Triboluminesence 摩擦ルミネンス

2017年発表
 
前作での実験的音楽スタイルが生み出した瑞々しい生命力を感じさせる力作

前作『Metal Dog』から2年を経ての新作。
アルバム・タイトルのTriboluminesenceはトリボルミネセンスと読むらしい。
意味的には”物理的摩擦行為による発光”で日本語訳すると摩擦ルミネンスらしい。
前作に引き続きすべての楽器をアンディーがオーバーダブで演奏している。
※「Garden Of The Sea」にのみArtyom Manukyanがチェロでゲスト参加している。

ん?これってまるで前作の実験的な行為を意味しているように感じる。
自身の引き出しをすべて開け放ち、そこに情熱的で野太く歪んだギターの演奏を対峙させる今までにない作風だ。
これまでの繊細な音片に厚ぼったいギターエフェクトの音を交互に奏でたり融合したりの実験的サウンド。
とても興味深い楽曲が多かったが、私的にこれは実験的と言うよりは荒行に感じた。

前作で既に今作を連想させる楽曲「How Long Is Now ?」、「Oceans Of Enceladus」等が収録されていたし、
やはり前作の延長線上にあることは間違いないようだ。
彼の過去、現在が融合している世界であり、
これまでのキャリアの集大成であり、とても瑞々しい生命力を感じさせる力作と言える。
’89年の名作『The Golden Wire』の進化版、現代版とも言えそうだ。

個々の楽曲へのコメントは必要ないだろう。
全てのアンディー・ファンが納得する名作。彼の創作意欲はまだまだ枯れていないぞぉ!!!
これまで同様、短いスパンで新作を発表し続けてほしい!

1. If Anything
2. Triboluminesence
3. Adinkra
4. Elephant Bird
5. Shadyland
6. Haunted Dolls
7. Gigantopithecus
8. Pukul Bunye Bunye
9. Garden Of The Sea

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