函館本線

区 間 ・函館〜大沼公園〜森〜八雲〜長万部〜倶知安〜余市〜小樽
〜発寒〜札幌〜江別〜岩見沢〜滝川〜深川〜旭川
・大沼〜渡島砂原〜森
営業キロ 函館〜旭川       423.1km
大沼〜渡島砂原〜森  35.3km

北海道の入り口函館から、小樽、札幌を通り旭川までの北海道一の路線。根室本線の様に函館本線も大きく3つの性格に分けることが出来る。


@函館〜長万部間


「北海道の玄関」と呼ばれている函館駅。青函連絡船廃止後は、単なる通過駅になってしまうかと心配されたが、本州〜北海道を直通して走る旅客列車のほとんどは函館で方向転換し、電気機関車からディーゼル機関車の付け替え(函館から函館本線「小樽」、室蘭本線「東室蘭」まで電化されていないため)、また、函館発着の列車も多く、いまでも、駅舎や街の佇まいとともに「北海道の玄関」としての風格がある。
ここの区間は、苫小牧、札幌方面に行く列車(旅客、貨物共に)の通り道になっており、特急「北斗」、寝台特急「北斗星」「トワイライトエクスプレス」等、代表的な優等列車が走る幹線区間である。

時刻表を見てもらうと、七飯〜大沼〜森間は8の字になっている。七飯〜大沼間は上下線によってルートが違う。下りは途中駅がない通称「藤城線」を、上りと一部の下り普通列車は、大沼−仁山−渡島大野−七飯と「仁山ルート」を走る。

大沼〜森間は、大沼−大沼公園−駒ヶ岳−森の「駒ヶ岳経由」と、大沼−渡島砂原−森の「渡島砂原経由(砂原線)」の2つに分かれる。駒ヶ岳経由は、距離は砂原線経由より短いが、20パーミルの勾配が続く路線、しかしながら上り急行「はまなす」以外の優等列車は上下線ともここを通る。砂原線の方は、急勾配はないが距離が12.8キロ長い。上下線普通列車の一部、上り快速「ミッドナイト」、上り急行「はまなす」のみが、この砂原線を使用する。

「いかめし」の駅弁で有名な森駅からは内浦湾沿いに、八雲、長万部(おしゃまんべ)と進んでいく。優等列車はすべて長万部から室蘭本線に入っていく。普通列車も全列車長万部発着である。


函館駅 長万部駅


A長万部〜小樽間

以前、国内最大旅客用蒸気機関車C62が、しかも重連で急行「ニセコ」を牽引していた有名な区間。室蘭本線経由を”海線”といい、勾配のきつい山間を走るこの区間を”山線”とよんでいる。
現在では、定期優等列車は一本もないローカル区間になってしまった。ただ、沿線にスキー場で有名な「ニセコ」駅があるため、臨時特急が札幌から走ることもある。
沿線は、晴れていれば蝦夷富士で有名な「羊蹄山」を望めるし、また、倶知安駅前には「日本一の水」として羊蹄山の湧き水を飲むことができる。余市にある「ニッカウヰスキー」では、ウイスキーの試飲も・・・
一大閑散線区となってしまったが、1日かけて途中下車をしながらのんびり乗るには、ピッタリの区間である。


倶知安駅 羊蹄山の湧き水 小樽駅


B小樽〜札幌〜旭川

この区間は、函館本線だけでなく、道内でも利用客が多い大動脈。区間全線複線で、道内初の電化されたのもこの区間である。
小樽〜札幌間は定期優等列車は走らないが、ほぼ10分間隔で普通・快速列車が運行されている。快速「マリンライナー」「エアポート」は、小樽〜札幌を約30分で結んでいる。一方、普通列車だと約1時間かかり、30分の差があるので注意が必要。

「小樽、南小樽、小樽築港」とすぎ、ここから「銭函」まで日本海の海岸スレスレを走り、黄昏時の景色は最高だ。「銭函」からは海岸から離れ、まっすぐな線路が続く。途中、「手稲」には優等列車の車両基地がある。「琴似」から高架となり札沼線との分岐駅「桑園」をすぎると北海道一の都市「札幌」に到着する。

札幌〜旭川間は、30分間隔で特急が走る区間。特急「スーパーホワイトアロー」、また、新千歳空港〜札幌までが快速「エアポート」として運転して、札幌で列車種別・名称が変わり旭川に向かう特急「ライラック」。ちなみに札幌・旭川発を「スーパーホワイトアロー」は毎時00分、「ライラック」は毎時30分に統一している。それに、札幌〜網走間を走る特急「オホーツク」、札幌〜稚内間の特急「スーパー宗谷」「サロベツ」「利尻」もこの区間
を走る。ほとんど待たずに特急に乗れるが、どれも乗車率が高く、自由席で確実に座るなら早めに列んだ方が
いいだろう。

「札幌」を出ると、気動車基地のある「苗穂」、千歳線と分岐する「白石」をすぎ、市街地の中列車は走っていく。室蘭本線との接続駅「岩見沢」、根室本線との接続駅「滝川」、留萌本線との接続駅「深川」と、本線と分岐する駅が続き、終点「旭川」に到着する。終点旭川では「宗谷本線」「石北本線」「富良野線」の各列車に乗り換えできる。


銭函駅

札幌駅 岩見沢駅 深川駅 旭川駅


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