戸田和光 編
今回は、黒木曜之助である。何故、黒木などを作ろうとしたのか、一応の理由はあるのだが、ここでは特に明かさない。まあ、あくまで、私なりの整理の一環、とでもお考えいただきたい。
ただ、今回は、まともなリストとはとてもいえない。いつもは、“暫定作成”とはいいながらも、80%以上の完成度にはなっているかな、とは思っているのだが、今回は「50%は越えてると思うけど……」程度の認識しか持てないでいる。その状態でなぜ作るのか、と言われそうだが、上記の通りなので許していただきたい。
そんな訳で、今回は“便宜的作成版”と銘打っている。これまでのもの以上に、ミスや洩れがあるかと思うが、ご了解いただきたい。
書名 | 改題 | 区分 | 出版社 | 出版年月 | 文庫 | 備考 |
野望の接点 | 長編 | 三一書房 | 1967年12月 | 春陽 | ||
罠の幻影 | 長編 | 三一書房 | 1969年3月 | |||
歪んだ挑戦 : | 長編 | 青樹社 | 1970年6月 | |||
逆光のブルース | 長編 | 桃園書房 | 1970年12月 | 春陽 | ||
大日本帝国の遺産 | 長編 | 桃園書房 | 1970年12月 | |||
赤い密航者 | 長編 | 青樹社 | 1971年3月 | |||
女狩人 | 長編 | 桃園書房 | 1971年5月 | |||
ポルノ殺人事件 | 長編 | 桃園書房 | 1971年12月 | |||
「もく星」号墜落 | 長編 | 講談社 | 1972年9月 | |||
殺意の競合 | 長編 | 青樹社 | 1972年12月 | 春陽 | ||
横を向く墓標 | 中編 | 産報 | 1973年11月 | 春陽 | ||
実録・県警最大事件 | 長編 | 弘済出版社 | 1973年12月 | |||
殺人幻野 | 長編 | 立風書房 | 1973年12月 | 春陽 | ||
実録・大震災最大事件 | 妄執の推理 | 長編 | 弘済出版社 | 1974年7月 | 春陽 | |
真昼の幻影 | 長編 | 双葉社 | 1974年8月 | |||
実録・連合艦隊最大事件 | 狂信の推理 | 長編 | 弘済出版社 | 1975年5月 | 春陽 | |
虚構の祭典 | 長編 | 立風書房 | 1976年2月 | 春陽 | ||
殺人犯 | 長編 | 弘済出版社 | 1976年6月 | |||
暗黒潮流 | 長編 | 日本文華社 | 1976年8月 | |||
殺しに報酬はない | 短編 | 立風書房 | 1976年9月 | 春陽 | ||
邪馬台国殺人事件 | 暗く重き復讐 | 長編 | 日本文華社 | 1977年7月 | 春陽 | |
公安スパイ事件 | 長編 | 弘済出版社 | 1978年6月 | |||
クレムリンを震撼させた男 | スリーパー | 長編 | 広済堂出版 | 1979年10月 | 春陽 | |
欲望の設計 | 短編 | 春陽堂書店 | 1979年10月 | ☆ | ||
標的はクレムリン : 悪魔の謀略 | 長編 | 広済堂出版 | 1980年7月 | |||
偽装指令 : 小説在日スパイ軍団 | 長編 | 学陽書房 | 1983年10月 | |||
女豹の標的 | 長編 | 春陽堂書店 | 1984年4月 | ☆ | ||
虚妄の推理 : 論文「夏目漱石殺人事件」 | 長編 | 春陽堂書店 | 1985年3月 | ☆ | ||
落ちこぼれ刑事 : 偕楽園殺人事件 | 長編 | 春陽堂書店 | 1987年3月 | ☆ | ||
名探偵乱歩氏 : 実録・千駄が谷パス屋殺し | 長編 | 春陽堂書店 | 1987年12月 | ☆ | ||
切手収集狂殺人事件 | 長編 | 春陽堂書店 | 1988年12月 | ☆ | ||
津山三十人殺し | 惨殺! | 草思社 | 1981年9月 | 旺文 | 筑波昭名義 | |
昭和四十六年、群馬の春 大久保清の犯罪 | 連続殺人鬼大久保清の犯罪 | 草思社 | 1982年11月 | 新潮 | 筑波昭名義 | |
アンドロポフ軍団 | 大陸書房 | 1983年1月 | 筑波昭名義 | |||
猟奇事件 | 大陸書房 | 1983年1月 | 筑波昭名義 | |||
巣鴨若妻殺し | 草思社 | 1987年3月 | 筑波昭名義 |
最初は、筑波名義の作品はいらないかな、と思っていたのだが(基本的には、そちらは犯罪ノンフィクションに分類できると思っていたので)、『アンドロポフ軍団』の扱いに迷って、一応掲げておくことにした。この著書だけは、黒木名義の“実録”シリーズと同系列ではないか、と思ったためだ。このあたりは、実際に読んで分類した訳ではないので、読まれた方に判断してもらいたい。
文庫の項には、文庫名を入れた。“☆”は文庫オリジナルを指す(つまり、文庫版しか存在しないもの)。黒木名義のものは、春陽文庫にしか収容されていないのだが、筑波名義のものは、他の文庫にも入っているので、このような形になっている。なお、『津山三十人殺し』は新潮文庫にもなっているが、ここには最初に文庫になったものを挙げてみた。分かってもらえるとは思うのだが、念のために補足しておく。
書名 | 初出誌紙 | 連載開始年月日 | 連載終了年月日 | 初出タイトル |
野望の接点 | 書き下ろし | |||
罠の幻影 | 書き下ろし | |||
歪んだ挑戦 : | 小説宝石 | 1970年2月 | 1970年5月 | 三王ホテル零号室 |
逆光のブルース | 小説CLUB | 1969年3月 | 1969年5月 | |
大日本帝国の遺産 | 小説CLUB | 1970年7月 | 1970年11月 | |
赤い密航者 | 書き下ろし | |||
女狩人 | 小説CLUB | 1970年12月 | 1971年4月 | |
ポルノ殺人事件 | 書き下ろし | |||
「もく星」号墜落 | 書き下ろし | |||
殺意の競合 | 書き下ろし | |||
実録・県警最大事件 | 東風 | 1973年1月 | 1973年12月 | 茨城県警の最大事件 |
殺人幻野 | 書き下ろし | |||
実録・大震災最大事件 | 書き下ろし | |||
真昼の幻影 | 書き下ろし | |||
実録・連合艦隊最大事件 | ||||
虚構の祭典 | 書き下ろし | |||
殺人犯 | 書き下ろし | |||
暗黒潮流 | 東風 | 1975年1月 | 1975年12月 | |
邪馬台国殺人事件 | 書き下ろし | |||
公安スパイ事件 | 書き下ろし | |||
クレムリンを震撼させた男 | 書き下ろし | |||
標的はクレムリン : 悪魔の謀略 | 書き下ろし | |||
偽装指令 : 小説在日スパイ軍団 | 書き下ろし | |||
女豹の標的 | デイリースポーツ | 1983年1月1日 | 1983年6月30日 | |
虚妄の推理 : 論文「夏目漱石殺人事件」 | ||||
落ちこぼれ刑事 : 偕楽園殺人事件 | 書き下ろし | |||
名探偵乱歩氏 : 実録・千駄が谷パス屋殺し | 書き下ろし | |||
切手収集狂殺人事件 | 書き下ろし |
この調査も、余り完全なものではないが、一応、私の現在の認識を整理しておく。空欄の作品は、書き下ろしかどうかも確認できていないものになる。
初期の数作以外は、殆ど書き下ろしだとは思うのだが、リストにあるように《東風》(水戸の出版社が刊行していた総合紙らしい)といった地方出版に掲載された可能性もあるため、とても断定する気にはなれない。あくまでも、参考程度に見ていただきたい。
作品名 | 初出題 | 収録誌紙 | 掲載年月日 | 連載終了年月 | 収録短編集 | 備考 |
クレオパトラの毒蛇 | 別冊宝石 | 1957年1月 | ||||
地から湧いた男 | 別冊宝石 | 1958年2月 | ||||
東海村殺人事件 | 増刊宝石 | 1958年12月 | ||||
女たちは肉体を張れ | にっぽん読切小説読物 | 1959年12月 | ||||
煙突床屋 | 小説倶楽部 | 1960年4月 | ||||
あたしの資本はこの体だけさ! | 別冊読物と講談 | 1960年7月 | ||||
あの世で妾を呼んでいる | 小説倶楽部 | 1961年4月 | ||||
黄色い手帳 | エロチックミステリー | 1962年3月 | ||||
横を向く墓標 | 増刊宝石 | 1962年6月 | 横を向く墓標 | |||
透明な殺意 | 別冊実話特報 | 1962年8月 | ||||
幻の女 | エロチックミステリー | 1963年1月 | ||||
朝の速達便 | エロチックミステリー | 1963年2月 | ||||
堕ちた偶像 | エロチックミステリー | 1963年4月 | ||||
脅迫者 | エロチックミステリー | 1963年5月 | ||||
接吻と匕首 | エロチックミステリー | 1963年8月 | 1963年9月 | |||
不安な墓標 | 不安な記念碑 | 小説倶楽部 | 1963年10月 | 横を向く墓標 | ||
殺し料二百万 | 小説倶楽部 | 1963年11月 | ||||
ネグリジェ要らず | エロチックミステリー | 1963年11月 | ||||
喪服の女 | エロチックミステリー | 1963年12月 | ||||
偶像再興 | 別冊宝石 | 1963年12月 | ||||
透明な霧 | 小説倶楽部 | 1964年4月 | ||||
破滅への招待 | 小説倶楽部 | 1964年6月 | ||||
悪コの構図 | 小説倶楽部 | 1965年11月 | ||||
情事の報酬 | 小説クラブ | 1969年1月 | ||||
絢爛たる醜聞 | 小説クラブ | 1969年2月 | ||||
赤い雨 | 小説エース | 1969年3月 | ||||
四機、総員出動 | 小説エース | 1969年4月 | ||||
危険な美貌 | 小説クラブ | 1969年6月 | ||||
愛国者たち | 推理界 | 1969年6月 | ||||
過去のない墓標 | 顔のない男 | 小説クラブ | 1969年8月 | 横を向く墓標 | ||
海から来た女 | 推理 | 1969年9月 | ||||
ハプニング殺人事件 | 小説エース | 1969年9月 | ||||
憎悪の意匠 | 小説クラブ | 1969年10月 | ||||
公安刑事 | 小説エース | 1969年10月 | ||||
背信の季節 | 推理 | 1969年12月 | ||||
潮騒の墓標 | 推理 | 1970年3月 | ||||
地下運河 | 小説クラブ | 1970年6月 | ||||
婦人科殺し屋 | 推理 | 1970年12月 | ||||
沖縄ルート | 推理 | 1971年2月 | ||||
昭和御朱印船 | 推理 | 1971年4月 | ||||
事件の核心 | 推理 | 1971年5月 | ||||
欲望の設計 | 小説クラブ | 1971年5月 | 欲望の設計 | |||
血まみれの黄金 | 別冊週刊大衆 | 1971年5月 | ||||
凶器の罠 | 推理 | 1971年6月 | ||||
誘拐作戦 | 小説クラブ | 1971年6月 | 殺しに報酬はない | |||
非情の夜 | 推理 | 1971年7月 | ||||
パリ発至急報 | 小説クラブ | 1971年7月 | ||||
檻の中の虫 | 小説宝石 | 1971年7月 | 殺しに報酬はない | |||
流血のブルース | 推理 | 1971年8月 | ||||
見知らぬ顔 | 小説クラブ | 1971年8月 | ||||
奇妙な獲物 | 小説クラブ | 1971年9月 | ||||
抹殺の軌跡 | 別冊週刊大衆 | 1971年9月 | ||||
過去のない女 | 小説クラブ | 1971年10月 | ||||
残酷なけもの | 小説クラブ | 1971年11月 | ||||
赤土の雨 | 別冊現代小説 | 1971年11月 | ||||
盗聴の季節 | 小説クラブ | 1971年12月 | 欲望の設計 | |||
機動隊出動 | 読切特撰集 | 1971年12月 | ||||
殺意の背景 | 推理 | 1972年1月 | ||||
死体なき殺人事件 | 増刊小説クラブ | 1972年2月 | ||||
金髪と宝石 | 小説クラブ | 1972年2月 | 欲望の設計 | |||
スキャンダル | 読切特撰集 | 1972年2月 | ||||
アフター・サービス | 小説クラブ | 1972年3月 | 欲望の設計 | |||
目撃者 | 推理 | 1972年3月 | ||||
非行少年 | 小説クラブ | 1972年4月 | 欲望の設計 | |||
密告 | 小説クラブ | 1972年5月 | ||||
罠をかけろ | 別冊週刊大衆 | 1972年5月 | ||||
パリ至急便 | 読切特撰集 | 1972年5月 | ||||
欲望の軌跡 | 小説クラブ | 1972年7月 | ||||
さらば愛しの妻よ | 推理 | 1972年7月 | ||||
さようなら | 山形新聞 | 1972年8月20日 | ||||
白昼の陥穽 | 小説クラブ | 1972年9月 | ||||
流血の報酬 | 推理 | 1972年10月 | ||||
情事の果て | 別冊土曜漫画 | 1972年10月27日 | ||||
殺し屋を追え | 別冊週刊大衆 | 1972年11月 | ||||
完全犯罪ごっこ | 別冊土曜漫画 | 1972年11月10日 | ||||
トリプル・セックス | 別冊土曜漫画 | 1972年11月24日 | ||||
女は裸で殺せ | 別冊土曜漫画 | 1972年12月8日 | ||||
男と女と拳銃と | 別冊土曜漫画 | 1972年12月22日 | ||||
熊沢天皇地に墜つ | 小説宝石 | 1973年1月 | ||||
盗聴作戦 | 別冊週刊大衆 | 1973年1月 | ||||
毒殺者はだれか | 別冊土曜漫画 | 1973年1月5日 | ||||
男と女が全裸で死んだ | 別冊土曜漫画 | 1973年1月19日 | ||||
凝りすぎた殺人 | 増刊小説クラブ | 1973年2月 | 殺しに報酬はない | |||
三つの凶器 | 別冊土曜漫画 | 1973年2月2日 | ||||
あたしを犯したのは誰だ | 別冊土曜漫画 | 1973年2月16日 | ||||
妻と娘と人妻と | 別冊土曜漫画 | 1973年3月2日 | ||||
観梅デー殺人事件 | 別冊土曜漫画 | 1973年3月16日 | ||||
ハレンチ作曲家の死 | 別冊土曜漫画 | 1973年3月30日 | ||||
晴天乱気流 | 小説宝石 | 1973年4月 | 幾瀬勝彬との連作 | |||
天草の殺人新婚旅行 | 別冊土曜漫画 | 1973年4月13日 | ||||
美しすぎる全裸死体 | 別冊土曜漫画 | 1973年4月27日 | ||||
女子プロボウラーの秘密 | 別冊土曜漫画 | 1973年5月11日 | ||||
スケバン殺人事件 | 別冊土曜漫画 | 1973年5月25日 | ||||
暗黒の仲介者 | 小説宝石 | 1973年8月 | ||||
女体牧場 | 小説クラブ | 1973年11月 | ||||
罠の交差 | 小説宝石 | 1974年7月 | 殺しに報酬はない | |||
怨念の構図 | 小説クラブ | 1975年1月 | 欲望の設計 | |||
美談の結末 | 小説クラブ | 1975年4月 | 欲望の設計 | |||
簿外預金 | 帳簿外預金 | 小説宝石 | 1975年7月 | 殺しに報酬はない | ||
殺しに報酬はない | 小説宝石 | 1976年2月 | 殺しに報酬はない | |||
太平洋を駆ける醜聞 | 小説宝石 | 1976年5月 | ||||
黄金の女 | 小説ロマン | 1976年6月 | 欲望の設計 | |||
モスクワに陽が沈む | 小説宝石 | 1976年12月 | ||||
性の探究者 | 小説ロマン | 1976年8月 | ||||
金髪乗取屋 | 小説ロマン | 1976年10月 | ||||
恐怖の燃料棒 | 小説宝石 | 1977年3月 | ||||
三十一人目は俺の手で | 小説宝石 | 1978年5月 | ||||
欲望の逆理 | 月刊小説 | 1978年8月 | ||||
背信の季節 | 月刊小説 | 1979年1月 |
黒木の短編リスト、その1、である。見て分かる通り、基本的に、1970年代までの作品をこちらに分類している。なお、これ以降の作品リストは、黒木名義の小説として読める作品に限っていることをご注意いただきたい。筑波名義のものや、黒木名義でも、最初からノンフィクションとして書かれたと思われるもの(たとえば、《宝石》に連載された“猟奇SEX事件史”など。この連載を本にしたのが、筑波名義の『猟奇事件』かも、と思ってしまうと、ここに並べるのには抵抗がある。……確認してはいないけれど)ははずした。厳密には、読んだ上でこれは小説――などとすべきかも知れないが、さすがに黒木作品でそれをする気にはなれなかった……。
なお、初期には、“黒木旺之助”という表記で発表されたものがある。これが略記としてのものか、作者が併用していたのかは不明だが、明らかに同一作者なので、ここでは特に区別はしていない。
便宜的作成といいながら、このリスト中の昭和40年代については、それでも90%程度の精度はあるのではないか、と思っている。一方で、昭和30年代のリストについては、全く自信がない。黒木の場合、昭和30年代から、クラブ雑誌や実話雑誌に作品を掲載していた可能性が充分にあるからだ。実話をもとにしたフィクションは、黒木の得意とするジャンルであり、これらは当時からかなりの需要があったとも思われるのである。
まあ、暫定作成であるなら、それなりに意味はあると思うのだが……。
作品名 | 収録誌紙 | 掲載年月 |
殺しは裸で | 増刊オール読切 | 1976年1月 |
SEX完全犯罪 | オール読切 | 1976年10月 |
悪女は裸になりたがる | 快楽小説 | 1976年10月 |
非情の構図 | 小説エロス | 1976年10月 |
裸の女に気をつけろ | 快楽小説 | 1976年11月 |
性魔・大久保清 | 小説えろちか | 1976年11月 |
限りなき悦楽と殺人 | 小説えろちか | 1977年2月 |
女と男と女 | 小説エロス | 1977年3月 |
交換殺人 | 快楽小説 | 1977年3月 |
盗まれた情事 | 快楽小説 | 1977年4月 |
肉盗一代 | 小説官能読切 | 1977年5月 |
悪夢は二度くりかえす | 小説エロス | 1977年6月 |
骨まで愛して | 快楽小説 | 1977年6月 |
強姦ゲーム | 小説エロス | 1977年7月 |
欲望の家 | 快楽小説 | 1977年7月 |
愛憎二重奏 | 快楽小説 | 1977年8月 |
四角関係 | 小説エロス | 1977年9月 |
女犯魔・小平義雄 | 小説えろちか | 1977年8月〜 |
殺意の背景 | 快楽小説 | 1977年9月〜 |
殺人色魔伝 | 小説官能読切 | 1977年11月 |
前科者ブルース | 小説エロス | 1977年12月 |
ドブネズミの金塊 | 小説エロス | 1978年1月 |
大空の詭計 | 快楽小説 | 1978年3月 |
罠 | 快楽小説 | 1978年4月 |
毒婦一代 | 小説官能読切 | 1978年5月 |
幻の黄金 | 快楽小説 | 1978年6月 |
色情乱れて狂うまで | 小説えろちか | 1978年6月 |
淫欲烈女団 | 小説官能読切 | 1978年6月 |
処女姦魔伝 | 小説官能読切 | 1978年7月 |
絶倫女一代 | 小説官能読切 | 1978年8月 |
実録・性犯罪調書より 小平義雄 | 小説エロトピア | 1978年8月 |
淫虐相姦魔 | 小説官能読切 | 1978年9月 |
強姦殺人鬼 | 小説官能読切 | 1978年11月 |
猟奇の醜聞 | 小説悦楽号 | 1978年11月 |
危険な肉体 | オール読切 | 1978年12月 |
爛れた陰謀 | 小説えろちか | 1978年12月 |
女犯一代 | 小説官能読切 | 1979年1月 |
狂った構図 | 小説えろちか | 1979年2月 |
肉体の罠 | オール読切 | 1979年3月 |
腐臭の屍肉 | 小説悦楽号 | 1979年3月 |
香港コネクション | 増刊オール読切 | 1979年4月 |
さらば、ソドムの市よ | 小説セクシカ | 1979年5月 |
処女凌辱 | 小説官能読切 | 1979年5月 |
絶淫姦婦伝 | 小説官能読切 | 1979年6月 |
背徳のゼミナール | 小説エロス | 1979年6月 |
欲望のジャングル | トップ小説 | 1979年6月 |
淫蕩の果てに | 小説セクシカ | 1979年7月 |
肉戯の群れ | 小説エロトピア | 1979年7月 |
愛欲の十字架 | 小説セクシカ | 1979年8月 |
恍惚の白昼魔 | 小説エロス | 1979年8月 |
真夏の夜の裸女 | オール読切 | 1979年9月 |
物的証拠を洗い出せ | 増刊小説えろちか | 1979年9月 |
魔性の棲家 | 小説エロトピア | 1979年10月 |
女体にかけろ | 小説セクシカ | 1979年11月 |
淫虐毒殺鬼 | 小説エロチカル | 1979年11月 |
毒婦色地獄 | 小説官能読切 | 1979年11月 |
裸の女は高くつく | オール読切 | 1979年12月 |
暴虐殺人鬼 | 小説官能読切 | 1980年1月 |
恨み痴図 | 小説エロス | 1980年2月 |
五億円と裸女と拳銃と | 特集小説CUSTOM | 1980年3月 |
処女は殺しの匂い | 小説セクシカ | 1980年3月 |
欲望にまみれた夜 | 小説エロチカ | 1980年4月 |
闇から来た裸女 | オール読切 | 1980年4月 |
女を抱いて地獄へ行け! | 小説セクシカ | 1980年5月 |
けものたちの宴 | SMフェニックス | 1980年5月 |
売肉堕天使 | 小説官能読切 | 1980年5月 |
闇の中の欲望 | 特集小説CUSTOM | 1980年7月 |
熟れすぎた牝犬 | 小説セクシカ | 1980年7月 |
牝豹ロード | 小説エロス | 1980年7月 |
裸の女はなぜ笑う | オール読切 | 1980年8月 |
女は裸で復讐する | 特集小説CUSTOM | 1980年9月 |
強姦教師 | 小説官能読切 | 1980年9月 |
猟色毒婦伝 | 小説官能読切 | 1980年10月 |
女賊淫虐一代 | 小説官能読切 | 1980年11月 |
欲望を抱いて突っ走れ | 特集小説CUSTOM | 1980年12月 |
強姦殺人鬼 | 小説官能読切 | 1981年1月 |
毒婦夜嵐お絹 | 小説官能読切 | 1981年2月 |
ポルノスター誕生 | 特集小説CUSTOM | 1981年2月 |
淫湯は死を招く | オール読切 | 1981年3月 |
秘録・阿部定 | 小説官能読切 | 1981年3月 |
異常性欲魔 | 小説官能読切 | 1981年4月 |
流血の悪夢 | 特集小説CUSTOM | 1981年4月 |
裏切り男は二度殺せ | 小説タウン | 1981年5月 |
煮えた欲情の果て | 増刊オール読切 | 1981年5月 |
淫虐女優伝 | 小説官能読切 | 1981年6月 |
悪女は裸で寝る | 特集小説CUSTOM | 1981年7月 |
猟色殺人鬼 | 小説官能読切 | 1981年7月 |
女装強姦魔 | 小説官能読切 | 1981年8月 |
残酷性虐魔 | 小説官能読切 | 1981年9月 |
恋人は殺して埋めろ | 小説タウン | 1981年8月 |
ダビデの星を探せ | 特集小説CUSTOM | 1981年11月 |
女陰凌辱鬼 | 小説官能読切 | 1981年11月 |
欲望にまみれて | 小説タウン | 1981年11月 |
淫乱吸血鬼 | 小説官能読切 | 1981年12月 |
肉辱淫盗記 | 小説官能読切 | 1982年1月 |
淫肉堕天使 | 小説官能読切 | 1982年2月 |
裸の女は二度抱くな | 小説アサヒ | 1982年3月 |
淫肉毒婦伝 | 小説官能読切 | 1982年4月 |
欲望の輪舞 | 特集小説CUSTOM | 1982年4月 |
痴女淫虐伝 | 小説官能読切 | 1982年5月 |
女はSMで責めろ | 小説タウン | 1982年6月 |
欲望の狂想曲 | 小説アサヒ | 1982年6月 |
バージン・ブルース | 増刊小説タウン | 1982年6月 |
漁色惨鬼伝 | 小説官能読切 | 1982年6月 |
淫虐人肉市場 | 小説官能読切 | 1982年7月 |
爆弾と女たち | トップ小説 | 1982年7月 |
淫虐娼婦一代 | 小説官能読切 | 1982年8月 |
肉のからみ合い | 小説アサヒ | 1982年9月 |
壷と生首 | 増刊特集小説CUSTOM | 1982年9月 |
淫殺夜叉伝 | 小説官能読切 | 1982年9月 |
女陰を裂く男 | 小説官能読切 | 1982年10月 |
欲望の仕掛人 | 小説タウン | 1982年10月 |
ブルーフィルムの女 | 小説官能読切 | 1982年11月 |
闇から生まれた裸女 | トップ小説 | 1982年11月 |
三人の裸女を救え | 熱血小説 | 1982年11月 |
戦慄の快感 | 小説アサヒ | 1982年12月 |
暴虐レイプ軍団 | 小説官能読切 | 1982年12月 |
いけない姦係 | オール官能 | 1982年12月 |
色情淫殺魔 | 小説官能読切 | 1983年2月 |
女探偵はレズビアン | 小説アサヒ | 1983年3月 |
痴獄の構図 | 小説官能読切 | 1983年3月 |
悦楽の逆転 | 特集小説CUSTOM | 1983年4月 |
青い強姦魔 | 小説官能読切 | 1983年4月 |
地獄の淫婦 | 小説官能読切 | 1983年5月 |
流血の悦楽 | 小説アサヒ | 1983年6月 |
猟奇屍姦魔 | 小説官能読切 | 1983年6月 |
お妾殺し | 小説官能読切 | 1983年7月 |
淫夜の惨殺鬼 | 小説官能読切 | 1983年8月 |
妖夜の肉切り魔 | 小説官能読切 | 1983年9月 |
煮えた欲情の夜 | 小説アサヒ | 1983年9月 |
山海楼殺人事件 | 小説官能読切 | 1983年10月 |
スクープ写真殺人事件 | 特集小説CUSTOM | 1983年10月 |
地獄のレイプ | 小説官能読切 | 1983年12月 |
強姦株式会社 | 小説官能読切 | 1984年1月 |
淫虐お艶殺し | 小説官能読切 | 1984年2月 |
淫らな姉妹 | 小説アサヒ | 1984年2月 |
秘録親子色まんじ | 小説官能読切 | 1984年3月 |
裏切りの肉体 | 特選小説 | 1984年3月 |
色情蟻地獄 | 小説官能読切 | 1984年5月 |
欲望のジャングル | 特選小説 | 1984年5月 |
相姦のアクメ | 小説アサヒ | 1984年6月 |
誘拐狂想曲 | 特集小説CUSTOM | 1984年7月 |
牝あわせ | 小説アサヒ | 1984年8月 |
恋文裁判 | 小説官能読切 | 1984年8月 |
淫絶破戒僧 | 小説官能読切 | 1984年9月 |
欲望交差点 | 増刊特選小説 | 1984年10月 |
ブルーフィルム屋繁昌記 | 小説官能読切 | 1985年1月 |
レズビアン殺人事件 | 特選小説 | 1985年5月 |
猟虐強姦魔 | 小説官能読切 | 1985年6月 |
魔性の肌 | 小説官能読切 | 1985年12月 |
出獄の日何かが起こる | 熱烈 | 1985年12月 |
外人墓地に雨が降る | 特選小説 | 1986年2月 |
若妻乱交地獄 | 小説官能読切 | 1986年2月 |
芸者箱詰殺人事件 | 小説官能読切 | 1986年6月 |
悦虐美少女 | 小説官能読切 | 1986年10月 |
怪異肝とり殺人鬼 | 小説官能読切 | 1986年12月 |
昭和悪女同盟 | 小説官能読切 | 1987年2月 |
淫獣痴姦戦争 | 小説官能読切 | 1987年4月 |
乱交妻色情地獄 | 小説官能読切 | 1987年6月 |
淫蕩巾着の女 | 小説官能読切 | 1987年8月 |
花嫁色情地獄 | 小説官能読切 | 1987年10月 |
淫欲強盗団 | 小説官能読切 | 1987年12月 |
性少年、女陰切り | 小説官能読切 | 1988年2月 |
狂乱エロ寺殺人 | 小説官能読切 | 1988年4月 |
肉仇・絶倫王 | 小説官能読切 | 1988年6月 |
鬼火・美獣親子 | 小説官能読切 | 1988年8月 |
情怨・乱交家族 | 小説官能読切 | 1988年10月 |
花電車の女 | 小説官能読切 | 1988年12月 |
孕み腹肉卍じ | 小説官能読切 | 1989年2月 |
軍国妻色しぐれ | 小説官能読切 | 1989年10月 |
色餓鬼一代 | 小説官能読切 | 1989年12月 |
淫獣鬼・小平義雄 | 小説官能読切 | 1990年2月 |
乱交六人囃し | 小説官能読切 | 1990年4月 |
軍国妻卍地獄 | 小説官能読切 | 1990年6月 |
10億円の快楽 | 特選小説増刊 | 1990年7月 |
猟色乱交ホテル | 小説官能読切 | 1990年8月 |
母子淫蕩鬼 | 小説官能読切 | 1990年10月 |
乱交親子殺人事件 | 小説官能読切 | 1991年2月 |
罠の中の悦楽 | 特選小説 | 1991年2月 |
屋根裏の密猟人 | 小説官能読切 | 1991年6月 |
フセイン大統領の財宝 | 特選小説 | 1991年6月〜7月 |
父子強姦魔 | 小説官能読切 | 1991年8月 |
おれの顔は見知らぬ他人 | 特選小説 | 1991年10月 |
悪女の罠は淫らに閉じる | 特選小説 | 1992年1月 |
淫獄のパラダイス | 小説官能読切 | 1992年2月 |
裸の女は危険がいっぱい | 特選小説 | 1992年3月 |
セックス狂女伝 | 小説官能読切 | 1992年4月 |
蒼白き肌は叢に眠れ | 特選小説 | 1992年5月 |
淫絶・強姦家族 | 小説官能読切 | 1992年6月 |
パリの空の下、死体は流れる | 特選小説 | 1992年7月 |
乱交・白百合学院 | 小説官能読切 | 1992年8月 |
クレオパトラは血を流す | 特選小説 | 1992年9月 |
阿波座の梅枝殺し | 小説官能読切 | 1992年10月 |
コンドルは闇にはばたく | 特選小説 | 1992年11月 |
淫絶乱交ショー | 小説官能読切 | 1992年12月 |
売国奴故郷へ帰る | 特選小説 | 1993年1月 |
ウラ版女工哀史 | 小説官能読切 | 1993年2月 |
金と女・逆転の欲望 | 特選小説 | 1993年3月 |
秘色・淫売寺 | 小説官能読切 | 1993年4月 |
淫獄・相姦家族 | 小説官能読切 | 1993年6月 |
疑惑の大地・ロシア | 特選小説 | 1993年6月 |
乱交聖家族 | 小説官能読切 | 1993年8月 |
欲望の顛末 | 特選小説 | 1993年8月 |
「足長おじさん」殺人事件 | 特選小説 | 1993年10月 |
絶倫大魔王の性宴 | 小説官能読切 | 1993年12月 |
背徳の勝利者 | 特選小説 | 1993年12月 |
猟色の餓鬼 | 小説官能読切 | 1994年4月 |
哀しき巡恋歌 | 特選小説 | 1994年4月 |
淫絶乱交家族 | 小説官能読切 | 1994年6月 |
銃後の相姦道 | 小説官能読切 | 1994年10月 |
プロミスリングの罠 | 特選小説 | 1994年10月 |
トランク詰殺人事件 | 小説官能読切 | 1994年12月 |
奥久慈不倫殺人 | 特選小説 | 1995年1月 |
メッカ殺人事件 | 小説官能読切 | 1995年2月 |
謎の保険金殺人 | 小説官能読切 | 1995年4月 |
真犯人は俺だ | 小説官能読切 | 1995年6月 |
逆転の不倫 | 特選小説 | 1995年6月 |
我が殺人狂人生 | 小説官能読切 | 1995年8月 |
カービン銃ギャング | 小説官能読切 | 1995年10月 |
ギャンブル狂殺人鬼 | 小説官能読切 | 1995年12月 |
無情・替え玉殺人 | 小説官能読切 | 1996年2月 |
毒入りワイン殺人 | 小説官能読切 | 1996年4月 |
死体を消した男 | 小説官能読切 | 1996年7月 |
少年・小平義雄 | 小説官能読切 | 1997年7月 |
汚辱のチャイドル | 体感小説 | 1997年10月 |
昼下りの悪夢 | 体感小説 | 1998年4月 |
堕天使降誕祭 | 体感小説 | 1998年8月 |
消えた女 | 体感小説 | 1998年12月 |
血まみれのバラード | 体感小説 | 1999年4月 |
汚れた仕事 | 体感小説 | 1999年8月 |
期待可能性の犯罪 | 体感小説 | 2000年2月 |
暗黒警察 | 体感小説 | 2000年6月 |
黒木の短編リスト、その2、である。こちらは、昭和50年代以降、一般に官能小説誌と分類されるだろう雑誌に掲載されたものをまとめた(SM雑誌も含む)。
あくまで、手元の資料にあるものをまとめたものである。
私が黒木の書誌を本格作成しない理由は、すべてこのジャンルに起因する。数だけなら、既に一般誌に掲載された作品のほぼ2倍が並んでいるのだが、私はこれを系統だって調べてはいない(一方、一般誌は、可能な限り、系統立って調べようとはしている)。調べようとは全く思っていないのに、なんとなく情報をみかけたから控えていたら、それだけでこれだけの作品数になってしまったのである。ここに挙がっている雑誌の他の号に掲載されている可能性は高い(特に《小説官能読切》などは、調べていない号の方が多いのだ)し、類似した他の雑誌にも書かれてる可能性もある(官能小説誌がどれだけ刊行されていたか、私は調べたことがないのだ)。――これはキリがないな、という先入観があり、ちゃんと手を出す気には、全くなれないのである……。
個人的には、エロチックミステリー(エロチックアクション)までなら調べてもいいとは思っているが、《小説官能読切》を中心に、実話を下敷きにしたセミドキュメントも相当数混じっているようだ(それこそ、筑波昭名義でも問題ない作品群になる)。さすがに私はそこまで追えない――と思っているが、さて、誰か分類してくれないだろうか。
戸田和光