戸田和光 編
今回も、関西学院大学ミステリ研究会の会報《幻影 VOL.16》に掲載された、清山優希氏の暫定版・草野唯雄全作品レビュー≠見て、急きょまとめたものになる。個人的には全く作る予定はなかったが、こういうレビューを見てしまうと、じゃあ、一応整理しといた方が、何かの折の参考になるかな、と思ってしまうためである。そう大した新規情報がある訳ではないが、追加のレビューなどを企てた場合の多少の参考になれば――くらいの心積もりではいる。
そんな訳で、“暫定作成版”と銘打っている。この名の通り、いつものもの以上にミスや洩れがあるかと思うが、ご了解いただきたい。
書名 | 改題 | 区分 | 出版社 | 出版年月 | 文庫 | 備考 |
抹殺の意志 | 長編 | 三一書房 | 1969年7月 | |||
北の廃坑 | 長編 | 青樹社 | 1970年6月 | |||
影の斜坑 | 長編 | 青樹社 | 1971年11月 | |||
天皇賞レース殺人事件 | 長編 | サンケイ新聞社出版局 | 1972年2月 | |||
瀬戸内海殺人事件 | 長編 | 春陽堂書店 | 1972年4月 | ☆ | ||
鳴き竜事件 | 鳴き竜殺人事件 | 長編 | 河出書房新社 | 1972年10月 | ||
爆殺予告 | 長編 | サンケイ新聞社出版局 | 1973年1月 | |||
明日知れぬ命 | ▽俘虜偽装殺人事件 | 長編 | 産報 | 1973年6月 | ||
闇の臭跡 | 長編 | 青樹社 | 1973年7月 | |||
女相続人 | 長編 | 光文社 | 1974年4月 | |||
もう一人の乗客 | 長編 | 光文社 | 1975年4月 | |||
殺意は看護婦を抱きながら 昭和猟奇情痴事件簿 | みなごろしの寺 | NF | 潮出版社 | 1975年8月 | ||
犬の首 | 長編 | 祥伝社 | 1975年8月 | |||
ジス・イズ・ザ・殺人 | 長編 | 徳間書店 | 1976年2月 | |||
警視泥棒 | 長編 | 祥伝社 | 1976年4月 | |||
甦った脳髄 | 短編 | ワールドフォトプレス | 1976年7月 | |||
見知らぬ顔の女 | 長編 | 光文社 | 1976年8月 | |||
二人の追跡者 | 長編 | 祥伝社 | 1977年3月 | |||
死の舞踏 | 長編 | 祥伝社 | 1977年6月 | |||
人みな欲望を持つ | 長編 | 光文社 | 1977年7月 | |||
未知なる犯罪領域 | 天使は夜、訪れる ▽未知の犯罪領域 | 短編 | 新評社 | 1977年11月 | ||
地底に蠢く | 私の中のあいつ | 短編 | カイガイ出版部 | 1977年11月 | ※2編差し替え | |
文豪挫折す | 中編 | 光文社 | 1978年4月 | |||
七人の軍隊 | 長編 | 主婦と生活社 | 1978年10月 | |||
陰の告発者 | 長編 | 文芸春秋 | 1979年1月 | |||
解明旅行 | 長編 | 光文社 | 1979年5月 | |||
悪霊の山 | 長編 | 徳間書店 | 1979年8月 | |||
さらば空港 | 長編 | 主婦と生活社 | 1979年11月 | |||
支笏湖殺人事件 | 長編 | 徳間書店 | 1980年5月 | |||
火刑の女 | 長編 | 光文社 | 1980年7月 | |||
私が殺した女 | 長編 | 徳間書店 | 1980年9月 | |||
"山口線""貴婦人号""" | 長編 | 光文社 | 1981年5月 | |||
黒十字架連続殺人事件 | 長編 | 徳間書店 | 1981年8月 | |||
棄てられた女 | 長編 | 角川書店 | 1982年7月 | |||
満月殺人旅行 | フルムーン殺人旅行 | 長編 | 光文社 | 1982年10月 | ||
寝台特急「はやぶさ」は止まった | 長編 | 徳間書店 | 1982年12月 | |||
わたしが死刑執行人 | 短編 | 徳間書店 | 1983年3月 | |||
蔵王山荘皆殺し | 蔵王山荘連続殺人事件 | 長編 | 角川書店 | 1983年7月 | ||
淫らな聖女 | 短編 | 徳間書店 | 1983年7月 | |||
街は狙われた | 長編 | 光文社 | 1983年11月 | |||
京都殺人風景 | 長編 | 徳間書店 | 1984年2月 | |||
清里高原に死す | 追いつめられた女 | 長編 | 徳間書店 | 1984年4月 | ||
喝采 | 長編 | 光文社 | 1984年9月 | ☆ | ||
プロボウラー殺人事件 | 罠 | 短編 | 光風社出版 | 1984年9月 | ※1編差し替え | |
交叉する線 | 短編 | 角川書店 | 1984年9月 | ☆ | ||
奥能登殺人遊戯 | 長編 | 徳間書店 | 1984年10月 | ☆ | ||
殺意の焦点 | 長編 | 実業之日本社 | 1984年11月 | |||
死体西へ飛ぶ | 短編 | 双葉社 | 1984年12月 | |||
北リアス海岸殺人事件 | 長編 | 光文社 | 1985年2月 | |||
仁右衛門島殺人事件 | 短編 | 徳間書店 | 1985年2月 | |||
消えた郵便配達人 | 長編 | 双葉社 | 1985年4月 | |||
クルーザー殺人事件 | 長編 | 角川書店 | 1985年5月 | |||
京都大文字送り火殺人事件 | 長編 | 徳間書店 | 1985年6月 | |||
死霊鉱山 | 長編 | 光文社 | 1985年9月 | ☆ | ||
ラスト・チャンス | 短編 | 角川書店 | 1985年9月 | ☆ | ||
磐梯高原殺人事件 | 短編 | 双葉社 | 1985年10月 | |||
怨霊島 | 伊勢志摩殺人綺譚 | 長編 | 徳間書店 | 1985年12月 | ||
博多長崎殺人行 | 長編 | 角川書店 | 1986年4月 | |||
「阿い宇え於」殺人事件 | アイウエオ殺人事件 | 長編 | 光文社 | 1986年5月 | ||
伊豆半島殺人行 | 長編 | 光文社 | 1986年9月 | ☆ | ||
越後恋歌殺人譜 | 長編 | 徳間書店 | 1986年11月 | |||
法廷心中 | 長編 | 双葉社 | 1987年3月 | |||
ハラハラ刑事危機一髪 知床五湖殺人事件 | 長編 | 光文社 | 1987年5月 | |||
殺人交響曲 | 短編 | 角川書店 | 1987年10月 | ☆ | ||
ハラハラ刑事一発逆転 核ジャックされた大東京 | 長編 | 光文社 | 1988年3月 | |||
観音崎灯台不連続殺人事件 | 長編 | 徳間書店 | 1988年4月 | |||
塩原殺人行 | 中編 | 光文社 | 1988年9月 | ☆ | ||
殺意の岐路 | 長編 | 角川書店 | 1989年1月 | ― | ||
伊豆密会旅行殺人事件 | 長編 | 徳間書店 | 1989年4月 | |||
まぼろしの凶器 | 短編 | 徳間書店 | 1989年8月 | ☆ | ||
女鑑識官 | 連作 | 光文社 | 1989年9月 | ☆ | ||
360時間の追跡 | 見えない罠 | 長編 | 光文社 | 1989年11月 | ||
丹後鳴き砂殺人事件 | 長編 | 徳間書店 | 1990年5月 | |||
毒殺鑑識官 | 連作 | 光文社 | 1990年9月 | ☆ | ||
推理喫茶 録音テープ殺人事件 | 連作 | 角川書店 | 1990年10月 | ☆ | ||
三幕殺人事件 | 長編 | 光文社 | 1990年12月 | |||
恐山「黄金の国」殺人海峡 | 長編 | 徳間書店 | 1991年2月 | |||
推理喫茶2 電話メモ殺人事件 | 連作 | 角川書店 | 1991年8月 | ☆ | ||
危うし女鑑識官 | 連作 | 光文社 | 1991年9月 | ☆ | ||
吉野隠国殺人事件 | 長編 | 徳間書店 | 1991年9月 | |||
女葬列者 | 長編 | 徳間書店 | 1992年3月 | ― | ||
狙われた女鑑識官 | 連作 | 光文社 | 1992年6月 | ☆ | ||
断崖の女鑑識官 | 連作 | 光文社 | 1992年9月 | ☆ | ||
鮮血海路 | 長編 | 徳間書店 | 1993年1月 | ― | ||
会津-米沢復讐回路 | 長編 | 徳間書店 | 1993年9月 | ☆ | ||
標的にされた男 | 長編 | 光文社 | 1993年9月 | ☆ | ||
鹿島臨海殺人悲曲 | 長編 | 徳間書店 | 1994年7月 | ― | ||
自首願望 | 長編 | 光文社 | 1994年10月 | ☆ | ||
南伊豆殺人行 | 長編 | 徳間書店 | 1995年6月 | ☆ | ||
紀ノ国殺人迷路 | 長編 | 徳間書店 | 1995年7月 | ― | ||
死体消失 | 長編 | 光文社 | 1995年9月 | ☆ | ||
擬装死体 | 長編 | 光文社 | 1997年6月 | ☆ |
例によって、書誌研究ありきのリストなので、単著の小説に限った。推理クイズ本2冊と、天藤真との共著は省いている。そのつもりでご覧いただきたい。
文庫の項は、“―”は文庫化されていないもの、“☆”は文庫オリジナルを指す(『瀬戸内海殺人事件』は、その後新書版も刊行されたため、文庫しか存在しない――ということにはならないが)。また、備考に記載している※は、文庫化にあたって行なわれた変更を示している。短編リストの収録作表記とあわせて見てもらうと、意味は伝わると思うのだが。
書名 | 初出誌紙 | 連載開始年月日 | 連載終了年月日 | 初出タイトル(備考) |
瀬戸内海殺人事件 | 別冊宝石 | 1964年4月 | 流れる海 | |
北の廃坑 | 推理界 | 1969年9月 | ||
明日知れぬ命 | 推理文学 | 1970年4月 | 明日知れぬいのち | |
二人の追跡者 | 微笑 | 1975年10月11日 | 1976年12月25日 | |
人みな欲望を持つ | 宝石 | 1976年6月 | 1977年3月 | |
寝台特急「はやぶさ」は止まった | 東京タイムズ | 1982年8月5日 | 1982年10月15日 | はやぶさは止まった |
京都殺人風景 | 東京タイムズ | 1983年10月24日 | 1984年1月6日 | 京都偽装殺人 |
殺意の焦点 | 週刊小説 | 1984年5月18日 | 1984年7月13日 | |
消えた郵便配達人 | 小説推理 | 1985年2月 | 1985年3月 | |
法廷心中 | 小説推理 | 1986年7月 | 1986年12月 |
例によって、書誌的な角度から見たものであり、特に初期の3編については、雑誌に一挙掲載されたものを、単行本化にあたって改稿されたはずなので、厳密に初出と呼ぶべきかは、私には分からない。ご注意いただきたい。
ここにあげた以外の60編は、書き下ろしである。90年代に入ってからは、殆ど長編書き下ろししか手掛けなかったことが分かる。雑誌への執筆依頼がなかったのか分からないが、ちょっと興味深いことかも知れない。
作品名 | 初出題 | 収録誌紙 | 掲載年月 | 連載終了年月 | 収録短編集 | 備考 |
報酬は一割 | 増刊宝石 | 1961年2月 | 交叉する線 | 荘野忠雄名義 | ||
交叉する線 | 増刊宝石 | 1962年6月 | 交叉する線 | |||
移りゆく影 | 宝石 | 1962年10月 | プロボウラー殺人事件 | |||
火事泥作戦 | エロチック・ミステリー | 1963年1月 | 殺人交響曲 | |||
冬宿 | 宝石 | 1963年1月 | 1963年3月 | プロボウラー殺人事件 | ||
不徳の旅 | エロチック・ミステリー | 1963年4月 | ||||
戯れ | エロチック・ミステリー | 1963年8月 | ||||
だに野郎 | 別冊実話特報 | 1963年10月 | ||||
四つの欲望 | 人みな欲望をもつ | 別冊宝石 | 1963年12月 | 死体西へ飛ぶ | ||
死者の呼ぶ谷 | 二人の旅行者 | 宝石 | 1963年12月 | 死体西へ飛ぶ | ||
ひったくり事件 | エロチック・ミステリー | 1964年1月 | ||||
きみ、安井昭平の平穏な一日 | 別冊宝石 | 1964年5月 | ||||
生かし屋 | 増刊小説倶楽部 | 1964年10月 | ||||
アリバイ星 | 推理ストーリー | 1965年5月 | ||||
金の座 | 剣豪列伝集 | 1966年4月 | ||||
街は知っていた | 推理ストーリー | 1966年6月 | まぼろしの凶器 | |||
七いろの肌 | 読切文庫 | 1966年9月 | ||||
看護婦殺し | 罠の誇り | 推理ストーリー | 1966年11月 | 磐梯高原殺人事件 | ||
吹矢場の女 | 剣豪列伝集 | 1966年12月 | ||||
霜夜 | 推理小説研究 | 1966年12月 | ||||
こわい指 | 増刊小説倶楽部 | 1967年2月 | ||||
殺人交響曲 | 推理ストーリー | 1967年3月 | 殺人交響曲 | |||
恍惚のたわむれ | 読切文庫 | 1967年6月 | ||||
どこかで死んでいる | 推理界 | 1967年7月 | ||||
受胎 | 増刊小説倶楽部 | 1967年8月 | ||||
悪の臭い | 推理ストーリー | 1967年9月 | ||||
殺意の誘発 | 推理界 | 1967年9月 | 磐梯高原殺人事件 | |||
蜜の報酬 | 読切文庫 | 1967年11月 | ||||
偽証の背景 | 推理ストーリー | 1968年1月 | 死体西へ飛ぶ | |||
あどけない女 | 増刊小説倶楽部 | 1968年2月 | ||||
大東京午前二時 | 推理 | 1968年2月 | 塩原殺人行 | |||
裏扉 | 推理界 | 1968年3月 | ||||
肌ざわりゲーム | 読切文庫 | 1968年6月 | ||||
汚れた欲情 | 傑作倶楽部 | 1968年10月 | ||||
快楽の人口美女 | 読切文庫 | 1968年10月 | ||||
挫折 | 推理ストーリー | 1968年10月 | ||||
死者に目なし | 推理界 | 1968年11月 | ラストチャンス | |||
愛の危険信号 | 傑作倶楽部 | 1969年1月 | ||||
地底の情事 | 増刊読切特撰集 | 1969年3月 | ||||
凌辱と死と | 読切文庫 | 1969年3月 | ||||
ガス | 推理ストーリー | 1969年5月 | 殺人交響曲 | |||
戯れの代償 | 傑作倶楽部 | 1969年5月 | ||||
殺害者を追え! | 読切文庫 | 1969年7月 | まぼろしの凶器 | |||
砂の夫 | 小説劇場 | 1969年8月 | ||||
金色の髑髏蛇 | 読切雑誌 | 1969年9月 | ||||
搦み合い | 読切時代小説 | 1969年10月 | ||||
索道に死す | 小説劇場 | 1969年11月 | ||||
薔薇に手を出すな | 小説劇場 | 1970年2月 | ||||
歓びの報酬 | 現代小説 | 1970年3月 | ||||
味気ない世の中 | 推理界 | 1970年3月 | 死体西へ飛ぶ | |||
眼球 | 小説劇場 | 1970年5月 | ||||
人形の家の媚情 | 読切雑誌 | 1970年5月 | ||||
犬の糞 | 読切時代小説 | 1970年6月 | 聖山 錠名義 | |||
鬼畜 | 小説劇場 | 1970年6月 | ||||
架空索道事件 | 小説サンデー毎日 | 1970年9月 | 交叉する線 | 三川 中名義 | ||
たった一人の鉱山 | 推理 | 1970年12月 | 交叉する線 | |||
永代橋異聞 | 推理文学 | 1971年1月 | ||||
まぼろしの凶器 | 推理 | 1971年5月 | まぼろしの凶器 | |||
皮を剥がれた男 | 推理 | 1971年8月 | ||||
透明な犯罪者 | 読切文庫 | 1971年10月 | ||||
水の音 | 小説サンデー毎日 | 1971年11月 | 未知なる犯罪領域 | |||
悪には悪の掟を | 読切傑作集 | 1971年11月 | ||||
復顔 | オール読物 | 1971年12月 | 甦った脳髄 | |||
落下の法則 | 推理 | 1971年12月 | ラストチャンス | |||
錯誤のダイヤル | 読切傑作集 | 1971年12月 | プロボウラー殺人事件(単) | |||
廃墟の仇花 | 読切文庫 | 1971年12月 | ||||
あるプロボウラーの死 | 推理 | 1972年1月 | ||||
完全自動写真 | 週刊サンケイ | 1972年2月 | 私の中のあいつ | |||
雁のわかれ | オール読物 | 1972年4月 | 私の中のあいつ | |||
末期の餅 | 推理 | 1972年4月 | ||||
人形の家 | 小説宝石 | 1972年6月 | 私の中のあいつ | |||
弁天沼事件 | 推理 | 1972年6月 | ||||
怪音 | 小説宝石 | 1972年8月 | 地底に蠢く(単)/プロボウラー殺人事件 | |||
誘う声 | 増刊小説倶楽部 | 1972年8月 | ||||
障害レース殺人事件 | 日刊スポーツ | 1972年8月17日 | 1972年9月15日 | 死体西へ飛ぶ | ||
テロルの果て | 推理文学 | 1972年9月 | ||||
死に花 | 小説クラブ | 1972年10月 | プロボウラー殺人事件 | |||
生かし屋株式会社 | 推理 | 1972年10月 | ||||
四つの証言 | 架空索道事件 | 現代月報 | 1972年12月 | 交叉する線 | ||
根絶やし | 小説宝石 | 1972年12月 | 甦った脳髄 | |||
外面女菩薩内心如夜叉 | 増刊小説クラブ | 1973年1月 | ||||
闇の中の柩 | 小説推理 | 1973年2月 | 未知なる犯罪領域/甦った脳髄 | |||
殺しの確率 | 増刊小説クラブ | 1973年5月 | ラストチャンス | |||
すすき河原に血がしぶく | 小説宝石 | 1973年6月 | 交叉する線 | |||
死霊の家 | 別冊小説宝石 | 1973年8月 | 甦った脳髄 | |||
死者は告白する | 新刊ニュース | 1973年10月 | ||||
甦った脳髄 | 小説宝石 | 1974年2月 | 甦った脳髄 | |||
死者の告白 | 小説推理 | 1974年2月 | 未知なる犯罪領域 | |||
皮を剥ぐ | 皮剥ぎ | 小説宝石 | 1974年4月 | 甦った脳髄 | ||
死の家の挿話 | 別冊小説宝石 | 1974年8月 | 甦った脳髄 | |||
いざ帰りなん故郷へ | 新刊ニュース | 1974年8月 | ||||
マレーネ・ディートリッヒ ノー・リターン | 小説推理 | 1974年8月 | ※石沢英太郎とのリレー小説 | |||
殺しのシンフォニー | 『あなたは挑戦者 』 | 1974年10月 | 磐梯高原殺人事件 | |||
ただ程こわいものはない | 『あなたは挑戦者 』 | 1974年10月 | まぼろしの凶器 | |||
呪いのスカーフ | 増刊小説クラブ | 1974年11月 | 私の中のあいつ | |||
呪いの幽体 | 小説宝石 | 1974年12月 | 磐梯高原殺人事件/甦った脳髄 | |||
死体西へ飛ぶ | 小説宝石 | 1975年3月 | 死体西へ飛ぶ | |||
森鴎外の女 | 問題小説 | 1975年4月 | 文豪挫折す | |||
トルストイ爺さん | 小説推理 | 1975年5月 | 文豪挫折す | |||
闇の怨霊祓い | 小説宝石 | 1975年6月 | 甦った脳髄 | |||
罠 | 問題小説 | 1975年8月 | プロボウラー殺人事件 | |||
華やかな罠 | 小説宝石 | 1975年9月 | 淫らな聖女 | |||
男はつらいよ | 小説宝石 | 1975年12月 | 殺人交響曲 | |||
目には目を | 小説宝石 | 1976年2月 | 私の中のあいつ | |||
見知らぬ妻 | 小説宝石 | 1976年5月 | 未知なる犯罪領域 | |||
狙われた騎手 | 小説推理 | 1976年6月 | ||||
溶解 | 新評 | 1976年8月 | 未知なる犯罪領域 | |||
白豚たち | 小説宝石 | 1976年9月 | 私の中のあいつ | |||
地底に蠢く | 別冊小説現代 | 1976年10月 | 私の中のあいつ | |||
透明願望 | 小説宝石 | 1976年11月 | 地底に蠢く(単)/未知なる犯罪領域 | |||
私の中のあいつ | 小説宝石 | 1977年1月 | 私の中のあいつ | |||
罪九族に及ぶ | 問題小説 | 1977年1月 | 仁右衛門島殺人事件 | |||
軋るドア | 小説現代 | 1977年4月 | ||||
未知なる犯罪領域 | 小説宝石 | 1977年5月 | 未知なる犯罪領域 | |||
捨て逃げ船 | 奇想天外 | 1977年5月 | 私の中のあいつ | |||
天使は夜、訪れる | 別冊小説宝石 | 1977年8月 | 未知なる犯罪領域 | |||
一寸先は闇 | 『名探偵登場』 | 1977年9月 | まぼろしの凶器 | |||
淫らな聖女 | 小説宝石 | 1977年10月 | 淫らな聖女 | |||
道連れ | 小説宝石 | 1977年12月 | 淫らな聖女 | |||
はだしの天使 | はだしの天女 | 小説宝石 | 1978年3月 | わたしが死刑執行人 | ||
殉職刑事 | 小説現代 | 1978年4月 | ラストチャンス | |||
文豪挫折す | 『文豪挫折す』 | 1978年4月 | 文豪挫折す | |||
消えた女 | 別冊小説宝石 | 1978年5月 | わたしが死刑執行人 | |||
髪 | 小説宝石 | 1978年8月 | わたしが死刑執行人 | |||
眼 | 別冊小説宝石 | 1978年8月 | わたしが死刑執行人 | |||
ラスト・チャンス | 小説宝石 | 1979年1月 | ラストチャンス | |||
話し中殺人事件 | 微笑 | 1979年2月10日 | 磐梯高原殺人事件 | |||
激愛 | 小説宝石 | 1979年4月 | わたしが死刑執行人 | |||
皿 | 小説宝石 | 1979年9月 | わたしが死刑執行人 | |||
目に見えぬ糸 | 小説宝石 | 1979年12月 | わたしが死刑執行人 | |||
疑惑のあとで | 小説宝石 | 1980年2月 | 淫らな聖女 | |||
招く手 | 別冊小説宝石 | 1980年4月 | わたしが死刑執行人 | |||
憎さ百倍 | 小説推理 | 1980年6月 | 淫らな聖女 | |||
老人は撃った | 小説宝石 | 1980年10月 | 仁右衛門島殺人事件 | |||
石の女 | 小説宝石 | 1981年1月 | 淫らな聖女 | |||
二億円の嘲笑 | 小説推理 | 1981年3月 | 仁右衛門島殺人事件 | |||
消えた招待者 | 小説宝石 | 1981年3月 | 死体西へ飛ぶ | |||
復讐の導火線 | 小説宝石 | 1981年6月 | 仁右衛門島殺人事件 | |||
なんとなくスローなテロ | 小説宝石 | 1981年9月 | 殺人交響曲 | |||
肩の血 | 小説宝石 | 1982年2月 | 殺人交響曲 | |||
みどりという女 | 別冊小説宝石 | 1982年5月 | 仁右衛門島殺人事件 | |||
足に溺れた女 | 小説推理 | 1982年7月 | まぼろしの凶器 | |||
わたしが死刑執行人 | 別冊小説宝石 | 1982年12月 | わたしが死刑執行人 | |||
冤罪 | 問題小説 | 1983年2月 | 淫らな聖女 | |||
街の片隅の小さな事件 | 小説推理 | 1983年5月 | 淫らな聖女 | |||
一九八三年の仇討 | 小説宝石 | 1983年7月 | 淫らな聖女 | |||
心身喪失は無罪 | 小説推理 | 1983年10月 | 死体西へ飛ぶ | |||
まぼろしの指紋 | 増刊婦人公論 | 1984年11月 | 仁右衛門島殺人事件 | |||
坂道の殺人 | 問題小説 | 1985年1月 | ||||
視野の盲点 | 問題小説 | 1985年4月 | まぼろしの凶器 | |||
海女は見ていた | 別冊小説宝石 | 1985年5月 | ||||
幽霊鉱山 | 週刊小説 | 1985年5月24日 | ||||
探偵少年団 | 小説宝石 | 1985年8月 | ||||
ワープロ探偵 | 『サユリ・マイ・ミステリー』 | 1985年9月 | 罠(文) | |||
水槽の美女 | 問題小説 | 1985年11月 | まぼろしの凶器 | |||
床の下 | 小説宝石 | 1987年8月 | ||||
塩原殺人行 | 『塩原殺人行』 | 1988年9月 | 塩原殺人行 | |||
悪い奴ほどよく覗く | 磐梯高原殺人事件 | |||||
街は知っていた | 磐梯高原殺人事件 |
こちらも、急ごしらえそのもので、十分な調査をしないまま作成していることをお詫びしておく。特に、初出不明としている作品については、もう少し調べてからの方が親切では、と思ったが、すぐに調査が進む見込みが持てなかったため、このままでの公開としている。
なお、後期の文庫書き下ろし短編集(著作リストで“連作”と表記したもの)は、こちらに入れるとかえって分かりにくくなるかと考えたため、省いた。
作品名 | 収録誌紙 | 掲載年月 |
死の遠心力 | 推理ストーリー | 1969年2月 |
盲点 | 推理ストーリー | 1969年3月 |
アリバイを崩せ | 推理ストーリー | 1969年4月 |
花のいのちは短くて | 日刊スポーツ | 1973年1月1日 |
本命がよろめいた | 日刊スポーツ | 1974年1月1日 |
ピアニストの死 | 小説推理 | 1974年4月 |
高速道路の殺人 | 小説推理 | 1974年5月 |
I型鋼 | 小説推理 | 1974年6月 |
眼に見えぬ敵 | 小説推理 | 1974年7月 |
きしる扉 | 小説推理 | 1974年8月 |
消えた設計書 | 小説推理 | 1974年9月 |
蟻は告発する | 小説推理 | 1974年10月 |
怪獣が消えた | 小説推理 | 1974年11月 |
深夜の訪問客 | 小説推理 | 1974年12月 |
偽装殺人劇 | 小説推理 | 1975年1月 |
氷柱 | 小説推理 | 1975年2月 |
トリックをあばけ | 小説推理 | 1975年3月 |
たった一つのミスで | 小説推理 | 1975年4月 |
血の告発 | 小説推理 | 1975年5月 |
落ちた仏像 | 小説推理 | 1975年6月 |
謎の凶器 | 高1コース | 1975年4月 |
先生は名探偵 | 高1コース | 1975年5月 |
密室の死 | 高1コース | 1975年6月 |
草野には、犯人当て作品が比較的多い。短編集に収録されたものは、そちらの方が分かりやすいと考えたため短編リストに含めた(「四つの証言」など)が、それ以外のものは、この形で別なリストとしてまとめてみた。
《小説推理》連載のものは、15か月にわたって、懸賞として連載されたもの。ジュヴナイルは、別にした方が良いかも知れないが、こちらも連載だったので、こちらにまとめてみた。
作品名 | 初出題 | 収録誌紙 | 掲載年月 | 連載終了年月 | 収録短編集 | 備考 |
迷路に落ち込むな | 中学三年コース/高1コース | 1970年2月 | 1970年4月 | |||
碑文谷マンション事件 | 高二時代 | 1971年1月 | ||||
高速道路の殺人 | 中学三年コース | 1971年2月 | ||||
プロボウラー殺人事件 | 中学三年コース | 1971年8月 | 1971年11月 | プロボウラー殺人事件 | ||
磐梯高原殺人事件 | 弁天沼殺人事件 | 中三時代 | 1971年11月 | 磐梯高原殺人事件 | ||
犬神の呪い | 中二時代付録 | 1972年3月 | ||||
ワインとキー | 中学三年コース | 1972年7月 | ||||
扉はきしむ | 高1コース | 1972年11月 | ||||
金蠅 | 中二時代付録 | 1973年1月 | ||||
アーケードのある街で | 高一時代 | 1973年2月 | ||||
死者は告白する | 高2コース | 1974年5月 | ||||
白い視野 | 中学三年コース | 1975年1月 | ||||
餌と罠 | 高2コース | 1975年5月 | ||||
悪魔の頭脳 | 中三時代 | 1975年7月 | ||||
仁右衛門島殺人事件 | 中三時代 | 1976年7月 | 1976年10月 | 仁右衛門島殺人事件 | ||
白昼電話殺人事件 | 高1コース | 1976年9月 |
中高生雑誌に掲載された作品をまとめた。ただ、草野の場合、刊行にあたって一般向けの短編集に収録されることもあり、扱いかたが難しい。今回は、急ごしらえということもあり、こんな形にしたが、もう少し時間があれば、扱い方を変えることも考えたい。
「死者は告白する」と「餌と罠」はショートショートであるなど、もう少し細分するべきかとも思うが、それも、今回はそのままにしている。案外とジュヴナイルが多いことを感じてもらえれば――と思ったものだ。
なお、草野のジュヴナイル作品は、一般向け作品と厳密に区別されているか、分かりにくい。「仁右衛門島殺人事件」などのように、そのまま一般向けの短編集に収録されたりするからだ。また、今回はアンソロジー収録について全く調べていないが、「白い視野」や「高速道路の殺人」というタイトルは、ジュヴナイル作品にあるので、これらも同じ可能性はある。
一方で、「金蠅」は一般向けの「怪音」とほぼ内容が同じ、という指摘もあったりする。「磐梯高原殺人事件」を「弁天沼殺人事件」の改題としたが、これも精密なつき比べはしておらず、あるいは一般向けの「弁天沼事件」の方が正しいのかも知れない。
今回は、たたき台としてまとめたものであり、このあたりは、草野ファンの方の研究に待ちたい。
戸田和光