルのヒット曲を三曲出だしに持ってきて、そのあとを、オリジナル曲やB面の曲を配し、昌子らしい歌の雰囲気を醸している。それらの中で「古都の別れ歌」はこれまでのオリジナル曲にない叙情的な歌だ。演歌とは一味違った味わいがある。「口づけを上げたいけれど」はこの曲がかかるとすべてのことをやめて曲に集中してしまう。十六、七才の少女の恋の嬉しさ、恥ずかしさ、不安、喜びが昌子の何とも言えない声で心を揺さぶるのだ。曲も詞も遠藤実だ。昌子ちゃんのことを思い浮かべながら作ったのだろう。その思いに、十分応えた、素晴らしい歌い方だ。
「お手紙を上げてもいいですか」も綺麗な曲だ。でも、今時このようなへりくだった言い方をする女性がいるだろうか。でも、男でも、女でも、相手へ手紙を出したり、手紙を待つ気持ちって、これぐらい恋焦がれるものかもしれません。そういう気持ちで、森昌子も歌っているのかもしれませんね。「砂山のうた」も、何だか、古臭い少女的な歌だけれど、憎めない曲という感じですね。
一方、「小さな詩集」は特徴がない曲なのだけれど、とても落ち着いた、スムーズな曲。「恋ざくら」はなかなか完成度の高い曲。「初恋時代」はアップテンポな、気持ちのいい曲。「私の第一歩」と「春はそこまで」はあまり気持ちに訴えかけない。
かなり勝手なコメントを書きましたが、森昌子のファーンの方もこのアルバムには色々な思い入れがあるのではないでしょうか。それだけ、いろいろな感情が喚起される曲が並んでいると言えるのでしょう。
YouTubeから
アルバム「あの人の船行っちゃった」(一九七五年十二月)から
A面
1、あの人の船行っちゃった http://youtu.be/Up-Y4pIG3Rw
2、面影の君 https://youtu.be/hHCN8HNq2Lo
3、古都の別れ歌 http://youtu.be/c9U-0c3HEho
4、初恋時代 http://youtu.be/X5cUnjy5axw (三人娘) https://youtu.be/Z0llaa2mchQ (昌子のみ)
5、小さな詩集 http://youtu.be/x8GuGZYOAKI
6、恋ざくら http://youtu.be/vO7TmFhoqaQ
B面
7、あなたを待って三年三月 http://youtu.be/_81YB9Jb1m8
8、お手紙を上げてもいいですかhttp://youtu.be/ett0tjcfSX8
9、くちづけをあげたいけれど YouTubeになし
10、春はそこまで http://youtu.be/dDhNupIq0II
11、砂山のうた http://youtu.be/u8E2xschbAQ
12、私の第一歩 http://youtu.be/ZBtfBFOfvwE
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