各研究部門から地質調査に役立ちそうなデータベースを紹介する。

まず、産総研のデータベースの探し方を紹介したPDF(地質情報の探し方)がある。これを読めば一目瞭然。「産総研 地質情報の探し方」で検索しても可能。 https://www.gsj.jp/data/gbank_brochure/GSJ_GBANK_BROCHURE_2015_SUMMER.pdf   

1、地質図NAVI https://gbank.gsj.jp/geonavi/ 

これはよく利用するし、使いやすい。いろいろな機能も豊富。

2、地質図類データダウンロード https://gban k.gsj.jp/datastore/ 

産総研が発行してきた5万分の一の地質図や説明書の全文がすべて揃っており、自由にダウンロードできる。使用は、データの改変は禁じられているが、出所を明記すれば、コピー、複製が許可なく使用できる。

 

3、統合版地質文献データベース / Integrated GEOLIS(産総研が所蔵している地質関連の文献資料・地図類をデータベース化したもの)

4、20万分の一シームレス地質図 https://gbank.gsj.jp/seamless/ 

(地質図幅の図郭における境界線の不連続を,日本全国統一の凡例を用いることによって解消した地質図)

5、地層名検索データベース(産総研5万分の一地質図幅に用いられている地層名の検索ができる。)

6、関東平野の地下地質・地盤データベース 

7、活断層データベース(日本全国の活断層の分布とパラメーター、及び文献書誌データが記載されている)https://gbank.gsj.jp/activefault/ 

8、津波堆積物データベース https://gbank.gsj.jp/tsunami_deposit_db/ 

9、第四紀火山岩体・貫入岩体データベース(「新規追加火山岩体・貫入岩体」と「既知の第四紀火山」からなる。)http://gbank.gsj.jp/quatigneous/ 

10、日本の火山データベース https://gbank.gsj.jp/volcano/ 

11、地質図カタログ(産総研が発行する地質図類の一覧表。定価と購入先が明記されている)

12、第四紀噴火・貫入活動データベース 第四紀に活動した火山および地表に露出した貫入岩体を整備)

13、岩石物性値データベース(PROCK)

14、御嶽火山の噴火に関する情報平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震情報

15、地下構造可視化システム(地殻や上部マントルを概観するため、地震波トモグラフィによる地下構造を推定)

16、地質標本データベース(地質標本館にある岩石や化石、鉱物などデーターベース)

 

 

T.地図・空中写真・土地条件図など

1、国土地理院発行の地図及び空中写真

下記の図面類はすべて、国土地理院ホームページhttp://www.gsi.go.jp/index.htmlにアクセスすることで見ることができる。

 

表−1 国土地理院発行の地図・空中写真

地図

空中写真

地理院地図 http://maps.gsi.go.jp/   

地図空中写真閲覧サービスhttp://mapps.gsi.go.jp/ 

土地条件図の閲覧

http://www.gsi.go.jp/kikaku/index.html

土地条件調査報告書

http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/lc_report.html 

火山基本図

http://maps.gsi.go.jp/?ll=36.084621,138.581543&z=5&ls=vbm&cd=f0&vs=c1j0l0u0&d=l#5/36.084621/138.581543

火山土地条件図

 

http://maps.gsi.go.jp/?ll=36.084621,138.581543&z=5&ls=vlcd&cd=f0&vs=c1j0l0u0&d=l#5/36.084621/138.581543 

明治期の低湿地データー

http://maps.gsi.go.jp/?z=6&base=std&ll=35.34839,137.717285&ls=meijiswale,1#6/35.348390/137.717285 

都市圏活断層図

http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/inspection.html 

都市圏活断層図解説書

http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/guidebook.html 

地盤高図

http://www1.gsi.go.jp/geowww/jbk/index.html 

典型地形

http://www1.gsi.go.jp/geowww/typical/index.html 

 

2.大地の解体新書(関東地質調査業協会作成)

http://www.kanto-geo.or.jp/kaitai/ 

国土地理院発行の25千分一地形図及び25千分一土地条件図を重ね合わせ、クリック一つで同一地点の両者を交互に表示できる。関東地域全体を網羅する。非常に使いやすい。

3、国土調査(国土交通省国土政策局国土情報課作成)

下記に掲げた5種類の地図を閲覧できる。

http://nrb-www.mlit.go.jp/kokjo/inspect/inspect.html )

 

表−2 国土調査(国土交通省)

50万分の一土地分類基本調査

(19671969)

全国を6地域に分類し、50万の分の一の縮尺で、地形・表層地質・土壌の3種類の地図を掲載している。

20万分の一土地分類基本調査及び土地保全基本調査(19671978)

都道府県ごとに地形区分である土地分類図及び岩石や成因で分類した自然環境条件図の2つの地図からなる。

20万分の一シームレス土地保全図

(1977年〜2009)

 

全国を10地域に分類。都道府県ごとに凡例を作成。大まかな岩石区分をした自然環境条件図、土地利用・植生現況図、水害・土砂・地震災害などを書き込んだ災害履歴図などの3つの図面からなる。

5万分の一都道府県土地分類基本調査(1954年〜1974年、一部では現在も整備中)

5万分の一の大縮尺で見やすい。表層地質図、地形分類図、土壌図の3種類の地図と、簿冊からなる。地質図でも、岩石分類が詳しい。

土地分類基本調査(垂直調査)

 

とても貴重と思われる図面。ボーリングの見当がつく。東西南北2kmごと垂直方向(地下)の地質断面図からなり、その地域の全体の地層構成が一目瞭然。首都圏、近畿圏、中部圏の三大都市圏及び広島、福岡、札幌、仙台地域からなる。

 

U.ボーリング柱状図

 

4、KuniJiban 国土地盤情報サイト

主体;(国土交通省、土木研究所、港湾空港技術研究所)

日本全国のボーリング柱状図及び土質試験結果 概算数量11万本

(主な利用規約)@地盤情報の閲覧、ダウンロード及び柱状図・土質試験結果等の非独占的な複製、頒布、貸与、販売が可能A地盤情報に著作権はないB地盤情報に当サイトより得られた資料であることを明示する。

http://www.kunijiban.pwri.go.jp/ 

 

5、ジオ・ステーション (統合化地下構造データベース)http://www.geo-stn.bosai.go.jp/jps/ 

ボーリング情報やメタデータ、WMS情報,WFS情報などをいろいろな諸機関より集め、データベース化し、無料で公開している。

主体は(独)防災科学技術研究所で、その他(独)産業技術総合研究所、(独)土木研究所、(独)地盤工学会が参加し、他の諸機関のデータとの連携を図っている。ボーリングデータは、土木研究所、産業技術研究所、長崎県、千曲市、水戸市、福井県、滋賀県、鳥取県など合わせて約114千本。

メタデータとは、例えば防災技術研究所が公開しているボーリングデータ「東京の地盤」の標題を集め、ジオ・ステーションのサイトから検索することで、その地点のボーリングデータが表示される。こうした標題集をいう。

メタデータの操作方法は、上記のホームページへアクセスし、マッピングで地図を表示させた後、目当ての地点を拡大させ、「i」をクリック後、その地点をクリックすると、ボーリング情報が表示される。このサイトの特徴は、複数のボーリング柱状図を並べて断面図として表示できるシステムがあることだ。

 

6、東京の地盤(GIS)作成:東京都土木技術支援センター・人材育成センター

http://doboku.metro.tokyo.jp/ 

このデータは、東京都内で実施されたボーリングデータを集めたもので、無料。データは土質区分と色調、N値のみで記事はなく簡易なもの。使用されている地図は国土地理院地図で、表示の切り替えにより空中写真や土地利用条件図に替わり、利用価値は高いようだ。また、東西方向の地層断面図が掲載されている。利用の際には、情報源を明記する必要があるが、ボーリングデータの複製・頒布・貸与・販売まで可能だという。

 

7、地盤情報ナビ(中央開発株式会社) http://www.geonavi.net/georisknavi2/index.html 

日本全国のボーリング情報を閲覧できるが、会員登録が必要。登録は無料でできる。

 

8、関西圏地盤情報データベース http://www.kg-net2005.jp/db01.html 

(大阪や神戸、京都、奈良など近畿圏のボーリングデータ5万6千本あまりが収録されているが、年会費10万円が必要。)

 

V,地質図類

 

9、産業技術総合研究所地質調査総合センター

地質図NAVIhttps://gbank.gsj.jp/geonavi/  

日本全国の最新の、最も信頼できる幅広い地質図だろう。説明書によれば、次の地質図が表示されるとのこと。この中では5万分の1の地質図がこれまで冊子として発売され、よく利用されていたのではないだろうか。これが日本全国閲覧できるので、とても便利だ。

 

表−3 地質図NAVIで見れる図幅類(産業技術総合研究所)

20万分の一日本シームレス地質図

地質凡例を全国で統一し編集された1/20万地質図

50万分の一活構造図

第四紀以降の活構造をテーマとした地質図

50万分の一地質図幅

広域的な地質図

20万分の一地質図幅

主に既存資料の編集により作成された全国をカバーする地質図

7.5万分の一地質図幅

192040年代に作成された初期の詳細地質図

5万分の一地質図幅

国内の地質の基本となる詳細な地質図

海洋地質図

1/20万海底地質図・表層堆積図と1/100万、1/200万、1/300万 広域図

火山地質図

国内の活火山の噴火史をテーマとした地質図

日本水理地質図

水資源の利用や地層中の水の移動をテーマとした地質図

鉱物資源図

国内の鉱物資源をテーマとした1/50万地質図

構造図(活断層ストリップマップ)

国内の活断層周辺の構造をテーマとした地質図

日本油田・ガス田図

国内の油田・ガス田をテーマとした地質図

日本炭田図

国内の炭田をテーマとした地質図

200万分の一地質編集図

テーマ毎に編纂された広域図

アジア地域の地球科学図

アジア地域を対象とした各種地質図

第四紀火山

 

国内の第四紀火山の位置と概要を表示、第四紀火山データベースにもリンク

活断層

活断層データベースの情報をもとに活断層の位置と概要を表示、活断層データベースの詳細情報にリンク

重力図(ブーゲ異常)

産総研の整備する地球物理データWMSによる重力図

地球化学図

国内の表層堆積物の平均化学組成

他機関による配信データ

地すべり地形分布図(防災科研)地理院地図(国土地理院)ほか

主な利用条件は原作者の氏名、作品タイトルなどを表示することが必要。改変や二次利用が可能。

 

10、大阪近辺の地質図、地盤図等

関西地盤情報ライブラリー http://www.kg-net2005.jp/lib.html 

(関西地盤研究会により抽出・情報化された各種研究地盤情報を広く公開するためのプラットホーム。沖積層の分布図や土性図、断面図などが表示される。)




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