あえて問う。千葉銀行の業務対応姿勢
保険会社側が、日々の業務活動をする上において欠かせない書類があります。
「預金口座振替依頼書」。
この書類は、保険契約をなさった契約者が、分割払いを希望したとき必ず作成しなければならない書類です。つまり、契約者の指定する口座から毎月の保険料を引き落とす手続きをするために銀行・郵便局に提出するものなのです。
この書類作成をめぐっての話です。この書類には、銀行名・支店名・預金種類・口座番号・預金者名などを記載し、届出印を押印して銀行に提出することになっています。
今回問題となったのは、「預金者名」欄をめぐっての銀行とのトラブルでした。
通常、この書類は、代理店が契約者から情報を聞き出して作成するのが通常ですが、預金者名の氏名を誤記入したため(戸籍上の難しい漢字を省略して簡単な漢字で口座設定をしている方は多い)横二線を引き届け出印で訂正印を押し、千葉銀行に提出をしました。
間もなく、千葉銀行から書類不備として、次のような回答がきました。
「預金者名」の訂正は一切認められないから、新たに作成願いたい、というものでした。
過去において、他の銀行ではすべて届出印の訂正印で何の問題もなかったことだっただけに、A代理店は、まず不承認で却下した千葉銀行の担当支店支店長に対して、その理由をたずねてみました。
そのやり取りは次のようなものでした。
A
「他の銀行ではなんら問題ないことが、どうして千葉銀ではだめなのか」。
支店長
「預金者名欄は正確に記入しなければならないことになっているから訂正印は認められないのです」。
A
「正確なものにするために届出印で訂正しているのではないのか」「この欄の訂正を認めないという理由を具体的に教えてほしい。社内方針で訂正を認めないとしている以上その理由があるのでは。この訂正を認めると具体的にどのような不都合が生ずるのか」。
支店長:「不都合が生ずる生じないの問題ではなく、あくまでもこの欄は正確に記入していただくものであるから訂正は認められないのです」。
いつまでたっても埒があかないので、これで電話を打ち切り、今度は千葉銀行本店お客様相談窓口に電話をしました。
電話に出た男性に対して、同じような質問をしました。回答はこうでした。「他行のことは分かりませんが、お客様にとって大切なものですから訂正印は認めていないのです」。この一点張り。
さすがに場慣れ?した木で鼻をくくったような受け答え。真摯に受け答えをして今後の業務に反映していこうなどという気持ちはさらさら感じられないものでした。だめだこりゃあ。
ちなみに、この件に関して、A代理店が、下記銀行に問い合わせをしたところ、すべて届出印での訂正はなんの問題もないという回答でした。つまり。この預金者名欄の届出印での訂正を認めたところで何の不都合も生じないという理由からなのでしょう。
また、この訂正を拒否し新たに書類の再提出を求めることは、なによりも預金者側に余計な負担をかけることになるからとの理由によるのでしょう。
なのになぜ千葉銀行だけが…。ふとA代理店の頭をよぎったのは、この銀行は、一般利用者側の利便という観点からの発想はなく、自らの都合で決めた社内規定を見直そうという社風がない銀行なのではないか、ということでした。
そういえば、この銀行、振込み機械設置のみの無人支店では、キャッシュカ-ドがなければ、現金振込みができないんですね。つまり、預金口座を持っていることが必要で、口座開設していない者は、銀行員のいる支店の振り込み機械でというわけです。
月末ともなると、機械の前には長蛇の列。女性銀行員が整理をかねて丁重に応対している姿をみるにつけて、その内面において、本当に一人ひとりの行員が日々の業務における問題意識を持って仕事をしているのか。そういう疑問が湧いてくるのです。
どのような組織も自らに都合のよい取り決めだけで組織運営をしてはならない。これが大原則なはずです。外部からの声をたんなる苦情として受け止めるだけなのか、それとも貴重な声として受け止める機構体制を整えているのか。この対応如何によってその組織の将来は大きく変わってくるのではないでしょうか。
千葉銀行のホ-ムペ-ジ。一般利用者側の声を聞くというコ-ナ-は設けられていませんでした。
照会銀行(順不同)
◆三井住友銀行
◆京葉銀行
◆千葉興行銀行
◆東京三菱銀行
◆みずほ銀行
◆りそな銀行
◆千葉信用金庫
(平成16・5・20)
追記
千葉銀行にもいいところはあるんです。一方的に悪者呼ばわりでは片手落ちになりますから、このよき点についても紹介しておきたいと思います。
この口座振替依頼書の預金者の銀行届出印の確認。普通の銀行は、通帳作成支店に出向かなければ確認作業ができません。その支店に備え付けた台帳への印鑑照合をするわけですね。
ところが、千葉銀行では、この届出印鑑の照合は、モニタ-画面を通してやることができるので、どの支店に行っても事が足りることになっています。
これは、非常にありがたいサ-ビスだと思います。やればできるんです。
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