X | 2014/7/14 | 森昌子、中学2年生のアルバム他 |
2014/7/13 | 子供から少女への過渡期のLPレコード「おかあさんに捧げる詩(うた)」(森昌子) | |
2014/6/28 | ||
2014/6/13 | アルバムの珍しい曲をステージで歌う森昌子 | |
2014/6/12 | 森昌子、共に泣ける曲 | |
2014/6/7 | 森昌子、「昌子 哀愁」を聞いて | |
2014/6/3 | 森昌子の裏の頂点、演歌とPOPの融合 | |
2014/5/18 | 森昌子、20代の作品群 | |
2014/5/5 | ||
2014/5/3 |
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タイトル本文 森昌子の初期の作品を現在の視点から、どう捉えるのか。当時、彼女のファーンなら、なぜファーンになったかが明瞭だ。でも、にわかファーンの私にとって、彼女の初期作品と言うのは、あまり聞かないので、どう位置づけたらいいのか不明だ。やはり、中学生向きの子供の歌なのだろうか。あるいは大人が聞くに堪えうる歌なのか。
初期の作品にどういう歌があるのかさえよく知らない。それで、まず楽曲をリストアップしてみた。 シングルレコードA面 (B面) 中学生の時 1,せんせい(太陽の花嫁)1972,7,13才 2,同級生(初恋の赤い傘)1972,10,14才 ◎ファーストアルバム”せんせい、同級生”1972,12 3,中学三年生(少女が石段のぼる時)1973,2, ◎アルバム”中学三年生”1973,3 4,夕顔の雨(待ちぼうけ)1973,5, ◎アルバム”マコ思い出の歌”1973,6 5,白樺日記(お兄さんみたいな人)1973,9, ◎アルバム「白樺日記〜マコ初恋へのあこがれ」1973,10 6,記念樹(さびしがりや)1973,11,15才 7,若草の季節(娘の暦)1974,2,15才 中学を卒業し、高校生へ ◎アルバム「若草の季節〜マコの好きなヒット曲」1974,4 8,下町の青い空(浅草の白い鳩)1974,5,15才 ◎アルバム「森昌子ショウ〜下町の青い空」1974,6 9.今日も笑顔でこんにちは(愛は遠い)1974,7,15才 10,おかあさん(ひとりっ娘)1974,9,15才 こう見てくると、中学2,3年の1年半の間でシングルレコード7枚,アルバム3枚を出している。高校生になっても、9月までの半年間にシングル3枚、アルバム2枚を出すものすごさ。これでは学業、友達との交際、修学旅行、受験、終業式・入学式など学校行事などまともにできるはずがない。しかも、テレビ出演やコンサートなどの出演もある。憲法第27条3項には「児童は、これを酷使してはならない」と規定されている。13,14歳は児童ではないのでしょうか。のどを痛めたり、声が出なくなったり、歌手を辞めたくなるのも当たり前と言えば当たり前の状態ですね。 今回、中学時代のB面とファーストアルバムをyoutubeからピックアップしました B面 1,太陽のの花嫁 http://youtu.be/vUcLy_xfBhM 2,初恋の赤い傘 http://youtu.be/jITBA3XK5Zg 3,少女が石段のぼる時 http://youtu.be/zxF1mdqbpew 4,待ちぼうけ youtubeなし 5,お兄さんみたいな人 http://youtu.be/TLWPyPf-ljo (好きな歌です) 6,さびしがりや http://youtu.be/ej6GPdbtBfE (好きな歌です) 7,娘の暦 http://youtu.be/41HI_0nvQiY ファーストアルバムはどこかのステージ上で録音されたものを、アルバムとして発売している。歌手デビューして半年、中学2年生のアルバムだ。私はこのLPレコードを持っているが、聞いている方がドキドキハラハラしてくる。でも、その歌の力強さに当時の日本の明るさ、元気さ、希望を感じるのだ。 ファーストアルバム”せんせい、同級生”から 1,せんせい 2,17歳 http://youtu.be/UwICDokUgns 3,瀬戸の花嫁 http://youtu.be/Be5usC33exY 4,私の城下町 http://youtu.be/zqkCCLJUz8U 5,悲しみの日曜日 http://youtu.be/QIr38aEdTRw(この歌はいいですね) 6,同級生 7,初恋の赤い傘 http://youtu.be/jITBA3XK5Zg(お手紙を上げてもいいですか、赤い絹糸と似通った曲) 8,恋する季節 http://youtu.be/mZCMiB0-R_4 9,太陽がくれた季節 http://youtu.be/66ZaWLXcwIg 10,友達よ泣くんじゃない http://youtu.be/K-nzjQgrzuY(この歌も好きです) 11,ひとりじゃないの youtubeになし(とても力強い歌い方) 12,太陽の花嫁 http://youtu.be/GpObtHK7p14 このページの先頭へ |
タイトル本文 森昌子の16歳のLPレコード「おかあさんに捧げる詩(うた)」(1974,12)を聞いた。母をテーマにした一つの物語風の構成で、良くわからないが田舎や下町を舞台に子供やお父さん、おかあさん、赤ちゃんががでてきて、歌の合間にしゃべっている。”下町の青い空”の歌の中に電車が走る音や店屋のおじさん・おばさんの声が出てくるのと同じだ。それの拡大版のようだ。
このLPの”下町の青い空”はCD版とは少し違っている。もとのシングルレコードをカットしたものなのだろうか。、歌い方も音楽もとても素朴だ。そして優しくて、幼くて、舌足らずで、子供っぽさが残っている。 次の”時には母のない子のように””島原の子守歌”はもう子供を抜け出して少女あるいは大人の歌い方になっている。 ”ママに捧げる詩”はきれいな、のびやかな声と哀感漂う歌い方だ。 ”愛する人に歌わせないで”は森山良子が歌っている、戦争で父親を亡くした母娘の歌だ。この歌の歌い方もきれいだ。16歳の少女が歌える、最大の気持ちをこめた歌い方だろう。こうした反戦歌や社会的な歌も歌って欲しかったな。 これらの歌は、この2ヵ月後に発売されるLPレコード「16歳の演歌」の歌を彷彿とさせるものだし、子供から少女への過渡期の歌集ともいえるものだろう。 youtubeから 下町の青い空(レコード版なし)http://youtu.be/u6f5H0_leUQ http://youtu.be/QiSHJhE9TPQ http://youtu.be/7KoWSRGwfjs http://youtu.be/vUQUvB_biCk 時には母のない子のように(レコード版なし) http://youtu.be/q7_hd17Vnz8 http://youtu.be/7evY6JUcVF0 ママに捧げる詩 http://youtu.be/LV6IPYJ-D58 愛する人に歌わせないで http://youtu.be/IwXwWKpKBC0 愛する人に歌わせないで(森山良子) http://youtu.be/2aaZh5L4ihQ http://youtu.be/2HJE4lWGokE おかあさん http://youtu.be/VztcicxM7Bk http://youtu.be/o7b76vy68K4 http://youtu.be/UICbG2u2gGA (追加) このLPレコードの中で、最も大事な曲が抜けていました。”りんごの花が咲いていた”です。他の曲とは違って、まさしく今後の森昌子の路線を暗示する重要な曲です。まさしく”演歌”です。初めての本格的な演歌ではないですか。 YouTubeから りんごの花が咲いていた http://youtu.be/1GVX9ZZv12k http://youtu.be/AS8302z2Syk |
タイトル本文 私は音楽に素人だ。音符も読めないし、歌も歌えない。でも、日本の歌謡曲を聴いて、いいなと思える。それで、ブログで森昌子の歌を、感動した気持ちを書いてきた。そして、3年半聞き続けて、全体像がわかってきたが、それでも聞いている。やはり、森昌子の歌には魅力がある。演歌に飽きが来ると、10代の演歌や、A面のPOPな曲を聞く。またそれに飽きると、20代のB面を聞く。それに飽きると、20歳前後の歌を聴く。そして、また10代のアルバムを聞いたりする。そうした中で、徐々に感動は少なくなってきたが、それでも、昌子の声を聞くことは、安心感がある。
僕が思うには、昌子の歌は世界的に通用するのではないかと思うのだ。特に、20代のアルバムはとても味わいのある歌い方だ。”Japanese popular song of ”enka””として。それは、LPレコード”立待岬”と”北風は暖かい”、”女の暦”所収の作品群だ。また、これらのほかにも、B面の作品もいいし、”20歳の演歌”の”信濃川慕情”もいい。こういう題名はどうだろう。”1980's tasty Japanes popular songs"。 私が今、考える味わい深い歌とは次のような曲だ。 寒椿 http://youtu.be/X27GlI7kHlQ http://youtu.be/sMrW89lk0Ro ほお紅 吉祥寺物語 http://youtu.be/fqJ7z5BUACg 悲しみの向こう側 http://youtu.be/g85R4nIdu3U 冬化粧 http://youtu.be/yt798NiYruY 冬の陽炎 http://youtu.be/aU3ium86pAk 涙雪 http://youtu.be/QsA9ZHy1Yo4 あなたの椅子・立秋 美濃赤坂線 http://youtu.be/OEgrJmuWSx8 日暮れ雨 http://youtu.be/y-xBBRqD-Us 思い川 http://youtu.be/nu9qL0CGLJM 思い出めぐり http://youtu.be/WYEwqayYCYU 季節に抱かれて http://youtu.be/-CsEW-RjRDw 東京ランデブー http://youtu.be/hCkwqE4S-YM 北風は暖かい http://youtu.be/P9sY3u2kyF4 海峡記 http://youtu.be/DVxtyiHhmhs 幸せに架ける橋 あなたの灯台 花追いびと http://youtu.be/94qlAc02GaM 帰郷 嵯峨野情話 http://youtu.be/FcMsINONxeQ 夜汽車 http://youtu.be/uuDl9YJpFzs おまえと呼ばれたい http://youtu.be/yGEqnTXmMQc 赤い糸 http://youtu.be/X6QNvW825do 雨の糸 http://youtu.be/apJ1ZKB5K6g 愛の白夜 http://youtu.be/iUMw-vfWrZY 信濃川慕情 そして、森昌子の歌の基本ともいえるのが、”16歳の演歌”と”17歳の演歌”だろう。森昌子と言う歌手に、これらのアルバムがなければ、20代の味わいのある演歌は生まれなかっただろう。多分、アイドル歌手で終わっただろう。演歌歌手として、今も歌っていけるのは、この16歳と17歳の時にこれほどのすばらしい演歌を歌いこなせたからだろう。この歌には感情こそ子供っぽいところがあるが、その声はきれいだし、歌い方は胸を打つものがある。 他人船 http://youtu.be/JdeLXUmEpeE http://youtu.be/5lg6ruieEN0 白い花の咲く頃 http://youtu.be/CBn3vWqUA_U 川は流れる (youtubeになし) 潮来の花嫁さん http://youtu.be/PYntSt8gliI(このライブの声はとてもきれい) http://youtu.be/6qF9EfwBAfA 江の島悲歌 http://youtu.be/CjDIDIuh-jM http://youtu.be/Kv1Edq8GNWE 北上夜曲 http://youtu.be/0oSP0flaig8 連絡船の歌 http://youtu.be/1b-K2qTi9Mo (再デビュー後の歌声、10代は無し) 親子船唄 http://youtu.be/8RW_NNcOEDI あざみの歌 http://youtu.be/T-51tQXaKNk 月よりの使者 http://youtu.be/Qisg2O_t8O4 http://youtu.be/kEdCsqG1OmM 哀愁海峡 http://youtu.be/wSjNsq5wf2s ああ上野駅 http://youtu.be/1LBYwQffDjI お月さん今晩は http://youtu.be/Hh351kp9Z_k アンコなぜ泣く http://youtu.be/JyhmoY9EbiQ 高原の駅よさようなら http://youtu.be/bjooTRYebLE お別れ公衆電話(”18才の演歌”より) http://youtu.be/Ckb6DCQOvxY これらは演歌だ。でも、10代の歌も感動的な歌が多い。しかし、歌詞が子供っぽいので、世界に通用するかと言えば、良くわからない。 次に、レコード会社を変わってからのB面は感動的な曲が多い。飛びぬけてすばらしいと言うのではなくて、車に乗って流して聞くと、とても聞きやすく感情が高まってくる。 冬の部屋 春日和 夕焼けの空 雨の港町 翼 妹 手紙 古都の春 しあわせありがとう 雁来紅 涙暦 初秋 こう見てくると、森昌子の歌には、20代はA面が必要ないのだ。A面よりLPアルバムやB面にすばらしい曲が並んでいるのだ。A面の特色は現在聞くには、少し硬いのだ。それで、受け入れにくくなっているのではないかと思う。 例えば 北寒港 悲しみ本線日本海 鴎歌 立待岬 越冬つばめ 恋は女の命の華よ でも優しい曲もある。 信濃路梓川 ふるさと心 ふるさと日和 寒椿 ほお紅 など こう見てくると、森昌子の歌は聴きやすい面、聞きにくい面も併せ持っているが、でもほぼ押しなべて聞き応えがある。外国の人が聞いても、十分耐えうる、一般性・普遍性のある、芸術性の高い曲だと思うのですが。 この ページの先頭へ |
タイトル本文 youtubeを見ていたら、とても珍しい動画を発見した。まるで森昌子がキャバレーで歌っているような、音響の悪さ、そして衣装のきらびやかさ。でも、歌っているのはまさしく森昌子。声も綺麗。元気もいい。1983年頃らしく、歌っているのはLPレコード「立待岬」所収の”美濃赤坂線”と”赤いすずらん”、それと”信濃路梓川”。もう少し画像が鮮明で、音響もよければいいのだけれど、両方ともよくないので、ちょっと残念。でも、とても珍しい曲を歌っているので、びっくりしました。
美濃赤坂線 http://youtu.be/OEgrJmuWSx8 http://youtu.be/d0e8fjLWAps 赤いすずらん http://youtu.be/gyhPTgXNKGk 信濃路梓川 http://youtu.be/YXn-uZpGDlY http://youtu.be/N0g72GuVf1Y このページの先頭へ |
タイトル本文 森昌子の歌を聴く楽しみに、”泣ける”ということを挙げることができる。彼女の声には不思議と涙を誘う要素がある。その要素とははっきりわからないが、それは声帯の特色なのだろうか、あるいは精神的なものが、聞くものを触発して涙を誘うのか、はっきりわからない。
また、同じ曲でも聴く時によって、涙を誘う時もあればそうでない時もある。また、好みが変化して、前には涙が出ていたのが、いつしかでなくなることもある。 今聴いても涙が出てくるのは、嫁がせる父と嫁ぐ娘の思いを歌った曲だ。 季節(とき)に抱かれて(アルバム「立待岬」所収1982、11、24歳) http://youtu.be/t949oo0QgP8 古都の春(「寒椿」B面、1984、4、23才) http://youtu.be/jpd_udrrt-8 川は流れる(「16歳の演歌」所収) youtubeになし(仲宗根美樹 http://youtu.be/XuJut3psDM4) この曲はたまに聞くと、とても胸に響いてくる。 おばさん(1976,3、17歳) http://youtu.be/WpxIPZGQo5I http://youtu.be/qV9Zi8IHHuc 涙の桟橋(ライブ「涙の熱唱」1977、11、19歳) youtubeになし 他のライブ版(http://youtu.be/u0E-nLiM208) 恋唄(ライブ「ひとり舞台」より組曲”ほたる子”の中の1曲1978,11、20歳) youtubeになし ありがとう〜ひな物語(1986、8、27歳) http://youtu.be/KPsVs9nO1kQ http://youtu.be/iFUBHbeAfqM 涙暦(1986、8、27歳) http://youtu.be/QM7vYSFkqHI 翼(”北寒港”B面、1981、1、22歳) http://youtu.be/EfJfrbEcpjQ 面影の君(1975、6、16歳) http://youtu.be/hHCN8HNq2Lo http://youtu.be/f4lPLLgBWVE 母に手紙を書くときは(ライブ”青春の熱唱”1976,11,18才) http://youtu.be/2iNbFlHEm8c http://youtu.be/twwQaeBKNWw http://youtu.be/vW_F5JzRAHc http://youtu.be/xR2lbYnUzgA ここにあげた曲は、今思いついた曲だ。涙はその時々の感情によって、いろいろな曲と共振し合うだろう。だから、ある面、人それぞれで、これを聴けば涙が出てくるとも限らないだろう。 このページの先頭へ |
タイトル本文ひさしびりに森昌子のLPレコード「昌子 哀愁」(1979,7,20才、全編作詞、阿久悠)を聞きました。以前に何度か聞いて、その歌のつまらなさに聴くのを止めてしまったのですが、昌子の歌の全体像がわかってきた今、何か別の側面を見たくて、聞きなおしました。今回、カーオーディオから流れる曲は、以前と同じように歌はつまらないのですが、声がとてもきれいでした。20歳以降、演歌を歌う声は、きれいとか美しいとか、そういう感動はないのですが、このLPレコードの声はまだ、大衆に媚びたような声ではなくて、10代のはつらつとしたのびやかな声を維持していました。そして、僕はその声に、昌子の唇を想像してしまいました。声と唇が一体として聞こえるのです。昌子の柔らかな唇が、耳元でささやいているように聞こえるのです。10代は声(あるいはのど)で歌っていましたが、20歳は唇で歌っている感じなのです。少女が女になってきたのでしょうか。20歳以降の昌子の歌には、そういう聞こえ方はしません。とても味わいのある歌い方で、心で歌っている感じがします。 このことは「20歳の演歌」でも、少し聞こえたりします。他の人はこのLPレコードから昌子の唇が浮かんでくるでしょうか。もしかして、私が勝手に想像していることなのでしょうか。 このLPレコードの僕の評価は良くないです。すべての曲が、昌子に合っていないし、曲の雰囲気もなんか古い。作詞家・阿久悠がその時々に作詞したものを寄せ集めたもののように感じます。まとまりに欠け、20歳の昌子が歌う意味合いが見出せない曲ばかりです。そうした中で、声だけが、とても貴重な声を収録している様に感じるのです。 全11曲の中で、僕がまあまあだと思う曲を6曲選びました。また、それ以外の5曲も載せました(画像はLPレコードの歌詞の表紙写真です)。 youtubeから お茶の水時代 http://youtu.be/ECQ3CxiGMiw 風の旅路 youtubeに無し 夢の重さ youtubeに無し 紅差し指 http://youtu.be/ai0xkrxrDY8 夏草の二人 http://youtu.be/-1zbfDLhKLM 若狭の海 http://youtu.be/yylEhS-00dg まあまあ以外の曲 駅前物語 http://youtu.be/cdpa5gqRYDo 川のほとりで http://youtu.be/a1pd6Mrfqz0 真夏の夜の子守唄 yotubeに無し 酒場の鯉のぼり http://youtu.be/W4R2w2t9cYk 遠く離れて http://youtu.be/rlYsdNi7qIM このページの先頭へ |
タイトル本文 歌手・森昌子が歌手を辞めたいという気持ちと、彼女の歌の特質は多分、比例していると思う。歌手を実際辞める決意は、恋愛話がかなり進んでからのことだろうけど、僕が思うには”恋は女の命の華”を歌っているあたりから、その決意が徐々に高まってきている感じを受ける。
というのは、”悲しみ本線日本海”から”越冬つばめ”までは多分、無我夢中で演歌の世界を歌ってきたのだろう。その後、”寒椿”や”ほお紅”、”涙雪”とヒットしたが、このあたりで本来の昌子が持っている、もっと軽いポピュラーを歌いたいという希望ー演歌路線を修正したい希望が強く出始めたと思う。それは、昌子本来の性質だろう。そのことは、発売されてきたLPレコードが演歌でなくて、もっと軽いポピュラーを歌っていることから明らかだ。そして昌子が女として成熟して、花開いたのがLPレコード”女の暦”(1984,12,26才)に含まれる、数々の歌なのだろう。 これらの歌は、昌子が本当に歌いたい歌の雰囲気を最も伝えている。それは今を生きる、女の雰囲気であり、今の社会の雰囲気だ。昌子は実際は演歌でうたわれる世界ではなくて、こうした世界を歌いたかったのだ。 それが次の曲だ。これらは演歌とポピュラーが溶け込んだ世界だ。 ほお紅 http://youtu.be/qROjFbpy9Vg 吉祥時物語 http://youtu.be/fqJ7z5BUACg 冬化粧 http://youtu.be/yt798NiYruY 冬の陽炎 http://youtu.be/aU3ium86pAk 涙雪 http://youtu.be/pl5LkNazcCg 悲しみの向こう側 http://youtu.be/g85R4nIdu3U あなたの椅子・立秋 youtubeになし(この曲は穏やかで熱情的で何度も聞きたくなる曲だ) でも、、”涙雪”のあと、A面はやはり演歌。もう昌子は、歌を離れて、実際の恋愛や結婚へ突き進むことになるのだろう。それと比例して、辞めたいという気持ちも強くなっていくのだろう。 |
タイトル本文 僕は5月5日のこのブログで、森昌子の20代の歌を作品群として捉えた。それは1曲1曲にそれほど大きな感動は得られなくても、全体としてすばらしい作品の集まりになっているからだ。その作品の集まりは、その時々の昌子の心情を表わしていると思う。その心情は、女性としての微妙な心の動きであり、心の内面でもある。あのひとにこう思われたい、あのひととこうしたい、と言うあからさまではない、女の気持ちの表現だと思う。だから、全体として、女の異性を思う気持ちが、その年齢に応じて、色々な言葉やメロディに合わせて、また場所を変え、季節を変えて歌われているのだろう。昌子の20代の歌は演歌でありながら、女心の微妙な変遷過程の集積だと思う。
森昌子の20代の作品群を聞くとき、それは発売順に合わせて、A面やB面ばかり流して聞く方法と、その時々に発売されるLPレコードのアルバムばかりを聞く方法。そして、もうひとつがそれらを混合して聞く方法があると思う。最初、僕はA面ばかり聞いていた。しかし、それはとてもつまらなかった。発売されているCDは、すべてこのタイプだ。残念ながら、A面だけでは感動しないのだ。それは、やはり彼女の歌声が、脳の中に潜在的に残っているのか、新鮮味に欠けて、感動しないのかわからない。ところが、僕はB面を聞いてとても感動したのだ。昌子の20代は、まさしくB面にあるのだ。それとオリジナルなLPレコード。これには昌子の生身の特徴が映し出されている。歌い方に十代のようなはつらつさがないが、何か女の優しさや肌のぬくもりを感じるのだ。まだ、母にはなっていないが母親のような優しさ。 今、私は主にLPレコードのアルバムを主体に聞いている。CDで発売されている20代の曲だけでは、昌子の歌の半分程度しかわからないと思う。 森昌子の演歌の始まりは、私はLPレコード「そしてひとり」ではないかと思っている。”雨の糸”と”愛の白夜”、この2曲が、演歌歌手を目指し始めた森昌子の、初めの曲の様な感じがする。それまでは、アイドルであった。そして昌子の低迷期を通じて、演歌歌手になろうとした、決意の歌のように感じられる。特に、表紙の写真は悲壮感が漂っていて、並々ならぬ決意が伺える。 次に特徴的なLPレコードが「「立待岬…愛しき人へ」(1982,11,24才)と「北風は暖かい〜今、故郷は…〜」(1983,8,24才)だ。そしてこのあと、”越冬つばめのヒットとなる。越冬つばめ以降、A面にすばらしい曲が出てくる。”寒椿”や”涙雪””ほお紅”・・・ Lpレコードでも、「女の暦〜ゆれる想い〜」(1984,12,26才)や「愛傷歌〜やがて秋から冬へ〜」(1985,10、27才)。LPレコード「愛傷歌」はやや、これまでの昌子の歌い方とは違って、結ばれた男女を歌うようになる。もう、森進一との愛が深まっていたのかもしれない。オリジナルなLPレコードはこれで終わりだ。でも、引退する月に、シングルCDを4枚発売している。これらの曲も魅力的で、LPレコードのような感じだといえる。 youtubeから 雨の糸(LPレコード「そしてひとり」より) http://youtu.be/apJ1ZKB5K6g 愛の白夜 (LPレコード「そしてひとり」より) http://youtu.be/iUMw-vfWrZY 赤い糸(LPレコード「北寒港」より) http://youtu.be/X6QNvW825do |
タイトル本文 僕は4/27に10代の森昌子の歌を展望した。今日は20代の歌を展望しよう。
10代はそれはすばらしい歌唱力を展開した。感動の連続だ。しかし、20代に入る前から、その歌唱力にかげりが見え始めた。声に魅力が乏しくなったのだ。それと精神的に歌手を続けるかどうかでも悩む。そこで、20才前後は森昌子の低迷期だ。でも、森昌子と言う人間は社会性には乏しいが、異性への関心は人一倍強くて、人間が純粋なのだ。それで、20才以降の歌は、自覚し始めた”女”と言う性を、自分のものにしようと昇華した過程であり、その成果を表現していると言えるのではないか。その成果といえるのが、”越冬つばめ”前後からの作品群だ。作品群と言うのは、森昌子の特徴を表わすのに、一つの作品ではその特徴を言い表わせないのだ。多くの作品から森昌子の特徴を見るべきなのだ。 森昌子の作品群を見ていると、そこには大きな一つの流れが見える。それは女と言う性だ。女とは何なのか、なぜ、女は女になろうとするのか。それは歌の世界ばかりではない。昌子自身が身をもって女について考え、女になろうとしている。そして、僕自身の結論では、女になっているのだ。卑猥な表現をすれば、動物のメスになっているのだ。男も女も、20歳を過ぎる頃から、性への関心が肉体的にも精神的にも高まる。その思いは、動物的なものからくるのだろう。それは身体にも精神にも刷り込まれたものだろう。だから、その思いを、歌手として、女として表現したのが森昌子ではないのだろうか。 本当の森昌子って、もっとブスだろう。でも、心がきれいだから、きれいな女心を表現できるのだろう。心が庶民的だから、庶民の女性の心を表現できるのだろう。結婚に憧れ、結婚を望むがゆえに、結婚したい女性の心理を気持ちをこめて表現できるのだろう。母を愛し、父を愛していればこそ、母や父を歌って、すばらしい感動を呼び覚ますのだろう。 今、森昌子の新曲”花魁”も、一度も聞いたことはないが、20代のこの思いが、55歳になった今も引き継がれて開花したとも言えなくもないのではないか。 |
タイトル本文この歌は若い女性の男性への信頼感を歌っている。現実はどうだかわからない。でも、女性と言う性は、異性に対してこういう信頼感を抱いているとすれば、それはすばらしいことだし、それこそ人間性の発露だろう。曲がやや単調だが、歌詞がとても良くて感動する。こういう信頼感に根ざした愛こそが、若いときの愛かもしれない。
”翼”(1981,1,23才)は”北寒港”のB面。作詞、橋本淳、作曲、中村泰士。次の曲が”悲しみ本線日本海”。レコード会社を変わり、なんとかヒット曲を飛ばそうと奮闘している時の曲だ。この時代は、まだ歌に力強さを感じる。 youtubeから 森昌子 翼(つばさ) http://youtu.be/EfJfrbEcpjQ このページの先頭へ |
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